四半期報告書-第93期第2四半期(平成27年7月1日-平成27年9月30日)

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2015/11/10 9:07
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29項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間(平成27年4月1日から平成27年9月30日)における世界経済は、米国など一部先進国では景気の緩やかな拡大も見られましたが、欧州、アジアでは中国経済減速の影響が大きく、景気は下降基調で推移しました。日本経済は、個人消費や企業収益を支えてきた輸出が伸び悩むなど景気回復の動きに足踏みが見られました。
当社グループの主力事業を取り巻く市場環境は、酸化チタンにおいては、国内需要が関連業界の需要不振の影響を受け前年同四半期を下回り、海外では一段と市況の軟化傾向が強まるなど厳しい状況が続きました。農薬においては、農産物価格の低迷と景気減速の影響を受け近年需要拡大を牽引してきたブラジルでの農薬需要が減少に転じるなど、世界の農薬出荷額は前年同四半期を下回りました。
このような状況の下、当社グループは、当期(平成28年3月期)を初年度とする第6次中期経営計画をスタートさせ、機構改革による組織体制の見直しを進めるなど主要な施策にスピード感をもって取り組んでおります。
当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高528億円(前年同四半期比23億円増)、営業利益34億円(前年同四半期比9億円増)、経常利益23億円(前年同四半期比2億円増)、親会社株主に帰属する四半期純利益15億円(前年同四半期比3億円減)となりました。
事業の種類別セグメントの状況は次のとおりであります。
(無機化学事業)
酸化チタンは、国内外の需要低迷と海外での価格競争の影響を受け、販売量は前年同四半期を下回り、売上高は192億円(前年同四半期比7億円減)となりました。
機能材料は、電子部品向けや導電性材料の販売が好調であった他、昨年第2四半期に販売を開始した新製品が当四半期累計期間を通じて売上に寄与し、売上高は63億円(前年同四半期比12億円増)となりました。
損益面では、酸化チタンの海外市況低迷の影響を受けましたが、機能材料の販売増などにより増益となりました。
この結果、無機化学事業の売上高は255億円(前年同四半期比4億円増)、営業利益は28億円(前年同四半期比11億円増)となりました。
(有機化学事業)
農薬の国内販売は、天候不順などの影響を受け、売上は前年同四半期を下回りました。
海外販売は、ブラジルでの農薬需要低迷の影響を受けたことなどで、南米向けが前年同四半期を下回りましたが、新たな混合剤を上市するなど既存剤の拡販に注力してきた欧州、北米での販売が好調に推移し、加えてアジアでも販売が着実に伸びるなど、売上は前年同四半期を上回りました。
損益面では、販売数量増などにより増益となりましたが、海外関係会社との内部取引に伴う未実現損益の調整が増益分を相殺しました。
この結果、有機化学事業の売上高は255億円(前年同四半期比17億円増)、営業利益は14億円(前年同四半期並)となりました。
(その他の事業)
その他の事業は、売上高16億円(前年同四半期比1億円増)、営業損失は3千万円(前年同四半期は2千万円の営業利益)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて33億円減少し1,660億円となりました。流動資産は、13億円減少し1,061億円となりました。これは主に現金及び預金の増加、たな卸資産の減少によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末と比べて20億円減少の598億円となりました。これは主に減価償却による有形固定資産の減少によるものであります。
負債については、前連結会計年度末に比べて45億円減少し1,116億円となりました。これは主に支払手形及び買掛金の増加、長短借入金の返済による減少によるものであります。
純資産については、前連結会計年度末に比べて11億円増加の543億円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて19億円増加し、当第2四半期連結会計期間末における残高は232億円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各活動のキャッシュ・フローのうち主なものは、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益が21億円(前年同四半期並)となり、たな卸資産の減少31億円と仕入債務の増加51億円の収入があったことなどにより、120億円の収入(前年同四半期比41億円の収入増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による8億円の支出(前年同四半期比13億円の支出減)があったことなどにより7億円の支出(前年同四半期比5億円の支出減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金などの純減により93億円の支出(前年同四半期比27億円の支出増)となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は4,690百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。