有価証券報告書-第79期(2023/04/01-2024/03/31)
(3) 人的資本・多様性に関する取組
当社では、人的資本・多様性に関する経営上の重要課題(マテリアリティ)について「人材確保と人材育成」「働きやすい職場環境の整備」を位置づけ、イノベーションを創出し、競争力を支える優秀な人材の確保・定着・育成を行い、会社の原動力を高め、企業理念である「永続的に成長し、社会に貢献する会社づくり」の実現を目指しております。
中期経営計画(2022年度~2024年度)において、「変革・成長を支える経営基盤の強化」を基本方針の一つに掲げ、断続的に付加価値を創造できる事業構造への転換に向けて、「イノベーションを生み出す組織風土づくり」「社員エンゲージメントの向上」「計画的な人材価値の開発」に取り組んでおります。
なお、本項に記載する方針及び指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組が行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、本項は連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。
① 戦略
Ⅰ 育成(人材の育成・確保)
(ア) 人材育成・スキルアップ
エンジニアリング会社である当社の最大の資産は「人」であり、「人材育成」を最も重要な経営課題の一つと位置づけ、プロフェッショナル及びリーダー人材の育成を目指しております。
育成は社員の能力を最大限に発揮できるように、階層(新入社員、若手・中堅・幹部社員)に合わせた研修プログラムを実施しております。具体的には経営知識を高め経営感覚を養う「経営職候補者育成プログラム制度」を設け、新たに高度な専門性を追求する「高度専門人材認定制度」、主体的な自己のキャリア形成を目指す「社内公募制度」を導入し、社員が成長できる機会を提供しております。
また、人材育成の中核として個人の成長とスキルアップを目指す中長期的な「キャリアプラン制度」を導入しております。本制度では全社員が自律的に能力開発に取り組むためのキャリアプランを作成し、定期的な上司との1on1面談を通じて、目標達成に向けた必要なスキルや能力の向上と可視化を進めております。
(イ) 日本国内組織のグローバル教育
日本国内組織向けに運用されている経営職候補者育成プログラムを海外現地法人向けに展開させる形で、将来の海外組織の経営幹部育成を目指し、外国籍社員とともに日本国内組織の上位職層を対象とした育成を推進しております。
2024年度から海外経営候補者の早期育成を目的とし「海外トレーニー制度」を導入し、年間3~5名程度、若手社員(20~30歳代前半を目安)を対象として、様々な海外現地法人に約1年間派遣し、実務経験と海外生活を通じてグローバルな社会に通用する人材の育成に努めてまいります。
Ⅱ エンゲージメント(人材の育成・確保)(社内環境整備)
当社の最大の資産である「人」の潜在能力を引き出し、成長できる仕組みづくりの一環としてエンゲージメント調査を実施しており、管理職が集団分析結果から自組織の現状を把握し、職場環境の改善に役立てております。今後はより様々な視点からエンゲージメントを測る「パルスサーベイ」を短期間のPDCAサイクルで実施し、職場環境のより一層の改善や人事施策等の効果検証を行ってまいります。
また、心理的安全性に関する研修を行い、コミュニケーションや相互理解といった社員間の関係性の質を高めることで、エンゲージメントの向上につなげてまいります。
(ア) ワークエンゲージメント
ワークエンゲージメントを「①仕事に対して好奇心・ワクワク感を持ち、②果敢に挑戦している状態」とし、これらを高めることで、新たな価値を断続的に生み出す職場環境を目指しております。
(イ) エンプロイーエンゲージメント
エンプロイーエンゲージメントを「組織へ愛着があり、信頼関係が構築されている状態」とし、これを高めることで経営層と社員がともに成長を実感できる職場環境を目指しております。
Ⅲ 流動性(人材の育成・確保)(社内環境整備)
(ア) 採用・維持
採用市場の状況を踏まえたうえで、人事部と事業部による社員年齢構成の将来予測と長期的な事業計画に基づいた採用計画を作成し、積極的な採用活動を行っています。一方、人材の流出を抑制するため当社離職者の就業環境や離職理由を把握・分析し、社内環境の整備等の施策に取り組んでおります。また、日本への留学生を中心とした新卒・キャリア採用に加え、海外拠点から日本への出向・短期派遣等の人的交流を行い、日本国内組織のグローバル化への対応強化を進めております。
(イ) 高年齢者の就業機会確保
高年齢者の就業機会確保の施策として、2022年度に60歳定年後再雇用制度を廃止し、定年年齢を65歳とし、社員自身が60歳から65歳の間で退職年齢を決定できる選択定年制を導入しました。2024年度は会社が求める人材要件に合致する社員について、職種限定社員として最長70歳まで雇用する制度を導入します。
これにより、高年齢者の就業意欲を向上させ、恒常的な人員不足の解消と次世代への高年齢者の技術継承につなげてまいります。
Ⅳ ダイバーシティ(人材の育成・確保)(社内環境整備)
(ア) ダイバーシティ&インクルージョンの推進
当社は2016年4月に「ダイバーシティマネジメント推進のための基本方針ならびに活動方針」を策定し、年齢、性別、人種、国籍、宗教、障害の有無等にかかわりなく、様々な価値観や考え方を有した人材が最大限に能力を発揮できる職場環境に整え、企業価値の向上に結び付く施策に取り組んでおります。
2023年4月にはダイバーシティアンドインクルージョン推進課を新設し、「ダイバーシティ&インクルージョンが根付く企業文化・組織風土の醸成」「多様な人材の確保と個性の尊重・発揮」「自分らしくいきいきと働ける環境づくり」を柱として活動計画を立て、段階的に実施してまいりました。
(イ) ワークライフバランスの支援
仕事と家庭の両立支援に向けた様々な施策に断続的に取り組み、働きやすい職場環境の整備を進めております。育児・介護においては、一部法律を上回る制度を取り入れ、社員が有効活用できるように社内報や社内アンケート等を通して啓発活動を進めております。
(ウ) 女性活躍推進
当社では女性活躍推進法に基づく行動計画において、管理職に占める女性管理職の割合を2024年度末までに3%以上とする目標を掲げておりますが、2023年度は3.2%となり、前倒しで目標を達成いたしました。
今後は、新卒・キャリア採用の女性社員数を増加させることで、女性社員構成比率を高め、また、仕事と家庭の両立支援制度を浸透させることで、女性の働きやすさと意欲向上を図り、次期管理職候補の育成を進めてまいります。組織の中にある無意識の性別役割意識の影響を最小限にするために、理解を高めるアンコンシャスバイアス研修等を実施してまいります。
(エ) 障害者雇用推進
当社では国内主要事業所での雇用に加え、指定障害者福祉サービス事業所と連携しリモート雇用に取り組んでおります。勤務場所を事業所内に限らないことで社員が安心して働くことが出来る環境づくりを実現し、合理的配慮を実施しております。
(オ) 海外事業における人的資本の強化
①グローバル体制
当社は1954年に初めて海外プロジェクトを手掛けて以来、現在に至るまで積極的に海外展開を進めております。当連結会計年度末現在、19の国と地域に28社の海外連結子会社を有し、社員数は、連結ベースで5,031人、単体ベースで1,654人となっており、海外では多くのナショナルスタッフが活躍しております。
②海外現地法人の経営体制のグローバル化と社員の能力向上
当社では昨今のグローバル化の流れに沿って、現地雇用社員の技術力・経営力の強化を図り、営業活動から設計・調達・工事活動をはじめ、顧客サービスに至る一連の対応を現地で完結できる一貫体制の実現を目指しております。同時に、経営体制の現地化への移行を進めており、2021年に米国、2024年4月にインドネシアの現地法人社長に現地雇用社員を任命しております。
今後も経営職を担う後継者候補の育成を目的とし、計画的・継続的な教育を実施し、その国の事業環境に合致する資質・能力を含む適性を見極めながら積極的に登用を進めてまいります。また、各国の慣習や特性を勘案しつつ、個々の社員の目標管理を実効性のあるものとし、社員の業務能力・意欲の向上を図り、当社グループへの帰属意識を高めてまいります。
Ⅴ 健康・安全(社内環境整備)
(ア) 社員の健康
社員は会社の成長を支える人材として重要な経営資源の一つであることから、社員の心身の健康維持・増進を重要な経営課題の一つと位置づけ、2020年に「健康経営宣言」を発表し、2021年度から4年連続で「健康経営優良法人ホワイト500」を取得しております。
代表取締役社長を健康管理責任者とする社員の健康推進体制を構築し、社員の健全な心と体の維持・増進のため、生活習慣や健康意識の改善施策を計画・実行し、評価・改善を行っております。
<健康経営の取組・社員の健康推進体制・戦略マップ>https://www.taikisha.co.jp/sustainability/society/health-management/#anc-02
・健康戦略① 長時間労働の低減
2024年度の時間外労働の上限規制順守と社員のワークライフバランス向上のため、経営企画本部長を議長とする「長時間労働対策会議」において、労使が一体となり長時間労働の現状把握と意見交換及び各部門での支援策の報告を行っております。2023年度は間接部門の社員への分業の推進、現場のデジタルツール採用による効率化、社員の業務量の可視化による標準化の推進等、現場業務に従事する社員の業務量軽減対策を検討し、実施しました。
・健康戦略② 生活習慣の改善
社員の健全な心と体の健康維持・増進を図るため、社員それぞれが健康管理の目標を定めて自身の体の状態に関心を持ち、運動習慣の定着や食生活の改善といった健康的な生活習慣の確立を目指した活動を推進しております。
また、当社全体の施策としてウォーキングイベント・禁煙支援・禁煙タイムの設定、健康に関するeラーニング等を実施しております。定例化したウォーキングイベントが評価され、スポーツ庁より「スポーツエールカンパニー2024」の認定を受けております。
・健康戦略③ ヘルスリテラシーの向上
健康セミナーやeラーニングを通じて、健康情報の理解、適切に行動する力を向上させ、心身の不調や病気の予防に努めております。セミナーの動画や資料はいつでも視聴できるよう、社内イントラネットに掲載しております。
・健康戦略④ メンタルヘルスの向上
メンタル不調に陥ると正常な業務遂行が困難となり、仕事・私生活にも大きな影響を与えると考えられております。そうした不調の兆しがある社員を早急に見極め、就労環境や人間関係を是正していくことが求められております。当社では、その対策として産業医・産業保健師と連携しながら社員に対して支援を行っております。また、産業医・衛生管理者の職場巡視以外にも産業保健師による建設現場を中心とした職場巡視を実施しており、メンタル不調者の早期発見・早期対応に向けて取り組んでおります。
2023年度は特定大型現場の管理職層を対象としてラインケア研修を実施し、心身の不調の早期発見のための知識の習得を図りました。今後も研修等を通してメンタルヘルス向上の取組を全社的に展開してまいります。
(イ) 職場の安全
建設業界における「安全第一主義に徹した計画・施工」を実践するため、労働安全衛生法に則った教育に加え、当社で発生した過去の労働災害の事例を基に動画を作成し、安全教育に活用し、海外拠点に対しても展開しております。また、VRによる危険体感を交えた安全研修を実施し、テクノロジーの活用も進めております。
今後は、大型現場の巡視強化による管理体制の評価・改善の実施、社内ルール順守状況のモニタリング強化、階層別の安全研修を実施することで、当社グループの安全管理技術の向上を目指してまいります。
※1 労働災害の発生状況を評価する指標で、100万延べ実労働時間当たりの労働災害による死傷者数で労働災害の頻度を表したものです。統計をとった期間中に発生した労働災害のうち、4日以上の休業災害による死傷者数を同じ期間中の全労働者延べ実労働時間数で割り、それに100万を掛けた数値です。
※2 1,000延べ実労働時間当たりに起こった労働災害により、どの程度の損失が発生したかの程度を表したものです。統計をとった期間中に発生した労働災害による延べ労働損失日数(労働災害により労働不能となった日数)を同じ期間中の全労働者の延べ実労働時間数で割り、それに1,000を掛けた数値です。
Ⅵ 労働慣行(人材の育成・確保)(社内環境整備)
(ア) 人権
当社は、グローバルに事業を展開する企業として、人権尊重を最も重要な事項の一つとして認識しております。当社グループの事業活動における人権に関する規範として「大気社グループ人権方針」を定め、「大気社行動規範」においても基本的人権を尊重し、差別的取り扱いやハラスメントなどの個人の尊厳を損なう行為は行わないことを規定しております。
また、「世界人権宣言」や「労働における基本原則及び権利に関する国際労働機関(ILO)宣言」など国際的に認められた人権を尊重するとともに、国連が示した「ビジネスと人権に関する指導原則」や「国連グローバル・コンパクト」の10原則を支持しております。
今後も国際規範や人権方針などに基づき、お客さまやお取引先を含めたステークホルダーの皆さまとも連携しながら、人権尊重に向けた具体的な取組を推進してまいります。
(イ) 組合との関係
当社では労働組合が結成されていないため、法的に求められる労使協議において「組織風土改善委員会」が社員の過半数を代表する組織として存在し、「組織風土改善委員長」が労働者代表としての役割を担っております。
組織風土改善委員会は全社員が「労使一体の精神」を基本方針とし、働きがいを感じられる組織風土を作ることを目的として発足しました。発足以来、労使が双方の立場から職場環境の改善・働きがいの向上のための活動に取り組み、社員の意見が積極的に取り入れられる組織風土の醸成に資する組織体となっております。当社は社員の意見が起点となる活動が活発に行われることを奨励し、一定の予算を付けながら活動支援を行っております。
(ウ) 福利厚生
当社では「魅力ある会社づくり」の一環として、2019年10月よりGLTD(団体長期障害所得補償保険)制度を導入し、就労不能時のセーフティネットとして、所得補償が受けられるようになっております。万一、病気やケガ・介護で長期間休職するような状況となった際に社員とそのご家族を守る制度となります。経済的な心配や不安を小さくし、安心して治療や療養・介護に専念でき、早期の就労復帰が目指せる環境の整備と介護休業期間の長期化による介護離職リスクの抑制を目的としております。定年延長に伴い、2023年4月より補償対象期間を65歳まで拡大しております。
Ⅶ コンプライアンス(人材の育成・確保)(社内環境整備)
(ア) コンプライアンス・倫理
社員のコンプライアンス意識の醸成と知識の定着を図るため、コンプライアンス教育を実施しております。全社員を対象とするeラーニングで入札談合防止、工事原価の不正処理防止、ハラスメント防止等、当社の社員として理解しておくべき事項を取り上げるほか、職種別や新入社員を対象とした研修を実施しております。毎年10月に実施するコンプライアンス推進月間では、全社員を対象としたコンプライアンス・マニュアルの読み合わせと誓約書の提出を実施しております。
また、コンプライアンス違反行為の早期発見と是正を図るために内部通報制度を整備し、当該制度の実効性を高めるための教育、社員の意識調査等を通じて、社員が安心して声を上げられる組織風土づくりに努めております。
当社では、人的資本・多様性に関する経営上の重要課題(マテリアリティ)について「人材確保と人材育成」「働きやすい職場環境の整備」を位置づけ、イノベーションを創出し、競争力を支える優秀な人材の確保・定着・育成を行い、会社の原動力を高め、企業理念である「永続的に成長し、社会に貢献する会社づくり」の実現を目指しております。
中期経営計画(2022年度~2024年度)において、「変革・成長を支える経営基盤の強化」を基本方針の一つに掲げ、断続的に付加価値を創造できる事業構造への転換に向けて、「イノベーションを生み出す組織風土づくり」「社員エンゲージメントの向上」「計画的な人材価値の開発」に取り組んでおります。
なお、本項に記載する方針及び指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組が行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、本項は連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。
① 戦略
Ⅰ 育成(人材の育成・確保)
(ア) 人材育成・スキルアップ
エンジニアリング会社である当社の最大の資産は「人」であり、「人材育成」を最も重要な経営課題の一つと位置づけ、プロフェッショナル及びリーダー人材の育成を目指しております。
育成は社員の能力を最大限に発揮できるように、階層(新入社員、若手・中堅・幹部社員)に合わせた研修プログラムを実施しております。具体的には経営知識を高め経営感覚を養う「経営職候補者育成プログラム制度」を設け、新たに高度な専門性を追求する「高度専門人材認定制度」、主体的な自己のキャリア形成を目指す「社内公募制度」を導入し、社員が成長できる機会を提供しております。
また、人材育成の中核として個人の成長とスキルアップを目指す中長期的な「キャリアプラン制度」を導入しております。本制度では全社員が自律的に能力開発に取り組むためのキャリアプランを作成し、定期的な上司との1on1面談を通じて、目標達成に向けた必要なスキルや能力の向上と可視化を進めております。
| 項目 | 単位 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
| 研修費(一人当たりの金額) | 千円 | 45 | 41 | 67 |
| キャリアプランの作成 | % | 100 | 100 | 100 |
(イ) 日本国内組織のグローバル教育
日本国内組織向けに運用されている経営職候補者育成プログラムを海外現地法人向けに展開させる形で、将来の海外組織の経営幹部育成を目指し、外国籍社員とともに日本国内組織の上位職層を対象とした育成を推進しております。
2024年度から海外経営候補者の早期育成を目的とし「海外トレーニー制度」を導入し、年間3~5名程度、若手社員(20~30歳代前半を目安)を対象として、様々な海外現地法人に約1年間派遣し、実務経験と海外生活を通じてグローバルな社会に通用する人材の育成に努めてまいります。
Ⅱ エンゲージメント(人材の育成・確保)(社内環境整備)
当社の最大の資産である「人」の潜在能力を引き出し、成長できる仕組みづくりの一環としてエンゲージメント調査を実施しており、管理職が集団分析結果から自組織の現状を把握し、職場環境の改善に役立てております。今後はより様々な視点からエンゲージメントを測る「パルスサーベイ」を短期間のPDCAサイクルで実施し、職場環境のより一層の改善や人事施策等の効果検証を行ってまいります。
また、心理的安全性に関する研修を行い、コミュニケーションや相互理解といった社員間の関係性の質を高めることで、エンゲージメントの向上につなげてまいります。
(ア) ワークエンゲージメント
ワークエンゲージメントを「①仕事に対して好奇心・ワクワク感を持ち、②果敢に挑戦している状態」とし、これらを高めることで、新たな価値を断続的に生み出す職場環境を目指しております。
| 項目 | 単位 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
| ワークエンゲージメント | % | 57.7 | 61.4 | 62.0 |
| ①仕事に対する好奇心・ワクワク度 | % | 45.7 | 50.2 | 50.2 |
| ②果敢に挑戦する風土 | % | 69.7 | 72.6 | 73.7 |
(イ) エンプロイーエンゲージメント
エンプロイーエンゲージメントを「組織へ愛着があり、信頼関係が構築されている状態」とし、これを高めることで経営層と社員がともに成長を実感できる職場環境を目指しております。
| 項目 | 単位 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
| エンプロイーエンゲージメント | % | 60.3 | 62.9 | 64.4 |
Ⅲ 流動性(人材の育成・確保)(社内環境整備)
(ア) 採用・維持
採用市場の状況を踏まえたうえで、人事部と事業部による社員年齢構成の将来予測と長期的な事業計画に基づいた採用計画を作成し、積極的な採用活動を行っています。一方、人材の流出を抑制するため当社離職者の就業環境や離職理由を把握・分析し、社内環境の整備等の施策に取り組んでおります。また、日本への留学生を中心とした新卒・キャリア採用に加え、海外拠点から日本への出向・短期派遣等の人的交流を行い、日本国内組織のグローバル化への対応強化を進めております。
| 項目 | 単位 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
| 新卒社員採用人数 | 人 | 87 | 75 | 90 |
| キャリア採用人数 | 人 | 14 | 27 | 22 |
| 外国籍社員採用人数 | 人 | 2 | 9 | 12 |
| 離職者数(自己都合退職者) | 人 | 45 | 34 | 32 |
| 入社年度 | 単位 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 |
| 新卒社員3年目離職率 | % | 13.6 | 18.8 | 14.9 |
(イ) 高年齢者の就業機会確保
高年齢者の就業機会確保の施策として、2022年度に60歳定年後再雇用制度を廃止し、定年年齢を65歳とし、社員自身が60歳から65歳の間で退職年齢を決定できる選択定年制を導入しました。2024年度は会社が求める人材要件に合致する社員について、職種限定社員として最長70歳まで雇用する制度を導入します。
これにより、高年齢者の就業意欲を向上させ、恒常的な人員不足の解消と次世代への高年齢者の技術継承につなげてまいります。
Ⅳ ダイバーシティ(人材の育成・確保)(社内環境整備)
(ア) ダイバーシティ&インクルージョンの推進
当社は2016年4月に「ダイバーシティマネジメント推進のための基本方針ならびに活動方針」を策定し、年齢、性別、人種、国籍、宗教、障害の有無等にかかわりなく、様々な価値観や考え方を有した人材が最大限に能力を発揮できる職場環境に整え、企業価値の向上に結び付く施策に取り組んでおります。
2023年4月にはダイバーシティアンドインクルージョン推進課を新設し、「ダイバーシティ&インクルージョンが根付く企業文化・組織風土の醸成」「多様な人材の確保と個性の尊重・発揮」「自分らしくいきいきと働ける環境づくり」を柱として活動計画を立て、段階的に実施してまいりました。
(イ) ワークライフバランスの支援
仕事と家庭の両立支援に向けた様々な施策に断続的に取り組み、働きやすい職場環境の整備を進めております。育児・介護においては、一部法律を上回る制度を取り入れ、社員が有効活用できるように社内報や社内アンケート等を通して啓発活動を進めております。
| 項目 | 単位 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
| 産前産後休業取得者数(新規取得者数) | 人 | 3 | 3 | 3 |
| 育児休業取得者数(新規取得者数) | 人 | 11 | 20 | 31 |
| 看護休暇利用者数 | 人 | 4 | 8 | 3 |
| 介護休暇利用者数 | 人 | 10 | 8 | 1 |
| 年次有給休暇取得率 | % | 57.4 | 62.1 | 68.3 |
(ウ) 女性活躍推進
当社では女性活躍推進法に基づく行動計画において、管理職に占める女性管理職の割合を2024年度末までに3%以上とする目標を掲げておりますが、2023年度は3.2%となり、前倒しで目標を達成いたしました。
今後は、新卒・キャリア採用の女性社員数を増加させることで、女性社員構成比率を高め、また、仕事と家庭の両立支援制度を浸透させることで、女性の働きやすさと意欲向上を図り、次期管理職候補の育成を進めてまいります。組織の中にある無意識の性別役割意識の影響を最小限にするために、理解を高めるアンコンシャスバイアス研修等を実施してまいります。
| 項目 | 単位 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
| 係長級にあるものに占める女性労働者の割合 | % | 1.0 | 0.7 | 1.9 |
(エ) 障害者雇用推進
当社では国内主要事業所での雇用に加え、指定障害者福祉サービス事業所と連携しリモート雇用に取り組んでおります。勤務場所を事業所内に限らないことで社員が安心して働くことが出来る環境づくりを実現し、合理的配慮を実施しております。
| 項目 | 単位 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
| 障害者雇用率 | % | 2.31 | 2.71 | 2.68 |
(オ) 海外事業における人的資本の強化
①グローバル体制
当社は1954年に初めて海外プロジェクトを手掛けて以来、現在に至るまで積極的に海外展開を進めております。当連結会計年度末現在、19の国と地域に28社の海外連結子会社を有し、社員数は、連結ベースで5,031人、単体ベースで1,654人となっており、海外では多くのナショナルスタッフが活躍しております。
②海外現地法人の経営体制のグローバル化と社員の能力向上
当社では昨今のグローバル化の流れに沿って、現地雇用社員の技術力・経営力の強化を図り、営業活動から設計・調達・工事活動をはじめ、顧客サービスに至る一連の対応を現地で完結できる一貫体制の実現を目指しております。同時に、経営体制の現地化への移行を進めており、2021年に米国、2024年4月にインドネシアの現地法人社長に現地雇用社員を任命しております。
今後も経営職を担う後継者候補の育成を目的とし、計画的・継続的な教育を実施し、その国の事業環境に合致する資質・能力を含む適性を見極めながら積極的に登用を進めてまいります。また、各国の慣習や特性を勘案しつつ、個々の社員の目標管理を実効性のあるものとし、社員の業務能力・意欲の向上を図り、当社グループへの帰属意識を高めてまいります。
Ⅴ 健康・安全(社内環境整備)
(ア) 社員の健康
社員は会社の成長を支える人材として重要な経営資源の一つであることから、社員の心身の健康維持・増進を重要な経営課題の一つと位置づけ、2020年に「健康経営宣言」を発表し、2021年度から4年連続で「健康経営優良法人ホワイト500」を取得しております。
代表取締役社長を健康管理責任者とする社員の健康推進体制を構築し、社員の健全な心と体の維持・増進のため、生活習慣や健康意識の改善施策を計画・実行し、評価・改善を行っております。
<健康経営の取組・社員の健康推進体制・戦略マップ>https://www.taikisha.co.jp/sustainability/society/health-management/#anc-02
・健康戦略① 長時間労働の低減
2024年度の時間外労働の上限規制順守と社員のワークライフバランス向上のため、経営企画本部長を議長とする「長時間労働対策会議」において、労使が一体となり長時間労働の現状把握と意見交換及び各部門での支援策の報告を行っております。2023年度は間接部門の社員への分業の推進、現場のデジタルツール採用による効率化、社員の業務量の可視化による標準化の推進等、現場業務に従事する社員の業務量軽減対策を検討し、実施しました。
| 項目 | 単位 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
| 一人当たりの月間平均残業時間 | 時間 | 22.2 | 24.3 | 22.2 |
・健康戦略② 生活習慣の改善
社員の健全な心と体の健康維持・増進を図るため、社員それぞれが健康管理の目標を定めて自身の体の状態に関心を持ち、運動習慣の定着や食生活の改善といった健康的な生活習慣の確立を目指した活動を推進しております。
また、当社全体の施策としてウォーキングイベント・禁煙支援・禁煙タイムの設定、健康に関するeラーニング等を実施しております。定例化したウォーキングイベントが評価され、スポーツ庁より「スポーツエールカンパニー2024」の認定を受けております。
・健康戦略③ ヘルスリテラシーの向上
健康セミナーやeラーニングを通じて、健康情報の理解、適切に行動する力を向上させ、心身の不調や病気の予防に努めております。セミナーの動画や資料はいつでも視聴できるよう、社内イントラネットに掲載しております。
・健康戦略④ メンタルヘルスの向上
メンタル不調に陥ると正常な業務遂行が困難となり、仕事・私生活にも大きな影響を与えると考えられております。そうした不調の兆しがある社員を早急に見極め、就労環境や人間関係を是正していくことが求められております。当社では、その対策として産業医・産業保健師と連携しながら社員に対して支援を行っております。また、産業医・衛生管理者の職場巡視以外にも産業保健師による建設現場を中心とした職場巡視を実施しており、メンタル不調者の早期発見・早期対応に向けて取り組んでおります。
2023年度は特定大型現場の管理職層を対象としてラインケア研修を実施し、心身の不調の早期発見のための知識の習得を図りました。今後も研修等を通してメンタルヘルス向上の取組を全社的に展開してまいります。
(イ) 職場の安全
建設業界における「安全第一主義に徹した計画・施工」を実践するため、労働安全衛生法に則った教育に加え、当社で発生した過去の労働災害の事例を基に動画を作成し、安全教育に活用し、海外拠点に対しても展開しております。また、VRによる危険体感を交えた安全研修を実施し、テクノロジーの活用も進めております。
今後は、大型現場の巡視強化による管理体制の評価・改善の実施、社内ルール順守状況のモニタリング強化、階層別の安全研修を実施することで、当社グループの安全管理技術の向上を目指してまいります。
| 項目 | 単位 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
| 労働災害率 | 度数率 ※1 | - | 0.41 | 0.12 | 0.42 |
| 強度率 ※2 | - | 0.022 | 0.001 | 0.043 | |
※1 労働災害の発生状況を評価する指標で、100万延べ実労働時間当たりの労働災害による死傷者数で労働災害の頻度を表したものです。統計をとった期間中に発生した労働災害のうち、4日以上の休業災害による死傷者数を同じ期間中の全労働者延べ実労働時間数で割り、それに100万を掛けた数値です。
| 計算式 : 度数率 = | 4日以上の休業災害による死傷者数 | × 1,000,000 |
| 延べ実労働時間数 |
※2 1,000延べ実労働時間当たりに起こった労働災害により、どの程度の損失が発生したかの程度を表したものです。統計をとった期間中に発生した労働災害による延べ労働損失日数(労働災害により労働不能となった日数)を同じ期間中の全労働者の延べ実労働時間数で割り、それに1,000を掛けた数値です。
| 計算式 : 強度率 = | 延べ労働損失日数 | × 1,000 |
| 延べ実労働時間数 |
Ⅵ 労働慣行(人材の育成・確保)(社内環境整備)
(ア) 人権
当社は、グローバルに事業を展開する企業として、人権尊重を最も重要な事項の一つとして認識しております。当社グループの事業活動における人権に関する規範として「大気社グループ人権方針」を定め、「大気社行動規範」においても基本的人権を尊重し、差別的取り扱いやハラスメントなどの個人の尊厳を損なう行為は行わないことを規定しております。
また、「世界人権宣言」や「労働における基本原則及び権利に関する国際労働機関(ILO)宣言」など国際的に認められた人権を尊重するとともに、国連が示した「ビジネスと人権に関する指導原則」や「国連グローバル・コンパクト」の10原則を支持しております。
今後も国際規範や人権方針などに基づき、お客さまやお取引先を含めたステークホルダーの皆さまとも連携しながら、人権尊重に向けた具体的な取組を推進してまいります。
(イ) 組合との関係
当社では労働組合が結成されていないため、法的に求められる労使協議において「組織風土改善委員会」が社員の過半数を代表する組織として存在し、「組織風土改善委員長」が労働者代表としての役割を担っております。
組織風土改善委員会は全社員が「労使一体の精神」を基本方針とし、働きがいを感じられる組織風土を作ることを目的として発足しました。発足以来、労使が双方の立場から職場環境の改善・働きがいの向上のための活動に取り組み、社員の意見が積極的に取り入れられる組織風土の醸成に資する組織体となっております。当社は社員の意見が起点となる活動が活発に行われることを奨励し、一定の予算を付けながら活動支援を行っております。
(ウ) 福利厚生
当社では「魅力ある会社づくり」の一環として、2019年10月よりGLTD(団体長期障害所得補償保険)制度を導入し、就労不能時のセーフティネットとして、所得補償が受けられるようになっております。万一、病気やケガ・介護で長期間休職するような状況となった際に社員とそのご家族を守る制度となります。経済的な心配や不安を小さくし、安心して治療や療養・介護に専念でき、早期の就労復帰が目指せる環境の整備と介護休業期間の長期化による介護離職リスクの抑制を目的としております。定年延長に伴い、2023年4月より補償対象期間を65歳まで拡大しております。
Ⅶ コンプライアンス(人材の育成・確保)(社内環境整備)
(ア) コンプライアンス・倫理
社員のコンプライアンス意識の醸成と知識の定着を図るため、コンプライアンス教育を実施しております。全社員を対象とするeラーニングで入札談合防止、工事原価の不正処理防止、ハラスメント防止等、当社の社員として理解しておくべき事項を取り上げるほか、職種別や新入社員を対象とした研修を実施しております。毎年10月に実施するコンプライアンス推進月間では、全社員を対象としたコンプライアンス・マニュアルの読み合わせと誓約書の提出を実施しております。
また、コンプライアンス違反行為の早期発見と是正を図るために内部通報制度を整備し、当該制度の実効性を高めるための教育、社員の意識調査等を通じて、社員が安心して声を上げられる組織風土づくりに努めております。
| 項目 | 単位 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
| eラーニング受講率 | % | 100 | 100 | 100 |