有価証券報告書-第87期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/21 15:25
【資料】
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【項目】
155項目

研究開発活動

当社グループでは、企業ネットワーク、キャリアネットワーク、社会インフラの各事業分野を中心に、国内外のお客様に対して、付加価値が高く競争力のあるソリューションやサービスを提供するため、研究開発活動を継続して行っております。
当連結会計年度の研究開発費の総額は784百万円であります。
セグメントごとの主要な研究開発活動は次のとおりであります。
(1)企業ネットワーク事業
DX(※1)分野において、最先端のデジタル技術・サービスの応用によるビジネスモデルの検証や、デジタルビジネスに関連するアプリケーションや複数のパブリッククラウドサービス連携などの機能開発・検証などサービス商用化に向けた研究開発・実証実験を行いました。これらに関連して、秩父宮みなとラグビー祭り2018の会場や自社内でDX技術を活用した実証実験を行いました。
当連結会計年度における研究開発費の金額は195百万円であります。
(2)キャリアネットワーク事業
LPWA(※2)分野では、要となる無線技術やサービス高度化・運用などの技術・ノウハウ習得に関する研究開発・実証を行いました。
5G(※3)に関して、ネットワークスライシング技術(※4)をはじめ5G特有の新しい技術・サービス応用に関する実証を行うなど、事業化、技術・ノウハウ獲得に向けた研究開発・実証を行いました。
海洋事業分野では、海洋資源開発領域への事業展開・技術検証を目的に国際的な共同実証プロジェクトへの参加・共同研究を行いました。
次世代のデジタルデータ通信技術のG.Fast(※5)を採用した次世代のVDSL(※6)装置の研究・評価・検証など、ネットワークサービス・製品の高度化に向けた研究開発を行っております。
当連結会計年度における研究開発費の金額は395百万円であります。
(3)社会インフラ事業
伝送路設備のFTTH(※7)化が増加しているCATV分野において、1ラックに光増幅ユニットを最大10台実装が可能で、光出力を最大40ポートとすることが出来る、省スペースで高密度な光増幅装置の研究開発を行っております。
当連結会計年度における研究開発費の金額は106百万円であります。
(4)その他
IoTを活用した新規事業の開発に向けた研究開発を行っております。
当連結会計年度における研究開発費の金額は87百万円であります。
※1 DX:
Digital transformationの略。AI・IoT・RPA(Robotic Process Automation)等の最先端技術を用いて、企業・産業の事業活動や都市運営などを大きく変革すること。
※2 LPWA:
Low Power Wide Area の略。従来の無線ネットワークと比べ、低速ながら低コスト・低消費電力という特長を持つ、IoTに最適な広域ネットワーク技術。
※3 5G:
第5世代移動通信システム。無線だけではなく有線も含めたネットワーク全体のアーキクチャにおける技術革新により、現4G比 1000倍の高速化、 1/10の低遅延、100倍の同時接続を実現。
※4 ネットワークスライシング技術:
各サービスの通信を仮想的なネットワークに割り当て、サービスに最適な通信環境を提供し、効率的な通信を実現する技術。
※5 G.Fast:
Gは、国際電気通信連合が勧告し総称している頭文字。Fastは、Fast Access Subscriber Terminalsの略。
VDSLよりも高速のデジタルデータ通信を行う技術。
※6 VDSL:
Very high-bit-rate Digital Subscriber Lineの略。従来の電話回線を利用して高速のデジタルデータ通信を行う技術。
※7 FTTH:
Fiber To The Homeの略。CATV事業者の基地局から各家庭まで光ファイバーを敷設し、広帯域高周波信号の配信および超高速なブロードバンド・ネットワークを実現するシステム。