有価証券報告書-第46期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 14:39
【資料】
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【項目】
124項目

研究開発活動

当社グループは、社会的要請や顧客のニーズに対応すべく、これまでに地盤改良工法であるテノコラム工法や、ATTコラム工法、TN-X工法、ガンテツパイル工法等の基礎工法を開発してまいりました。当連結会計年度は、当社保有工法で差別化を図るため、「環境にやさしい」をキーワードとし、価格競争力、信頼性、施工能力の向上と適用範囲の拡大に関する研究を重点的に実施してまいりました。近年では、戸建て住宅向けの地盤補強工法であるピュアパイル工法を開発し、商品化いたしました。
現在の研究開発体制は、当社の技術部門を中心に推進しており、グループ全体でのスタッフは11名で構成しております。これは総従業員数の約4.5%に当たります。
当連結会計年度における各セグメント別の主な研究開発は次のとおりであります。なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は21,542千円であります。
(建設事業)
(1)テノコラム工法
建築基礎分野における地盤改良工法のブランド工法として地位を確立しておりますが、近年は他工法との価格競争が激化しております。
当連結会計年度は、「コラムの高強度化」と「発生残土の大幅低減」を特徴とするテノコラムECO工法に用いる特殊混和剤の性能向上のための研究を継続して行いました。
(2)ピュアパイル工法
戸建て住宅や小規模建築物の地盤補強を目的として㈱日本住宅保証検査機構と共同開発したセメントミルク置換柱体による杭状地盤補強工法です。
当連結会計年度は、施工性向上を目的とした施工装置の改良の研究を行いました。また、さらなる商品力の向上を目指して次世代ピュアパイル工法の開発のための基礎実験を継続して行いました。
(3)ATTコラム工法
旭化成建材㈱と共同開発したATTコラム工法は、テノコラム工法と羽根付き鋼管杭を合成した建築物向けの基礎杭です。
開発から14年が経過した当連結会計年度は、ターゲット市場の原点である軟弱地盤上の中低層建築物に立ち返り、新仕様のATTコラムを考案し性能確認試験を行いました。
(4)TN-X工法(高支持力杭工法)
新日鐵住金㈱と共同開発したTN-X工法は、軟弱地盤が厚く堆積した地域に建設される大規模物流倉庫等に適した高支持力杭工法です。
当連結会計年度は信頼性向上のための研究として、根固め部の施工品質に関する調査及びデータの蓄積を行いました。また、水平耐力向上のための施工技術の研究を行いました。
(5)ガンテツパイル工法
道路橋の基礎杭として豊富な施工実績を有する本工法は、環境負荷低減の観点から建設残土や汚泥問題を解決した信頼性の高い鋼管ソイルセメント杭工法です。
当連結会計年度は、硬質地盤での支持力を確認する研究に着手しました。
当事業に係る研究開発費は、18,754千円であります。
(土木建築コンサルティング全般等事業)
(1)地盤材料試験の試験装置および試験法の高度化
「地盤材料試験の試験装置および試験法の高度化」に関する共同研究を引き続き実施しました。
当事業に係る研究開発費は、2,787千円であります。
(その他の事業)
研究開発は特段行われていません。