有価証券報告書-第184期(2022/01/01-2022/12/31)
32.金融商品
(1) 資本管理
当社グループは、企業価値の最大化に向けて、株主還元と財務健全性・柔軟性の確保に重点をおいた最適な資本構成を維持することを資本管理の基本方針としております。シナジーの創出、CSV経営の推進、資産の圧縮などにより、収益性・効率性の向上を目指し、創出したキャッシュ・フローは事業投資や設備投資、株主還元及び有利子負債の返済に充当します。
(2) リスク管理に関する事項
当社グループは、事業活動を行うに当たり、信用リスク、流動性リスク及び市場リスク等の財務上のリスクに晒されており、これらのリスクを低減するために、一定の方針等に基づきリスク管理を行っております。
また、当社グループは、デリバティブの利用を財務上のリスクをヘッジする目的とした利用に限定しており、投機目的では利用しておりません。
(3) 信用リスク
① 信用リスク管理
当社グループは、営業債権(受取手形及び売掛金)、その他の債権(未収入金)及びその他の金融資産(差入保証金等)について信用リスクに晒されています。
当社及び一部の子会社は、債権管理規程に従い、これらの金融資産について、各営業部門において主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理するとともに、財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。
デリバティブ取引の利用にあたっては、取引相手先を高格付を有する金融機関に限定しているため、信用リスクはほとんどないと認識しております。
なお、当社グループは、特定の相手先又はその相手先が所属するグループについて、過度に集中した信用リスクを負っておりません。
② 信用リスク
各年度末における、金融資産のステージ別の帳簿価額(貸倒引当金控除前)は、以下のとおりであります。
報告日現在における、保有する担保の評価額を考慮に入れない場合の最大の信用リスク額は、信用リスクに晒されている金融資産の帳簿価額により表されております。保証として保有している担保は主に営業保証金であります。
また、当社グループでは、営業債権等及びステージ1の金融資産の予想信用損失は、過去の信用損失の実績率に将来の経済状況等の予測を加味した引当率を乗じて集合的に評価し、ステージ2及びステージ3の金融資産の予想信用損失は、過去の信用損失の実績及び将来の経済状況等の予測を加味した上で個別に評価しております。
上記金融資産に対する貸倒引当金の増減表は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
保証債務については、以下のとおり表示されている保証債務の残高が、当社グループの信用リスクに係る最大エクスポージャーとなります。
(単位:百万円)
なお、当該保証債務契約の履行により発生しうる損失に係る債務保証損失引当金は、金額的に重要性がないと見込まれるため、計上しておりません。
(4) 流動性リスク
① 流動性リスク管理
当社グループは、財務上のリスク管理規程に基づき、年度事業計画に基づく資金調達計画を策定しております。その上で、資金調達環境の悪化等により発生する流動性リスクに備えるため複数の金融機関からのコミットメント・ラインの取得、直接調達と間接調達そして短期と長期の適切なバランスなどにより当該リスクを管理しております。
② 金融負債の期日別残高
各年度末における金融負債の期日別残高は、以下のとおりであります。
前年度(2021年12月31日)
当年度(2022年12月31日)
(5) 市場リスク管理
① 為替変動リスク管理
当社グループは、グローバルに事業活動を展開しており、機能通貨以外の通貨で実施する取引や、在外営業活動体の財務諸表を日本円に換算し連結する際に、当社グループの資本が為替変動の影響を受けるリスクに晒されております。為替変動リスクを管理するため為替予約や通貨スワップ等を利用しヘッジしております。
当社グループは主に、米ドルとユーロの為替リスク(当社グループ各社が各機能通貨で実施する取引に係るものを除く)に晒されております。
当社グループの主な為替変動リスクのエクスポージャー(純額。△は負債)は、以下のとおりであります。なお、デリバティブ取引により為替変動リスクがヘッジされているものを除いております。
当社グループが報告日現在において保有する外貨建金融商品について、日本円が米ドル及びユーロに対して10%通貨安となった場合に、税引後利益に与える影響は、以下のとおりであります。
なお、機能通貨建の金融商品、及び在外営業活動体の資産及び負債、収益及び費用を円貨に換算する際の影響は含んでおりません。また、その他の変動要因は一定であることを前提としております。
② 金利変動リスク
当社グループは報告日現在において変動金利の金融商品を保有しておらず、金利変動リスクはありません。
③ 価格変動リスク
当社グループでは、資本性金融商品(株式)から生じる株価変動リスクに晒されております。保有している資本性金融商品については、定期的に公正価値や発行体の財務状況等を把握するとともに、発行体が取引先企業である場合には、当該企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しております。
当社グループが、報告日現在において保有する資本性金融商品について、報告日における市場価格が1%上昇した場合の、その他の包括利益(税効果考慮前)が受ける影響は、前年度380百万円、当年度329百万円であります。
なお、その他の変動要因は一定であることを前提としております。
当社グループは、アルミニウムやオイル等の商品価格変動リスクに晒されておりますが、商品スワップ等を利用しヘッジしております。報告日現在において、上記の価格が1%変動した場合の、税引前利益に与える影響額に重要性はありません。
また、当社グループの商品価格変動リスクのエクスポージャーに重要性はありません。
なお、当社グループは、ヘッジ対象とヘッジ手段との経済的関係性について、関連するキャッシュ・フローの金額及び発生時期等に基づいて判断しております。また、当社グループが現在ヘッジ会計を適用しているヘッジ関係においては、ヘッジ手段とヘッジ対象の重要な条件は一致しております。
(6) デリバティブ取引及びヘッジ会計
① ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引の契約額等及び公正価値は以下のとおりであります。
② ヘッジ会計
ヘッジ手段として指定した項目は以下のとおりであります。
なお、デリバティブの帳簿価額は、連結財政状態計算書上「その他の金融資産」又は「その他の金融負債」に計上された金額であり、満期までの期間が1年超の金額は非流動資産又は非流動負債に分類しております。
前年度(2021年12月31日)
為替予約における平均レートは、1米ドル当たり109.99円、1ユーロ当たり130.57円であります。
当年度(2022年12月31日)
為替予約における平均レートは、1米ドル当たり138.70円、1ユーロ当たり142.53円、1豪ドル当たり92.22円であります。
ヘッジ会計を適用した結果として連結包括利益計算書に影響を与えた結果は以下のとおりであります。
前年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
純損益に認識したヘッジの非有効部分の金額に重要性はありません。
当年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
純損益に認識したヘッジの非有効部分の金額に重要性はありません。
(7) 金融商品の公正価値
金融商品の公正価値ヒエラルキーは、レベル1からレベル3までを以下のように分類しております。
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、報告期間の末日時点で発生したものとして認識しております。
① 公正価値の測定方法
各金融商品の公正価値の測定方法は、以下のとおりであります。
(長期借入金)
長期借入金の公正価値については、元利金の合計額を、新規に同様の借入を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しております。
(社債)
社債の公正価値については、元利金の合計額を当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値により算定しております。
(デリバティブ)
デリバティブの公正価値については、為替レート及び金利等の市場データに基づいて取引先金融機関等が算定した価格に基づいております。
(株式)
株式の公正価値については、上場株式については取引所の市場価格、非上場株式については類似会社の市場価格に基づく評価技法等を用いて算定しております。
② 償却原価で測定される金融商品
各年度末における償却原価で測定される金融商品の帳簿価額と公正価値ヒエラルキーは、以下のとおりであります。
前年度(2021年12月31日)
(注) 1年内返済予定の残高を含んでおります。
当年度(2022年12月31日)
(注) 1年内返済及び償還予定の残高を含んでおります。
償却原価で測定される短期金融資産、短期金融負債については、公正価値は帳簿価額と近似しております。
③ 公正価値で測定される金融商品
各年度末における公正価値で測定される金融商品の公正価値ヒエラルキーは、以下のとおりであります。
前年度(2021年12月31日)
当年度(2022年12月31日)
(注)1 各年度において、レベル1、2の間の振替はありません。
2 レベル3の株式に係る公正価値の測定は、関連する社内規程に従い実施しております。公正価値の測定に際しては、対象となる金融商品の性質、特徴及びリスクをもっとも適切に反映できる評価技法及びインプットを用いております。
また、経常的に公正価値で測定されるレベル3に分類される株式の公正価値の測定に関する重要な観察可能でないインプットは、営業利益倍率及び非流動性ディスカウントであります。公正価値は営業利益倍率の上昇(低下)により増加(減少)し、非流動性ディスカウントの上昇(低下)により減少(増加)します。
レベル3に分類される株式について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合の公正価値の増減は重要ではありません。
各年度における、レベル3に分類された金融資産の増減は、以下のとおりであります。
(注) 1 純損益に含まれている利得及び損失は、報告日時点の純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に関するものであります。これらの損益は「金融収益」「金融費用」に含まれております。
2 その他の包括利益に含まれている利得及び損失は、報告日時点のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に関するものであります。これらの損益は「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品の公正価値の純変動」に含まれております。
(8) 金融資産・負債の相殺
当社は、金融機関とキャッシュプーリング契約を締結しており、当該キャッシュプーリング契約により認識した金融資産・負債について相殺する法的に強制可能な権利を有しており、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図を有しております。
上記キャッシュプーリング契約により認識した前年度末及び当年度末における金融資産及び金融負債はそれぞれ以下のとおりです。
前年度(2021年12月31日)
(単位:百万円)
当年度(2022年12月31日)
(単位:百万円)
(1) 資本管理
当社グループは、企業価値の最大化に向けて、株主還元と財務健全性・柔軟性の確保に重点をおいた最適な資本構成を維持することを資本管理の基本方針としております。シナジーの創出、CSV経営の推進、資産の圧縮などにより、収益性・効率性の向上を目指し、創出したキャッシュ・フローは事業投資や設備投資、株主還元及び有利子負債の返済に充当します。
(2) リスク管理に関する事項
当社グループは、事業活動を行うに当たり、信用リスク、流動性リスク及び市場リスク等の財務上のリスクに晒されており、これらのリスクを低減するために、一定の方針等に基づきリスク管理を行っております。
また、当社グループは、デリバティブの利用を財務上のリスクをヘッジする目的とした利用に限定しており、投機目的では利用しておりません。
(3) 信用リスク
① 信用リスク管理
当社グループは、営業債権(受取手形及び売掛金)、その他の債権(未収入金)及びその他の金融資産(差入保証金等)について信用リスクに晒されています。
当社及び一部の子会社は、債権管理規程に従い、これらの金融資産について、各営業部門において主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理するとともに、財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。
デリバティブ取引の利用にあたっては、取引相手先を高格付を有する金融機関に限定しているため、信用リスクはほとんどないと認識しております。
なお、当社グループは、特定の相手先又はその相手先が所属するグループについて、過度に集中した信用リスクを負っておりません。
② 信用リスク
各年度末における、金融資産のステージ別の帳簿価額(貸倒引当金控除前)は、以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前年度 (2021年12月31日) | 当年度 (2022年12月31日) | |
営業債権及びその他の債権 | 389,438 | 410,633 |
償却原価で測定されるその他の金融資産 | ||
ステージ1の金融資産 | 60,227 | 51,815 |
ステージ2の金融資産 | 895 | 886 |
ステージ3の金融資産 | 561 | 545 |
報告日現在における、保有する担保の評価額を考慮に入れない場合の最大の信用リスク額は、信用リスクに晒されている金融資産の帳簿価額により表されております。保証として保有している担保は主に営業保証金であります。
また、当社グループでは、営業債権等及びステージ1の金融資産の予想信用損失は、過去の信用損失の実績率に将来の経済状況等の予測を加味した引当率を乗じて集合的に評価し、ステージ2及びステージ3の金融資産の予想信用損失は、過去の信用損失の実績及び将来の経済状況等の予測を加味した上で個別に評価しております。
上記金融資産に対する貸倒引当金の増減表は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
営業債権及び その他の債権 | 償却原価で測定されるその他の金融資産 | |||
単純化したアプローチを適用した金融資産に係る貸倒引当金 | ステージ1の金融資産に係る貸倒引当金 | ステージ2の金融資産に係る貸倒引当金 | ステージ3の金融資産に係る貸倒引当金 | |
2021年1月1日残高 | 1,534 | 580 | 809 | 548 |
繰入額(純額) | 251 | 21 | 91 | 22 |
目的使用 | △249 | △4 | △4 | △5 |
その他 | △19 | 0 | 0 | △5 |
2021年12月31日残高 | 1,517 | 598 | 895 | 561 |
繰入額(純額) | 394 | △45 | 13 | 8 |
目的使用 | △624 | - | △21 | - |
その他 | 177 | 3 | 0 | △23 |
2022年12月31日残高 | 1,465 | 556 | 886 | 545 |
保証債務については、以下のとおり表示されている保証債務の残高が、当社グループの信用リスクに係る最大エクスポージャーとなります。
(単位:百万円)
前年度 (2021年12月31日) | 当年度 (2022年12月31日) | |
従業員の銀行借入等 | 167 | 114 |
なお、当該保証債務契約の履行により発生しうる損失に係る債務保証損失引当金は、金額的に重要性がないと見込まれるため、計上しておりません。
(4) 流動性リスク
① 流動性リスク管理
当社グループは、財務上のリスク管理規程に基づき、年度事業計画に基づく資金調達計画を策定しております。その上で、資金調達環境の悪化等により発生する流動性リスクに備えるため複数の金融機関からのコミットメント・ラインの取得、直接調達と間接調達そして短期と長期の適切なバランスなどにより当該リスクを管理しております。
② 金融負債の期日別残高
各年度末における金融負債の期日別残高は、以下のとおりであります。
前年度(2021年12月31日)
(単位:百万円) | ||||||||
帳簿価額 | 契約上の キャッシュ・フロー | 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 | |
営業債務及び その他の債務 | 229,552 | 229,552 | 229,552 | - | - | - | - | - |
社債及び借入金 | 551,471 | 556,099 | 102,229 | 94,679 | 100,572 | 91,239 | 65,274 | 102,106 |
デリバティブ 負債 | 4,127 | 4,127 | 1,855 | 4 | - | 2,268 | - | - |
その他の 金融負債(流動) | 45,827 | 45,827 | 45,827 | - | - | - | - | - |
受入保証金 | 51,171 | 54,259 | 515 | 515 | 515 | 515 | 515 | 51,686 |
当年度(2022年12月31日)
(単位:百万円) | ||||||||
帳簿価額 | 契約上の キャッシュ・フロー | 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 | |
営業債務及び その他の債務 | 265,185 | 265,185 | 265,185 | - | - | - | - | - |
社債及び借入金 | 523,121 | 529,899 | 116,256 | 120,146 | 65,604 | 65,463 | 60,378 | 102,052 |
デリバティブ 負債 | 3,327 | 3,327 | 2,925 | 402 | - | - | - | - |
その他の 金融負債(流動) | 39,330 | 39,330 | 39,330 | - | - | - | - | - |
受入保証金 | 44,886 | 47,550 | 444 | 444 | 444 | 444 | 444 | 45,330 |
(5) 市場リスク管理
① 為替変動リスク管理
当社グループは、グローバルに事業活動を展開しており、機能通貨以外の通貨で実施する取引や、在外営業活動体の財務諸表を日本円に換算し連結する際に、当社グループの資本が為替変動の影響を受けるリスクに晒されております。為替変動リスクを管理するため為替予約や通貨スワップ等を利用しヘッジしております。
当社グループは主に、米ドルとユーロの為替リスク(当社グループ各社が各機能通貨で実施する取引に係るものを除く)に晒されております。
当社グループの主な為替変動リスクのエクスポージャー(純額。△は負債)は、以下のとおりであります。なお、デリバティブ取引により為替変動リスクがヘッジされているものを除いております。
前年度 (2021年12月31日) | 当年度 (2022年12月31日) | |||
米ドル | 204,923 | 千米ドル | 173,146 | 千米ドル |
ユーロ | 29,903 | 千ユーロ | 44,230 | 千ユーロ |
当社グループが報告日現在において保有する外貨建金融商品について、日本円が米ドル及びユーロに対して10%通貨安となった場合に、税引後利益に与える影響は、以下のとおりであります。
なお、機能通貨建の金融商品、及び在外営業活動体の資産及び負債、収益及び費用を円貨に換算する際の影響は含んでおりません。また、その他の変動要因は一定であることを前提としております。
(単位:百万円) | ||
前年度 (2021年12月31日) | 当年度 (2022年12月31日) | |
米ドル | 1,913 | 1,740 |
ユーロ | 317 | 433 |
② 金利変動リスク
当社グループは報告日現在において変動金利の金融商品を保有しておらず、金利変動リスクはありません。
③ 価格変動リスク
当社グループでは、資本性金融商品(株式)から生じる株価変動リスクに晒されております。保有している資本性金融商品については、定期的に公正価値や発行体の財務状況等を把握するとともに、発行体が取引先企業である場合には、当該企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しております。
当社グループが、報告日現在において保有する資本性金融商品について、報告日における市場価格が1%上昇した場合の、その他の包括利益(税効果考慮前)が受ける影響は、前年度380百万円、当年度329百万円であります。
なお、その他の変動要因は一定であることを前提としております。
当社グループは、アルミニウムやオイル等の商品価格変動リスクに晒されておりますが、商品スワップ等を利用しヘッジしております。報告日現在において、上記の価格が1%変動した場合の、税引前利益に与える影響額に重要性はありません。
また、当社グループの商品価格変動リスクのエクスポージャーに重要性はありません。
なお、当社グループは、ヘッジ対象とヘッジ手段との経済的関係性について、関連するキャッシュ・フローの金額及び発生時期等に基づいて判断しております。また、当社グループが現在ヘッジ会計を適用しているヘッジ関係においては、ヘッジ手段とヘッジ対象の重要な条件は一致しております。
(6) デリバティブ取引及びヘッジ会計
① ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引の契約額等及び公正価値は以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||||
前年度 (2021年12月31日) | 当年度 (2022年12月31日) | |||
契約額等 | 公正価値 | 契約額等 | 公正価値 | |
先物為替予約取引 | 69,810 | △469 | 137,922 | △213 |
通貨スワップ取引 | 59,385 | △3,113 | 790 | △21 |
合計 | 129,196 | △3,583 | 138,712 | △234 |
② ヘッジ会計
ヘッジ手段として指定した項目は以下のとおりであります。
なお、デリバティブの帳簿価額は、連結財政状態計算書上「その他の金融資産」又は「その他の金融負債」に計上された金額であり、満期までの期間が1年超の金額は非流動資産又は非流動負債に分類しております。
前年度(2021年12月31日)
(単位:百万円) | |||||
想定元本 | 帳簿価額 | ヘッジ非有効部分を認識する基礎として用いたヘッジ手段の公正価値の変動 | |||
総額 | うち1年超 | 資産 | 負債 | ||
キャッシュ・フロー・ヘッジ | |||||
為替リスク | |||||
為替予約取引 | 16,387 | 4,507 | 552 | 144 | 1,033 |
金利リスク | |||||
金利スワップ取引 | - | - | - | - | 709 |
商品価格リスク | |||||
商品スワップ取引 (オイル) | 1,010千 リットル | -千 リットル | 16 | - | 35 |
商品スワップ取引 (アルミニウム他) | 18千トン | 7千トン | 467 | 8 | △119 |
為替予約における平均レートは、1米ドル当たり109.99円、1ユーロ当たり130.57円であります。
当年度(2022年12月31日)
(単位:百万円) | |||||
想定元本 | 帳簿価額 | ヘッジ非有効部分を認識する基礎として用いたヘッジ手段の公正価値の変動 | |||
総額 | うち1年超 | 資産 | 負債 | ||
キャッシュ・フロー・ヘッジ | |||||
為替リスク | |||||
為替予約取引 | 40,440 | 7,473 | 621 | 1,112 | △12,942 |
金利リスク | |||||
金利スワップ取引 | - | - | - | - | - |
商品価格リスク | |||||
商品スワップ取引 (オイル) | 1,510千 リットル | -千 リットル | - | 54 | △70 |
商品スワップ取引 (アルミニウム他) | 52千トン | 15千トン | 157 | 1,194 | △1,275 |
為替予約における平均レートは、1米ドル当たり138.70円、1ユーロ当たり142.53円、1豪ドル当たり92.22円であります。
ヘッジ会計を適用した結果として連結包括利益計算書に影響を与えた結果は以下のとおりであります。
前年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
(単位:百万円) | |||
その他の包括利益に認識されたヘッジ手段の価値の変動 | 純損益に振り替えた金額 | 振替により純損益における 影響を受けた表示科目 | |
キャッシュ・フロー・ヘッジ | |||
為替リスク | 901 | 7 | 金融収益 |
金利リスク | 338 | 371 | 金融収益 |
商品価格リスク | 849 | △1,071 | 売上原価 |
純損益に認識したヘッジの非有効部分の金額に重要性はありません。
当年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(単位:百万円) | |||
その他の包括利益に認識されたヘッジ手段の価値の変動 | 純損益に振り替えた金額 | 振替により純損益における 影響を受けた表示科目 | |
キャッシュ・フロー・ヘッジ | |||
為替リスク | △12,935 | 12,043 | 金融収益 |
金利リスク | - | - | - |
商品価格リスク | △1,183 | △221 | 売上原価 |
純損益に認識したヘッジの非有効部分の金額に重要性はありません。
(7) 金融商品の公正価値
金融商品の公正価値ヒエラルキーは、レベル1からレベル3までを以下のように分類しております。
レベル1: | 活発な市場における公表価格により測定された公正価値 |
レベル2: | レベル1以外の、観察可能な価格を直接又は間接的に使用して算出された公正価値 |
レベル3: | 観察可能な市場データに基づかないインプットを含む、評価技法から算出された公正価値 |
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、報告期間の末日時点で発生したものとして認識しております。
① 公正価値の測定方法
各金融商品の公正価値の測定方法は、以下のとおりであります。
(長期借入金)
長期借入金の公正価値については、元利金の合計額を、新規に同様の借入を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しております。
(社債)
社債の公正価値については、元利金の合計額を当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値により算定しております。
(デリバティブ)
デリバティブの公正価値については、為替レート及び金利等の市場データに基づいて取引先金融機関等が算定した価格に基づいております。
(株式)
株式の公正価値については、上場株式については取引所の市場価格、非上場株式については類似会社の市場価格に基づく評価技法等を用いて算定しております。
② 償却原価で測定される金融商品
各年度末における償却原価で測定される金融商品の帳簿価額と公正価値ヒエラルキーは、以下のとおりであります。
前年度(2021年12月31日)
(単位:百万円) | |||||
帳簿価額 | 公正価値 | ||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||
長期借入金(注) | 230,137 | - | - | 229,866 | 229,866 |
社債 | 239,274 | - | 238,872 | - | 238,872 |
(注) 1年内返済予定の残高を含んでおります。
当年度(2022年12月31日)
(単位:百万円) | |||||
帳簿価額 | 公正価値 | ||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||
長期借入金(注) | 243,237 | - | - | 241,251 | 241,251 |
社債(注) | 259,377 | - | 255,643 | - | 255,643 |
(注) 1年内返済及び償還予定の残高を含んでおります。
償却原価で測定される短期金融資産、短期金融負債については、公正価値は帳簿価額と近似しております。
③ 公正価値で測定される金融商品
各年度末における公正価値で測定される金融商品の公正価値ヒエラルキーは、以下のとおりであります。
前年度(2021年12月31日)
(単位:百万円) | ||||
公正価値 | ||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
資産: | ||||
デリバティブ資産 | - | 1,427 | - | 1,427 |
株式 | 37,999 | - | 22,651 | 60,650 |
その他 | - | 167 | 3,469 | 3,636 |
合計 | 37,999 | 1,594 | 26,120 | 65,713 |
負債: | ||||
デリバティブ負債 | - | 4,127 | - | 4,127 |
その他 | - | - | 10,279 | 10,279 |
合計 | - | 4,127 | 10,279 | 14,406 |
当年度(2022年12月31日)
(単位:百万円) | ||||
公正価値 | ||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
資産: | ||||
デリバティブ資産 | - | 1,511 | - | 1,511 |
株式 | 32,864 | - | 23,071 | 55,935 |
その他 | - | 192 | 2,851 | 3,043 |
合計 | 32,864 | 1,703 | 25,922 | 60,489 |
負債: | ||||
デリバティブ負債 | - | 3,327 | - | 3,327 |
その他 | - | - | 11,511 | 11,511 |
合計 | - | 3,327 | 11,511 | 14,838 |
(注)1 各年度において、レベル1、2の間の振替はありません。
2 レベル3の株式に係る公正価値の測定は、関連する社内規程に従い実施しております。公正価値の測定に際しては、対象となる金融商品の性質、特徴及びリスクをもっとも適切に反映できる評価技法及びインプットを用いております。
また、経常的に公正価値で測定されるレベル3に分類される株式の公正価値の測定に関する重要な観察可能でないインプットは、営業利益倍率及び非流動性ディスカウントであります。公正価値は営業利益倍率の上昇(低下)により増加(減少)し、非流動性ディスカウントの上昇(低下)により減少(増加)します。
レベル3に分類される株式について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合の公正価値の増減は重要ではありません。
各年度における、レベル3に分類された金融資産の増減は、以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) | 当年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | |
期首残高 | 26,013 | 26,120 |
利得及び損失合計 | △1,746 | 1,110 |
純損益(注1) | 1,390 | 320 |
その他の包括利益(注2) | △3,136 | 791 |
購入 | 2,847 | 2,873 |
売却 | △596 | △56 |
その他 | △398 | △4,125 |
期末残高 | 26,120 | 25,922 |
(注) 1 純損益に含まれている利得及び損失は、報告日時点の純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に関するものであります。これらの損益は「金融収益」「金融費用」に含まれております。
2 その他の包括利益に含まれている利得及び損失は、報告日時点のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に関するものであります。これらの損益は「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品の公正価値の純変動」に含まれております。
(8) 金融資産・負債の相殺
当社は、金融機関とキャッシュプーリング契約を締結しており、当該キャッシュプーリング契約により認識した金融資産・負債について相殺する法的に強制可能な権利を有しており、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図を有しております。
上記キャッシュプーリング契約により認識した前年度末及び当年度末における金融資産及び金融負債はそれぞれ以下のとおりです。
前年度(2021年12月31日)
(単位:百万円)
認識した総額 | 相殺した金額 | 財政状態計算書に 表示している純額 | |
<金融資産>現金及び現金同等物 | 48,152 | △41,286 | 6,866 |
<金融負債>社債及び借入金 | 41,286 | △41,286 | ― |
当年度(2022年12月31日)
(単位:百万円)
認識した総額 | 相殺した金額 | 財政状態計算書に 表示している純額 | |
<金融資産>現金及び現金同等物 | 52,920 | △48,431 | 4,489 |
<金融負債>社債及び借入金 | 48,431 | △48,431 | ― |