有価証券報告書-第78期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、緩やかな回復基調で推移しました。一方、中東情勢の緊迫化や金融資本市場の変動の影響、米国の通商政策をめぐる動向など景気を下押しするリスクも懸念されることから、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当業界におきましては、原材料価格の高騰、人件費および物流費などのコスト増加を背景に、生活必需品を中心とした物価上昇に伴う消費者の節約志向が一層高まっており、消費行動の変容による市場構造の変化がみられるなど、厳しい経営環境が続いております。
このような状況のなか、当社グループは、お客様に、より安全でより安心して召し上がっていただける食品を提供する総合食品メーカーとして、真に社会的存在価値が認められる企業を目指し、企業活動を推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
A 財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ37億21百万円増加し、1,246億41百万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べ62億42百万円減少し、476億70百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べ99億63百万円増加し、769億71百万円となりました。
B 経営成績
当連結会計年度における売上高は前年同期比1.5%増の2,383億96百万円、営業利益は同37.2%増の75億4百万円、経常利益は同31.0%増の79億32百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益などを計上したことから、同78.3%増の97億86百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「加工食品事業」セグメントのうち「調理加工食品部門」の一部を「ハム・ソーセージ部門」へ集計するよう変更しております。詳細は「(セグメント情報等) 1 報告セグメントの概要 (3)報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
(単位:百万円)
(加工食品事業)
ハム・ソーセージ部門では、発売30周年を迎えた「燻製屋」シリーズにおいて、パッケージデザインの変更や通年商品化した「レモン&パセリ」の拡販に努めたほか、販促キャンペーンをはじめとするプロモーション施策により売場の活性化と販売拡大に注力しました。加えて、「旨辛チョリソー」「ブラックペッパー」「とろける濃厚チーズ」の新フレーバー3種を投入し、消費者ニーズの多様化に対応した商品提案を強化しました。また、環境に配慮したパッケージ資材を使用したロースハム・ベーコンなどの「たっぷり使える」シリーズや徳用タイプのウインナーは引き続き好調に推移しました。「フィッシュソーセージ」は、販売促進の強化により売場拡大を図りました。外食向け業務用商品は、業態毎のニーズを捉えた商品提案などにより販路拡大に努めました。これらにより、当部門の売上高は前年同期比1.9%の増収となりました。
調理加工食品部門では、レトルトカレー商品において「シェフの匠」シリーズなどが低調に推移したものの、「ビストロ倶楽部濃厚カレー」や業務用カレーの拡販により、売上高は前年を確保しました。「スンドゥブ」シリーズは、新商品の「にんにくスンドゥブ」を投入するとともに、認知度拡大に向けたイベントなどの販促施策を実施しましたが、競争環境の激化等によりスープ類全体の売上高は前年を下回りました。一方、チキン惣菜は、健康志向の高まりを背景に「サラダチキン」が引き続き堅調に推移しました。デザート類は、量販店向け「SWEET CAFE」シリーズの販売促進強化や業務用ホイップ済みクリームの販売拡大に努めたほか、コンビニエンスストア向け飲料類・ヨーグルト類の新商品投入等により、売上高は伸長しました。これらにより、当部門の売上高は前年同期比1.7%の増収となりました。
以上の結果、加工食品事業の売上高は前年同期比1.8%増の1,605億円となりました。セグメント利益は、原材料価格の高騰、人件費および物流費等のコスト上昇の影響を受けたものの、各部門の増収、価格改定の実施および継続的なコスト削減の効果等により、前年同期比37.3%増の67億88百万円となりました。
(食肉事業)
牛肉については、国産牛肉において外食産業向けの販売は堅調に推移したものの、量販店向けの販売数量が減少したことから、売上高は前年並みとなりました。輸入牛肉は、相場高が続くなか、米国産牛肉は前年を下回りましたが、量販店を中心に豪州産牛肉の取扱いを拡大したことにより、売上高および販売数量は前年を上回りました。これらにより、牛肉全体の売上高は前年を上回りました。
豚肉については、スペイン産豚肉等のアフリカ豚熱(ASF)による輸入一時停止措置に対して代替品の確保や原料不足への対応を進めました。国産豚肉においてはブランド豚肉の販売を強化し外食産業向け販売は堅調に推移しましたが、価格競争激化の影響等により量販店向け販売の売上高は前年を下回りました。輸入豚肉においては相場上昇等から量販店向け・外食産業向け販売ともに伸び悩んだことなどから、豚肉全体の売上高は前年を下回りました。
以上の結果、食肉事業の売上高は前年同期比0.8%増の777億63百万円となりました。セグメント利益は、相場高に対応した適正価格の販売に努めたことなどから、前年同期比39.2%増の6億89百万円となりました。
(その他事業)
その他事業の売上高は前年同期比4.6%増の1億32百万円、セグメント利益は前年同期比14.2%減の26百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上に加え、減価償却費や投資有価証券売却益などの調整を行った結果、105億36百万円増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、生産設備の増強・合理化や品質向上のための固定資産の取得による支出がありましたが、投資有価証券の売却による収入、固定資産の売却による収入などから、3億67百万円増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の減少や配当金の支払い、自己株式の取得による支出などから、100億91百万円減少しました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末から8億12百万円増加し、97億96百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
A 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
B 受注実績
当社グループは、主として消費動向の予測に基づく見込み生産によっております。
C 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
A 経営成績
(売上高)
売上高は、ハム・ソーセージ部門の販促活動等による販売拡大、デザート・飲料類などの加工食品の販売促進・販路拡大による伸長、食肉事業が堅調に推移したことから、前年同期比1.5%増の2,383億96百万円となりました。各セグメント別の売上高は、加工食品事業が前年同期比1.8%増の1,605億円、食肉事業が同0.8%増の777億63百万円、その他事業が同4.6%増の1億32百万円となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、原材料価格の高騰などの影響から前年同期比0.5%増の1,988億42百万円となりましたが、増収や価格改定の実施などから、売上原価率が前年同期比0.8%低下したことにより、売上総利益は、前年同期比6.6%増の395億53百万円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、前年同期比1.3%増の320億49百万円となりましたが、継続的な経費削減などから、売上高比率13.4%、前年同期比0.1%の低下となりました。
営業利益は、原材料価格の高騰などのコスト増加要因がありましたが、各事業の増収、価格改定の実施および継続的なコスト削減の効果等により、前年同期比37.2%増の75億4百万円となりました。
各セグメント別のセグメント利益につきましては、加工食品事業が前年同期比37.3%増の67億88百万円、食肉事業が同39.2%増の6億89百万円、その他事業が同14.2%減の26百万円となりました。なお、各セグメント別の状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 B 経営成績」に記載のとおりであります。
(経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
経常利益は、営業利益の増益などから、前年同期比31.0%増の79億32百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益50億41百万円を計上したことなどから、前年同期比78.3%増の97億86百万円となりました。
(単位:百万円)
(中期経営計画の進捗状況)
当社グループは、経営環境の変化に柔軟に対応するため、原則として毎年改定を行うローリング方式の中期経営計画として三ヵ年数値計画を発表しております。計画数値をあらためて検証の上、見直しを行い、新たに2026年4月を起点とした中期三ヵ年経営計画(2026年4月1日~2029年3月31日)を策定いたしました。
なお、中期三ヵ年経営計画の内容につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
B 財政状態
(単位:百万円)
当連結会計年度末における総資産は、退職給付に係る資産が22億79百万円、有形固定資産が13億16百万円増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ37億21百万円増加し、1,246億41百万円となりました。
負債は、未払法人税等が21億6百万円増加しましたが、有利子負債が81億44百万円減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ62億42百万円減少し、476億70百万円となりました。
純資産は、剰余金12億24百万円の配当がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益97億86百万円の計上や退職給付に係る調整累計額が14億9百万円増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ99億63百万円増加し、769億71百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末から6.4%上昇し、61.1%となりました。
また、セグメントごとの資産は、加工食品事業が713億93百万円(前年同期は688億95百万円)、食肉事業が237億92百万円(前年同期は218億57百万円)、その他及び全社資産が294億55百万円(前年同期は301億66百万円)であります。加工食品事業における主な資産の増加要因は、退職給付に係る資産の増加によるものであります。
C キャッシュ・フロー並びに資本の財源及び資金の流動性
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
なお、当連結会計年度より、期末発行済株式総数の計算において控除する自己株式には、「役員向け株式交付信託」の信託財産として株式会社日本カストディ銀行(信託口)が保有する当社株式128,000株を含めております。
※ 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社グループは事業活動のための適切な資金を確保し、資金の流動性を維持するとともに、健全な財政状態を目指すための安定的な営業キャッシュ・フローの創出が資本財源の最優先事項の一つであると考えております。
また、株主価値をさらに高めていくためにも、強固な財務体質を維持しながら、継続的な成長経営を基盤とする資金調達が出来る環境を作っておきたいと考えております。
2022年3月期~2024年3月期においては設備投資が減価償却を下回りましたが、2025年3月期及び2026年3月期は減価償却費を上回る設備投資を行いました。そのなかで自己資本比率やキャッシュ・フロー対有利子負債比率、インタレスト・カバレッジ・レシオなど当社グループは一定の財務健全性を有し、成長戦略に向けての資金調達が可能な財務基盤を維持していると判断しております。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、営業活動によるキャッシュ・フローは105億36百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローは3億67百万円増加した結果、フリー・キャッシュ・フローは109億3百万円増加しました。一方、有利子負債は84億31百万円減少し、配当金を12億19百万円支払い、自己株式を6億92百万円取得したことなどから財務活動によるキャッシュ・フローは100億91百万円減少し、結果として、現金及び現金同等物は8億12百万円増加しました。
配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりでありますが、当社グループは、株主の皆様への利益還元を経営上の最重要課題の1つとして位置付けており、連結業績や財務状況等を総合的に勘案しつつ、安定配当を継続するという基本方針に基づき、当事業年度の配当につきましては、1株当たり普通配当70円とすることを、2026年6月26日開催予定の定時株主総会で決議して実施する予定であります。
当社グループは、中期経営計画を策定する上での参考や政策保有株式保有の合理性検証のため、資本コストを試算しております。当社グループの資本コストは5.5~6.5%程度(※)と認識しており、2026年4月を起点とした中期三ヵ年経営計画の計画最終年度である2029年3月期には、ROEを7.6%まで高めることを目標としています。なお、資本コストは投資家が期待するリターンでありますので、機関投資家等との対話を通じて適切な資本コストの認識に努め、事業計画や株主還元に活かすことで、企業価値の向上に取り組んでまいります。
(※)CAPM(資本資産評価モデル)ベース
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料費、労務費、経費や販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要の主なものは、生産設備の増強・合理化や品質向上のための設備投資によるものであります。これらの必要資金は、主に営業キャッシュ・フローを源泉とする自己資金により調達しております。なお、当連結会計年度において増資や社債発行等の重要な資金調達は実施しておりません。2027年3月期の設備投資予定総額(資産ベース)は、47億50百万円であり、これらの大半は自己資金及びリースによる調達を予定しております。
また、当社グループは効率的な資金調達を行うため取引銀行と当座貸越契約を締結しており、その契約に基づく当連結会計年度末の借入未実行残高は322億70百万円であります。当連結会計年度末の現金及び預金97億96百万円との合計は420億66百万円であり、当連結会計年度の平均月商を超えていることから、緊急の資金需要に対しては一定の水準を保っていると判断しております。また、当連結会計年度末において、新規発行未定ながら発行予定額を200億円として社債の発行登録をしており、設備資金、投融資資金、借入金返済資金及び運転資金の資金需要に備えております。
② 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成のために必要となる見積りにつきましては、合理的な基準をもとに算定を行っております。
これらの見積りについて、過去の実績やその時点で入手可能な情報などから、妥当と考えられる様々な要素をもとに判断をしておりますが、見積りの前提となる条件や事業環境が変化した場合など、見積りと将来の実績が異なることがあります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、緩やかな回復基調で推移しました。一方、中東情勢の緊迫化や金融資本市場の変動の影響、米国の通商政策をめぐる動向など景気を下押しするリスクも懸念されることから、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当業界におきましては、原材料価格の高騰、人件費および物流費などのコスト増加を背景に、生活必需品を中心とした物価上昇に伴う消費者の節約志向が一層高まっており、消費行動の変容による市場構造の変化がみられるなど、厳しい経営環境が続いております。
このような状況のなか、当社グループは、お客様に、より安全でより安心して召し上がっていただける食品を提供する総合食品メーカーとして、真に社会的存在価値が認められる企業を目指し、企業活動を推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
A 財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ37億21百万円増加し、1,246億41百万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べ62億42百万円減少し、476億70百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べ99億63百万円増加し、769億71百万円となりました。
B 経営成績
当連結会計年度における売上高は前年同期比1.5%増の2,383億96百万円、営業利益は同37.2%増の75億4百万円、経常利益は同31.0%増の79億32百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益などを計上したことから、同78.3%増の97億86百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「加工食品事業」セグメントのうち「調理加工食品部門」の一部を「ハム・ソーセージ部門」へ集計するよう変更しております。詳細は「(セグメント情報等) 1 報告セグメントの概要 (3)報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
(単位:百万円)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | |||||||
| 対前年 増減額 | 対前年 増減率 | |||||||
| 加工食品事業 | 157,660 | 160,500 | 2,839 | 1.8 | % | |||
| ハム・ソーセージ | 73,126 | 74,499 | 1,373 | 1.9 | % | |||
| 調理加工食品 | 84,534 | 86,000 | 1,466 | 1.7 | % | |||
| 食肉事業 | 77,183 | 77,763 | 579 | 0.8 | % | |||
| その他 | 126 | 132 | 5 | 4.6 | % | |||
| 売 上 高 | 234,970 | 238,396 | 3,425 | 1.5 | % | |||
| 加工食品事業 | 4,943 | 6,788 | 1,844 | 37.3 | % | |||
| (売上高比率) | (3.1%) | (4.2%) | (1.1%) | - | ||||
| 食肉事業 | 495 | 689 | 194 | 39.2 | % | |||
| (売上高比率) | (0.6%) | (0.9%) | (0.3%) | - | ||||
| その他 | 30 | 26 | △4 | △14.2 | % | |||
| セグメント利益 | 5,469 | 7,504 | 2,034 | 37.2 | % | |||
| (売上高比率) | (2.3%) | (3.1%) | (0.8%) | - | ||||
(加工食品事業)
ハム・ソーセージ部門では、発売30周年を迎えた「燻製屋」シリーズにおいて、パッケージデザインの変更や通年商品化した「レモン&パセリ」の拡販に努めたほか、販促キャンペーンをはじめとするプロモーション施策により売場の活性化と販売拡大に注力しました。加えて、「旨辛チョリソー」「ブラックペッパー」「とろける濃厚チーズ」の新フレーバー3種を投入し、消費者ニーズの多様化に対応した商品提案を強化しました。また、環境に配慮したパッケージ資材を使用したロースハム・ベーコンなどの「たっぷり使える」シリーズや徳用タイプのウインナーは引き続き好調に推移しました。「フィッシュソーセージ」は、販売促進の強化により売場拡大を図りました。外食向け業務用商品は、業態毎のニーズを捉えた商品提案などにより販路拡大に努めました。これらにより、当部門の売上高は前年同期比1.9%の増収となりました。
調理加工食品部門では、レトルトカレー商品において「シェフの匠」シリーズなどが低調に推移したものの、「ビストロ倶楽部濃厚カレー」や業務用カレーの拡販により、売上高は前年を確保しました。「スンドゥブ」シリーズは、新商品の「にんにくスンドゥブ」を投入するとともに、認知度拡大に向けたイベントなどの販促施策を実施しましたが、競争環境の激化等によりスープ類全体の売上高は前年を下回りました。一方、チキン惣菜は、健康志向の高まりを背景に「サラダチキン」が引き続き堅調に推移しました。デザート類は、量販店向け「SWEET CAFE」シリーズの販売促進強化や業務用ホイップ済みクリームの販売拡大に努めたほか、コンビニエンスストア向け飲料類・ヨーグルト類の新商品投入等により、売上高は伸長しました。これらにより、当部門の売上高は前年同期比1.7%の増収となりました。
以上の結果、加工食品事業の売上高は前年同期比1.8%増の1,605億円となりました。セグメント利益は、原材料価格の高騰、人件費および物流費等のコスト上昇の影響を受けたものの、各部門の増収、価格改定の実施および継続的なコスト削減の効果等により、前年同期比37.3%増の67億88百万円となりました。
(食肉事業)
牛肉については、国産牛肉において外食産業向けの販売は堅調に推移したものの、量販店向けの販売数量が減少したことから、売上高は前年並みとなりました。輸入牛肉は、相場高が続くなか、米国産牛肉は前年を下回りましたが、量販店を中心に豪州産牛肉の取扱いを拡大したことにより、売上高および販売数量は前年を上回りました。これらにより、牛肉全体の売上高は前年を上回りました。
豚肉については、スペイン産豚肉等のアフリカ豚熱(ASF)による輸入一時停止措置に対して代替品の確保や原料不足への対応を進めました。国産豚肉においてはブランド豚肉の販売を強化し外食産業向け販売は堅調に推移しましたが、価格競争激化の影響等により量販店向け販売の売上高は前年を下回りました。輸入豚肉においては相場上昇等から量販店向け・外食産業向け販売ともに伸び悩んだことなどから、豚肉全体の売上高は前年を下回りました。
以上の結果、食肉事業の売上高は前年同期比0.8%増の777億63百万円となりました。セグメント利益は、相場高に対応した適正価格の販売に努めたことなどから、前年同期比39.2%増の6億89百万円となりました。
(その他事業)
その他事業の売上高は前年同期比4.6%増の1億32百万円、セグメント利益は前年同期比14.2%減の26百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増 減 額 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 5,396 | 10,536 | 5,140 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △2,884 | 367 | 3,251 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △3,196 | △10,091 | △6,894 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | △684 | 812 | - |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 8,983 | 9,796 | 812 |
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上に加え、減価償却費や投資有価証券売却益などの調整を行った結果、105億36百万円増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、生産設備の増強・合理化や品質向上のための固定資産の取得による支出がありましたが、投資有価証券の売却による収入、固定資産の売却による収入などから、3億67百万円増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の減少や配当金の支払い、自己株式の取得による支出などから、100億91百万円減少しました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末から8億12百万円増加し、97億96百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
A 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(屯) | 前年同期比(%) |
| 加工食品事業 | 184,158 | △1.9 |
| 食肉事業 | 11,114 | △2.1 |
| その他 | - | - |
| 合計 | 195,272 | △1.9 |
B 受注実績
当社グループは、主として消費動向の予測に基づく見込み生産によっております。
C 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 加工食品事業 | 160,500 | 1.8 |
| 食肉事業 | 77,763 | 0.8 |
| その他 | 132 | 4.6 |
| 合計 | 238,396 | 1.5 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| ㈱ファミリーマート | 23,505 | 10.0 | 24,104 | 10.1 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
A 経営成績
(売上高)
売上高は、ハム・ソーセージ部門の販促活動等による販売拡大、デザート・飲料類などの加工食品の販売促進・販路拡大による伸長、食肉事業が堅調に推移したことから、前年同期比1.5%増の2,383億96百万円となりました。各セグメント別の売上高は、加工食品事業が前年同期比1.8%増の1,605億円、食肉事業が同0.8%増の777億63百万円、その他事業が同4.6%増の1億32百万円となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、原材料価格の高騰などの影響から前年同期比0.5%増の1,988億42百万円となりましたが、増収や価格改定の実施などから、売上原価率が前年同期比0.8%低下したことにより、売上総利益は、前年同期比6.6%増の395億53百万円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、前年同期比1.3%増の320億49百万円となりましたが、継続的な経費削減などから、売上高比率13.4%、前年同期比0.1%の低下となりました。
営業利益は、原材料価格の高騰などのコスト増加要因がありましたが、各事業の増収、価格改定の実施および継続的なコスト削減の効果等により、前年同期比37.2%増の75億4百万円となりました。
各セグメント別のセグメント利益につきましては、加工食品事業が前年同期比37.3%増の67億88百万円、食肉事業が同39.2%増の6億89百万円、その他事業が同14.2%減の26百万円となりました。なお、各セグメント別の状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 B 経営成績」に記載のとおりであります。
(経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
経常利益は、営業利益の増益などから、前年同期比31.0%増の79億32百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益50億41百万円を計上したことなどから、前年同期比78.3%増の97億86百万円となりました。
(単位:百万円)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | ||||||
| 対前年 増減額 | 対前年 増減率 | ||||||
| 売上高 | 234,970 | 238,396 | 3,425 | 1.5 | % | ||
| 売上原価 | 197,870 | 198,842 | 971 | 0.5 | % | ||
| (売上高比率) | (84.2%) | (83.4%) | (△0.8%) | - | |||
| 売上総利益 | 37,100 | 39,553 | 2,453 | 6.6 | % | ||
| (売上高比率) | (15.8%) | (16.6%) | (0.8%) | - | |||
| 販売費及び一般管理費 | 31,630 | 32,049 | 418 | 1.3 | % | ||
| (売上高比率) | (13.5%) | (13.4%) | (△0.1%) | - | |||
| 営業利益 | 5,469 | 7,504 | 2,034 | 37.2 | % | ||
| (売上高比率) | (2.3%) | (3.1%) | (0.8%) | - | |||
| 経常利益 | 6,056 | 7,932 | 1,875 | 31.0 | % | ||
| (売上高比率) | (2.6%) | (3.3%) | (0.7%) | - | |||
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 5,488 | 9,786 | 4,298 | 78.3 | % | ||
| (売上高比率) | (2.3%) | (4.1%) | (1.8%) | - | |||
(中期経営計画の進捗状況)
当社グループは、経営環境の変化に柔軟に対応するため、原則として毎年改定を行うローリング方式の中期経営計画として三ヵ年数値計画を発表しております。計画数値をあらためて検証の上、見直しを行い、新たに2026年4月を起点とした中期三ヵ年経営計画(2026年4月1日~2029年3月31日)を策定いたしました。
なお、中期三ヵ年経営計画の内容につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
B 財政状態
(単位:百万円)
| 前連結会計年度末 | 当連結会計年度末 | 増 減 額 | |
| 総資産 | 120,920 | 124,641 | 3,721 |
| 負債 | 53,912 | 47,670 | △6,242 |
| 純資産 | 67,007 | 76,971 | 9,963 |
| 自己資本比率 | 54.7% | 61.1% | 6.4% |
| 1株当たり純資産 | 2,704円30銭 | 3,134円17銭 | 429円87銭 |
当連結会計年度末における総資産は、退職給付に係る資産が22億79百万円、有形固定資産が13億16百万円増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ37億21百万円増加し、1,246億41百万円となりました。
負債は、未払法人税等が21億6百万円増加しましたが、有利子負債が81億44百万円減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ62億42百万円減少し、476億70百万円となりました。
純資産は、剰余金12億24百万円の配当がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益97億86百万円の計上や退職給付に係る調整累計額が14億9百万円増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ99億63百万円増加し、769億71百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末から6.4%上昇し、61.1%となりました。
また、セグメントごとの資産は、加工食品事業が713億93百万円(前年同期は688億95百万円)、食肉事業が237億92百万円(前年同期は218億57百万円)、その他及び全社資産が294億55百万円(前年同期は301億66百万円)であります。加工食品事業における主な資産の増加要因は、退職給付に係る資産の増加によるものであります。
C キャッシュ・フロー並びに資本の財源及び資金の流動性
| 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| 自己資本比率 | 58.1% | 54.1% | 50.9% | 54.7% | 61.1% |
| 時価ベースの 自己資本比率 | 28.9% | 28.8% | 33.3% | 34.4% | 44.4% |
| キャッシュ・フロー 対有利子負債比率 | 2.9年 | 7.8年 | 2.2年 | 3.6年 | 1.1年 |
| インタレスト・ カバレッジ・レシオ | 31.9倍 | 13.0倍 | 44.2倍 | 22.8倍 | 39.0倍 |
| 設備投資(百万円) | 7,374 | 6,859 | 4,122 | 6,677 | 7,162 |
| 減価償却費(百万円) | 7,945 | 7,693 | 7,117 | 4,703 | 4,911 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
なお、当連結会計年度より、期末発行済株式総数の計算において控除する自己株式には、「役員向け株式交付信託」の信託財産として株式会社日本カストディ銀行(信託口)が保有する当社株式128,000株を含めております。
※ 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社グループは事業活動のための適切な資金を確保し、資金の流動性を維持するとともに、健全な財政状態を目指すための安定的な営業キャッシュ・フローの創出が資本財源の最優先事項の一つであると考えております。
また、株主価値をさらに高めていくためにも、強固な財務体質を維持しながら、継続的な成長経営を基盤とする資金調達が出来る環境を作っておきたいと考えております。
2022年3月期~2024年3月期においては設備投資が減価償却を下回りましたが、2025年3月期及び2026年3月期は減価償却費を上回る設備投資を行いました。そのなかで自己資本比率やキャッシュ・フロー対有利子負債比率、インタレスト・カバレッジ・レシオなど当社グループは一定の財務健全性を有し、成長戦略に向けての資金調達が可能な財務基盤を維持していると判断しております。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、営業活動によるキャッシュ・フローは105億36百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローは3億67百万円増加した結果、フリー・キャッシュ・フローは109億3百万円増加しました。一方、有利子負債は84億31百万円減少し、配当金を12億19百万円支払い、自己株式を6億92百万円取得したことなどから財務活動によるキャッシュ・フローは100億91百万円減少し、結果として、現金及び現金同等物は8億12百万円増加しました。
配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりでありますが、当社グループは、株主の皆様への利益還元を経営上の最重要課題の1つとして位置付けており、連結業績や財務状況等を総合的に勘案しつつ、安定配当を継続するという基本方針に基づき、当事業年度の配当につきましては、1株当たり普通配当70円とすることを、2026年6月26日開催予定の定時株主総会で決議して実施する予定であります。
当社グループは、中期経営計画を策定する上での参考や政策保有株式保有の合理性検証のため、資本コストを試算しております。当社グループの資本コストは5.5~6.5%程度(※)と認識しており、2026年4月を起点とした中期三ヵ年経営計画の計画最終年度である2029年3月期には、ROEを7.6%まで高めることを目標としています。なお、資本コストは投資家が期待するリターンでありますので、機関投資家等との対話を通じて適切な資本コストの認識に努め、事業計画や株主還元に活かすことで、企業価値の向上に取り組んでまいります。
(※)CAPM(資本資産評価モデル)ベース
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料費、労務費、経費や販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要の主なものは、生産設備の増強・合理化や品質向上のための設備投資によるものであります。これらの必要資金は、主に営業キャッシュ・フローを源泉とする自己資金により調達しております。なお、当連結会計年度において増資や社債発行等の重要な資金調達は実施しておりません。2027年3月期の設備投資予定総額(資産ベース)は、47億50百万円であり、これらの大半は自己資金及びリースによる調達を予定しております。
また、当社グループは効率的な資金調達を行うため取引銀行と当座貸越契約を締結しており、その契約に基づく当連結会計年度末の借入未実行残高は322億70百万円であります。当連結会計年度末の現金及び預金97億96百万円との合計は420億66百万円であり、当連結会計年度の平均月商を超えていることから、緊急の資金需要に対しては一定の水準を保っていると判断しております。また、当連結会計年度末において、新規発行未定ながら発行予定額を200億円として社債の発行登録をしており、設備資金、投融資資金、借入金返済資金及び運転資金の資金需要に備えております。
② 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成のために必要となる見積りにつきましては、合理的な基準をもとに算定を行っております。
これらの見積りについて、過去の実績やその時点で入手可能な情報などから、妥当と考えられる様々な要素をもとに判断をしておりますが、見積りの前提となる条件や事業環境が変化した場合など、見積りと将来の実績が異なることがあります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。