有価証券報告書-第102期(平成26年1月1日-平成26年12月31日)

【提出】
2015/03/30 13:10
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【項目】
125項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度(平成26年1月1日から平成26年12月31日まで)におけるわが国経済は、政府・日銀による経済政策が景気を下支えする効果が期待されたものの、消費税率引き上げによる個人消費の大幅な落ち込み、中国経済の減速に伴う輸出の伸び悩み等により、全体として力強さを欠いたまま推移しました。
当社グループを取りまく事業環境につきましては、期終盤に入り原油価格が急落するなど、外部環境に変化が見られますが、通期で見れば、円安・原油高を受けた原燃料価格の高止まりに対し、全般的に製品価格の是正が遅れるなど、収益が圧迫される厳しい状況が続きました。
この結果、当連結会計年度の売上高は1,489億1千2百万円(前年度比1.4%減収)、営業利益は120億1千5百万円(前年度比17.1%減益)、経常利益は128億9千2百万円(前年度比16.0%減益)、当期純利益は84億1千4百万円(前年度比12.4%減益)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
① 基礎化学品事業
苛性ソーダおよび無機塩化物は、原燃料価格の高止まりに対し、製品価格の是正が遅れたとともに、総じて販売数量も減少し、低調に推移しました。無機高純度品は、主力の半導体向けを中心に販売数量が増加し、堅調に推移しました。硫酸および工業用ガスは、全般的に需要が底堅く、前年度並みで推移しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は443億5百万円(前年度比2.9%減収)、営業利益は28億4千1百万円(前年度比15.8%減益)となりました。
② アクリル製品事業
アクリル酸およびアクリル酸エステルは、原燃料価格の上昇に対応した製品価格の是正に努めたものの、国内外における需給のアンバランスにより競争が激化し、低調に推移しました。アクリル系ポリマーは全般的に需要が底堅く、堅調に推移しました。高分子凝集剤は、海外メーカーとの競争激化により販売数量が減少し、低調に推移しました。光硬化型樹脂は、塗料、電子材料向けを中心に販売数量が減少し、低調に推移しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は587億8千7百万円(前年度比0.5%減収)、営業利益は価格是正が遅れたとともに、設備投資に伴う償却費の増加等により、39億3千6百万円(前年度比37.3%減益)となりました。
③ 機能製品事業
接着剤は、携帯端末向けを中心とした機能性接着剤の販売数量が増加し、順調に推移しました。建築・土木製品は、建築補修材の需要が堅調だったものの、地盤改良剤の需要が落ち込み、前年度並みで推移しました。無機機能材料およびエレクトロニクス材料は、全般的に販売数量が低迷し、低調に推移しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は168億3千3百万円(前年度比1.9%増収)、営業利益は38億2百万円(前年度比15.6%増益)となりました。
④ 樹脂加工製品事業
管工機材製品は、需要が低迷したものの、販売価格を是正したことにより前年度並みで推移しました。ライフサポート製品は、全般的に販売数量が減少し、低調に推移しました。エラストマーコンパウンドは、前年度並みで推移しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は257億5百万円(前年度比2.9%減収)、営業利益は14億1千6百万円(前年度比4.9%増益)となりました。
⑤ その他の事業
新規製品の研究開発事業、設備等の建設および修繕事業、輸送事業、商社事業などにより構成される当セグメントは、売上高は32億8千万円(前年度比3.6%減収)、営業損失は4千4百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の減少および運転資金が増加しましたため、前連結会計年度に比べ収入が19億2千4百万円減少し、160億9千8百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産および長期前払費用の取得による支出が増加しましたため、前連結会計年度に比べ支出が71億2千8百万円増加し、139億8千1百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の借換えを行いましたため、前連結会計年度に比べ支出が9億6千8百万円増加し、30億6千3百万円の支出となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は392億8千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億1千3百万円の減少となりました。