有価証券報告書-第96期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/28 10:04
【資料】
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【項目】
163項目
(経営成績等の状況の概要)
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、米国では個人消費や設備投資の伸びを背景に堅調な景気拡大が続きましたが、欧州では輸出や生産が伸び悩むなど一部に景気減速の動きが見られました。アジアでは中国経済の減速が鮮明となる一方、域内の新興諸国では内需を中心に景気は底堅く推移しました。日本経済は、企業収益や雇用環境の改善が継続し、個人消費も堅調に推移するなど穏やかな拡大基調が続きました。
当社グループの主力事業を取り巻く市場環境は、酸化チタンでは、国内外の需要が堅調に推移したものの、中国経済の減速の影響を受け、期半ば以降は需要や市況の先行き不透明感が増してきました。農薬では、低迷の続いていた南米で市場環境の改善が見られるなど、世界の農薬出荷額に回復の動きが見られました。
このような状況の下、当社グループは創立100周年の2020年に向けて第7次中期経営計画をスタートさせ、既存事業の守りをしっかり固めつつ、新たな成長に向けた攻めの取り組みを推し進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は1,064億円(前期比15億円減)、営業利益は113億円(前期比13億円増)、営業外では、前連結会計年度に損失を計上した為替差損益や持分法適用会社からの投資損益がそれぞれ利益に転じるなどで経常利益は111億円(前期比27億円増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に特別損失に計上した環境安全整備引当金繰入額がなくなるなどで86億円(前期比52億円増)と大幅な増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(無機化学事業)
酸化チタンは、国内外の堅調な需要を背景に供給面では高い生産稼働率を維持しましたが、需要家からの引き合いには十分に応えきれず、売上高は425億円(前期比7億円減)となりました。
機能材料は、旺盛な需要により電子部品向け販売が引き続き好調に推移し、売上高は123億円(前期比12億円増)となりました。
損益面では、機能材料の増収やこれまで継続的に取り組んできた輸出価格改定などが増益要因となったものの、チタン鉱石をはじめとする各種原料価格の上昇がコストを引き上げ、相殺しました。
この結果、無機化学事業の売上高は548億円(前期比4億円増)、営業利益は72億円(前期比7億円減)となりました。
(有機化学事業)
農薬は、国内売上が前連結会計年度並みとなったものの、海外売上は前連結会計年度を下回りました。近年販売強化に向けて取り組んできた米州で新規剤が順調に伸びた他、殺菌剤や殺虫剤の好調な販売が海外売上を押し上げましたが、流通在庫の影響による欧州での減収がこれを打ち消しました。
農薬以外では、世界初となる犬用抗膵炎薬の国内製造販売承認を取得し、共同開発先へ原薬販売を開始しました。その他、受託製造する医薬原末の売上は前連結会計年度を上回りました。
損益面では、減収による減益があったものの、海外子会社との内部取引に伴う未実現利益の調整が前連結会計年度比で改善するなどで、増益となりました。
この結果、有機化学事業の売上高は476億円(前期比27億円減)、営業利益は59億円(前期比23億円増)となりました。
(その他の事業)
その他の事業の売上高は38億円(前期比7億円増)、営業利益は6億円(前期並)となりました。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比89億円増加の1,686億円となりました。これは、受取手形及び売掛金が40億円、たな卸資産が52億円、有形固定資産が23億円、投資有価証券が28億円それぞれ増加しましたが、現金及び預金が63億円減少したことなどによるものです。
負債は、前連結会計年度末比7億円増加の933億円となりました。これは、支払手形及び買掛金が33億円増加しましたが、未払法人税等が8億円、環境安全整備引当金が8億円、長短借入金・社債が11億円それぞれ減少したことなどによるものです。
純資産は、利益剰余金が86億円増加したことなどにより、前連結会計年度末比81億円増加の753億円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ63億円減少し、239億円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは49億円の収入(前期比116億円の収入減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益102億円、減価償却費及びその他の償却費46億円などの資金増加要因がありましたが、売上債権・たな卸資産・仕入債務の増減による運転資金の増加66億円、環境安全整備引当金の減少8億円、法人税等の支払23億円などの資金減少要因があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、85億円の支出(前期比25億円支出増)となりました。これは、固定資産の取得による支出64億円や投資有価証券の取得による支出28億円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、24億円の支出(前期比60億円の支出減)となりました。これは、長短借入金・社債の純減とリース債務の返済などによるものであります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
無機化学事業57,8677.5
有機化学事業35,7409.8
合計93,6088.4

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注状況
当社グループは、主として見込み生産を行っております。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
無機化学事業54,8830.8
有機化学事業47,671△5.5
その他の事業3,88525.4
合計106,441△1.4

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
三井物産株式会社11,71710.811,91911.2

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
なお、連結決算日における資産及び負債の連結貸借対照表上の金額及び連結会計年度における収益及び費用の連結損益計算書の金額の算定には、将来に関する判断、見積りを行う必要があり、当社グループは過去の実績や状況等を勘案し、合理的に判断しておりますが、今後の環境、条件等の変動により、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績等の状況の概要) (1) 経営成績の状況」をご参照ください。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績等の状況の概要) (3) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
② 財務政策
当連結会計年度は、主力工場における設備の維持更新投資は、前連結会計年度比で増加しました。また研究開発投資は農薬関連では減少したものの、バイオ医薬、動物薬の新規分野で増加し、全体では概ね前連結会計年度並みとなりました。
一方、引き続き上昇が見込まれるチタン鉱石の先取りをはじめとする翌連結会計年度以降に想定される旺盛な資金需要に備え、当連結会計年度の借入金調達額は前連結会計年度比増加したものの、それを上回る返済を進めた結果、当社グループの有利子負債残高は495億円(前期比18億円減)となりました。

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