有価証券報告書-第95期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/29 14:18
【資料】
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【項目】
124項目
(経営成績等の状況の概要)
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、米国では個人消費や設備投資の伸びを背景に安定的な経済成長が続き、欧州では景気回復に向けた堅調な動きが見られました。アジアでは、中国でインフラ投資や輸出環境の改善などを受けて景気が底堅く推移し、全体として緩やかな経済成長が続きました。日本経済は、好調な企業業績と設備投資の増加に加え、個人消費も堅調に推移して穏やかな拡大基調が続きました。
当社グループの主力事業を取り巻く市場環境は、酸化チタンでは、世界的な需給バランスのタイト化を背景に海外市況の上昇が続くなど販売環境の改善が進んだ一方で、チタン鉱石価格が騰勢を強めた他、各種の原料価格上昇が鮮明となり、今後コスト面への影響は避けられない状況となっています。農薬では、農作物の播種面積の増加や天候の影響などを受けて北米やアジアの需要は堅調に推移したものの、南米では、ブラジルの依然高い水準にある流通在庫が需要を抑制しているなど地域間で差異を生じつつ、全体としては低調に推移しました。
このような状況の下、当社グループは第6次中期経営計画の最終年度を迎え、無機化学事業は付加価値の高い分野での技術開発と販路開拓に取り組むとともに、有機化学事業は新規農薬の確実な上市と海外販売拠点の強化に向けた取り組みを進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は1,080億円(前期比63億円増)、営業利益は100億円(前期比16億円増)、経常利益は84億円(前期比24億円増)と、前連結会計年度に比べ増収増益となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は34億円(前期比3億円減)と、平成20年にコンプライアンス総点検を受けて公表した四日市工場における土壌・地下水汚染並びに埋設物等の今後の対応や撤去に向けた費用を合理的に見積もることが可能となり、環境安全整備引当金繰入額として特別損失に計上したことなどで減益となりました。
なお、当期末の個別決算においては、13期振りに繰越損失を解消することができました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(無機化学事業)
酸化チタンは、世界的な需給バランスのタイト化を背景に国内外ともに販売量は前連結会計年度を上回り、売上高は433億円(前期比62億円増)となりました。
機能材料は、旺盛な需要により電子部品向け販売が増加した他、導電材料も好調であったことなどから売上高は111億円(前期比6億円増)となりました。
損益面では、酸化チタン、機能材料ともに堅調な需要に支えられ販売数量が順調に拡大したことに加え、継続的に取り組んできた酸化チタンの販売価格改定やコスト削減効果が寄与して増益となりました。
この結果、無機化学事業の売上高は544億円(前期比69億円増)、営業利益は79億円(前期比29億円増)となりました。
(有機化学事業)
農薬は、国内外での新規剤上市と上市後の速やかな普及拡販に向けた販売活動に努め、国内売上は前連結会計年度並みとなりましたが、海外売上は前連結会計年度を下回りました。近年販売強化に向けて取り組む北米、アジアでは殺虫剤や除草剤の需要が増加し堅調な販売となりましたが、欧州では昨年好調であった殺虫剤や天候の影響を受けた殺菌剤の販売が減少しました。
受託製造する医薬原末の売上は、ほぼ前連結会計年度並みとなりました。
損益面では、農薬の海外売上の減少に加え、研究開発費の増加などにより減益となりました。
この結果、有機化学事業の売上高は504億円(前期比6億円減)、営業利益は35億円(前期比13億円減)となりました。
(その他の事業)
その他の事業の売上高は30億円(前期並)、営業利益は6億円(前期比1億円増)となりました。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比28億円増加の1,597億円となりました。これは、現金及び預金が19億円、受取手形及び売掛金が44億円、有形固定資産が16億円それぞれ増加しましたが、たな卸資産が56億円減少したことなどによるものです。
負債は、前連結会計年度末比12億円減の926億円となりました。これは、支払手形及び買掛金が17億円、社債が18億円、未払法人税等が8億円、未払費用が6億円、環境安全整備引当金が23億円それぞれ増加しましたが、長短借入金が101億円減少したことなどによるものです。
純資産は、利益剰余金が34億円、為替換算調整勘定が5億円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末比41億円増の671億円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ21億円増加し、302億円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、166億円の収入(前期比19億円収入増)となりました。これは、税金等調整前当期純利益と売上債権、たな卸資産、仕入債務の増減による運転資金の減少に加えて、減価償却費及びその他の償却費や環境安全整備引当金の非資金項目が増加したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、60億円の支出(前期並)となりました。これは、固定資産の取得による支出などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、85億円の支出(前期比11億円の支出減)となりました。これは、社債の発行による収入があったのに対し、長短借入金の純減とリース債務の返済があったことなどによるものです。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
無機化学事業53,83112.0
有機化学事業32,5458.0
合計86,37610.5

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注状況
当社グループは、主として見込み生産を行っております。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
無機化学事業54,44114.6
有機化学事業50,460△1.2
その他の事業3,0982.1
合計108,0016.3

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
なお、前連結会計年度において、外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める
相手先がないため、記載はありません。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
三井物産株式会社11,71710.8

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
なお、連結決算日における資産及び負債の連結貸借対照表上の金額及び連結会計年度における収益及び費用の連結損益計算書の金額の算定には、将来に関する判断、見積りを行う必要があり、当社グループは過去の実績や状況等を勘案し、合理的に判断しておりますが、今後の環境、条件等の変動により、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績等の状況の概要) (1) 経営成績の状況」をご参照ください。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績等の状況の概要) (3) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
② 財務政策
当社グループは有利子負債圧縮に努め、第6次中期経営計画の目標値を達成することができました。今後についても財務の健全性・安定性を維持すべく注力してまいりたいと思います。
当連結会計年度は、主力工場における維持更新投資は前年の略横這いとなりましたが、有機化学事業における研究開発費は、欧州での農薬の再登録費用、並びにバイオ医薬・動物薬などの新規分野を中心に増加しました。
一方、依然旺盛な製品需要による棚卸資産の減少により生じた営業キャッシュ・フローを原資として、来期以降に想定される旺盛な資金需要に備えつつ借入金の圧縮に努めた結果、当社グループの有利子負債残高は513億円(前期比74億円減)となりました。

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