有価証券報告書-第110期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 11:58
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、緊急事態宣言の発出などにより個人消費も影響を受けるなど、総じて低調に推移いたしました。海外においても新型コロナウイルス感染症の爆発的流行に加え、米中貿易摩擦の長期化、英国のEU離脱等の影響により世界経済の先行きは不透明な状況が続いております。
このような経済状況の中、当社グループは、2020年5月に公表した長期経営構想「TaKaRa Group Challenge for the 100th」の実行計画の第1ステップとしての「宝グループ中期経営計画2022」に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高278,443百万円(前期比99.0%)、売上総利益115,594百万円(前期比106.4%)、営業利益21,595百万円(前期比136.4%)、経常利益21,929百万円(前期比134.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益10,574百万円(前期比117.7%)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[宝酒造]
国内の人口減少や高齢化の影響などからアルコールの総消費数量は減少傾向が続く中、コロナ禍による料飲店等の営業自粛に伴う外食需要の低迷と、いわゆる巣ごもり需要とによりカテゴリー間で大きなばらつきがありました。このような状況のもと、宝酒造は、新型コロナウイルス感染症の感染予防、拡大防止を最優先しつつ、食品メーカーとして安全・安心な商品を安定的に供給することに努めました。また、コロナ禍による消費行動の変化に迅速に対応する生産活動、営業活動に取り組みました。
当セグメントのカテゴリー別の売上状況などは次のとおりであります。
焼酎では、本格焼酎の“全量芋焼酎「一刻者」”などが料飲店の営業自粛で大きく影響を受けましたが、甲類焼酎の大容量製品や“極上<宝焼酎>”などで家庭内需要の増加を取り込むことができ好調に推移し、焼酎全体では若干の減収に収まりました。清酒では、業務用ルート専売の“松竹梅「豪快」”が大きく減少し、“松竹梅「天」”、“松竹梅白壁蔵「澪」スパークリング清酒”なども減少したため、清酒全体では減収となりました。ソフトアルコール飲料では、辛口チューハイ“タカラ「焼酎ハイボール」”が家庭内需要増加の影響もあり、引き続き好調に推移いたしました。また、こだわりのレモンサワー“寶「極上レモンサワー」”も規模は小さいながら、大きく伸長し、ソフトアルコール飲料全体では増収となりました。調味料では、本みりんが減少したため、料理清酒やその他調味料などが健闘いたしましたが、調味料全体ではわずかながら減収となりました。原料用アルコール等では、消毒用需要の急増に応え生産量を増やして供給に努めたこと等により、増収となりました。
以上の結果、宝酒造の売上高は、152,537百万円(前期比99.6%)となりました。売上原価は、徹底的なコスト削減に取り組んだものの、売上高に準じた減少にとどまり、92,439百万円(前期比99.6%)となり、売上総利益は、60,098百万円(前期比99.6%)となりました。販売費及び一般管理費は、コロナ禍で販売活動が制限されたことに加え諸経費の節減にも努めたため、55,218百万円(前期比98.4%)と減少し、営業利益は、4,879百万円(前期比116.9%)と増益となりました。
[宝酒造インターナショナルグループ]
宝酒造インターナショナルグループは、日本からの酒類の輸出や海外各地で酒類の製造・販売を行う海外酒類事業と海外の日本食レストランや小売店に日本食材などを販売する海外日本食材卸事業を展開しており、新型コロナウイルス感染症の拡大による主要都市のロックダウンなどの影響を大きく受けました。グループ会社の一部では地方政府等の指示を受け、工場の操業停止や出社の抑制を実施したことに加え、主要な得意先であるレストランの営業停止などにより業績は大きく落ち込みました。
当セグメントの売上状況などは次のとおりであります。
海外酒類事業
海外では、ウイスキーはプレミアムバーボン“ブラントン”が好調に推移し、ウイスキー原酒も売上を伸ばしました。一方清酒など和酒の売上がコロナ禍の影響を大きく受け減少し、日本からの輸出も減少したため、海外酒類事業の売上高は10,340百万円(前期比91.0%)となりました。
海外日本食材卸事業
最もコロナ禍の影響を受けた当事業では、レストランの営業停止等の事業環境の変化に対応し、デリバリーやテイクアウトへの対応商品の提案に加え、小売店向けの販売強化やネット販売の拡大などに努めました。しかしながら地域による差はあったものの総じて販売は低調に推移し、海外日本食材卸事業の売上高は60,517百万円(前期比82.5%)となりました。
以上の結果、セグメント内取引消去後の宝酒造インターナショナルグループの売上高は、69,589百万円(前期比84.1%)となりました。売上原価は、在庫管理の徹底などにより48,983百万円(前期比83.2%)にとどまりましたが、売上の減少により売上総利益は、20,605百万円(前期比86.3%)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費や物流費、販売促進費などの削減により19,562百万円(前期比96.1%)となり、営業利益は、1,043百万円(前期比29.5%)と大幅な減益となりました。
[タカラバイオグループ]
タカラバイオグループは、研究用試薬・理化学機器事業とCDMO事業を通じ、バイオ創薬基盤技術開発を進め、新モダリティを継続的に創出する創薬企業を目指した取り組みを推進しました。また、新型コロナウイルスのPCR検査関連製品の安定的な供給や、ワクチンを含む再生医療等製品の製造体制整備等に積極的に取り組みました。
バイオテクノロジー関連分野の研究開発活動がますます広がりを見せるなか、タカラバイオグループは、こうした研究開発活動を支援する製品・商品やサービスを中心に展開するバイオ産業支援事業をコアビジネスと位置づけております。また、遺伝子医療事業では、がん等の疾患を対象とし、腫瘍溶解性ウイルスcanerpaturev(略称C-REV)や、独自技術である高効率遺伝子導入技術レトロネクチン法、高効率リンパ球増殖技術であるレトロネクチン拡大培養法、siTCR®技術を使用した遺伝子改変T細胞療法等の遺伝子治療の臨床開発を進めております。
タカラバイオグループの売上高は、遺伝子医療が前期比で減少したものの、研究用試薬、理化学機器、受託サービスが前期比で増加いたしました。研究用試薬および理化学機器では新型コロナウイルスのPCR検査関連製品が増加の一因となりました。
以上の結果、売上高は、46,086百万円(前期比133.3%)となりました。売上原価は、売上構成の変化や生産稼働率の向上等により原価率が低下し、14,214百万円(前期比105.6%)となりましたので、売上総利益は、31,872百万円(前期比151.0%)となりました。販売費及び一般管理費は、研究開発費等が増加し、17,919百万円(前期比120.8%)となり、営業利益は、13,952百万円(前期比222.4%)と大幅な増益となりました。
[その他]
その他のセグメントは、不動産賃貸事業や国内グループ会社の物流事業などであります。当セグメントの売上高は、29,238百万円(前期比91.9%)となりました。売上原価は、25,558百万円(前期比92.2%)となり、売上総利益は、3,680百万円(前期比90.5%)となりました。販売費及び一般管理費は、1,876百万円(前期比91.6%)となり、営業利益は、1,803百万円(前期比89.3%)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は183,108百万円となり、前連結会計年度末に比べ14,287百万円増加いたしました。これは主に手元資金を厚くするため有価証券を現金化したことや借入などで現金及び預金が18,973百万円増加したことによるものであります。
固定資産は123,810百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,748百万円増加いたしました。これは主にTakara Bio USA, Inc.の新事業所用土地・建物を取得したことなどにより有形固定資産が4,905百万円 、時価の上昇などにより投資有価証券が6,203百万円それぞれ増加し、のれんの減少などにより無形固定資産が2,811百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、306,918百万円となり、前連結会計年度末に比べ23,036百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は56,269百万円となり、前連結会計年度末に比べ802百万円増加いたしました。これは主に未払法人税等が2,135百万円、流動負債のその他が2,933百万円それぞれ増加し、1年内償還予定の社債が5,000百万円減少したことによるものであります。
固定負債は59,113百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,027百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が10,017百万円、繰延税金負債が2,252百万円それぞれ増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は、115,383百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,830百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は191,535百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,206百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が6,619百万円、時価の上昇によりその他有価証券評価差額金が4,245百万円それぞれ増加し、円高により為替換算調整勘定が1,738百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は、51.1%(前連結会計年度末は52.1%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益20,583百万円、減価償却費8,068百万円、未払消費税等の増加1,722百万円、その他流動負債の増加2,442百万円、法人税等の支払額4,767百万円などで27,100百万円の収入と前年同期に比べ15,355百万円の収入増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出4,316百万円、定期預金の払戻による収入5,407百万円、有価証券の売却及び償還による収入4,455百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出13,911百万円、補助金の受取額1,900百万円などにより6,738百万円の支出と前年同期に比べ3,047百万円の支出増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入10,068百万円、社債の償還による支出5,000百万円、配当金の支払額3,951百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出1,761百万円などにより1,506百万円の支出と前年同期に比べ10,147百万円の支出減少となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物に係る換算差額を含めた当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より18,319百万円増加し、62,860百万円となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)の生産実績をセグメントごとおよび品種別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
品種
宝酒造
焼酎48,07898.2
清酒17,28884.7
ソフトアルコール飲料47,638108.7
その他酒類4,20190.2
本みりん13,37994.9
その他調味料10,546100.7
141,13499.1
宝酒造インターナショナルグループ5,51874.7
タカラバイオグループ
研究用試薬17,131180.4
理化学機器211135.3
受託サービス8,253132.6
遺伝子治療26945.6
25,865157.0
報告セグメント計172,518103.7
その他1,61882.6
合計174,136103.5

(注)1.金額は酒税込み、消費税等抜きの販売価格によっております。
2.宝酒造の原料用アルコール等は、大部分が酒類等の原料として使用されていること、また、販売実績に対応する生産実績を正確に把握することが困難であることから記載を省略しております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
宝酒造65980.1
宝酒造インターナショナルグループ43,41679.8
タカラバイオグループ3,873112.1
報告セグメント計47,94981.7
その他9,64389.0
合計57,59382.8

(注)金額には消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
タカラバイオグループにおいて受託サービスを行っていることから、一部受注生産を行っておりますが、ほとんどの場合生産に要する期間が短いこと、かつ、受注残高が僅少であることから記載を省略しております。
d.販売実績
(a) 品種別販売実績
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)の販売実績をセグメントごとおよび品種別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
品種
宝酒造
焼酎48,63197.8
清酒17,70686.4
ソフトアルコール飲料47,154109.3
その他酒類5,57388.8
本みりん13,36795.6
その他調味料10,441101.1
原料用アルコール等9,663105.2
152,53799.6
宝酒造インターナショナルグループ
海外酒類10,34091.0
海外日本食材卸60,51782.5
その他5727.9
グループ内連結消去△1,326-
69,58984.1
タカラバイオグループ
研究用試薬35,189141.7
理化学機器1,726139.0
受託サービス8,901143.9
遺伝子治療26811.7
46,086133.3
報告セグメント計268,21399.2
その他29,23891.9
セグメント計297,45198.4
事業セグメントに配分していない収益およびセグメント間取引消去△19,007-
合計278,44399.0

(注)販売金額には酒税を含んでおりますが、消費税等は含まれておりません。
(b) 相手先別販売実績
主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
国分グループ本社株式会社34,50212.335,06712.6

(注)販売金額には酒税を含んでおりますが、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積もりに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」、「同(重要な会計上の見積り)」および「同(追加情報)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、セグメントごとに大きな変動がありました。セグメント別経営成績については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
宝酒造グループでは、外食需要の低迷と家庭内需要の増加を受け、カテゴリー間の増減はありましたが、ほぼ前連結会計年度並みの売上高となり、販売費及び一般管理費の削減により増益となりました。コロナ禍にあって営業活動が制限を受け、消費動向が大きく変化するなかで、徹底的なコストカットと変化する消費ニーズに迅速に対応いたしました。
コロナ禍の影響を最も受けた宝酒造インターナショナルグループでは、主力のレストラン向け売上がロックダウン等の影響もあり大きく減少し、デリバリーやテイクアウトへの対応や小売店向けの販売強化に努めましたが、大幅な減収・減益となりました。
一方、タカラバイオグループでは新型コロナウイルスのPCR検査関連製品が大幅に増加し、生産稼働率の向上もあいまって大幅な増収・増益となりました。
以上の報告セグメントにその他のセグメントを加えた当社グループの売上高は278,443百万円(前期比99.0%)と若干の減収となりましたが、利益率の高いタカラバイオグループの伸長により、売上総利益は115,594百万円(前期比106.4%)、営業利益は21,595百万円(前期比136.4%)、経常利益も21,929百万円(前期比134.8%)の増益となりました。特別損益では投資有価証券売却益が前連結会計年度から大きく減少したことなどにより、税金等調整前当期純利益は20,583百万円(前期比131.6%)となり、大幅増益のタカラバイオグループにかかる非支配株主に帰属する当期純利益が増加したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は10,574百万円(前期比117.7%)となりました。
以上の結果、ROEは6.9%となり、前連結会計年度より0.8ポイント向上しましたが、海外売上高比率は34.1%となり、前連結会計年度より2.2ポイント低下いたしました。
イ.経営成績に重要な影響を与える要因
宝酒造では、高齢化・人口減少や若年層の飲酒離れの影響などからアルコールの総消費数量は減少傾向が続いており、国内酒類業界はメーカー間の競争が激化し、厳しい経営環境にあります。加えて外食需要から家庭内需要にシフトしたことに伴い、商品ミックスにより利益率の低下も見られます。また環境問題、過剰飲酒問題への対応は企業としての社会的責任の観点から喫緊の課題であるとともに、コスト面での影響も懸念されます。
宝酒造インターナショナルグループでは、コロナ禍で一時的に市場の縮小はありましたが、和酒・日本食の潜在需要は根強く、コロナ禍の収束に伴い、今後も安定した市場拡大が見込まれます。一方で競合各社との競争の激化も見込まれます。当社グループの強みを伸ばすとともに、販売チャネルの多角化などの課題への早急な対応が必要です。また、輸送運賃や仕入れ価格の高騰、急激な為替変動によるリスクも懸念されます。
タカラバイオグループでは、長期的な市場の拡大が予想されておりますが、同グループが積極的に取り組んでいる遺伝子治療等の再生医療等製品の分野では、多様なモダリティの開発、実用化が進み、バイオベンチャーやメガファーマ等、企業規模は関係なく、世界的に競争が激化しております。このような環境下、人財の確保、研究開発費の供給、知的財産権の保護など経営成績に影響を与える多くの要因が存在します。
なお、当社グループの経営成績に影響を与える要因に関しては「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」もご参照ください。
ロ.資本の財源および資金の流動性
当社グループは、営業活動から得られるキャッシュ・フローを、各事業セグメントの成長分野へ積極的に投資するとともに、自己株式の取得や配当を通じた適切な株主還元を行い、一方で、多様な資金調達手段を確保し金融負債を利用することにより、適切な資本、負債のバランスを維持し、財務の安全性と資本の効率性の両立を図ります。
当連結会計年度の自己資本比率は51.1%と目標とする水準を維持しております。また新型コロナウイルス感染症の影響下にあっても当社グループの手元流動性は十分に確保されており、各セグメントの事業活動に支障はありません。さらにコミットメントラインなどのバックアップラインも適切に設定されております。
なお上場企業であるタカラバイオ株式会社は、タカラバイオグループの資金の調達、流動性の確保を独自に行っており、宝酒造、宝酒造インターナショナルグループは宝ホールディングス株式会社と緊密な連携を行い、効率的な資金調達、資金管理を行っております。
a キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローはタカラバイオグループの好調に牽引され税金等調整前当期純利益が増加したこともあり、前連結会計年度に比べ15,355百万円の収入増加の27,100百万円となりました。これは、旺盛な設備投資需要を賄ってもなお十分な水準で、現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ18,319百万円増加しております。現時点でキャッシュ・フローの状況に特段の問題はないと認識しております。
b 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源は、営業活動から得られるキャッシュ・フローの他、主として社債及び金融機関からの借入金であります。当社では安定的な資金調達のため20,000百万円の普通社債の発行登録を行うとともに、格付機関である株式会社格付投資情報センター(R&I)および株式会社日本格付研究所(JCR)から長期債格付A(シングルAフラット)を取得しております。当連結会計年度は、社債償還資金に充当するため2020年6月にシンジケートローン契約に基づく長期借入金10,000百万円の調達を行いました。
また短期資金の調達のため、当社は同じく株式会社格付投資情報センター(R&I)および株式会社日本格付研究所(JCR)から10,000百万円の発行枠を設定しているCP(コマーシャルペーパー)の格付(a-1、J-1)をそれぞれ取得しております。
さらに、機動的な資金調達および流動性の補完を目的として、継続して融資枠10,000百万円のコミットメントラインを設定しておりますが、当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、経済活動の停滞が長期化した場合に備え、2020年5月に別途1年間限定で10,000百万円のコミットメントラインを追加設定いたしました。なお、当連結会計年度中はいずれも借入を行っておりません。
当社グループは強化すべき領域へ積極的な経営資源の配分と投下を行うことを方針としており、当連結会計年度は、タカラバイオグループでは生産設備や研究設備投資を、宝酒造インターナショナルグループでは製品倉庫等への設備投資を実施いたしました。当連結会計年度の有形及び無形固定資産の取得による支出は13,911百万円となり、減価償却費を大きく上回る水準となっております。
当社は、当社の信用力を生かして外部資金を一括して調達し、タカラバイオグループを除く主要な連結子会社に必要資金を貸し付けるとともに、一部の連結子会社とはCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、各社の余剰資金を当社へ集中し一元管理するなど、資金効率の向上と金融費用の極小化を図っております。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ18,319百万円増加の62,860百万円となり、現時点で十分な手元流動性を維持しております。
ハ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営戦略、経営環境、優先的に対処すべき事業上・財務上の課題および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

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