有価証券報告書-第78期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/22 12:01
【資料】
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【項目】
175項目
(3)【監査の状況】
① 監査役監査の状況
(ア)組織・人員
有価証券報告書提出日現在、当社の監査役会は、常勤監査役2名と非常勤監査役1名の3名で構成されており、このうち2名が独立社外監査役であります。
また、監査役会に直属する監査役室を設置し、監査役の職務を補助する専任スタッフは4名を配置しております。当該監査役スタッフの人事異動、業績評価等に関しては監査役の同意を得るものとし、取締役からの独立性を高め、監査役の指示の実効性を確保しております。
なお当社は、2026年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役2名選任の件」を提案しており(うち1名は任期満了に伴う再任)、当該議案が承認可決されますと、監査役会は4名の監査役(うち2名は独立社外監査役)で構成されることになります。
(イ)各監査役の経験及び能力
役職名氏名経験及び能力
常勤監査役澤井 政彦
(注)1
入社以来国内・海外(香港、米国)の財務経理部門に所属し、財務経理部長、米国日清CFOを経験する等、事業会社の財務体制やガバナンスに関する高い専門性と見識を有しております。また、2018年からは監査役として当社グループ会社の監査役を兼任し、取締役会とグローバル監査部門との連携強化を実践する等、監査役としての監査機能を発揮しております。(連結子会社の監査役兼職数 4)
常勤監査役伊地知 稔彦(注)2入社以来営業、マーケティング部門に所属し、明星食品㈱取締役、日清食品チルド㈱社長を経験する等、ブランド戦略や会社経営に関する高い専門性と見識を有するとともに、当社における総務、広報でのチーフオフィサーの経験により、当社グループ全体のリスク、ガバナンスに関する高い専門性と見識も有しております。
独立社外
常勤監査役
橋本 明博㈱みずほコーポレート銀行及び㈱みずほ銀行にて海外主要営業拠点の拠点長を経験し、常務執行役員としても勤務しております。その後、シャープ㈱の取締役常務執行役員、大陽日酸㈱(現:日本酸素ホールディングス㈱)の常勤監査役を務める等、会社経営に精通しており、財務・会計及びリスク・法務の知見及び豊富な経験を有しております(連結子会社の監査役兼職数 4)。
独立社外
監査役
道 あゆみ金融、メーカー、メディア、流通等の企業法務の他、損害賠償請求事件等民事事件、家事事件を多数手掛けております。弁護士会では、これまで東京弁護士会、日本弁護士連合会の両性の平等に関する委員会で委員長を歴任する等、人権擁護にも携わり、その後も弁護士会の複数の役職を務めており、役職在任時には組織のマネジメント(労務、人事、各種リスク管理等)を経験しております。

(注)1 澤井 政彦氏は、2026年6月25日開催の第78期定時株主総会で選任(再任)される予定であります。
2 伊地知 稔彦氏は、2026年6月25日開催の第78期定時株主総会で選任される予定であります。
(ウ)監査役及び監査役会の活動状況
(監査役の主な活動)
a.取締役会においては議事運営・決議内容等につき適正な審議が確保されるように積極的な意見表明を行っております。その他の企業統治に関する機関については、常勤監査役が経営会議、独立社外監査役が経営諮問委員会に出席、加えて監査役間で情報共有すること等により、監査役間での情報格差を最小限となるよう努め、監査が実効的に行われる体制を整えております。
また、業務執行を行わない役員が経営上の優先課題について認識共有をする場である独立社外取締役・監査役連絡会を当事業年度は3回開催し、各プラットフォームにおける取り組み(①法務プラットフォームの現状と課題、②ガバナンスプラットフォーム業務執行の報告、③サプライチェーンプラットフォーム業務執行の報告)について担当の執行役員等の説明を受けて独立社外取締役及び監査役の間で活発に議論を行っております(概ね90分)。
b.業務執行取締役とは各々複数回の面談を実施すると共に、20人の執行役員へのヒアリングも実施し、当社グループの経営課題が明確に共有された状態で業務が執行されており、また重要な決裁書の閲覧を通じて社内規程に基づいた承認手続きが行われていることを確認しております。この他、重要な投融資案件を審議する投融資委員会においては、年間21回開催されたほぼ全てに出席し、設備投資を中心とした各々の投融資案件に対してオブザーバーとして積極的に意見を述べております。
c.当事業年度はグループ会社各社の事業部門や事業所等89箇所について往査を通じて事業運営の状況を確認し、作成した監査調書は取締役へ報告するとともに監査役間で共有しております。また、監査の実効性向上を図るため、年6回の三様監査会議においてグローバル監査部及び会計監査人と各々が実施した監査に関する所見や内部統制に関する課題について情報交換を行うと共に、ガバナンスの高度化や企業価値向上に向けた執行部門における取り組みについても議論いたしました。なお、決算監査と棚卸監査は別途実施しております。
監査役と会計監査人との連携実績は、次のとおりであります(2025年度)。
連携内容概要4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
期中報告期中手続の実施状況等の報告
監査計画等の説明監査計画(注)及び監査報酬案
三様監査会議監査活動の共有と意見交換
監査結果報告会社法・金融商品取引法監査の結果
内部統制監査報告監査結果の報告
情報・意見交換KAMやグループガバナンス等

(注)翌年度の監査計画について、2026年4月にも会議を実施
(監査役会の活動)
原則として定時監査役会を年10回開催する他、必要に応じて臨時開催しております。当事業年度は会計監査人のネットワークファームから提供される非保証業務について事前了解を与えることなどを議題とした臨時監査役会9回を含め19回開催いたしました。なお、1回あたりの所要時間は約1時間半から2時間であります。
年間を通じ次のような決議、協議、報告をいたしました。
決議 29件:監査実施計画、常勤監査役・特定監査役の選定、会計監査人再任、会計監査人の監査報酬に対する同意、監査役会の監査報告書、監査役選任議案に対する同意、非保証業務の事前了解等
協議 11件:年間監査計画、監査役会の実効性評価、監査役報酬、会計監査人の評価及び再任・不再任、監査報告書等
報告 49件:監査実施概要報告、非常勤監査役への報告、重要会議出席、取締役会への監査役報告、経営会議等の重要案件の概要報告等
(重点監査項目)
主として下記の項目につき取り組みました。
a.中長期成長戦略の推進状況
完全メシを中心とする新規事業の拡大、既存事業の収益基盤強化、海外展開、研究開発・フードテックの推進並びに生産能力増強に係る設備投資等の中長期成長戦略について、担当取締役及び関係部門から説明を受け、その進捗状況及び課題並びに取締役の職務執行の状況を確認いたしました。
b.食品安全・品質保証及び生産現場における安全衛生への取り組み状況
国内外の工場、品質管理部門、研究開発部門等を対象として、食品安全、品質保証、労働安全衛生、防災及び環境対応の状況を確認いたしました。また、日清食品 安全監査基準評価(NISFOS)及び環境活動検査基準(RISEA)その他各種監査における指摘事項への改善対応状況を確認し、継続的な安全・衛生への取り組みを提言いたしました。
c.人財基盤の強化並びにDX・ITガバナンスの状況
人財の確保・育成、労務管理及び組織風土の整備等の状況を確認するとともに、AI・デジタル活用の推進、ITガバナンス、情報セキュリティ及び業務プロセスの標準化・効率化の状況を確認し、持続的成長を支える経営基盤及び内部統制基盤の整備・運用状況を確認いたしました。
d.コンプライアンスリスクへの対応状況
2024年8月の公正取引委員会からの警告を踏まえ、独占禁止法遵守体制化をはじめとする法令遵守への対応を当年度の重点監査項目といたしました。これに基づき、全社的な再発防止策の策定及びその進捗状況、並びに営業部門における商談記録の確認等のモニタリング体制の運用状況について、関係部門から説明を受け、その実効性を確認いたしました。
e.サプライチェーンの強靭化及びリスク管理体制の状況
需給計画、生産計画、調達、物流及び在庫管理を含むサプライチェーン全般について、安定供給、物流効率化、BCP対応及び関連法令への対応状況を確認いたしました。また、グループ横断での調達・物流戦略並びにESG調達を含むリスク管理の状況を確認し、グループシナジーの創出を提言いたしました。
(グループガバナンス強化の取組)
内部監査人協会が提唱する3ラインモデルを念頭に置いて、第2ライン及び第3ラインにあたる国内グループ会社の監査・管理部門の管理職を中心に、内部統制上の基本的な知見の共有を目的にしたオンライン連絡会を開催し、また随時タイムリーな情報発信を行うなどして、各グループ企業自身の内部統制上の知見向上等に取り組みました。
(監査役会の実効性評価)
監査・監督機能の継続的な改善を目的として、当事業年度においても、全監査役による自己評価アンケートと、その結果を踏まえた監査役会での協議を通じて現状の評価と次事業年度の監査計画に反映させるべく、実効性評価を実施いたしました。
<評価実施方法と評価結果>a.評価実施方法:
監査役会の構成・運営、取締役・会計監査人・内部監査部門等との連携、重要な会議体への出席を通じた情報収集、グループガバナンスの監督等、全18項目について4段階の自己評価及び自由意見記述によるアンケートを実施し、その結果を監査役会で分析・討議いたしました。
b.評価結果:
評価の結果、取締役の職務執行に対する監督機能を適切に果たしており、その実効性は全体として確保されていると判断いたしました。前年度からの取り組みである社外役員との連携強化についても、着実な進展が確認できました。
他方で、グループ全体の事業規模が拡大する中、海外子会社を含めたグループガバナンスのさらなる深化が今後の課題として認識される一方で、常勤監査役の業務負荷が増大しており、監査の「質」と「量」を維持・向上させることが喫緊の課題であると認識いたしました。これらの課題認識に基づき、事業リスクの重要性に応じた監査資源の「選択と集中」を徹底するとともに、会計監査人及びグローバル監査部との連携を一層密にし、グループ全体の監督機能の強化に努めてまいります。
(重要な会議への出席状況)
澤井 政彦西川 恭
(注) 2
橋本 明博
(注) 2
道 あゆみ
監査役会100% (19/19)100% (4/4)100% (15/15)100% (19/19)
取締役会100% (11/11)100% (4/4)100% (7/7)100% (11/11)
経営諮問委員会(注)1100% (2/2)100% (2/2)100% (4/4)
経営会議(注)1100% (22/22)100% (7/7)100% (15/15)
三様監査会議100% (6/6)100% (1/1)100% (5/5)100% (6/6)
グループ事業会社監査役会100% (10/10)100% (3/3)100% (7/7)
投融資委員会(注)1100% (18/18)100% (4/4)93% (13/14)
コンプライアンス委員会(注)1100% (4/4)

(注)1 議決権を有しないオブザーバーとして出席し意見を表明しております。
2 西川 恭氏は、2025年6月26日開催の第77期定時株主総会終結の時をもって辞任し、橋本 明博氏が新たに就任しております。
② 内部監査の状況
(ア)組織及び活動概要
当社は、グローバルガバナンスの強化を目的として、当事業年度より内部監査部門の名称を「グローバル監査部(Global Internal Audit Division)」へ変更し、「内部監査・内部統制・企画」の3機能別体制へと改組しました。また、米州地域の海外事業会社の戦略的運営と管理を統括する目的で設立されたRegional Headquarters of Americas(RHQ-Americas)へ内部監査組織を新設し、より強固なグローバル監査体制へとシフトしております。
a.内部監査活動の状況
当事業年度において、監査計画及び重点施策に基づき国内外のグループ31事業部署の内部監査を実施し、そのうち海外は米州地域、中国地域、東南アジア地域のグループ5社で実施しております。また、新設現地法人及び建設中工場に対する予備調査も併せて実施しました。
目的別には、主としてグループ各社の業務執行における各種法令、諸規程への準拠性及び業務手順の有効性を評価する業務監査、食の安全・安心リスクに対応した生産品質(QC)監査、国際規格に基づく情報セキュリティ監査、グループの重点リスクを対象に組織横断的に行うテーマ監査を実施しております。
内部監査件数は次のとおりです。うち生産品質(QC)及び情報セキュリティ監査件数は()内に記載しております。
業務監査テーマ監査合計
コーポレート生産拠点事業拠点海外拠点
監査件数411105131
生産品質(QC)-(11)-(5)-(16)
情報セキュリティ(3)--(2)-(5)
(参考)
予備調査件数
---4-4

当事業年度の重点監査領域及びその実績は、次のとおりであります。
重点監査領域監査実績
法令遵守に係るテーマ監査法令遵守体制に係る総括的なアシュアランスを提供することを目的としたテーマ監査を実施しております。
具体的には、法令遵守に係る意識浸透状況の一次スクリーニングを目的とした「CSA(コントロール・セルフ・アセスメント)」、グループガイドラインの浸透・運用状況の確認を目的とした「拠点監査」、不適切事案を誘発しうる組織風土の有無の検証を目的とした「カルチャー監査」(後述)を実施しております。
金融庁が公表する「健全な企業文化の醸成及びコンダクト・リスク管理体制に関する対話結果レポート」及び内部監査人協会(IIA)が公表するトピック別要求事項「組織行動(Organizational Behavior)」に準拠し、法令遵守体制の整備状況に係るデスクトップ調査、全社的に実施された職場アンケート結果や200名超を対象とした独自の従業員インタビュー結果に対し、機械学習やテキストマイニング等の独自の分析手続等を組み合わせ、不適切事案を誘発しうる組織風土の有無を多面的に評価しております。
カルチャー監査0104010_003.png
生産品質(QC)監査FSSC22000等の国際規格とグループ管理標準に基づき、国内外の生産拠点を対象にリスクベースで生産品質(QC)監査を実施しております。
独自のチェックリストを用いて、生産品質に係る重要な工程の整備及び運用状況等を確認し、改善提言とフォローアップを行っております。

重点監査領域監査実績
情報セキュリティ監査情報セキュリティに関する国際規格(ISMS等)を参照した独自のチェックリストに基づき、国内外5拠点に対して、情報セキュリティ対策状況の監査を実施しております。ランサムウェア対策等、昨今のサイバー攻撃事案を踏まえた重点監査ポイントを設定しております。

b.財務報告に係る内部統制評価の状況
財務報告に係る内部統制評価は、連結子会社及び持分法適用関連会社等74社を対象として全社的な内部統制の評価を行い、内11社を重要な事業拠点として業務プロセスの評価を実施しております。なお、重要な事業拠点の選定において、従来の範囲に加え、当事業年度より欧州地域2社を追加し、グローバルな評価範囲の適正化と統制強化を図っております。
(イ)内部監査の実効性を確保するための取組
内部監査の品質と実効性を担保するため、2025年1月に施行された「新グローバル内部監査基準(GIAS)」に準拠し、外部専門家による品質評価において「適合:Full Achievement」の評価を得ております。GIASの各領域(ドメイン)に基づく当社の取り組みは、次のとおりです。0104010_004.png@2024, The Institute of Internal Auditors, Inc. Used by permission.

a.(Domain I:内部監査の目的) 中期戦略「TEAM」
内部監査の基本方針として「内部監査活動を通じた日清食品グループの経営目標達成への貢献」を掲げております。
GIASの定める「内部監査の目的(Purpose Statement)」に則り、独立した客観的なアシュアランス及び助言を提供することで、組織が価値を創造・保全する能力を高めることを目指しています。この実現に向け4つの柱からなる中期戦略「TEAM」を策定し、「Technology」「Engagement」「Advanced」「Multi-national」の各柱に基づき監査活動の高度化を推進しております。
b.(Domain II:倫理と専門性) 高度専門人財とエンゲージメント
内部監査の品質を支えるのは「人財」であるとの認識のもと、中期戦略「TEAM」の柱の一つとして「Engagement(経営人財開発)」を推進しております。
•多様な専門性と資格保有
グローバル監査部は、機能別の3グループ体制とし、それぞれに専門性を有した人財を配置することでグローバル対応やITツールを駆使した機能的な内部監査を推進しております。2026年3月31日時点で、部長1名を含む計20名で構成されております。グループ主要会社の内部監査部門6名を含め、グループ全体では26名体制となります。また、高度な専門性を担保するため、キャリア採用による部員構成の多様化を図るとともに、国際的な専門資格の取得を推奨しております。
CIACISACPA・USCPA内部監査士
グローバル監査部7名3名2名3名

(注)CIA=公認内部監査人、CISA=公認情報システム監査人、CPA=日本の公認会計士、USCPA=米国公認会計士
•スキルマトリックスによる戦略的育成
スキルマトリックスを用いて「IT」「生産」「グローバル」等の必要スキルを可視化・管理しております。不足領域には、生産・開発経験者や外国籍社員等の多様な経歴を持つ人財を積極的に採用・育成し、組織全体の監査能力を底上げしております。
2026年3月31日時点のスキルマトリックスは、次のとおりです。
組織経営海外業務財務会計人事・労務リスク管理IT・情報生産品質
グローバル監査部長
内部監査グループ
内部統制グループ
企画グループ

•倫理と客観性
内部監査人として求められる職業倫理の徹底及び客観性の確保を目的に、倫理に関する研修を継続的に受講し、誠実性・客観性を保持しております。あわせて、監査対象部門との利害関係の有無を適宜確認し、独立性・客観性に影響を及ぼし得る事由がある場合には、担当変更等の措置を講じる運用としております。さらに、業務部門からの独立性を確保するため、過去1年以内に自身が関与した業務に対する監査を禁止する規定を厳格に運用しております。
c.(Domain III:内部監査部門に対するガバナンス) 独立性と客観性の確保
経営陣及び業務執行からの独立性及び客観性を担保し、取締役会による実効的な監督が機能するガバナンス体制を構築しております。
•デュアルレポーティングライン
代表取締役社長・CEOに加え、取締役会への直接報告ルートを確保しております。年4回の定期報告及び年度総括報告により業務執行状況を報告しております。年度監査計画、予算や人員等の資源計画は、取締役会への報告が行われており、独立性及び客観性が制度上担保されております。
•品質のアシュアランスと改善プログラム(QAIP)
品質のアシュアランスと改善プログラム(QAIP)として、個別監査における手続及び成果物の点検(継続的モニタリング)を実施するとともに、年次で定期的自己評価を行い、監査品質及び実効性の維持・向上を図っております。さらに、外部専門家による評価を5年に1度実施し、直近では前事業年度に適合評価を受けております。これらの結果は代表取締役社長・CEO及び取締役会へ報告しております。
品質のアシュアランスと改善プログラムは、次のとおりです。
概要実施頻度
継続的モニタリング個別監査におけるIPPF適合状況の確認監査実施の都度
定期的自己評価グローバル監査部によるIPPF適合状況の自己評価年1回
外部評価独立した外部評価者によるIPPF適合状況の評価少なくとも5年に1度

d.(Domain IV:内部監査部門の管理) 監査戦略とテクノロジー等資源戦略
経営目標の達成に貢献するため、リスクベースでの監査計画及び戦略の策定と、中期戦略「TEAM」の柱である「Technology(IT進化への対応)」に基づくテクノロジー活用等、監査プロセスの高度化を図っております。
•監査計画の策定
年度監査計画は、「日清食品グループリスク管理規程」に基づき、食の安全・安心リスクや情報セキュリティリスクといった重点リスクなど、リスクの重要性を考慮しながら、定量的なスコアリング、定性的な要因に基づき、リスクベースの監査計画を策定し、代表取締役社長・CEO及び取締役会に報告し承認を得ております。
0104010_005.png
•監査DXの推進
生成AI「NISSIN AI-chat」の積極的な活用により、監査手続の高度化及び効率化を推進しております。また、CAAT(コンピュータ利用監査技法)によるデータ分析を活用し、リスクの兆候把握及び監査リスクの低減を図っております。テーマ監査においては、機械学習やテキストマイニング等の定性的な分析技法を適用し、監査手続の高度化を図っております。
当事業年度は、グローバル監査体制における監査の標準化や品質向上を企図して内部監査管理ツールの導入を推進しております。
e.(Domain V:内部監査業務の実施) 監査手続の深化
中期戦略「TEAM」の「Advanced(監査の高度化)」及び「Multi-national(グローバル対応)」に基づき、従来の保証業務に加え、組織の持続的成長に資する監査を実施しております。
•専門監査領域の拡大
生産品質(QC)及び情報セキュリティを重点領域とし、国内外の生産・品質管理部門やIT部門に対して専門的監査を展開しております。生産品質(QC)監査については、海外新工場の予備調査を含む、国内外の工場等の現場(第1線)及び品質保証部門等の管理部門(第2線)を対象にした監査(計11件)を実施し、品質管理の運用状況、牽制・承認の実効性並びに是正・予防措置の管理状況を評価しております。また、情報セキュリティ監査については、国内のみならず海外拠点へも展開し、グローバルでのリスク管理水準向上に寄与しております。
•トピック別要求事項への対応
GIASが新たに定めた「トピック別要求事項」については、発行趣旨及び要求水準を精査したうえで、監査計画の立案、個別監査の監査手続書、評価観点(監査項目)及び点検表に反映させております。これにより、各トピック(例:サイバーセキュリティ、サードパーティ、組織行動等)の特性に応じて、要求事項を網羅的かつ一貫した基準で確認できる運用を整備しております。
(ウ)監査手続の共有と連携(三様監査及びグローバル連携)
当社は、監査役、会計監査人及びグループ各社の内部監査部門と連携し、監査の重複排除、リスクカバレッジの最適化並びにグループ全体の監査品質向上及びリスク管理水準の平準化に取り組んでいます。主な関係先との連携は以下のとおりです。
a.三様監査の連携
監査役及び会計監査人と隔月に「三様監査会議」を開催し、監査計画やリスク情報の共有、監査結果の報告を行うことで、実効的な連携を図っております。特に、監査役とは各種会議体に加え、必要に応じて監査前後のブリーフィングを実施し、グループ会社特有のリスク情報やグループガバナンスに関する課題を緊密に連携することにより、業務重複の最小化、高リスク領域の全体でのカバー、内部監査の有効性及び監査品質の向上に努めております。
また、グループ各社監査役との情報交換を目的に開催される「監査担当者連絡会」に参加し、グループ共通の課題や情報を収集しております。さらに、独立社外取締役及び監査役で構成する「独立社外取締役・監査役連絡会」には、グローバル監査部長がオブザーバー参加し、経営上の優先課題について認識の共有を図っております。
主な監査役及び会計監査人との連携内容は、次のとおりです。
連携内容概要4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
情報意見交換グループガバナンス
三様監査会議
監査担当者連絡会
内部統制内部統制評価監査
内部統制評価の協議
報告監査活動・計画案

<凡例>◆監査役との連携 ■会計監査人との連携 ●監査役・会計監査人との連携
b.グローバル及びグループ連携
グループ全体のリスクカバレッジを最大化するため、グループ主要会社の内部監査部門との連携(Co-sourcing)を強化しております。内部監査部門を設置している国内外グループ会社3社と監査実施内容や内部統制に関する会議を定期的に実施し、緊密な連携を図っております。
•海外グループ監査部門連携
米国に設立されたRHQ-Americasに、創部以来初となる内部監査担当者の海外派遣(1名)を実施しました。月次定例会を開催し、監査計画や人員計画等を討議しております。また、香港監査部とは定期的に定例会を開催するとともに、共同監査を実施しております。
•国内グループ監査部門連携
湖池屋内部監査室とは四半期ごとに開催する定例会において、監査実施結果や内部統制に関する情報交換を行い、緊密な連携を図っております。また、当事業年度では情報セキュリティをテーマとした共同監査を実施するなど、ナレッジの共有と人員等の資源の相互補完を行っております。
主なグループ監査部門との連携内容は、次のとおりです。
連携先概要4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
米国定例会
香港定例会
共同監査
湖池屋定例会
共同監査

・スリーラインの連携
IIAのスリーラインモデル(3線モデル)に則り、第3線としてグループ全体を視野に入れた連携・機能強化を推進しております。
第1線にあたる事業部門に対しては、業務監査に加え、内部統制を自ら評価・改善することを目的としたアンケート形式でのCSAを実施し、部門長との設問項目に関する意見交換や結果のフィードバックを行っております。
第2線にあたるリスクマネジメント室、ITガバナンス室、生産部等の各管理部門とは、定期的又は随時の情報共有会を開催しております。リスクや監査での発見事項等を共有して対策を協議し、グループ全体のリスクマネジメント機能の強化を進めております。
特に、情報セキュリティ領域においては、3線モデルの第2線にあたるITガバナンス室との「共同監査」を推進し、監査で発見された課題を即時共有することで、ITガバナンス室が課題解決のための支援や、必要に応じて対応策のグループ展開を実施しております。
•外部団体連携
これらの連携に加え、当社は業界全体の持続的成長に資する観点から、外部団体との連携を通じて監査品質のさらなる向上と知見の高度化を進めております。当社は、テーマ監査の推進、ITツールの活用及び監査報告書の工夫等を通じた内部監査の実効性向上への取組が評価され、2024年9月に日本内部監査協会の第38回「会長賞(内部監査優秀実践賞)」を受賞しました。当事業年度においては、日本内部監査協会の食品製造部会の設立を主導し、幹事会社として、業界における共通課題や専門的なテーマに関するベストプラクティスの共有を進めることで、当社の監査品質向上及び内部監査業界への貢献につなげております。
③ 会計監査の状況
(ア)監査法人の名称と継続監査期間
名称:有限責任監査法人トーマツ
期間:2010年3月期以降
(イ)業務を執行した公認会計士の氏名
公認会計士の氏名等継続監査年数
東海林 雅人2年
服部 理5年

上記全員が有限責任監査法人トーマツ所属の業務執行社員であります。
(ウ)監査業務に係る補助者の構成
公認会計士 9名、その他 36名
会計監査人は、監査役及び内部監査部門との連携(前掲)に加え、業務執行部門との定期的なコミュニケーションを下記の通り実施いたしました(回数)。また、数多くの重要な会計及び内部統制等の相談対応を通年で実施いたしました。
実施先概要4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
CFOディスカッション11111
CxOディスカッション6
財務経理部門四半期決算認識共有1111
連結子会社代表者ヒアリング311
海外拠点監査人オンライン会議等(注)121111

(注) 3海外拠点の監査人とは2026年4、5月にもオンライン会議を実施
また会計監査人はグループ拠点の深度あるリスク評価を実現するAudit Analyticsを活用しております。AIによる不正検知モデルを使用した分析により、不正リスクをスコアリングし、不正リスクが高い会社、勘定科目及び財務指標を把握しております。グローバルレベルでは、監査品質向上のために世界共通の調書様式の利用と業務プロセスの再構築を進めております。
(エ)監査法人の選定理由と方針
当社は、会計監査人を選定するにあたっては、その品質管理体制、専門性及び独立性、監査計画の内容、当社グループの会計監査を効果的かつ効率的に実施しうるグローバルな組織体制、チーム体制と監査報酬の妥当性等を総合的に評価し、選定について判断しております。なお、会社法第340条第1項各号に該当すると認められる場合、監査役全員の同意に基づき、会計監査人を解任いたします。また、上記のほか、会計監査人が当社の監査業務に重大な支障をきたす事態が生じた場合には、株主総会に提出する会計監査人の選任又は不再任に関する議案の内容を決定いたします。以上を踏まえて、当社は2026年度の会計監査人の職務執行に問題ないと評価し、有限責任監査法人トーマツの再任を決議することといたしました。
(オ)監査役及び監査役会による監査法人の評価
監査役会は、財務経理部及びグローバル監査部などから会計監査人の業務品質やコミュニケーションの状況等についてヒアリングを行うほか、自ら連結会計年度を通して、会計監査人から会計監査の概要報告を受け、会計監査人が監査品質を維持し適切に監査しているか、また監査活動の適切性及び妥当性を評価するとともに、会計監査人の独立性、法令等の遵守状況についても問題ないかなど14の評価項目に基づき評価しております。また、会計監査人の独立性に阻害要因を生じる可能性のある非保証業務は、国際会計士倫理基準委員会(IESBA)の倫理規程に則り、業務提供前に監査役会の事前了解を得ており、独立性確保の観点から適切な対応と評価しております。
④ 監査報酬の内容等
(ア)監査公認会計士等に対する報酬の内容
区分前連結会計年度当連結会計年度
監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく
報酬(百万円)
監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく
報酬(百万円)
提出会社8028511
連結子会社80-84-
160216911

当社における非監査業務の内容は、主にIFRS会計基準に関するコンサルティング業務であります。
(イ)監査公認会計士等と同一のネットワーク(デロイト トウシュトーマツ グループ)に対する報酬((ア)を
除く)
区分前連結会計年度当連結会計年度
監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく
報酬(百万円)
監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく
報酬(百万円)
提出会社-29-26
連結子会社14014313958
14017213984

当社における非監査業務の内容は、主にコンサルティング業務であります。
また、連結子会社における非監査業務の内容は、主に税務に関するコンサルティング業務であります。
(ウ)監査報酬の決定方針
監査法人より提示された監査計画の内容や監査時間等を検討し、監査役会の同意を得て決定しております。
(エ)監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況及び報酬見積りの算出根拠等が適切であるか検証すると共に、業界及び会社規模による報酬比較も行い、会計監査人の報酬等の額については妥当であるとして、同意することといたしました。

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