有価証券報告書-第74期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/19 10:28
【資料】
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【項目】
185項目
① 環境に関する戦略ならびに指標及び目標
当社グループは、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献するという企業理念の遂行および事業の持続的な成長と変化への柔軟な対応を実現するために策定した長期ビジョン「Yakult Group Global Vision 2030」の達成のため、2025年度にマテリアリティを見直し、ヤクルトグループにとって極めて重要な12のマテリアリティを特定しました。
このうち環境に関するマテリアリティでは、「気候変動の緩和と適応」「持続可能なプラスチック容器包装の推進」「持続可能な水資源管理」「生物多様性の保全」を特定しています。これらのマテリアリティの取り組みを通じて、2021年3月に策定された、人と地球の共生社会の実現を目指す「ヤクルトグループ環境ビジョン」と、同ビジョンの2050年のあるべき姿を定めた「環境ビジョン2050」の中期的マイルストーンである「環境目標2030」の実現を目指します。
なお、「環境目標2030」は、「環境アクション(2021-2024)」の終了に伴い、2025年5月に改訂しました。具体的には、目標の対象範囲等について、国内の本社(単体)およびボトリング会社に加え、国内外の全連結子会社まで拡大しました。
また、森林保全については、「調達活動における森林破壊・土地転換ゼロコミットメント」を策定し、サプライチェーンにおける森林破壊リスクのある原材料の特定、基本的方針、取り組みおよび目標を掲げています。
「調達活動における森林破壊・土地転換ゼロコミットメント」の詳細については、以下をご参照ください。
・「調達活動における森林破壊・土地転換ゼロコミットメント」
(https://www.yakult.co.jp/company/sustainability/social/supply_chain/pdf/deforestation_free.pdf)
<気候変動の緩和と適応>当社グループは現在、事業活動を通じて年間約180万トンの温室効果ガス(スコープ1・2・3)を排出しています。コーポレートスローガン「人も地球も健康に」を掲げる当社は、気候変動対策が喫緊の課題であることを強く認識しています。そこで、「環境目標2030」に基づき、原料調達から生産、物流、販売までのバリューチェーン全体を通じてCO2削減の取り組みを推進します。
なお、「環境目標2030」で設定した当社グループの温室効果ガス排出削減目標が、パリ協定が定める温室効果ガス排出削減目標である「SBT(Science Based Targets)」の水準に整合したとして、認定機関であるSBTイニシアチブ(SBTi)から2025年8月28日付でSBT認定を取得しました。
(環境ビジョン2050)
2050年までに、温室効果ガス排出量ネットゼロ(スコープ1・2・3)を目指す
スコープ1:自社の事業活動での燃料使用に伴う直接排出量
スコープ2:企業が外部から購入する電力・蒸気・熱に関する間接排出量
スコープ3:事業活動に関連するサプライチェーンにおける間接排出量
(環境目標2030)
[対象範囲:本社および国内外全連結子会社]
1. 温室効果ガス排出量(スコープ1・2)を2022年度比42%削減する
2. 温室効果ガス排出量(スコープ3)を2022年度比25%削減する
3. 温室効果ガス排出量(FLAG)を2022年度比31%削減する
また、気候変動に関連するリスク・機会が、組織の事業、戦略、財務計画に及ぼす顕在的および潜在的な影響についてシナリオ分析を実施し、明確化されたリスク・機会に対し、重要なリスク・機会を中心にそれぞれの対応策を講じて、リスクの低減と機会の獲得につなげていきます。
さらに、当社は2022年8月に、気候関連財務情報開示タスクフォース(以下、TCFD)の提言への賛同を表明しました。TCFDの提言に基づき、気候変動が事業にもたらすリスク・機会の分析とその財務的な影響を評価し、今後も「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の枠組みに沿って、さらなる情報開示を進めていきます。
TCFD提言に基づく、詳細な情報につきましては、以下をご参照ください。
「サステナビリティレポート2025」(P35~41)
(https://www.yakult.co.jp/company/sustainability/download/pdf/sustainability2025.pdf)
なお、当社は、CO2排出量を仮想的に費用換算し、低炭素投資や気候変動対策を推進する仕組みである「インターナルカーボンプライシング制度(以下、ICP制度)」を2022年10月から導入しています。社内炭素価格を37,000円/t-CO2と設定し、設備投資を行う際の機器選定における判断基準の一つとして、ICP制度を活用することで、低炭素投資や気候変動対策を推進しています。
<持続可能なプラスチック容器包装の推進>当社グループは、国内において約17,000t(2024年度に販売した食品および化粧品等に使用した容器包装の重量)のプラスチック容器包装を使用しています。プラスチックごみによる環境汚染問題や資源循環の観点から、容器包装の資源循環が喫緊の課題であると認識しています。そこで、プラスチック容器包装について、以下のとおり「環境目標2030」を設定し、各種取り組みを進めています。
(環境目標2030)
1. 2030年度のプラスチック製容器包装の使用量(国内・海外)の20%以上に相当する量に対してサステ ナブルな取り組みを実施する
2. ヤクルト容器の水平リサイクルの仕組みを確立する
「環境目標2030」の達成に向けた取り組みとして、容器包装の薄肉化や軽量化に加えて、バイオマス化および再生化等持続可能な資源循環に適した素材の使用を検討し、プラスチック容器包装による環境負荷の低減を目指しています。具体的には、持続可能な製品の国際的な認証制度の一つであるISCC PLUS認証を活用し、持続可能性に配慮したプラスチック製容器包装(容器、ラベル、フィルム)を2024年12月に開始し、2025年度は導入拡大を図りました。さらに、2026年度からは、環境負荷をより軽減し資源循環を促進するため、「ヤクルト」の容器の一部に、ケミカルリサイクル由来の特性を割り当てたポリスチレン原料の使用を開始する予定です。
また、ヤクルト容器の水平リサイクルの仕組みづくりの一環として、従来から推進している自治体等との協働による公共施設等での回収実証に加えて、商業施設や小売店舗等との協働による店頭等での回収実証にも取り組んでいます。
日本国内におけるプラスチックに関する政策の法整備に向けた動きや、世界各地でのプラスチック製品の使用を規制する動きが活発化しているため、動向を注視しつつ、業界内外問わず企業間で連携した取り組みや、各国・地域の規制に対する個別対応等具体的な対策の検討を進めていきます。
<持続可能な水資源管理>ヤクルトグループは現在、国内外の工場で年間約600万m3の水を使用しています。地球上の限りある資源である水を主原料とする当社グループにとって、持続可能な水使用は、重要な課題であると認識しています。そこで、水資源管理について、以下のとおり「環境目標2030」を設定し、各種取り組みを進めています。
(環境目標2030)
1. 国内・海外の乳製品工場における水リスク詳細調査により、各地域における課題を抽出し、優先順位 の高い課題への施策展開を100%実施する
2. 削減活動の継続に加え、2030年度の製品化された水消費量(国内・海外の乳製品工場)を対象に、 水源涵養活動を推進する
具体的には、国内外の製造拠点ごとの水リスクを把握し、水の管理計画策定・運用等による適正な水マネジメントを推進しています。
また、国内外の事業所・工場において水の循環利用や運用方法の見直しによる節水活動を進めるとともに、製造拠点における水消費量のうち、製品として消費された水消費量を対象に、森林保全等による水源涵養活動を実施し、地球への還元を進めていきます。
<生物多様性の保全>当社はこれまでも「環境アクション(2021-2024)」の中で生物多様性を重点課題として特定し、植樹活動等を実施してきました。近年、生物多様性に関する重要性が高まってきていることから、新たにマテリアリティに特定した上で、以下のとおり「環境目標2030」を設定し、各種取り組みを進めています。
(環境目標2030)
1. 地域社会における生物多様性保全活動への支援・参画を推進する
2. 事業活動による生物多様性への影響を把握し、軽減施策を推進する
具体的には、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の提言に基づく情報開示を検討しており、当社の製造拠点の流域における水に関するリスクの調査を通じた生態系の把握に加え、当社の事業活動が自然環境に与える影響および自然環境への依存状況を分析しています。今後は生物多様性の保全に向けた実効性の高い施策の検討を進めます。
なお、サステナビリティに関する考え方および取り組みの詳細については、以下をご参照ください。
・「サステナビリティレポート2025」
(https://www.yakult.co.jp/company/sustainability/download/)
・「統合報告書2025」
(https://www.yakult.co.jp/company/ir/library/integrated.html)
(注)人的資本に関する戦略ならびに指標及び目標の記載については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等」をご参照ください。

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