四半期報告書-第66期第3四半期(平成31年4月1日-令和1年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなか、緩やかな回復基調で推移しました。一方、通商問題を巡る緊張や中国経済の先行き、英国のEU離脱問題、中東地域を巡る情勢など海外の政治状況・経済の不確実性に加え、国内での相次ぐ自然災害や消費税率引き上げなどによる影響が懸念されるなど、景気の先行きは依然として不透明な状態が続いております。
当社グループを取り巻く環境におきましては、企業の経費削減の徹底や競争の激化による受注価格の下落、デジタル技術の加速度的な進展による紙媒体の需要減少、人件費や材料費の上昇など、依然として厳しい状況が続いておりますが、企業の人手不足に対応するための自動化・省力化投資需要は増加基調にあります。
また標的型攻撃などのサイバー攻撃による脅威が増大するなか、情報セキュリティ対策の重要性がより一層高まりました。
このような状況のなか、当社グループは持続的な成長の実現に向け、従来型のソリューションと最先端のデジタル技術を掛け合わせることで、独自性の高い新たな価値を提供する「デジタルハイブリッド」を軸とした成長戦略を実行するとともに、グループ全体での構造改革に取り組み、事業体制の最適化や製造拠点の再編などを推進しました。
具体的には、グループ総合力の最大化へ向け、子会社である株式会社ジェイエスキューブのビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)事業を当社へ承継し、経営資源配分の最適化を図りました。またビジネスフォーム(BF)の生産効率の向上とカード製品やICタグ・ラベルなどのIoT関連製品の生産能力増強を目的とした袋井工場を新設しました。なお袋井工場へは今後、東海エリアを中心とした6拠点を集約する計画です。
また中長期的な成長ビジョンの実現に向けて、メッセージサービスとパーソナライズド動画を組み合わせた電子配信ソリューションの開発や金融機関を横断する共通手続きプラットフォーム「AIRPOST(エアポスト)」の構築を推進し、デジタル分野を中心に新規領域への取り組みを加速しました。
新市場開拓に向けた取り組みにおいては、第2四半期連結会計期間に、インドネシアを中心にASEAN圏でデータ・プリント・サービス(DPS)やBPO、システム開発などを手掛けるレイコム・ドキュメント・ソリューションズ社の株式を取得し、同社を持分法適用会社としました。
以上の結果、金融機関を中心としたDPS需要の取り込み、消費税率引き上げに伴う経済対策関連のDPS・BPO、金融機関・自治体向けの情報機器の拡販が進んだことに加え、成長領域として位置付けるデジタルソリューションやペイメントサービスなどが拡大しましたが、香港子会社の清算や一部得意先における大型案件、サプライ品の縮小などの影響により、前年同四半期に比べ売上高は0.1%減の1,671億円、営業利益は43.8%増の60億円、経常利益は30.6%増の60億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は6.1%増の28億円となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
データ&ドキュメント事業のうちDPSでは、金融機関などを中心に事務通知物やダイレクトメールの受託が堅調に推移した他、消費税率引き上げに伴う経済対策関連の通知物需要取り込みにより、前年から増収となりました。
デジタルソリューションでは、金融機関を中心にスマートデバイスを活用したサービスの拡販などが進み、前年から大幅な増収となりました。
BPOでは、金融機関や自治体などを中心とした需要の取り込みに加え、前述の経済対策関連に伴う申請業務受託などが拡大しましたが、一部得意先における大型案件の縮小などの影響により、前年から減収となりました。
BFは、改元や税率引き上げを見据えた一時的な需要増などがありましたが、製品仕様の簡素化による単価下落や電子化に伴う数量減などの影響があり、前年並みとなりました。
以上の結果、データ&ドキュメント事業全体ではわずかに増収となりました。
また成長分野への先行投資などによる販管費増の影響はありましたが、DPSの増収やIT費用を含む製造コストの削減効果、減価償却方法の変更などの影響により、営業利益における収益性は大幅に向上しました。
ITイノベーション事業では、システム運用管理サービスにおいて得意先のシステム更改に伴う減収の他、カード関連機器の減少などがありましたが、電子マネー決済プラットフォーム「シンカクラウド」を中心としたペイメントサービスの拡大などにより増収となりました。
なお「シンカクラウド」の接続端末数拡大によるプラットフォーム利用料収入の増加などはありましたが、決済処理件数の急増に起因して発生した障害への対応費用やシステム運用管理サービスの減収、IoT・カード関連の製造コスト増加などにより、営業利益における収益性は低下しました。
ビジネスプロダクト事業では、情報機器において税率引き上げを見据えた前倒し需要の取り込みなどがあったものの、コピー用紙などのサプライ品の縮小により、減収となりました。
なおサプライ品の縮小や仕入れ価格上昇の影響はありましたが、低差益案件の見直しや情報機器の増収などにより、営業利益における収益性は向上しました。
グローバル事業では、香港市場の金融機関を中心にDPSやBPO、付加価値の高いカードの受注拡大などがありましたが、香港の子会社清算による売上減の影響により、大幅な減収となりました。
なお子会社清算による香港グループの収益改善やタイの製造コスト削減などの影響により、営業利益における収益性は大幅に向上しました。
(2) 財政状態
当第3四半期連結会計期間末の財政状態は、前連結会計年度末に比べ資産合計は39億円減の2,201億円、負債合計
は35億円減の487億円、純資産合計は4億円減の1,714億円となりました。この結果、自己資本比率は76.6%となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社の事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
なお当社は、2019年10月8日、日本年金機構が発注する帳票の作成及び発送準備業務に関して、独占禁止法違反の疑いがあるとして、公正取引委員会の立ち入り検査を受けました。当社といたしましては、公正取引委員会による検査に全面的に協力してまいります。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1,241百万円であります。
(5) 主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画中であった主要な設備の新設のうち、完成したものは次のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した主要な設備の新規の計画は、次のとおりであります。
(注) 完成後の増加生産能力については、受注の内容によって個々に作業内容を異にし、その種類が複雑多岐にわたるため、一定の生産能力を算定し、正確な稼働率を算出することが困難でありますので記載を省略いたします。
(1) 経営成績
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなか、緩やかな回復基調で推移しました。一方、通商問題を巡る緊張や中国経済の先行き、英国のEU離脱問題、中東地域を巡る情勢など海外の政治状況・経済の不確実性に加え、国内での相次ぐ自然災害や消費税率引き上げなどによる影響が懸念されるなど、景気の先行きは依然として不透明な状態が続いております。
当社グループを取り巻く環境におきましては、企業の経費削減の徹底や競争の激化による受注価格の下落、デジタル技術の加速度的な進展による紙媒体の需要減少、人件費や材料費の上昇など、依然として厳しい状況が続いておりますが、企業の人手不足に対応するための自動化・省力化投資需要は増加基調にあります。
また標的型攻撃などのサイバー攻撃による脅威が増大するなか、情報セキュリティ対策の重要性がより一層高まりました。
このような状況のなか、当社グループは持続的な成長の実現に向け、従来型のソリューションと最先端のデジタル技術を掛け合わせることで、独自性の高い新たな価値を提供する「デジタルハイブリッド」を軸とした成長戦略を実行するとともに、グループ全体での構造改革に取り組み、事業体制の最適化や製造拠点の再編などを推進しました。
具体的には、グループ総合力の最大化へ向け、子会社である株式会社ジェイエスキューブのビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)事業を当社へ承継し、経営資源配分の最適化を図りました。またビジネスフォーム(BF)の生産効率の向上とカード製品やICタグ・ラベルなどのIoT関連製品の生産能力増強を目的とした袋井工場を新設しました。なお袋井工場へは今後、東海エリアを中心とした6拠点を集約する計画です。
また中長期的な成長ビジョンの実現に向けて、メッセージサービスとパーソナライズド動画を組み合わせた電子配信ソリューションの開発や金融機関を横断する共通手続きプラットフォーム「AIRPOST(エアポスト)」の構築を推進し、デジタル分野を中心に新規領域への取り組みを加速しました。
新市場開拓に向けた取り組みにおいては、第2四半期連結会計期間に、インドネシアを中心にASEAN圏でデータ・プリント・サービス(DPS)やBPO、システム開発などを手掛けるレイコム・ドキュメント・ソリューションズ社の株式を取得し、同社を持分法適用会社としました。
以上の結果、金融機関を中心としたDPS需要の取り込み、消費税率引き上げに伴う経済対策関連のDPS・BPO、金融機関・自治体向けの情報機器の拡販が進んだことに加え、成長領域として位置付けるデジタルソリューションやペイメントサービスなどが拡大しましたが、香港子会社の清算や一部得意先における大型案件、サプライ品の縮小などの影響により、前年同四半期に比べ売上高は0.1%減の1,671億円、営業利益は43.8%増の60億円、経常利益は30.6%増の60億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は6.1%増の28億円となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
| データ&ドキュメント事業 | 売 上 高 | 1,155億円 | (対前年同四半期 1.8%増) |
| セグメント利益(営業利益) | 76億円 | (対前年同四半期 23.0%増) |
データ&ドキュメント事業のうちDPSでは、金融機関などを中心に事務通知物やダイレクトメールの受託が堅調に推移した他、消費税率引き上げに伴う経済対策関連の通知物需要取り込みにより、前年から増収となりました。
デジタルソリューションでは、金融機関を中心にスマートデバイスを活用したサービスの拡販などが進み、前年から大幅な増収となりました。
BPOでは、金融機関や自治体などを中心とした需要の取り込みに加え、前述の経済対策関連に伴う申請業務受託などが拡大しましたが、一部得意先における大型案件の縮小などの影響により、前年から減収となりました。
BFは、改元や税率引き上げを見据えた一時的な需要増などがありましたが、製品仕様の簡素化による単価下落や電子化に伴う数量減などの影響があり、前年並みとなりました。
以上の結果、データ&ドキュメント事業全体ではわずかに増収となりました。
また成長分野への先行投資などによる販管費増の影響はありましたが、DPSの増収やIT費用を含む製造コストの削減効果、減価償却方法の変更などの影響により、営業利益における収益性は大幅に向上しました。
| ITイノベーション事業 | 売 上 高 | 212億円 | (対前年同四半期 2.0%増) |
| セグメント利益(営業利益) | 20億円 | (対前年同四半期 5.0%減) |
ITイノベーション事業では、システム運用管理サービスにおいて得意先のシステム更改に伴う減収の他、カード関連機器の減少などがありましたが、電子マネー決済プラットフォーム「シンカクラウド」を中心としたペイメントサービスの拡大などにより増収となりました。
なお「シンカクラウド」の接続端末数拡大によるプラットフォーム利用料収入の増加などはありましたが、決済処理件数の急増に起因して発生した障害への対応費用やシステム運用管理サービスの減収、IoT・カード関連の製造コスト増加などにより、営業利益における収益性は低下しました。
| ビジネスプロダクト事業 | 売 上 高 | 208億円 | (対前年同四半期 3.7%減) |
| セグメント利益(営業利益) | 2億円 | (対前年同四半期 ― ) |
ビジネスプロダクト事業では、情報機器において税率引き上げを見据えた前倒し需要の取り込みなどがあったものの、コピー用紙などのサプライ品の縮小により、減収となりました。
なおサプライ品の縮小や仕入れ価格上昇の影響はありましたが、低差益案件の見直しや情報機器の増収などにより、営業利益における収益性は向上しました。
| グローバル事業 | 売 上 高 | 95億円 | (対前年同四半期 15.4%減) |
| セグメント利益(営業利益) | 5億円 | (対前年同四半期 571.4%増) |
グローバル事業では、香港市場の金融機関を中心にDPSやBPO、付加価値の高いカードの受注拡大などがありましたが、香港の子会社清算による売上減の影響により、大幅な減収となりました。
なお子会社清算による香港グループの収益改善やタイの製造コスト削減などの影響により、営業利益における収益性は大幅に向上しました。
(2) 財政状態
当第3四半期連結会計期間末の財政状態は、前連結会計年度末に比べ資産合計は39億円減の2,201億円、負債合計
は35億円減の487億円、純資産合計は4億円減の1,714億円となりました。この結果、自己資本比率は76.6%となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社の事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
なお当社は、2019年10月8日、日本年金機構が発注する帳票の作成及び発送準備業務に関して、独占禁止法違反の疑いがあるとして、公正取引委員会の立ち入り検査を受けました。当社といたしましては、公正取引委員会による検査に全面的に協力してまいります。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1,241百万円であります。
(5) 主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画中であった主要な設備の新設のうち、完成したものは次のとおりであります。
| 会社名 | 名称 (所在地) | セグメントの名称 | 設備の内容 | 完成年月 |
| トッパン・フォームズ東海㈱ | 袋井工場 (静岡県袋井市) | データ&ドキュメント事業 | 建物 | 2019年11月 |
| トッパン・フォームズ東海㈱ | 袋井工場 (静岡県袋井市) | データ&ドキュメント事業 | 印刷機 | 2019年11月 |
当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した主要な設備の新規の計画は、次のとおりであります。
| 会社名 | 事業所名 (所在地) | セグメント の名称 | 設備 の内容 | 投資予定額 | 資金調達 方法 | 着手及び完成 予定年月 | 完成後の 増加能力 | ||
| 総額 (百万円) | 既支払額 (百万円) | 着手 | 完了 | ||||||
| トッパン・フォームズ㈱ | デジタルビジネス統括本部 (東京都港区) | データ&ドキュメント事業 | サーバ | 186 | 4 | 自己資金 | 2019年 10月 | 2020年 11月 | (注) |
| トッパン・フォームズ㈱ | デジタルビジネス統括本部 (東京都港区) | データ&ドキュメント事業 | サーバ | 242 | 139 | 自己資金 | 2019年 11月 | 2020年 7月 | (注) |
(注) 完成後の増加生産能力については、受注の内容によって個々に作業内容を異にし、その種類が複雑多岐にわたるため、一定の生産能力を算定し、正確な稼働率を算出することが困難でありますので記載を省略いたします。