四半期報告書-第93期第1四半期(平成26年4月1日-平成26年6月30日)
有報資料
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間は、海外を中心とした旺盛な需要を背景に、エレクトロニクス分野や車輌・輸送分野などの戦略分野における高機能品の販売が拡大するとともに、住宅、リフォームの売上が順調に進捗し増収となった。これを受けて、全社の営業利益、経常利益、四半期純利益、および住宅カンパニーと高機能プラスチックスカンパニーの営業利益が、平成17年3月期の四半期決算開示以降における第1四半期としての最高益を更新した。
当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高255,864百万円(前年同四半期比5.5%増)、営業利益15,860百万円(前年同四半期比57.9%増)、経常利益15,882百万円(前年同四半期比26.3%増)、四半期純利益8,246百万円(前年同四半期比20.3%増)となった。
セグメントの業績は、次のとおりである。
①住宅事業
当第1四半期は、前年度に環境・経済性・高性能を訴求した住宅に対する需要を獲得したことで期初受注残高が前年同期を上回っていたことから、増収・営業増益となった。
受注については、経済性・快適性を向上させた住宅や集合住宅に対する市場の反応は好調だったものの、消費税増税の影響で住宅取得マインドが低下し、成約までの期間が長期化していることにより、前年同期を下回った。
新築住宅事業では、省エネ・創エネ・蓄エネを進化させ、標準的な住宅規模でも10kW以上の太陽光発電システムの搭載を可能にし、エネルギーの自給自足を目指す「スマートパワーステーション」シリーズの販売に注力した。
住環境事業のリフォーム事業では、当社のストックのボリュームゾーンである築15年から25年のお客様に対する接点強化を図るとともに、太陽光発電システムや蓄電池などのスマート系商材の拡販に取り組んだ。
これらの結果、売上高116,708百万円(前年同四半期比7.0%増)、営業利益7,589百万円(前年同四半期比33.1%増)となった。
②環境・ライフライン事業
当第1四半期は、消費税増税前の駆け込み需要の反動減の影響などにより、減収・営業減益となった。
国内事業では、消費税増税による落ち込みを、ストック分野の拡大および堅調な公共投資が補ったが、国内事業全体としては前年同期をやや下回る売上高となった。また、汎用品事業の効率化および地産地消の一環として、平成27年3月末に閉鎖予定の東京工場から他工場への設備の移設や、四国での塩化ビニル管の生産を開始した。
海外事業では、米国でのプラスチックシート事業が順調に推移し、景気が回復基調である欧州や米国の管路更生事業も売上高が伸長したが、中国での水インフラ事業では、大型物件の発注遅れから減収となり、海外事業全体としても減収となった。
これらの結果、売上高44,887百万円(前年同四半期比2.9%減)、営業損失2,828百万円(前年同四半期は営業損失2,531百万円)となった。
③高機能プラスチックス事業
当第1四半期は、海外を中心とした旺盛な需要を受けて増収・営業増益となった。
新戦略4分野については、全分野において売上高が前年同期を大幅に上回った。
エレクトロニクス分野では、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末向け製品の需要が好調に推移したことで、微粒子群・シール剤などの液晶ケミカル製品、両面テープなどの販売が拡大した。
車輌・輸送分野では、米国や中国などの需要が安定的に推移したことなどにより、高機能な車輌材料を中心に販売が拡大した。
住インフラ材分野では熱膨張して断熱層を形成する耐火材料の販売が拡大した。
ライフサイエンス分野では、検査薬、検査機器の海外展開が順調に進捗した。
これらの結果、売上高90,374百万円(前年同四半期比8.3%増)、営業利益11,765百万円(前年同四半期比53.9%増)となった。
④その他事業
当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高8,291百万円(前年同四半期比8.7%減)、営業損失555百万円(前年同四半期は営業損失707百万円)となった。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より7,303百万円増加し、当第1四半期連結累計期間末で58,551百万円となった。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において営業活動の結果減少した資金は5,656百万円(前年同四半期は8,191百万円の増加)となった。これは、税金等調整前四半期純利益15,765百万円、減価償却費7,312百万円に加えて、売上債権の減少19,332百万円等の増加要因が、法人税等の支払16,700百万円、仕入債務の減少13,614百万円、たな卸資産の増加4,037百万円等の減少要因を下回ったためである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において投資活動の結果増加した資金は12,265百万円(前年同四半期は10,685百万円の減少)となった。これは、主に重点および成長分野を中心に有形固定資産の取得による支出8,383百万円を行ったが、定期預金の純減19,886百万円等があったためである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において財務活動の結果増加した資金は575百万円(前年同四半期は9,000百万円の減少)となった。これは、配当金の支払6,211百万円(少数株主への配当金の支払いを含む)および有利子負債の純増5,701百万円等があったためである。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はない。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりである。
①基本方針の内容
当社の株主の在り方について、当社は、株主は市場での自由な取引を通じて決まるものと考えている。したがって、株式会社の支配権の移転を伴う大規模買付行為を受け入れるかどうかの判断も、最終的には当社株主の意思に基づき行われるべきものと考えている。しかしながら、株式公開企業株式の大規模買付行為や買付提案の中には、その目的や手法等に鑑み、明らかに、企業価値・株主共同の利益をかえりみることなく、もっぱら買収者自らの利潤のみを追求しようとするもの、株主に株式の売却を事実上強要するもの、買付対象会社の株主や取締役会が大規模買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するために十分な情報や時間を提供しないもの等、対象会社の長期的な株主価値を明らかに毀損すると考えられるものも想定される。当社では、後述のとおり当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に向上させるための戦略を策定し、その概要を株主・投資家の皆様に開示・説明している。前述のような濫用的かつ不適切な買収行為から、長期的な株主共同の利益を保護することが当社取締役会に課せられた重要な責務のひとつと認識し、大規模買付行為や買付提案に関する一定のルールを定めておくことがそのために必要であると考えている。
②基本方針の実現に資する取り組み
当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期持続的に向上させるための取り組みとして、以下に記載する中期経営計画を策定し、すでに実施している。上記①の基本方針の実現とこれらの取り組みは一体化しており、当社の経営陣が本中期経営計画を実現し、当社グループを持続的に進化させるためには、当社株式の大規模買付行為に関しても、株主に適正な情報に基づき適正な判断をしていただくための最低限のルールを備えておくことが、株主共同の利益に資するものと考えている。
イ)中期経営計画「SHINKA!-Advance 2016」による企業価値向上の取り組み
当社は、平成26年度から平成28年度までの3カ年を対象期間とした中期経営計画「SHINKA!-Advance 2016」に取り組んでいる。
1) 全体概要
「SHINKA!-Advance 2016」では、「3つのビジネスモデルSHINKA」と「CSR SHINKA」を基本戦略としている。「3つのビジネスモデルSHINKA」では、「コアビジネスSHINKA」(現有事業のビジネスモデル変革)、「フロンティアSHINKA」(「協創(Co-Creation)」による新市場、新分野への展開)、「グローバルSHINKA」(現地社会への適応加速)によりビジネスモデルの変革を継続し、長期を見据えた新たな変革にも着手して、グループ全体の持続的な成長を図る。
「CSR SHINKA」では、3つのビジネスモデルSHINKAを支える人材と組織の活性化や、CSR経営の進化を図る。
2) 数値目標
今回の中期経営計画では、経営効率の改善と株主利益の向上に努めていく。本来の事業活動の成果を示す営業利益と売上高を重要な経営指標と位置づけるとともに、ROE(自己資本利益率)を指標に加え、平成28年度に連結売上高12,500億円、連結営業利益1,000億円、ROE10%以上の達成を目指す。
<連結業績目標>
3) 基本戦略と新たな事業の枠組み
①全体像
3つのビジネスモデルSHINKAを進めていくうえで、各事業の成長度合いに応じて的確な取り組みを推進し、グループ全体の持続的な成長を図る。とくに、8つの成長事業「Growing 8」と「協創」による事業の育成・創造に経営資源を積極的に投入し、グループ全体の成長をけん引させていきたいと考えている。
②事業ポートフォリオ
注力すべき8つの成長事業(①リフォーム、②住資産マネジメント、③インフラストック、④海外水インフラ、⑤機能インフラ材料、⑥環境快適材料、⑦モバイル材料、⑧検査薬システム)を「Growing8」と明確化し、最終年度である平成28年度に合計売上高4,300億円を目指す。さらに、社内外の連携を積極化させ、「協創」による事業の育成・創造に取り組み、グループの持続的な成長を目指す。
③グローバル展開
グローバル展開については、製品の「際立ち」によりグローバルな事業展開が進んでいる中間膜やフォームなどの中核事業をさらに強化・拡大するとともに、成長途上の5事業(タイ住宅、アジア水インフラ、管路更生、検査薬システム、機能インフラ材)を中心にビジネスモデルの現地社会への適応(「際立ち」の現地化)を加速し、最終年度である平成28年度に海外売上高3,300億円を目指す。
<現地社会への適応加速(際立ちの現地化)を図る5つの事業>
4)投資の考え方
投資については、平成26年度から平成28年度までの3年間に獲得するキャッシュから1,800億円を投資に振り向け、その中から1,000億円を「Growing 8」や「協創」の取り組みを中心とした戦略投資に配分する考えである。このほか、安定的な株主還元の実施も検討していく。
5)CSR経営の進化
積水化学グループが持続的な成長の基盤となるCSR経営について、さらに強化する。「積水化学らしさ」の原点である社是「3S精神」とグループの理念体系を見直し、中期経営計画におけるCSRの基本戦略「CSR SHINKA」を定めた。「グループ、グローバル、コミュニケーション」を軸に、各種の施策に取り組む。
ロ)コーポレート・ガバナンスの強化に向けた取り組み
当社は、株主の皆様に対する経営陣の責任をより一層明確にするため、平成19年6月28日開催の第85回定時株主総会において、取締役の任期を2年から1年に短縮した。また、各カンパニーの事業環境の変化に迅速に対応するため、平成20年4月1日より執行役員制度を導入し、業務執行に専念する役員を選任した。これに加え、当社グループの企業価値を継続的に増大し、経営の透明性・公正性を確保し取締役会における監督機能を強化するため、平成20年6月27日開催の第86回定時株主総会において、独立性の高い社外取締役2名を選任するとともに、取締役の人員を10名以内にしている。これにより、取締役会の役割を明確化し、当社グループの基本方針決定、高度な経営判断と業務執行状況の監督を行う機関と位置づけた。なお、当社は、社外取締役の独立性を確保するために、社外取締役規則において、当社の大株主や主要取引先等から社外取締役候補者を指名しない旨を定めている。
ハ)積極的な株主還元策
当社は、企業価値を増大させ、株主の皆様への利益還元を積極的に行うことを、経営上の最重要課題の一つと位置づけている。この方針のもと、株主還元については、連結当期純利益の30%を目途として業績に応じた安定的な配当政策を実施しており、平成25年度の年間配当金は、前年度より5円増額の1株につき23円である。
さらに、内部留保資金は、将来の企業価値増大に必要な資金として、研究開発費や設備投資、戦略投資、投融資などに充当する方針である。
③不適切な支配の防止のための取り組み
当社は、上記①に記載した基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みとして、平成20年6月27日開催の第86回定時株主総会において、当社株券等の大規模買付行為への対応策(以下、「本プラン」という。)を導入した。その後、本プランの一部変更及び更新について、平成23年6月29日の第89回定時株主総会に付議し、承認可決された。さらに、平成26年6月26日開催の第92回定時株主総会に本プランの更新を付議し、承認可決された。
本プランは、当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付を行うこと等を希望する買付者が出現した場合に、当該買付者に対し、事前に当該買付等に関する必要かつ十分な情報の提出を求める。その後、買付者等から提供された情報が、当社社外取締役または当社社外監査役のいずれかに該当する者で構成される独立委員会に提供され、その検討・評価を経るものとする。独立委員会は、独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含む。)の助言を必要に応じて得た上で、買付者との交渉、当社取締役会への代替案の要求、株主への情報開示等を行う。
独立委員会は、当該買付者が本プランに定める手続を遵守しなかった場合、その他買付者の買付等の内容の検討の結果、当該買付者による買付等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に著しく反する重大なおそれをもたらす場合で、かつ、対抗措置を発動することが相当と認められる場合は、当社取締役会に対して、対抗措置を発動することを勧告する。対抗措置として新株予約権の無償割当てを行う場合、本新株予約権は当該買付者による行使は認められないとの条項及び当該買付者以外の者が有する新株予約権を当社株式と引換えに当社が取得することができる旨の条項を定めている。当社取締役会は、独立委員会の上記勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動または不発動の決議を行う。
本プランの有効期間は、平成29年6月開催予定の第95回定時株主総会の終結の時までとする。ただし、有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の議案が承認された場合、または独立委員会の勧告により取締役会で本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止される。また、当社取締役会は、本プランが廃止された場合には、速やかに、当該廃止の事実について、情報開示を行う。
なお、本プランの導入時点においては、新株予約権の無償割当てが実施されていないため、株主及び投資家に直接具体的な影響が生じることはない。また、本プランが発動され、新株予約権の無償割当てが実施された場合、株主は新株予約権無償割当ての効力発生日において、当然に新株予約権者となるため、申込の手続きは不要である。
④不適切な支配の防止のための取り組みについての取締役会の判断
当社取締役会は、本プランの設計に際して、以下の諸点を考慮し織り込むことにより、本プランが上記①の基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものとはならないと考えている。
イ) 株主意思の反映
a.本プランは、平成26年6月26日開催の第92回定時株主総会において承認されたこと。
b.本プランの有効期間の満了前であっても、株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになり、本プランの消長には、株主の意向が反映されていること。
ロ) 買収防衛策に関する指針等の要件の充足
本プランは、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性の原則)をすべて充足している。また、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」に関する議論等を踏まえた内容となっている。さらに、東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則等の趣旨に合致するものとなっている。
ハ) 独立性の高い社外者の判断の重視
当社は、本プランの導入にあたり、本プランの発動等の運用に際して、当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主のために実質的な判断を客観的に行う機関として、独立委員会を設置した。独立委員会の委員は、3名以上とし、公正で中立的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立し、当社との間に特別の利害関係を有していない社外取締役または社外監査役から構成されるものとする。また、独立委員会の判断の概要については株主に情報開示することとされており、本プランの運用は透明性をもって行われる。
ニ) 対抗措置発動のための合理的かつ詳細な客観的要件の設定
本プランは、予め定められた合理的かつ詳細な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されている。これにより、当社取締役会による恣意的な発動を防止する。
ホ) デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役により構成される当社取締役会の決議をもって廃止することができるものとされており、大規模買付者が当社の株主総会で取締役を指名し、当該取締役により構成される当社取締役会の決議をもって本プランを廃止することが可能である。したがって、いわゆるデッドハンド型の買収防衛策(取締役会を構成する取締役の過半数を交替させても、なおその発動を阻止することができない買収防衛策)ではない。また、当社取締役の任期は1年であることから、いわゆるスローハンド型の買収防衛策(取締役会を構成する取締役を一度に交替させることができないため、その発動を阻止するために時間を要する買収防衛策)でもない。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、6,798百万円である。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。
当第1四半期連結累計期間は、海外を中心とした旺盛な需要を背景に、エレクトロニクス分野や車輌・輸送分野などの戦略分野における高機能品の販売が拡大するとともに、住宅、リフォームの売上が順調に進捗し増収となった。これを受けて、全社の営業利益、経常利益、四半期純利益、および住宅カンパニーと高機能プラスチックスカンパニーの営業利益が、平成17年3月期の四半期決算開示以降における第1四半期としての最高益を更新した。
当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高255,864百万円(前年同四半期比5.5%増)、営業利益15,860百万円(前年同四半期比57.9%増)、経常利益15,882百万円(前年同四半期比26.3%増)、四半期純利益8,246百万円(前年同四半期比20.3%増)となった。
セグメントの業績は、次のとおりである。
①住宅事業
当第1四半期は、前年度に環境・経済性・高性能を訴求した住宅に対する需要を獲得したことで期初受注残高が前年同期を上回っていたことから、増収・営業増益となった。
受注については、経済性・快適性を向上させた住宅や集合住宅に対する市場の反応は好調だったものの、消費税増税の影響で住宅取得マインドが低下し、成約までの期間が長期化していることにより、前年同期を下回った。
新築住宅事業では、省エネ・創エネ・蓄エネを進化させ、標準的な住宅規模でも10kW以上の太陽光発電システムの搭載を可能にし、エネルギーの自給自足を目指す「スマートパワーステーション」シリーズの販売に注力した。
住環境事業のリフォーム事業では、当社のストックのボリュームゾーンである築15年から25年のお客様に対する接点強化を図るとともに、太陽光発電システムや蓄電池などのスマート系商材の拡販に取り組んだ。
これらの結果、売上高116,708百万円(前年同四半期比7.0%増)、営業利益7,589百万円(前年同四半期比33.1%増)となった。
②環境・ライフライン事業
当第1四半期は、消費税増税前の駆け込み需要の反動減の影響などにより、減収・営業減益となった。
国内事業では、消費税増税による落ち込みを、ストック分野の拡大および堅調な公共投資が補ったが、国内事業全体としては前年同期をやや下回る売上高となった。また、汎用品事業の効率化および地産地消の一環として、平成27年3月末に閉鎖予定の東京工場から他工場への設備の移設や、四国での塩化ビニル管の生産を開始した。
海外事業では、米国でのプラスチックシート事業が順調に推移し、景気が回復基調である欧州や米国の管路更生事業も売上高が伸長したが、中国での水インフラ事業では、大型物件の発注遅れから減収となり、海外事業全体としても減収となった。
これらの結果、売上高44,887百万円(前年同四半期比2.9%減)、営業損失2,828百万円(前年同四半期は営業損失2,531百万円)となった。
③高機能プラスチックス事業
当第1四半期は、海外を中心とした旺盛な需要を受けて増収・営業増益となった。
新戦略4分野については、全分野において売上高が前年同期を大幅に上回った。
エレクトロニクス分野では、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末向け製品の需要が好調に推移したことで、微粒子群・シール剤などの液晶ケミカル製品、両面テープなどの販売が拡大した。
車輌・輸送分野では、米国や中国などの需要が安定的に推移したことなどにより、高機能な車輌材料を中心に販売が拡大した。
住インフラ材分野では熱膨張して断熱層を形成する耐火材料の販売が拡大した。
ライフサイエンス分野では、検査薬、検査機器の海外展開が順調に進捗した。
これらの結果、売上高90,374百万円(前年同四半期比8.3%増)、営業利益11,765百万円(前年同四半期比53.9%増)となった。
④その他事業
当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高8,291百万円(前年同四半期比8.7%減)、営業損失555百万円(前年同四半期は営業損失707百万円)となった。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より7,303百万円増加し、当第1四半期連結累計期間末で58,551百万円となった。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において営業活動の結果減少した資金は5,656百万円(前年同四半期は8,191百万円の増加)となった。これは、税金等調整前四半期純利益15,765百万円、減価償却費7,312百万円に加えて、売上債権の減少19,332百万円等の増加要因が、法人税等の支払16,700百万円、仕入債務の減少13,614百万円、たな卸資産の増加4,037百万円等の減少要因を下回ったためである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において投資活動の結果増加した資金は12,265百万円(前年同四半期は10,685百万円の減少)となった。これは、主に重点および成長分野を中心に有形固定資産の取得による支出8,383百万円を行ったが、定期預金の純減19,886百万円等があったためである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において財務活動の結果増加した資金は575百万円(前年同四半期は9,000百万円の減少)となった。これは、配当金の支払6,211百万円(少数株主への配当金の支払いを含む)および有利子負債の純増5,701百万円等があったためである。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はない。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりである。
①基本方針の内容
当社の株主の在り方について、当社は、株主は市場での自由な取引を通じて決まるものと考えている。したがって、株式会社の支配権の移転を伴う大規模買付行為を受け入れるかどうかの判断も、最終的には当社株主の意思に基づき行われるべきものと考えている。しかしながら、株式公開企業株式の大規模買付行為や買付提案の中には、その目的や手法等に鑑み、明らかに、企業価値・株主共同の利益をかえりみることなく、もっぱら買収者自らの利潤のみを追求しようとするもの、株主に株式の売却を事実上強要するもの、買付対象会社の株主や取締役会が大規模買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するために十分な情報や時間を提供しないもの等、対象会社の長期的な株主価値を明らかに毀損すると考えられるものも想定される。当社では、後述のとおり当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に向上させるための戦略を策定し、その概要を株主・投資家の皆様に開示・説明している。前述のような濫用的かつ不適切な買収行為から、長期的な株主共同の利益を保護することが当社取締役会に課せられた重要な責務のひとつと認識し、大規模買付行為や買付提案に関する一定のルールを定めておくことがそのために必要であると考えている。
②基本方針の実現に資する取り組み
当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期持続的に向上させるための取り組みとして、以下に記載する中期経営計画を策定し、すでに実施している。上記①の基本方針の実現とこれらの取り組みは一体化しており、当社の経営陣が本中期経営計画を実現し、当社グループを持続的に進化させるためには、当社株式の大規模買付行為に関しても、株主に適正な情報に基づき適正な判断をしていただくための最低限のルールを備えておくことが、株主共同の利益に資するものと考えている。
イ)中期経営計画「SHINKA!-Advance 2016」による企業価値向上の取り組み
当社は、平成26年度から平成28年度までの3カ年を対象期間とした中期経営計画「SHINKA!-Advance 2016」に取り組んでいる。
1) 全体概要
「SHINKA!-Advance 2016」では、「3つのビジネスモデルSHINKA」と「CSR SHINKA」を基本戦略としている。「3つのビジネスモデルSHINKA」では、「コアビジネスSHINKA」(現有事業のビジネスモデル変革)、「フロンティアSHINKA」(「協創(Co-Creation)」による新市場、新分野への展開)、「グローバルSHINKA」(現地社会への適応加速)によりビジネスモデルの変革を継続し、長期を見据えた新たな変革にも着手して、グループ全体の持続的な成長を図る。
「CSR SHINKA」では、3つのビジネスモデルSHINKAを支える人材と組織の活性化や、CSR経営の進化を図る。
2) 数値目標
今回の中期経営計画では、経営効率の改善と株主利益の向上に努めていく。本来の事業活動の成果を示す営業利益と売上高を重要な経営指標と位置づけるとともに、ROE(自己資本利益率)を指標に加え、平成28年度に連結売上高12,500億円、連結営業利益1,000億円、ROE10%以上の達成を目指す。
<連結業績目標>
| 目標項目 | 2013年度実績 | 2016年度目標 |
| 売上高 | 11,108億円 | 12,500億円 |
| 営業利益 | 825億円 | 1,000億円 |
| ROE | 9.4% | 10%以上 |
3) 基本戦略と新たな事業の枠組み
①全体像
3つのビジネスモデルSHINKAを進めていくうえで、各事業の成長度合いに応じて的確な取り組みを推進し、グループ全体の持続的な成長を図る。とくに、8つの成長事業「Growing 8」と「協創」による事業の育成・創造に経営資源を積極的に投入し、グループ全体の成長をけん引させていきたいと考えている。
②事業ポートフォリオ
注力すべき8つの成長事業(①リフォーム、②住資産マネジメント、③インフラストック、④海外水インフラ、⑤機能インフラ材料、⑥環境快適材料、⑦モバイル材料、⑧検査薬システム)を「Growing8」と明確化し、最終年度である平成28年度に合計売上高4,300億円を目指す。さらに、社内外の連携を積極化させ、「協創」による事業の育成・創造に取り組み、グループの持続的な成長を目指す。
| ①リフォーム | ②住資産マネジメント | ③インフラストック | ④海外水インフラ |
| リフォーム、メンテナンス | 賃貸管理や仲介等不動産事業 | 官・民インフラのマネジメント | 先進国での管路更生と新興国での水インフラ新設 |
| ⑤機能インフラ材料 | ⑥環境快適材料 | ⑦モバイル材料 | ⑧検査薬システム |
| 耐熱配管材向け樹脂原料、耐火材料など | 車輌等の居室内環境向上に寄与する材料 | モバイル端末用材料 | 臨床検査などの検査薬、器具、機器 |
③グローバル展開
グローバル展開については、製品の「際立ち」によりグローバルな事業展開が進んでいる中間膜やフォームなどの中核事業をさらに強化・拡大するとともに、成長途上の5事業(タイ住宅、アジア水インフラ、管路更生、検査薬システム、機能インフラ材)を中心にビジネスモデルの現地社会への適応(「際立ち」の現地化)を加速し、最終年度である平成28年度に海外売上高3,300億円を目指す。
<現地社会への適応加速(際立ちの現地化)を図る5つの事業>
| 事 業 | テーマ |
| タイ住宅 | 現地仕様化と現地開発業者連携による販路拡大 |
| アジア水インフラ | 包括受注モデルの現地展開 |
| 管路更生 | 欧米亜各エリアでの展開強化 |
| 検査薬システム | 検査薬・検査機器の展開加速 |
| 機能インフラ材 | 塩素化塩化ビニル樹脂等のアジア需要に応える供給体制構築 |
4)投資の考え方
投資については、平成26年度から平成28年度までの3年間に獲得するキャッシュから1,800億円を投資に振り向け、その中から1,000億円を「Growing 8」や「協創」の取り組みを中心とした戦略投資に配分する考えである。このほか、安定的な株主還元の実施も検討していく。
5)CSR経営の進化
積水化学グループが持続的な成長の基盤となるCSR経営について、さらに強化する。「積水化学らしさ」の原点である社是「3S精神」とグループの理念体系を見直し、中期経営計画におけるCSRの基本戦略「CSR SHINKA」を定めた。「グループ、グローバル、コミュニケーション」を軸に、各種の施策に取り組む。
| ◆グループ・・・・・・・積水化学グループ全体へのさらなるCSR経営浸透 ◆グローバル・・・・・・価値観を共有しグローバルで課題を解決 ◆コミュニケーション・・ステークホルダーとの対話拡充による企業価値の向上 |
ロ)コーポレート・ガバナンスの強化に向けた取り組み
当社は、株主の皆様に対する経営陣の責任をより一層明確にするため、平成19年6月28日開催の第85回定時株主総会において、取締役の任期を2年から1年に短縮した。また、各カンパニーの事業環境の変化に迅速に対応するため、平成20年4月1日より執行役員制度を導入し、業務執行に専念する役員を選任した。これに加え、当社グループの企業価値を継続的に増大し、経営の透明性・公正性を確保し取締役会における監督機能を強化するため、平成20年6月27日開催の第86回定時株主総会において、独立性の高い社外取締役2名を選任するとともに、取締役の人員を10名以内にしている。これにより、取締役会の役割を明確化し、当社グループの基本方針決定、高度な経営判断と業務執行状況の監督を行う機関と位置づけた。なお、当社は、社外取締役の独立性を確保するために、社外取締役規則において、当社の大株主や主要取引先等から社外取締役候補者を指名しない旨を定めている。
ハ)積極的な株主還元策
当社は、企業価値を増大させ、株主の皆様への利益還元を積極的に行うことを、経営上の最重要課題の一つと位置づけている。この方針のもと、株主還元については、連結当期純利益の30%を目途として業績に応じた安定的な配当政策を実施しており、平成25年度の年間配当金は、前年度より5円増額の1株につき23円である。
さらに、内部留保資金は、将来の企業価値増大に必要な資金として、研究開発費や設備投資、戦略投資、投融資などに充当する方針である。
③不適切な支配の防止のための取り組み
当社は、上記①に記載した基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みとして、平成20年6月27日開催の第86回定時株主総会において、当社株券等の大規模買付行為への対応策(以下、「本プラン」という。)を導入した。その後、本プランの一部変更及び更新について、平成23年6月29日の第89回定時株主総会に付議し、承認可決された。さらに、平成26年6月26日開催の第92回定時株主総会に本プランの更新を付議し、承認可決された。
本プランは、当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付を行うこと等を希望する買付者が出現した場合に、当該買付者に対し、事前に当該買付等に関する必要かつ十分な情報の提出を求める。その後、買付者等から提供された情報が、当社社外取締役または当社社外監査役のいずれかに該当する者で構成される独立委員会に提供され、その検討・評価を経るものとする。独立委員会は、独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含む。)の助言を必要に応じて得た上で、買付者との交渉、当社取締役会への代替案の要求、株主への情報開示等を行う。
独立委員会は、当該買付者が本プランに定める手続を遵守しなかった場合、その他買付者の買付等の内容の検討の結果、当該買付者による買付等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に著しく反する重大なおそれをもたらす場合で、かつ、対抗措置を発動することが相当と認められる場合は、当社取締役会に対して、対抗措置を発動することを勧告する。対抗措置として新株予約権の無償割当てを行う場合、本新株予約権は当該買付者による行使は認められないとの条項及び当該買付者以外の者が有する新株予約権を当社株式と引換えに当社が取得することができる旨の条項を定めている。当社取締役会は、独立委員会の上記勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動または不発動の決議を行う。
本プランの有効期間は、平成29年6月開催予定の第95回定時株主総会の終結の時までとする。ただし、有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の議案が承認された場合、または独立委員会の勧告により取締役会で本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止される。また、当社取締役会は、本プランが廃止された場合には、速やかに、当該廃止の事実について、情報開示を行う。
なお、本プランの導入時点においては、新株予約権の無償割当てが実施されていないため、株主及び投資家に直接具体的な影響が生じることはない。また、本プランが発動され、新株予約権の無償割当てが実施された場合、株主は新株予約権無償割当ての効力発生日において、当然に新株予約権者となるため、申込の手続きは不要である。
④不適切な支配の防止のための取り組みについての取締役会の判断
当社取締役会は、本プランの設計に際して、以下の諸点を考慮し織り込むことにより、本プランが上記①の基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものとはならないと考えている。
イ) 株主意思の反映
a.本プランは、平成26年6月26日開催の第92回定時株主総会において承認されたこと。
b.本プランの有効期間の満了前であっても、株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになり、本プランの消長には、株主の意向が反映されていること。
ロ) 買収防衛策に関する指針等の要件の充足
本プランは、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性の原則)をすべて充足している。また、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」に関する議論等を踏まえた内容となっている。さらに、東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則等の趣旨に合致するものとなっている。
ハ) 独立性の高い社外者の判断の重視
当社は、本プランの導入にあたり、本プランの発動等の運用に際して、当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主のために実質的な判断を客観的に行う機関として、独立委員会を設置した。独立委員会の委員は、3名以上とし、公正で中立的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立し、当社との間に特別の利害関係を有していない社外取締役または社外監査役から構成されるものとする。また、独立委員会の判断の概要については株主に情報開示することとされており、本プランの運用は透明性をもって行われる。
ニ) 対抗措置発動のための合理的かつ詳細な客観的要件の設定
本プランは、予め定められた合理的かつ詳細な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されている。これにより、当社取締役会による恣意的な発動を防止する。
ホ) デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役により構成される当社取締役会の決議をもって廃止することができるものとされており、大規模買付者が当社の株主総会で取締役を指名し、当該取締役により構成される当社取締役会の決議をもって本プランを廃止することが可能である。したがって、いわゆるデッドハンド型の買収防衛策(取締役会を構成する取締役の過半数を交替させても、なおその発動を阻止することができない買収防衛策)ではない。また、当社取締役の任期は1年であることから、いわゆるスローハンド型の買収防衛策(取締役会を構成する取締役を一度に交替させることができないため、その発動を阻止するために時間を要する買収防衛策)でもない。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、6,798百万円である。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。