有価証券報告書-第61期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
平成29年度の国内経済は、企業収益と雇用情勢の改善が続き、民間設備投資にも持ち直しの動きがみられ、所得の緩やかな回復、インバウンド需要の持ち直しなどにより、全体的には概ね回復基調が続きました。
沖縄県経済は、入域観光客数が957万人(前年度比109.2%)と初の900万人台を突破し、インバウンド需要の伸張で観光関連は好調に推移しました。個人消費においても雇用改善や賃金上昇を背景に、百貨店・スーパー売上高は前年度比102.8%と好調を維持し、全体として県内経済は拡大傾向で推移しました。
また、平成29年度のビール類総需要については、全国的に1%程度減少、県内においても1%程度の減少と推定しています。
沖縄県内ゴルフ場関連では、九州ゴルフ連盟加盟12クラブと非加盟4クラブを合わせた16クラブのゴルフ場入場者数は954,091人(前年度比102.6%、24,075人増)となりました。
このような状況の中、当連結会計年度の業績は、連結売上高 28,317百万円(前年同期比101.1%)、連結営業利益 3,045百万円(前年同期比102.0%)、連結経常利益 3,713百万円(前年同期比102.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,307百万円(前年同期比83.1%)となりました。
なお、当連結会計年度における各セグメントの概要は以下のとおりです。
(酒類・飲料事業)
酒類・飲料事業の業績概要は、次のとおりであります。
沖縄県内市場では、当社の主力商品である「オリオンドラフト」が順調に推移したことや、創立60周年を記念して限定発売した「ドラフトエクストラ」が好評であったことから、ビールの売上数量は前年同期を上回りました。発泡酒では、「シークァーサーのビアカクテル」に加え、新たなビアカクテルシリーズとして「パイナップルのビアカクテル」を限定発売し、多様性のある商品展開を行いました。新ジャンルでは、やわらかな香りと、上質な味わいにより、自宅での“くつろぎのひととき”にぴったりな新商品「贅沢気分」を発売したものの、県内の発泡酒・新ジャンル市場の縮小による影響もあり、当社の発泡酒・新ジャンル合計の売上数量は前年同期を下回りました。
その結果、ビール・発泡酒・新ジャンルで構成されるビール類の売上数量は前年同期を下回りました。
県外市場においては、「アサヒオリオンドラフト」の定番化拡大や、「琉球セッション」、「贅沢気分」を限定発売として展開し、ビール類の売上数量は前年同期を上回りました。
海外市場では、引き続き好調に推移し、年間売上数量が前年同期を上回りました。主な要因としては米国、オセアニア、中国向けの出荷数量拡大と今期より樽生の輸出を開始した韓国の売上が大きく貢献しました。米国は麦職人350ml缶の発売や西海岸での樽生の販売開始により売上を拡大し、オセアニアや中国については新規に販売チャネルを増やし、壜や缶の売上を拡大しました。
結果として、当期のビール類売上数量は県内、県外・海外合計で、前年同期を上回りました。
その他酒類は、洋酒・低アルコール飲料を中心に売上を伸ばし、好調に推移しました。
ノンアルコールビールテイスト飲料「クリアフリー」は、「上質感」と「ビールのような本格感」を追及してブラッシュアップを行った結果、缶・壜合計で売上数量は、前年同期を上回りました。
以上の結果、酒類・飲料事業の売上高は22,746百万円(前年同期比101.1%)となり、営業利益は2,386百万円(前年同期比98.0%)となりました。
(ホテル事業)
・ホテルロイヤルオリオン(シティホテル)
ホテルロイヤルオリオンの業績概要は、次のとおりであります。
宿泊部門については、大手のエージェント商品の見直しを図るものの、特に上期の収入減の影響により、売上高は前年同期を下回りました。
料飲部門については、メニュー充実による女性客増加や、近隣企業の打合せによる利用などの効果はあったものの、接待や会食の減少により、売上高は前年同期を下回りました。
宴会部門については、台風によるイベントの中止、一般宴会の受注減、婚礼件数の前年同期割れもあり、売上高は前年同期を下回ることとなりました。
店舗事業部門については、外販販売店舗の売上減少等が影響し、売上高は前年同期を下回りました。
・ホテル オリオンモトブ リゾート&スパ(リゾートホテル)
ホテル オリオンモトブ リゾート&スパの業績概要は、次のとおりであります。
宿泊部門については、開業4期目を迎え、宿泊人数も順調に増加した結果、客室稼働率の上昇及び平均客室単価の増加により、売上高が前年同期を上回りました。
料飲部門についても、宿泊人数が増加したことから、売上高は前年同期を上回りました。
また、当ホテルは、日本最大手の旅行代理店や大手航空会社より公表された「お客様から評価の高いホテル」の高ランクに位置し、施設並びにサービス部門で高い評価をいただいております。
以上の結果、ホテル事業の売上高は5,172百万円(前年同期比101.0%)、営業利益は645百万円(前年同期比 119.7%)となりました。
(ゴルフ場事業)
オリオン嵐山ゴルフ倶楽部㈱の業績概要は、以下のとおりであります。
当ゴルフ場の当連結会計年度の入場者数は、上期における平日の低価格スポット対応等の効果的な実施や、下期の広告宣伝等による県外、国外客の誘致強化などの集客対策を行ったことが功を奏し、53,748人(前期比104.1%)となりました。
以上の結果、ゴルフ場事業の売上高は、399百万円(前年同期比103.5%)となり、営業利益は17百万円(前年同期比134.8%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前年同期と比べ13,583百万円減少し、3,949百万円となりました。
当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比べ1,687百万円増加し、4,709百万円の収入となりました。
主な要因は、税金等調整前当期純利益が3,209百万円と前年同期に比べ465百万円減少となったものの、未払消費税等が884百万円減少したことと、法人税等の支払額が796百万円減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比べ15,273百万円増加し、18,577百万円の支出となりました。
主な要因は、定期預金への預入による支出が増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比べ、収入が750百万円増加し、284百万円の収入となりました。
主な要因は、長期借入金の借入による収入840百万円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における酒類・飲料事業の生産実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産量(kl) | 前連結会計年度比(%) |
| 酒類・飲料事業 | 57,003 | 98.9 |
| 合計 | 57,003 | 98.9 |
(注) 数量は、製造量によっております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績を示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
| 酒類・飲料事業 | 4,090 | 107.3 |
| ホテル事業 | 329 | 98.9 |
| 合計 | 4,419 | 106.6 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
当社グループ(当社及び連結子会社)では、受注生産は行っておりません。
d.販売実績
当連結会計年度のセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。なお、セグメント間の取引消去後の金額であります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
| 酒類・飲料事業 | 22,746 | 101.1 |
| ホテル事業 | 5,172 | 101.0 |
| ゴルフ場事業 | 399 | 103.5 |
| 合計 | 28,317 | 101.1 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 株式会社タカダ | 3,545 | 12.7 | 3,619 | 12.8 |
本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える見積り、判断及び仮定を必要としています。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に検証し、意思決定を行っています。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態)
資産
当連結会計年度末の総資産額は66,741百万円であり、前連結会計年度末に比べ3,520百万円増加いたしました。主な要因は、建物及び構築物が556百万円、機械装置及び運搬具が248百万円減少したものの、現金及び預金が2,466百万円、受取手形及び売掛金が304百万円、投資不動産が772百万円、建設仮勘定が662百万円、投資有価証券が時価のある有価証券の時価上昇等に伴い455百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産額は53,442百万円であり、前連結会計年度末に比べ2,518百万円増加いたしました。主な要因は、その他有価証券評価差額金が283百万円、利益剰余金が2,235百万円増加したことによるものであります。
負債
当連結会計年度末の負債額は13,299百万円であり、前連結会計年度に比べ1,001百万円増加いたしました。主な要因は、役員退職慰労引当金が101百万円減少したものの、未払法人税等が277百万円、一年内返済予定の長期借入金が140百万円、長期預り金が263百万円、長期借入金が229百万円、繰延税金負債が100百万円増加したことによるものであります。
純資産
当連結会計年度末の純資産額は53,442百万円であり、前連結会計年度末に比べ2,518百万円増加いたしました。主な要因は、その他有価証券評価差額金が283百万円、利益剰余金が2,235百万円増加したことによるものであります。
(経営成績)
売上高
当連結会計年度における売上高は28,318百万円(前年同期比101.1%)となり、前連結会計年度に比べ309百万円増加しました。セグメント別の売上高については、「⑴経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
営業利益
当連結会計年度における営業利益は3,045百万円(前年同期比102.0%)となり、前連結会計年度に比べ61百万円増加しました。これは主に売上高が増加したことによるものです。
経常利益
当連結会計年度における営業外収益は、投資不動産等の受取賃貸料の増加260百万円等により、前連結会計年度に比べ237百万円増加し、1,644百万円(前年同期比116.9%)となりました。
営業外費用は、投資不動産等の賃貸費用の増加161百万円等により、前連結会計年度に比べ192百万円増加し、976百万円(前年同期比124.6%)となりました。
以上の結果、経常利益は3,713百万円(前年同期比102.9%)となり、前連結会計年度に比べ106百万円増加しました。
親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における特別利益は、固定資産売却益、国庫補助金収入の減少により、前連結会計年度に比べ85百万円減少し、32百万円(前年同期比27.3%)となりました。
特別損失は、非連結子会社の整理損などにより、前連結会計年度に比べ486百万円増加し、536百万円(前年同期比1,067.3%)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ469百万円減少し、2,307百万円(前年同期比83.1%)となりました。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における主な資金需要は、酒類の製造販売及びホテル運営を行うための設備投資に要する資金であります。酒類の製造販売のための設備投資については自己資金により賄われており、ホテル運営のための設備投資については、設備投資計画に基づき必要な資金を金融機関からの借入により調達しています。
上記資金調達の結果、当社グループの当連結会計年度末の長期借入金(一年内返済予定を含む)は5,678百万円であります。また、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。