有価証券報告書-第164期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/23 12:15
【資料】
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【項目】
149項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「化学技術の絶えざる革新を通じ、お客様が期待し満足する高品質の製品・サービスを
世界に提供し、環境調和型の生活文化の創造に貢献する」ことをPURPOSE[経営理念]としております。
2021年度以降は、新たに策定した中期経営計画「SPEED 25/30」(2021~2030年度)で掲げるVISIONに基づき、
企業活動を推進しております。
(2) 経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴い停滞している
経済活動に持ち直しの動きが見られたものの、原燃料価格の高騰や世界的な海上輸送の混乱、及びロシアのウクライナ侵攻等に伴う地政学リスクの高まり等、先行きが不透明な状況は継続しています。
このような状況下、当社グループは、機能性色素・機能性樹脂・基礎化学品・アグロサイエンス・物流関連等
の各分野において、独自の技術力やネットワークを活かし、研究開発・生産・販売部門が三位一体となり、お客様の多種多様なご要望に対応し、常に高品質の製品やサービスを提供してまいります。
当社グループの力をさらに高めるために、今後も、コスト競争力・収益力・リスク抵抗力に対し優位性を
持った当社グループの経営基盤を構築すべく、以下に述べる中期経営計画を達成していく所存であります。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、2021年度を初年度とする中期経営計画「SPEED 25/30」を開始しています。
「SPEED 25/30」は、その策定にあたって前中期経営計画の課題を踏まえつつ、200年企業を目指す
当社グループが、不透明な今後の10年間でどの様に成長を実現していくか?を念頭に置きました。
予測が難しい中でも、2030年度までの「メガトレンド」を意識し、10年後の「ありたい姿」を設定。
「バックキャスト」に基づき、今後10年間の当社グループの成長シナリオを策定したものとなっています。
[「SPEED 25/30」のVISION]
目指す企業像
スペシャリティ製品を軸としたオリジナリティにあふれるポートフォリオと環境に優しいモノづくりで、持続可能な社会の実現に貢献する企業
[「SPEED 25/30」のメッセージ]
保土谷化学グループは
S:スペシャリティ製品を軸としたオリジナリティにあふれる
P:ポートフォリオを構築し
E:エンゲージメントの向上による
E:ESG経営の推進と
D:DXによる競争力強化で
目指す姿(2025年度)・ありたい姿(2030年度)にスピーディーに変わっていきます
先行きを見通すことが難しい時代の中、まずは、当社グループが2030年度に理想とする姿を「ありたい姿」と
定め、「バックキャスト」で10年間のシナリオを策定。その中間地点として2025年度の「目指す姿」を
描きました。
[2030年度のありたい姿]
項目「ありたい姿」
事業強化事業ポートフォリオが適切に構成されているDX

推進
規模拡大グローバル市場に新製品が継続して創出されている
効率化高い生産性を実現している
従業員視点働きがいが向上している
社会的視点SDGs達成に貢献し、環境に優しいを実現している
株主視点長期に継続して安定的な配当を実現している

[2025年度までの目指す姿]
項目「目指す姿」
事業強化・「戦略事業」「基盤事業」それぞれの持続的な成長を実現
⇒選択と集中を進め、新たなポートフォリオを構築
新製品創出・戦略事業の技術革新を推進し、事業拡大に貢献
・研究開発テーマの早期事業化
・新たな領域展開のために研究開発テーマの持続的な創出
生産性向上・新製品を速やかに立ち上げる体制の完備
・環境に優しい製品を、常に高い生産性で、安全・安定に、生産
経営基盤強化・組織能力の向上
・働きがいの向上
・社会的価値の台頭への対応
・財務面でのさらなる改善
・業務効率の向上
成長に資する「戦略投資(事業〈M&A含む〉・設備・IT・インフラ)」の実行
「サステナビリティの推進」 「DXの推進」

2025年度までの当社グループの「目指す姿」に向けて、2022年度以降に取り組む重要施策は、下記のとおりです。
[事業強化]
・有機EL:技術サービス拠点の設置(顧客との関係性強化、技術紹介)
・環境対応型アルミ着色用染料の上市
・バイオPTGの上市
・農業用過酸化物の事業拡大
[新製品創出]
・有機EL、環境対応型アルミ着色用染料、新規ポリオールの開発推進
・有機正極材料、有機太陽電池材料、近赤外線吸収材料の新規テーマの探索を推進
[生産性向上]
・アルミ着色用染料の増産体制の確立
・ホスゲン誘導体の増設検討と推進
・新製品開発に資する試作専用設備の設置
・原単位削減のコストダウン
[経営基盤強化(DXの推進)]
・業務改革の推進と基幹システムの更改に向けた各種検討の推進
[気候変動への対応(TCFD提言に基づく開示)]
[基本的な考え方]
当社グループは、2021年度から開始している、中期経営計画「SPEED 25/30」のVISION(目指す姿)に掲げる
持続可能な地球・社会の実現に向けた責任を果たすため、「経済利益の追求と社会課題の解決を両立させ、全てのステークホルダーに価値を提供する」ことを基本としています。
「SPEED 25/30」のVISION(目指す姿)は、「スペシャリティ製品を軸としたオリジナリティにあふれる
ポートフォリオと環境に優しいモノづくりで、持続可能な社会の実現に貢献する企業」とし、サステナビリティ(ESG要素を含む中長期的な持続可能性)を重要な経営課題であると位置づけております。
TCFDの提言に対しては、化学企業として気候変動に真摯に向き合い、その取組みを推進し、積極的な開示に努めて参ります。
[気候変動に関するガバナンス]
〈サステナビリティ推進委員会〉
・当社の「経営理念」、「企業行動指針」に従い、持続可能な地球・社会の実現に向けた責任を積極的に
推進していくための委員会組織です。
・その下部組織として、従来からの「RC・QM分科会」に加え、地球環境の保護・改善に関する活動を推進
する「地球環境分科会」、TCFD提言に対応した活動を推進する「TCFD分科会」を設置しております。
・委員会、分科会の討議内容は、取締役会および経営会議に付議・報告し、経営陣が一体となって
取組んでおります。
〈リスクマネジメント委員会〉
・全社的なリスク認識・評価、リスク軽減策を討議しております。
・「TCFD分科会」で進める気候変動に関するリスクと機会の認識およびその対応についても、
リスクマネジメント委員会の中で「環境リスク」として、討議していきます。
・委員会での討議内容は、取締役会および経営会議に付議・報告しております。
[戦略・リスク分析]
〈戦略〉
中期経営計画「SPEED 25/30」の事業戦略「新たなポートフォリオへの展開」を進めることで、生産量増加が見込まれますが、2030年を見据えた長期的な視点で予測されるリスクをTCFDの
リスクカテゴリーに分類し、気候シナリオ分析を進めております。シナリオ分析の解析結果から、移行リスクと物理的リスクへの対応と機会について、新たな取組みを含め、推進して参ります。
〈シナリオ分析〉
リスク・機会 項目リスク機会
移行リスク
1.5℃シナリオ
政策
規制
・エネルギー関連法規制強化
・CO2削減
環境マネジメントの強化
技術環境対応のための新技術の創出
市場環境重視の市場形成
評価ステークホルダーの環境重視行動
物理的リスク
4.0℃シナリオ
慢性平均気温の上昇
急性地震、台風、水害の増加

※脱炭素社会への移行に伴うリスクを「1.5℃シナリオ」、気候変動の激甚化に伴うリスクを
「4.0℃シナリオ」として分析しています
〈移行における主な事業機会〉
セグメント機会
機能性色素・アルミ着色用染料
-環境対応型製品の開発による販売の拡大
・バイオ事業
-PCR診断用材料から医療用への展開
機能性樹脂・PTG(ポリウレタン材料)
-バイオ化によるグリーンケミカルの推進
基礎化学品・水素
-水素社会到来による事業機会の拡大
アグロサイエンス・過酸化水素・誘導品
-農業資材分野への用途拡大

[指標と目標]
当社グループは、中期経営計画「SPEED 25/30」で、非財務目標として
・二酸化炭素の削減
・エネルギー原単位の削減
・産業廃棄物発生量の削減
を掲げており、「地球環境分科会」にて検討のうえ、「サステナビリティ推進委員会」で議論を実施し、取締役会・経営会議にて進捗を確認しております。
[二酸化炭素削減について]
当社が排出する温室効果ガスのほとんどが、エネルギー起源の二酸化炭素です。今後、生産量増加が
見込まれる中、2030年度を見据えた長期的視点で緩和と適応の両面から気候変動対応に取り組みます。
二酸化炭素削減を促進するため、自らの炭素排出量に対して、価格付けを行う、ICP(Internal Carbon Pricing)についても、2022年度から導入を開始しております。
低炭素社会に向けた気候変動対応として、投資を後押しできる体制としております。
経営目標(財務目標)
連結2021年度実績2022年度予想2025年度経営目標
売上高418億円440億円500億円
営業利益64億円43億円75億円
営業利益率15%9.8%15%
ROE8%9%

経営目標(非財務目標)
連結2025年度経営目標
エネルギー原単位0.606kl
売上高・百万円当たり
二酸化炭素排出量0.868t
売上高・百万円当たり
産業廃棄物発生量前年度発生量以下

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