有価証券報告書-第109期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/22 13:57
【資料】
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【項目】
127項目
4.重要な会計上の見積り及び判断
連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っております。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しております。会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを見直した会計期間と将来の会計期間において認識しております。
当連結会計年度において、新型コロナウイルス感染症拡大による影響が当該見積り及び仮定に与える不確実性についても適切に検討しております。このように不確実性が高まっている状況でも、当社グループにおいては、翌連結会計年度において資産又は負債及び関連する収益、費用の帳簿価額に重要な修正が求められる結果となる可能性は低いと判断しております。
また、当社グループは、新型コロナウイルス感染症による業績への影響は、翌連結会計年度においても、一定の影響があるものの、翌連結会計年度末に向けて段階的に解消していくものと見込んでおります。
経営者の見積り及び判断を行った項目で重要なものは以下のとおりであります。
① 非金融資産の減損
当社グループは、有形固定資産及び無形資産について、資産又は資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回る兆候がある場合には、減損テストを実施しております。減損テストにおける回収可能価額の算定においては、将来キャッシュ・フロー、税引前割引率及び長期成長率等について一定の仮定を設定しております。これらの仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果及び事業計画の修正により影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、当社グループは、当連結会計年度において、機能性化学品事業セグメントに属する当社の連結子会社であるニッポンショクバイ・ヨーロッパ N.V.が保有する有形固定資産について減損損失を計上いたしました。詳細につきましては、注記「12.非金融資産の減損」に記載しております。
② 確定給付制度債務の測定
当社グループは、従業員の退職給付に充てるため、積立型、非積立型の確定給付制度及び確定拠出制度を採用しております。確定給付制度債務の現在価値及び関連する勤務費用等は、数理計算上の仮定に基づいて算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、退職率及び死亡率等の様々な変数についての見積り及び判断が求められます。当社グループは、これらの変数を含む数理計算上の仮定の適切性について、外部の年金数理人からの助言を得ております。
数理計算上の仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果や関連法令の改正・公布によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
これらの数理計算上の仮定及び関連する感応度については、注記「19.従業員給付」に記載しております。