有価証券報告書-第96期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 業績等の概要
①業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善や株高による市場への期待が高まり、設備投資の増加、雇用・所得環境の改善が続く等、景気は緩やかな回復傾向が続きました。
一方、ウクライナ侵攻の長期化、中東情勢の緊迫化等により、地政学リスクがさらに高まり、加えて資源価格の高騰による物価上昇、通商政策の影響等もあり、景気後退が懸念される状況にあります。
当社グループの関連市場であるエレクトロニクス業界におきましては、産業機器関連および一部車載関連で需要回復の遅れがみられたものの、生成AI技術を活用した社会全体のデジタルインフラ整備が進展し、関連投資が拡大したため、全体としては堅調に推移しました。
このような状況の中、アルミ電解コンデンサ用セパレータは、年間を通じて生成AI普及にともなうAIサーバー関連等の需要が好調に推移した結果、当連結会計年度の売上高は14,024百万円(前連結会計年度比1,774百万円、14.5%増)となりました。
機能材は、電気二重層キャパシタ用セパレータが、電力安定化用途等での需要が増加したことから、当連結会計年度の売上高は4,600百万円(前連結会計年度比816百万円、21.6%増)となりました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は18,624百万円(前連結会計年度比2,590百万円、16.2%増)となりました。
利益面におきましては、原材料費の高騰および前期下期増設の米子工場製造ラインによる減価償却費の増加はありましたが、売上高の増加により、営業利益は3,533百万円(前連結会計年度比1,072百万円、43.6%増)、経常利益は3,707百万円(前連結会計年度比1,262百万円、51.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,642百万円(前連結会計年度比861百万円、48.4%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は4,741百万円(前連結会計年度末比615百万円、14.9%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益3,600百万円、減価償却費1,421百万円、未収消費税等の減少額779百万円、売上債権の増加額834百万円等により、営業活動の結果得られた資金は5,240百万円(前連結会計年度比1,439百万円、37.9%の収入増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出1,495百万円等により、投資活動の結果使用した資金は1,397百万円(前連結会計年度比2,004百万円、58.9%の支出減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の純減1,500百万円、長期借入れ1,500百万円の実施および約定返済2,496百万円、配当金の支払い額790百万円等により、財務活動の結果使用した資金は3,287百万円(前連結会計年度比2,650百万円、415.8%の支出増)となりました。
(2) 生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は、販売価格により表示しております。
②受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は、販売価格により表示しております。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する当該販売実績の割合は、次のとおりであります。
(3) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態に関する分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ340百万円増加し、35,609百万円となりました。
流動資産は、売掛金、現金及び預金の増加、未収消費税等の減少等により、前連結会計年度末に比べ232百万円増加し、17,740百万円となりました。
固定資産は、有形固定資産の取得および減価償却実施、退職給付に係る資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ107百万円増加し、17,869百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ1,963百万円減少し、9,402百万円となりました。
流動負債は、短期借入金の純減等により、前連結会計年度末に比べ931百万円減少し、5,837百万円となりました。
固定負債は、長期借入金の新規調達および約定返済等により、前連結会計年度末に比べ1,031百万円減少し、3,565百万円となりました。
純資産は、剰余金の配当の実施、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことによる利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ2,303百万円増加し、26,206百万円となりました。
②経営成績に関する分析
「第2 事業の状況、4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(1) 業績等の概要、①業績」をご参照ください。
③キャッシュ・フローに関する分析
当社グループの「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、期中における営業活動の成果である税金等調整前当期純損益および減価償却費のほか、売上債権、棚卸資産、仕入債務の増減および法人税等の支払に大きく影響を受けております。
当連結会計年度の状況は、「第2 事業の状況、4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(1) 業績等の概要、②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
④資本の財源および資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品の主要原材料であるパルプの購入費用および動力費のほか、製造費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、セパレータ事業における設備投資等によるものであります。
また、当社グループは、設備投資計画に照らして、必要な資金を主に銀行等金融機関からの借入により調達するとともに、短期的な運転資金を銀行借入および売掛債権の流動化により調達しております。
2026年3月31日現在の主な契約債務の概要は以下のとおりであります。
(*1)1年内返済予定長期借入金は、長期借入金に含めております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、可能な限り合理的な根拠を有した仮定や基準を設定した上で実施しております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しをおこなっておりますが、見積りには不確実性がともなうため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(5) 経営上の目標の達成状況について
当社グループは、株主利益重視の観点から、資本効率を高めるために、収益性の向上を目標として事業を推進しており、自己資本利益率(ROE)10%以上を目標としております。
当連結会計年度における自己資本利益率(ROE)は10.5%(前連結会計年度比2.8ポイントプラス)でした。引き続き当該指標の達成に向けて取り組んでまいります。
①業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善や株高による市場への期待が高まり、設備投資の増加、雇用・所得環境の改善が続く等、景気は緩やかな回復傾向が続きました。
一方、ウクライナ侵攻の長期化、中東情勢の緊迫化等により、地政学リスクがさらに高まり、加えて資源価格の高騰による物価上昇、通商政策の影響等もあり、景気後退が懸念される状況にあります。
当社グループの関連市場であるエレクトロニクス業界におきましては、産業機器関連および一部車載関連で需要回復の遅れがみられたものの、生成AI技術を活用した社会全体のデジタルインフラ整備が進展し、関連投資が拡大したため、全体としては堅調に推移しました。
このような状況の中、アルミ電解コンデンサ用セパレータは、年間を通じて生成AI普及にともなうAIサーバー関連等の需要が好調に推移した結果、当連結会計年度の売上高は14,024百万円(前連結会計年度比1,774百万円、14.5%増)となりました。
機能材は、電気二重層キャパシタ用セパレータが、電力安定化用途等での需要が増加したことから、当連結会計年度の売上高は4,600百万円(前連結会計年度比816百万円、21.6%増)となりました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は18,624百万円(前連結会計年度比2,590百万円、16.2%増)となりました。
利益面におきましては、原材料費の高騰および前期下期増設の米子工場製造ラインによる減価償却費の増加はありましたが、売上高の増加により、営業利益は3,533百万円(前連結会計年度比1,072百万円、43.6%増)、経常利益は3,707百万円(前連結会計年度比1,262百万円、51.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,642百万円(前連結会計年度比861百万円、48.4%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は4,741百万円(前連結会計年度末比615百万円、14.9%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益3,600百万円、減価償却費1,421百万円、未収消費税等の減少額779百万円、売上債権の増加額834百万円等により、営業活動の結果得られた資金は5,240百万円(前連結会計年度比1,439百万円、37.9%の収入増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出1,495百万円等により、投資活動の結果使用した資金は1,397百万円(前連結会計年度比2,004百万円、58.9%の支出減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の純減1,500百万円、長期借入れ1,500百万円の実施および約定返済2,496百万円、配当金の支払い額790百万円等により、財務活動の結果使用した資金は3,287百万円(前連結会計年度比2,650百万円、415.8%の支出増)となりました。
(2) 生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| セパレータ事業(千円) | 18,652,645 | 15.0 |
| 合計(千円) | 18,652,645 | 15.0 |
(注)金額は、販売価格により表示しております。
②受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| セパレータ事業 | 19,152,566 | 13.7 | 2,356,144 | 28.9 |
| 合計 | 19,152,566 | 13.7 | 2,356,144 | 28.9 |
(注)金額は、販売価格により表示しております。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| セパレータ事業(千円) | 18,624,523 | 16.2 |
| 合計(千円) | 18,624,523 | 16.2 |
(注)主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する当該販売実績の割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 総販売実績に対する割合(%) | 金額(千円) | 総販売実績に対する割合(%) | |
| 王子エフテックス㈱ | 10,643,695 | 66.4 | 11,952,558 | 64.2 |
(3) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態に関する分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ340百万円増加し、35,609百万円となりました。
流動資産は、売掛金、現金及び預金の増加、未収消費税等の減少等により、前連結会計年度末に比べ232百万円増加し、17,740百万円となりました。
固定資産は、有形固定資産の取得および減価償却実施、退職給付に係る資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ107百万円増加し、17,869百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ1,963百万円減少し、9,402百万円となりました。
流動負債は、短期借入金の純減等により、前連結会計年度末に比べ931百万円減少し、5,837百万円となりました。
固定負債は、長期借入金の新規調達および約定返済等により、前連結会計年度末に比べ1,031百万円減少し、3,565百万円となりました。
純資産は、剰余金の配当の実施、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことによる利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ2,303百万円増加し、26,206百万円となりました。
②経営成績に関する分析
「第2 事業の状況、4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(1) 業績等の概要、①業績」をご参照ください。
③キャッシュ・フローに関する分析
当社グループの「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、期中における営業活動の成果である税金等調整前当期純損益および減価償却費のほか、売上債権、棚卸資産、仕入債務の増減および法人税等の支払に大きく影響を受けております。
当連結会計年度の状況は、「第2 事業の状況、4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(1) 業績等の概要、②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
| 区分 | 第94期 2024年3月 | 第95期 2025年3月 | 第96期 2026年3月 |
| 税金等調整前当期純利益(百万円) | 2,021 | 2,437 | 3,600 |
| 減価償却費(百万円) | 1,426 | 1,030 | 1,421 |
| 売上債権の増減額(百万円) | △615 | 739 | △834 |
| 棚卸資産の増減額(百万円) | △171 | 374 | 157 |
| 仕入債務の増減額(百万円) | 42 | △87 | 381 |
| 法人税等の支払額(百万円) | △845 | △251 | △813 |
| その他(百万円) | 52 | △441 | 1,328 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | 1,910 | 3,801 | 5,240 |
④資本の財源および資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品の主要原材料であるパルプの購入費用および動力費のほか、製造費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、セパレータ事業における設備投資等によるものであります。
また、当社グループは、設備投資計画に照らして、必要な資金を主に銀行等金融機関からの借入により調達するとともに、短期的な運転資金を銀行借入および売掛債権の流動化により調達しております。
2026年3月31日現在の主な契約債務の概要は以下のとおりであります。
| 年度別要支払額(百万円) | ||||||
| 契約債務 | 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 |
| 長期借入金(*1) | 2,299 | 1,938 | 1,158 | 338 | 55 | - |
| 合計 | 2,299 | 1,938 | 1,158 | 338 | 55 | - |
(*1)1年内返済予定長期借入金は、長期借入金に含めております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、可能な限り合理的な根拠を有した仮定や基準を設定した上で実施しております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しをおこなっておりますが、見積りには不確実性がともなうため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(5) 経営上の目標の達成状況について
当社グループは、株主利益重視の観点から、資本効率を高めるために、収益性の向上を目標として事業を推進しており、自己資本利益率(ROE)10%以上を目標としております。
当連結会計年度における自己資本利益率(ROE)は10.5%(前連結会計年度比2.8ポイントプラス)でした。引き続き当該指標の達成に向けて取り組んでまいります。