四半期報告書-第93期第3四半期(平成26年10月1日-平成26年12月31日)
有報資料
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間における連結経営成績は、売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益とも過去最高を更新した。また、高機能プラスチックスカンパニーが、カンパニー制を導入した平成13年3月期(2000年度)以降の第3四半期連結累計期間として過去最高の売上高および営業利益を更新し、全社の業績をけん引した。
国内の住宅・建築分野は、消費税増税の影響を受けて需要が低調に推移した。為替環境や、戦略分野と位置付けているエレクトロニクス分野、車輌・輸送分野など旺盛な需要を背景に、海外を中心に高機能品の販売が大幅に伸長し、利益拡大に寄与した。
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高811,969百万円(前年同四半期比1.2%増)、営業利益57,876百万円(前年同四半期比5.9%増)、経常利益65,617百万円(前年同四半期比12.6%増)、四半期純利益43,884百万円(前年同四半期比30.6%増)となった。
セグメントの業績は、次のとおりである。
①住宅事業
当第3四半期連結累計期間は、上半期(4~9月)の受注が消費税増税前の駆け込み需要の反動で減少したことなどにより、減収・営業減益となった。
新築住宅事業の受注は、経済性・快適性を向上させた住宅に対する市場の反応は良好で、また、相続税対策としての集合住宅への関心は高かったものの、成約までの期間が長期化したことで低調に推移した。下半期(10月以降)に入り改善傾向にあったが、平成27年10月から予定されていた消費税増税が延期されたことなどで、住宅取得マインドは様子見の姿勢が働き、受注は前年同期を下回った。住環境事業の受注でも駆け込み需要の反動減の長期化などにより、前年同期を下回った。
新築住宅事業では、省エネ・創エネ・畜エネを強化し、標準的な住宅規模でも10kW以上の太陽光発電システムの搭載を可能にし、エネルギーの自給自足を目指す「スマートパワーステーション」シリーズの販売が好調だった。また、工業生産ならではの高品質や生産性をさらに高めるとともにお客様の満足度向上を狙いとした、全国の住宅生産工場の「魅力化推進計画」を開始した。
住環境事業では、当社のストック(既築住宅)のボリュームゾーンである築15年から25年のお客様に対する提案力強化を図り、バスコア・キッチンなどの水まわり商材や太陽光発電システム・蓄電池などのスマート系商材の拡販に取り組んだ。
これらの結果、売上高359,153百万円(前年同四半期比1.6%減)、営業利益26,096百万円(前年同四半期比10.2%減)となった。
②環境・ライフライン事業
当第3四半期連結累計期間は、消費税増税前の駆け込み需要の反動減の影響などにより、減収・営業減益となった。
国内事業では、公共投資は堅調に推移したものの、消費税増税による住宅着工数減少を背景とした民需の落ち込みを補えず、国内事業全体としては前年同期を下回る売上高となった。また、連結子会社による不適切な会計処理の累計額を、当第3四半期連結会計期間において一括処理した影響もあった。ストックビジネスの拡大に向けては、「防災・減災」「長寿命化」「省エネ・創エネ」をキーワードに製品開発を進めており、平成26年10月に地中熱利用システム「エスロヒート地中熱-水平型」を、平成26年12月に「戸建て住宅向け飲料水貯留システム」などの新製品を上市した。
海外事業では、水インフラ事業が中国・新疆ウイグル自治区の治安悪化に伴う公共投資の減少の影響を受けたものの、堅調な航空機向け需要により米国でのプラスチックシート事業が引き続き順調に推移し、市場環境が緩やかに回復した欧州や米国で管路更生事業が売上高を改善したため、海外事業全体として前年同期を上回る売上高となった。
これらの結果、売上高161,930百万円(前年同四半期比1.8%減)、営業損失1,223百万円(前年同四半期は営業利益692百万円)となった。
③高機能プラスチックス事業
当第3四半期連結累計期間は、海外を中心とした旺盛な需要を受けて増収・営業増益となった。また、戦略4分野についても、全分野において売上高が前年同期を上回った。
エレクトロニクス分野では、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末向け製品の需要が好調に推移したことで、微粒子群・シール剤などの液晶ケミカル製品、両面テープ製品などの販売が拡大した。
車輌・輸送分野では、米国や中国などの需要が安定的に推移したことなどにより、高機能品を中心に販売が伸長した。
住インフラ材分野では、インド・中東でのCPVC(塩素化塩化ビニル)樹脂や国内での耐火材料などを中心に販売が拡大した。また、タイに設立したCPVC樹脂の生産合弁会社において、平成27年4月の生産開始に向けた準備が順調に進捗している。
ライフサイエンス分野では、機器ビジネスを基盤とした検査薬事業が国内外ともに順調に拡大した。
これらの結果、売上高278,230百万円(前年同四半期比6.9%増)、営業利益35,142百万円(前年同四半期比35.0%増)となった。
④その他事業
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高27,516百万円(前年同四半期比9.2%減)、営業損失1,604百万円(前年同四半期は営業損失1,059百万円)となった。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より8,567百万円増加し、当第3四半期連結累計期間末で59,816百万円となった。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において営業活動の結果増加した資金は22,218百万円(前年同四半期は60,176百万円の増加)となった。これは、税金等調整前四半期純利益70,024百万円、減価償却費23,490百万円に加えて、売上債権の減少13,405百万円等の増加要因が、法人税等の支払27,058百万円、仕入債務の減少16,154百万円、たな卸資産の増加10,719百万円、賞与引当金の減少7,941百万円、前受金の減少7,702百万円等の減少要因を上回ったためである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において投資活動の結果増加した資金は29,998百万円(前年同四半期は46,619百万円の減少)となった。これは、保有する積水ハウス株式会社の株式の一部等の投資有価証券売却による収入16,700百万円、定期預金の純減45,050百万円等の増加があった一方で、主に重点および成長分野を中心とした有形固定資産の取得24,130百万円や、投資有価証券の取得5,649百万円等があったためである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において財務活動の結果減少した資金は48,348百万円(前年同四半期は16,345百万円の減少)となった。これは、自己株式の取得14,998百万円、配当金の支払13,085百万円に加えて、有利子負債の純減21,315百万円等があったためである。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はない。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりである。
①基本方針の内容
当社の株主の在り方について、当社は、株主は市場での自由な取引を通じて決まるものと考えている。したがって、株式会社の支配権の移転を伴う大規模買付行為を受け入れるかどうかの判断も、最終的には当社株主の意思に基づき行われるべきものと考えている。しかしながら、株式公開企業株式の大規模買付行為や買付提案の中には、その目的や手法等に鑑み、明らかに、企業価値・株主共同の利益をかえりみることなく、もっぱら買収者自らの利潤のみを追求しようとするもの、株主に株式の売却を事実上強要するもの、買付対象会社の株主や取締役会が大規模買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するために十分な情報や時間を提供しないもの等、対象会社の長期的な株主価値を明らかに毀損すると考えられるものも想定される。当社では、後述のとおり当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に向上させるための戦略を策定し、その概要を株主・投資家の皆様に開示・説明している。前述のような濫用的かつ不適切な買収行為から、長期的な株主共同の利益を保護することが当社取締役会に課せられた重要な責務のひとつと認識し、大規模買付行為や買付提案に関する一定のルールを定めておくことがそのために必要であると考えている。
②基本方針の実現に資する取り組み
当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期持続的に向上させるための取り組みとして、以下に記載する中期経営計画を策定し、すでに実施している。上記①の基本方針の実現とこれらの取り組みは一体化しており、当社の経営陣が本中期経営計画を実現し、当社グループを持続的に進化させるためには、当社株式の大規模買付行為に関しても、株主に適正な情報に基づき適正な判断をしていただくための最低限のルールを備えておくことが、株主共同の利益に資するものと考えている。
イ)中期経営計画「SHINKA!-Advance 2016」による企業価値向上の取り組み
当社は、平成26年度から平成28年度までの3カ年を対象期間とした中期経営計画「SHINKA!-Advance 2016」に取り組んでいる。
1) 全体概要
「SHINKA!-Advance 2016」では、「3つのビジネスモデルSHINKA」と「CSR SHINKA」を基本戦略としている。「3つのビジネスモデルSHINKA」では、「コアビジネスSHINKA」(現有事業のビジネスモデル変革)、「フロンティアSHINKA」(「協創(Co-Creation)」による新市場、新分野への展開)、「グローバルSHINKA」(現地社会への適応加速)によりビジネスモデルの変革を継続し、長期を見据えた新たな変革にも着手して、グループ全体の持続的な成長を図る。
「CSR SHINKA」では、3つのビジネスモデルSHINKAを支える人材と組織の活性化や、CSR経営の進化を図る。
2) 数値目標
今回の中期経営計画では、経営効率の改善と株主利益の向上に努めていく。本来の事業活動の成果を示す営業利益と売上高を重要な経営指標と位置づけるとともに、ROE(自己資本利益率)を指標に加え、平成28年度に連結売上高12,500億円、連結営業利益1,000億円、ROE10%以上の達成を目指す。
<連結業績目標>
3) 基本戦略と新たな事業の枠組み
①全体像
3つのビジネスモデルSHINKAを進めていくうえで、各事業の成長度合いに応じて的確な取り組みを推進し、グループ全体の持続的な成長を図る。とくに、8つの成長事業「Growing 8」と「協創」による事業の育成・創造に経営資源を積極的に投入し、グループ全体の成長をけん引させていきたいと考えている。
②事業ポートフォリオ
注力すべき8つの成長事業(①リフォーム、②住資産マネジメント、③インフラストック、④海外水インフラ、⑤機能インフラ材料、⑥環境快適材料、⑦モバイル材料、⑧検査薬システム)を「Growing 8」と明確化し、最終年度である平成28年度に合計売上高4,300億円を目指す。さらに、社内外の連携を積極化させ、「協創」による事業の育成・創造に取り組み、グループの持続的な成長を目指す。
③グローバル展開
グローバル展開については、製品の「際立ち」によりグローバルな事業展開が進んでいる中間膜やフォームなどの中核事業をさらに強化・拡大するとともに、成長途上の5事業(タイ住宅、アジア水インフラ、管路更生、検査薬システム、機能インフラ材)を中心にビジネスモデルの現地社会への適応(「際立ち」の現地化)を加速し、最終年度である平成28年度に海外売上高3,300億円を目指す。
<現地社会への適応加速(際立ちの現地化)を図る5つの事業>
4)投資の考え方
投資については、平成26年度から平成28年度までの3年間に獲得するキャッシュから1,800億円を投資に振り向け、その中から1,000億円を「Growing 8」や「協創」の取り組みを中心とした戦略投資に配分する考えである。このほか、安定的な株主還元の実施も検討していく。
5)CSR経営の進化
積水化学グループが持続的な成長の基盤となるCSR経営について、さらに強化する。「積水化学らしさ」の原点である社是「3S精神」とグループの理念体系を見直し、中期経営計画におけるCSRの基本戦略「CSR SHINKA」を定めた。「グループ、グローバル、コミュニケーション」を軸に、各種の施策に取り組む。
ロ)コーポレート・ガバナンスの強化に向けた取り組み
当社は、株主の皆様に対する経営陣の責任をより一層明確にするため、平成19年6月28日開催の第85回定時株主総会において、取締役の任期を2年から1年に短縮した。また、各カンパニーの事業環境の変化に迅速に対応するため、平成20年4月1日より執行役員制度を導入し、業務執行に専念する役員を選任した。これに加え、当社グループの企業価値を継続的に増大し、経営の透明性・公正性を確保し取締役会における監督機能を強化するため、平成20年6月27日開催の第86回定時株主総会において、独立性の高い社外取締役2名を選任するとともに、取締役の人員を10名以内にしている。これにより、取締役会の役割を明確化し、当社グループの基本方針決定、高度な経営判断と業務執行状況の監督を行う機関と位置づけた。なお、当社は、社外取締役の独立性を確保するために、社外取締役規則において、当社の大株主や主要取引先等から社外取締役候補者を指名しない旨を定めている。
ハ)積極的な株主還元策
当社は、企業価値を増大させ、株主の皆様への利益還元を積極的に行うことを、経営上の最重要課題の一つと位置づけている。この方針のもと、株主還元については、連結当期純利益の30%を目途として業績に応じた安定的な配当政策を実施しており、平成25年度の年間配当金は、前年度より5円増額の1株につき23円とさせていただいた。
さらに、内部留保資金は、将来の企業価値増大に必要な資金として、研究開発費や設備投資、戦略投資、投融資などに充当する方針である。
③不適切な支配の防止のための取り組み
当社は、上記①に記載した基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みとして、平成20年6月27日開催の第86回定時株主総会において、当社株券等の大規模買付行為への対応策(以下、「本プラン」という。)を導入した。その後、本プランの一部変更及び更新について、平成23年6月29日の第89回定時株主総会に付議し、承認可決された。さらに、平成26年6月26日開催の第92回定時株主総会に本プランの更新を付議し、承認可決された。
本プランは、当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付を行うこと等を希望する買付者が出現した場合に、当該買付者に対し、事前に当該買付等に関する必要かつ十分な情報の提出を求める。その後、買付者等から提供された情報が、当社社外取締役または当社社外監査役のいずれかに該当する者で構成される独立委員会に提供され、その検討・評価を経るものとする。独立委員会は、独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含む。)の助言を必要に応じて得た上で、買付者との交渉、当社取締役会への代替案の要求、株主への情報開示等を行う。
独立委員会は、当該買付者が本プランに定める手続を遵守しなかった場合、その他買付者の買付等の内容の検討の結果、当該買付者による買付等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に著しく反する重大なおそれをもたらす場合で、かつ、対抗措置を発動することが相当と認められる場合は、当社取締役会に対して、対抗措置を発動することを勧告する。対抗措置として新株予約権の無償割当てを行う場合、本新株予約権は当該買付者による行使は認められないとの条項及び当該買付者以外の者が有する新株予約権を当社株式と引換えに当社が取得することができる旨の条項を定めている。当社取締役会は、独立委員会の上記勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動または不発動の決議を行う。
本プランの有効期間は、平成29年6月開催予定の第95回定時株主総会の終結の時までとする。ただし、有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の議案が承認された場合、または独立委員会の勧告により取締役会で本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止される。また、当社取締役会は、本プランが廃止された場合には、速やかに、当該廃止の事実について、情報開示を行う。
なお、本プランの導入時点においては、新株予約権の無償割当てが実施されていないため、株主及び投資家に直接具体的な影響が生じることはない。また、本プランが発動され、新株予約権の無償割当てが実施された場合、株主は新株予約権無償割当ての効力発生日において、当然に新株予約権者となるため、申込の手続きは不要である。
④不適切な支配の防止のための取り組みについての取締役会の判断
当社取締役会は、本プランの設計に際して、以下の諸点を考慮し織り込むことにより、本プランが上記①の基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものとはならないと考えている。
イ) 株主意思の反映
a.本プランは、平成26年6月26日開催の第92回定時株主総会において承認されたこと。
b.本プランの有効期間の満了前であっても、株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになり、本プランの消長には、株主の意向が反映されていること。
ロ) 買収防衛策に関する指針等の要件の充足
本プランは、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性の原則)をすべて充足している。また、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」に関する議論等を踏まえた内容となっている。さらに、東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則等の趣旨に合致するものとなっている。
ハ) 独立性の高い社外者の判断の重視
当社は、本プランの導入にあたり、本プランの発動等の運用に際して、当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主のために実質的な判断を客観的に行う機関として、独立委員会を設置した。独立委員会の委員は、3名以上とし、公正で中立的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立し、当社との間に特別の利害関係を有していない社外取締役または社外監査役から構成されるものとする。また、独立委員会の判断の概要については株主に情報開示することとされており、本プランの運用は透明性をもって行われる。
ニ) 対抗措置発動のための合理的かつ詳細な客観的要件の設定
本プランは、予め定められた合理的かつ詳細な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されている。これにより、当社取締役会による恣意的な発動を防止する。
ホ) デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役により構成される当社取締役会の決議をもって廃止することができるものとされており、大規模買付者が当社の株主総会で取締役を指名し、当該取締役により構成される当社取締役会の決議をもって本プランを廃止することが可能である。したがって、いわゆるデッドハンド型の買収防衛策(取締役会を構成する取締役の過半数を交替させても、なおその発動を阻止することができない買収防衛策)ではない。また、当社取締役の任期は1年であることから、いわゆるスローハンド型の買収防衛策(取締役会を構成する取締役を一度に交替させることができないため、その発動を阻止するために時間を要する買収防衛策)でもない。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、21,271百万円である。
また、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況のセグメントごとの変更内容は、次のとおりである。
①住宅事業
重要な変更はない。
②環境・ライフライン事業
環境・ライフライン事業では、全事業分野に対し、技術・開発センターにて、バリューチェーン全域での技術開発を推進している。
官需向けには、独自の管路システム更生技術を更に進化させる研究開発を推進し、主に公共下水のマンホール用にRCP(FRPM管)を用いて耐震性を付与した「耐震マンホール更生工法」を上市した。
また、民需向けには、管路ストック分野においてマンション・ビル等の排水横配管更生工法として形状記憶樹脂を用いた「リノベライナー」、工場ストック分野において耐震対策ニーズに対応した「プラント用ポリエチレンパイプ」を上市した。
一方、新規事業としては、水処理分野と熱エネルギー分野への展開を図っている。
水処理分野では、下水処理場や浄水場、民間工場の用水排水処理へ適用可能な水処理膜システム「FILTUBE」を上市し、自社開発の耐汚染性に優れた膜素材により、膜処理の省エネ化が図れる他、水処理膜を反応槽の外に設置する槽外型システムとすることで、既存水処理施設の改修ニーズに対応していく。
熱エネルギー分野では、新規開発した熱回収性能の良いパイプを用いた水平採熱型の地中熱利用システムを上市した。先に上市している下水熱利用システムも含めて、新商品ブランド「エスロヒートシステム」とした。今後も省エネのキーとなる熱回収システムの展開を加速し、シナジー効果を創出することで環境負荷低減を実現する。
③高機能プラスチックス事業
重要な変更はない。
④その他事業
重要な変更はない。
当第3四半期連結累計期間における連結経営成績は、売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益とも過去最高を更新した。また、高機能プラスチックスカンパニーが、カンパニー制を導入した平成13年3月期(2000年度)以降の第3四半期連結累計期間として過去最高の売上高および営業利益を更新し、全社の業績をけん引した。
国内の住宅・建築分野は、消費税増税の影響を受けて需要が低調に推移した。為替環境や、戦略分野と位置付けているエレクトロニクス分野、車輌・輸送分野など旺盛な需要を背景に、海外を中心に高機能品の販売が大幅に伸長し、利益拡大に寄与した。
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高811,969百万円(前年同四半期比1.2%増)、営業利益57,876百万円(前年同四半期比5.9%増)、経常利益65,617百万円(前年同四半期比12.6%増)、四半期純利益43,884百万円(前年同四半期比30.6%増)となった。
セグメントの業績は、次のとおりである。
①住宅事業
当第3四半期連結累計期間は、上半期(4~9月)の受注が消費税増税前の駆け込み需要の反動で減少したことなどにより、減収・営業減益となった。
新築住宅事業の受注は、経済性・快適性を向上させた住宅に対する市場の反応は良好で、また、相続税対策としての集合住宅への関心は高かったものの、成約までの期間が長期化したことで低調に推移した。下半期(10月以降)に入り改善傾向にあったが、平成27年10月から予定されていた消費税増税が延期されたことなどで、住宅取得マインドは様子見の姿勢が働き、受注は前年同期を下回った。住環境事業の受注でも駆け込み需要の反動減の長期化などにより、前年同期を下回った。
新築住宅事業では、省エネ・創エネ・畜エネを強化し、標準的な住宅規模でも10kW以上の太陽光発電システムの搭載を可能にし、エネルギーの自給自足を目指す「スマートパワーステーション」シリーズの販売が好調だった。また、工業生産ならではの高品質や生産性をさらに高めるとともにお客様の満足度向上を狙いとした、全国の住宅生産工場の「魅力化推進計画」を開始した。
住環境事業では、当社のストック(既築住宅)のボリュームゾーンである築15年から25年のお客様に対する提案力強化を図り、バスコア・キッチンなどの水まわり商材や太陽光発電システム・蓄電池などのスマート系商材の拡販に取り組んだ。
これらの結果、売上高359,153百万円(前年同四半期比1.6%減)、営業利益26,096百万円(前年同四半期比10.2%減)となった。
②環境・ライフライン事業
当第3四半期連結累計期間は、消費税増税前の駆け込み需要の反動減の影響などにより、減収・営業減益となった。
国内事業では、公共投資は堅調に推移したものの、消費税増税による住宅着工数減少を背景とした民需の落ち込みを補えず、国内事業全体としては前年同期を下回る売上高となった。また、連結子会社による不適切な会計処理の累計額を、当第3四半期連結会計期間において一括処理した影響もあった。ストックビジネスの拡大に向けては、「防災・減災」「長寿命化」「省エネ・創エネ」をキーワードに製品開発を進めており、平成26年10月に地中熱利用システム「エスロヒート地中熱-水平型」を、平成26年12月に「戸建て住宅向け飲料水貯留システム」などの新製品を上市した。
海外事業では、水インフラ事業が中国・新疆ウイグル自治区の治安悪化に伴う公共投資の減少の影響を受けたものの、堅調な航空機向け需要により米国でのプラスチックシート事業が引き続き順調に推移し、市場環境が緩やかに回復した欧州や米国で管路更生事業が売上高を改善したため、海外事業全体として前年同期を上回る売上高となった。
これらの結果、売上高161,930百万円(前年同四半期比1.8%減)、営業損失1,223百万円(前年同四半期は営業利益692百万円)となった。
③高機能プラスチックス事業
当第3四半期連結累計期間は、海外を中心とした旺盛な需要を受けて増収・営業増益となった。また、戦略4分野についても、全分野において売上高が前年同期を上回った。
エレクトロニクス分野では、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末向け製品の需要が好調に推移したことで、微粒子群・シール剤などの液晶ケミカル製品、両面テープ製品などの販売が拡大した。
車輌・輸送分野では、米国や中国などの需要が安定的に推移したことなどにより、高機能品を中心に販売が伸長した。
住インフラ材分野では、インド・中東でのCPVC(塩素化塩化ビニル)樹脂や国内での耐火材料などを中心に販売が拡大した。また、タイに設立したCPVC樹脂の生産合弁会社において、平成27年4月の生産開始に向けた準備が順調に進捗している。
ライフサイエンス分野では、機器ビジネスを基盤とした検査薬事業が国内外ともに順調に拡大した。
これらの結果、売上高278,230百万円(前年同四半期比6.9%増)、営業利益35,142百万円(前年同四半期比35.0%増)となった。
④その他事業
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高27,516百万円(前年同四半期比9.2%減)、営業損失1,604百万円(前年同四半期は営業損失1,059百万円)となった。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より8,567百万円増加し、当第3四半期連結累計期間末で59,816百万円となった。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において営業活動の結果増加した資金は22,218百万円(前年同四半期は60,176百万円の増加)となった。これは、税金等調整前四半期純利益70,024百万円、減価償却費23,490百万円に加えて、売上債権の減少13,405百万円等の増加要因が、法人税等の支払27,058百万円、仕入債務の減少16,154百万円、たな卸資産の増加10,719百万円、賞与引当金の減少7,941百万円、前受金の減少7,702百万円等の減少要因を上回ったためである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において投資活動の結果増加した資金は29,998百万円(前年同四半期は46,619百万円の減少)となった。これは、保有する積水ハウス株式会社の株式の一部等の投資有価証券売却による収入16,700百万円、定期預金の純減45,050百万円等の増加があった一方で、主に重点および成長分野を中心とした有形固定資産の取得24,130百万円や、投資有価証券の取得5,649百万円等があったためである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において財務活動の結果減少した資金は48,348百万円(前年同四半期は16,345百万円の減少)となった。これは、自己株式の取得14,998百万円、配当金の支払13,085百万円に加えて、有利子負債の純減21,315百万円等があったためである。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はない。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりである。
①基本方針の内容
当社の株主の在り方について、当社は、株主は市場での自由な取引を通じて決まるものと考えている。したがって、株式会社の支配権の移転を伴う大規模買付行為を受け入れるかどうかの判断も、最終的には当社株主の意思に基づき行われるべきものと考えている。しかしながら、株式公開企業株式の大規模買付行為や買付提案の中には、その目的や手法等に鑑み、明らかに、企業価値・株主共同の利益をかえりみることなく、もっぱら買収者自らの利潤のみを追求しようとするもの、株主に株式の売却を事実上強要するもの、買付対象会社の株主や取締役会が大規模買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するために十分な情報や時間を提供しないもの等、対象会社の長期的な株主価値を明らかに毀損すると考えられるものも想定される。当社では、後述のとおり当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に向上させるための戦略を策定し、その概要を株主・投資家の皆様に開示・説明している。前述のような濫用的かつ不適切な買収行為から、長期的な株主共同の利益を保護することが当社取締役会に課せられた重要な責務のひとつと認識し、大規模買付行為や買付提案に関する一定のルールを定めておくことがそのために必要であると考えている。
②基本方針の実現に資する取り組み
当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期持続的に向上させるための取り組みとして、以下に記載する中期経営計画を策定し、すでに実施している。上記①の基本方針の実現とこれらの取り組みは一体化しており、当社の経営陣が本中期経営計画を実現し、当社グループを持続的に進化させるためには、当社株式の大規模買付行為に関しても、株主に適正な情報に基づき適正な判断をしていただくための最低限のルールを備えておくことが、株主共同の利益に資するものと考えている。
イ)中期経営計画「SHINKA!-Advance 2016」による企業価値向上の取り組み
当社は、平成26年度から平成28年度までの3カ年を対象期間とした中期経営計画「SHINKA!-Advance 2016」に取り組んでいる。
1) 全体概要
「SHINKA!-Advance 2016」では、「3つのビジネスモデルSHINKA」と「CSR SHINKA」を基本戦略としている。「3つのビジネスモデルSHINKA」では、「コアビジネスSHINKA」(現有事業のビジネスモデル変革)、「フロンティアSHINKA」(「協創(Co-Creation)」による新市場、新分野への展開)、「グローバルSHINKA」(現地社会への適応加速)によりビジネスモデルの変革を継続し、長期を見据えた新たな変革にも着手して、グループ全体の持続的な成長を図る。
「CSR SHINKA」では、3つのビジネスモデルSHINKAを支える人材と組織の活性化や、CSR経営の進化を図る。
2) 数値目標
今回の中期経営計画では、経営効率の改善と株主利益の向上に努めていく。本来の事業活動の成果を示す営業利益と売上高を重要な経営指標と位置づけるとともに、ROE(自己資本利益率)を指標に加え、平成28年度に連結売上高12,500億円、連結営業利益1,000億円、ROE10%以上の達成を目指す。
<連結業績目標>
| 目標項目 | 2013年度実績 | 2016年度目標 |
| 売上高 | 11,108億円 | 12,500億円 |
| 営業利益 | 825億円 | 1,000億円 |
| ROE | 9.4% | 10%以上 |
3) 基本戦略と新たな事業の枠組み
①全体像
3つのビジネスモデルSHINKAを進めていくうえで、各事業の成長度合いに応じて的確な取り組みを推進し、グループ全体の持続的な成長を図る。とくに、8つの成長事業「Growing 8」と「協創」による事業の育成・創造に経営資源を積極的に投入し、グループ全体の成長をけん引させていきたいと考えている。
②事業ポートフォリオ
注力すべき8つの成長事業(①リフォーム、②住資産マネジメント、③インフラストック、④海外水インフラ、⑤機能インフラ材料、⑥環境快適材料、⑦モバイル材料、⑧検査薬システム)を「Growing 8」と明確化し、最終年度である平成28年度に合計売上高4,300億円を目指す。さらに、社内外の連携を積極化させ、「協創」による事業の育成・創造に取り組み、グループの持続的な成長を目指す。
| ①リフォーム | ②住資産マネジメント | ③インフラストック | ④海外水インフラ |
| リフォーム、メンテナンス | 賃貸管理や仲介等不動産事業 | 官・民インフラのマネジメント | 先進国での管路更生と新興国での水インフラ新設 |
| ⑤機能インフラ材料 | ⑥環境快適材料 | ⑦モバイル材料 | ⑧検査薬システム |
| 耐熱配管材向け樹脂原料、耐火材料など | 車輌等の居室内環境向上に寄与する材料 | モバイル端末用材料 | 臨床検査などの検査薬、器具、機器 |
③グローバル展開
グローバル展開については、製品の「際立ち」によりグローバルな事業展開が進んでいる中間膜やフォームなどの中核事業をさらに強化・拡大するとともに、成長途上の5事業(タイ住宅、アジア水インフラ、管路更生、検査薬システム、機能インフラ材)を中心にビジネスモデルの現地社会への適応(「際立ち」の現地化)を加速し、最終年度である平成28年度に海外売上高3,300億円を目指す。
<現地社会への適応加速(際立ちの現地化)を図る5つの事業>
| 事 業 | テーマ |
| タイ住宅 | 現地仕様化と現地開発業者連携による販路拡大 |
| アジア水インフラ | 包括受注モデルの現地展開 |
| 管路更生 | 欧米亜各エリアでの展開強化 |
| 検査薬システム | 検査薬・検査機器の展開加速 |
| 機能インフラ材 | 塩素化塩化ビニル樹脂等のアジア需要に応える供給体制構築 |
4)投資の考え方
投資については、平成26年度から平成28年度までの3年間に獲得するキャッシュから1,800億円を投資に振り向け、その中から1,000億円を「Growing 8」や「協創」の取り組みを中心とした戦略投資に配分する考えである。このほか、安定的な株主還元の実施も検討していく。
5)CSR経営の進化
積水化学グループが持続的な成長の基盤となるCSR経営について、さらに強化する。「積水化学らしさ」の原点である社是「3S精神」とグループの理念体系を見直し、中期経営計画におけるCSRの基本戦略「CSR SHINKA」を定めた。「グループ、グローバル、コミュニケーション」を軸に、各種の施策に取り組む。
| ◆グループ・・・・・・・積水化学グループ全体へのさらなるCSR経営浸透 ◆グローバル・・・・・・価値観を共有しグローバルで課題を解決 ◆コミュニケーション・・ステークホルダーとの対話拡充による企業価値の向上 |
ロ)コーポレート・ガバナンスの強化に向けた取り組み
当社は、株主の皆様に対する経営陣の責任をより一層明確にするため、平成19年6月28日開催の第85回定時株主総会において、取締役の任期を2年から1年に短縮した。また、各カンパニーの事業環境の変化に迅速に対応するため、平成20年4月1日より執行役員制度を導入し、業務執行に専念する役員を選任した。これに加え、当社グループの企業価値を継続的に増大し、経営の透明性・公正性を確保し取締役会における監督機能を強化するため、平成20年6月27日開催の第86回定時株主総会において、独立性の高い社外取締役2名を選任するとともに、取締役の人員を10名以内にしている。これにより、取締役会の役割を明確化し、当社グループの基本方針決定、高度な経営判断と業務執行状況の監督を行う機関と位置づけた。なお、当社は、社外取締役の独立性を確保するために、社外取締役規則において、当社の大株主や主要取引先等から社外取締役候補者を指名しない旨を定めている。
ハ)積極的な株主還元策
当社は、企業価値を増大させ、株主の皆様への利益還元を積極的に行うことを、経営上の最重要課題の一つと位置づけている。この方針のもと、株主還元については、連結当期純利益の30%を目途として業績に応じた安定的な配当政策を実施しており、平成25年度の年間配当金は、前年度より5円増額の1株につき23円とさせていただいた。
さらに、内部留保資金は、将来の企業価値増大に必要な資金として、研究開発費や設備投資、戦略投資、投融資などに充当する方針である。
③不適切な支配の防止のための取り組み
当社は、上記①に記載した基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みとして、平成20年6月27日開催の第86回定時株主総会において、当社株券等の大規模買付行為への対応策(以下、「本プラン」という。)を導入した。その後、本プランの一部変更及び更新について、平成23年6月29日の第89回定時株主総会に付議し、承認可決された。さらに、平成26年6月26日開催の第92回定時株主総会に本プランの更新を付議し、承認可決された。
本プランは、当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付を行うこと等を希望する買付者が出現した場合に、当該買付者に対し、事前に当該買付等に関する必要かつ十分な情報の提出を求める。その後、買付者等から提供された情報が、当社社外取締役または当社社外監査役のいずれかに該当する者で構成される独立委員会に提供され、その検討・評価を経るものとする。独立委員会は、独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含む。)の助言を必要に応じて得た上で、買付者との交渉、当社取締役会への代替案の要求、株主への情報開示等を行う。
独立委員会は、当該買付者が本プランに定める手続を遵守しなかった場合、その他買付者の買付等の内容の検討の結果、当該買付者による買付等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に著しく反する重大なおそれをもたらす場合で、かつ、対抗措置を発動することが相当と認められる場合は、当社取締役会に対して、対抗措置を発動することを勧告する。対抗措置として新株予約権の無償割当てを行う場合、本新株予約権は当該買付者による行使は認められないとの条項及び当該買付者以外の者が有する新株予約権を当社株式と引換えに当社が取得することができる旨の条項を定めている。当社取締役会は、独立委員会の上記勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動または不発動の決議を行う。
本プランの有効期間は、平成29年6月開催予定の第95回定時株主総会の終結の時までとする。ただし、有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の議案が承認された場合、または独立委員会の勧告により取締役会で本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止される。また、当社取締役会は、本プランが廃止された場合には、速やかに、当該廃止の事実について、情報開示を行う。
なお、本プランの導入時点においては、新株予約権の無償割当てが実施されていないため、株主及び投資家に直接具体的な影響が生じることはない。また、本プランが発動され、新株予約権の無償割当てが実施された場合、株主は新株予約権無償割当ての効力発生日において、当然に新株予約権者となるため、申込の手続きは不要である。
④不適切な支配の防止のための取り組みについての取締役会の判断
当社取締役会は、本プランの設計に際して、以下の諸点を考慮し織り込むことにより、本プランが上記①の基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものとはならないと考えている。
イ) 株主意思の反映
a.本プランは、平成26年6月26日開催の第92回定時株主総会において承認されたこと。
b.本プランの有効期間の満了前であっても、株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになり、本プランの消長には、株主の意向が反映されていること。
ロ) 買収防衛策に関する指針等の要件の充足
本プランは、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性の原則)をすべて充足している。また、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」に関する議論等を踏まえた内容となっている。さらに、東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則等の趣旨に合致するものとなっている。
ハ) 独立性の高い社外者の判断の重視
当社は、本プランの導入にあたり、本プランの発動等の運用に際して、当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主のために実質的な判断を客観的に行う機関として、独立委員会を設置した。独立委員会の委員は、3名以上とし、公正で中立的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立し、当社との間に特別の利害関係を有していない社外取締役または社外監査役から構成されるものとする。また、独立委員会の判断の概要については株主に情報開示することとされており、本プランの運用は透明性をもって行われる。
ニ) 対抗措置発動のための合理的かつ詳細な客観的要件の設定
本プランは、予め定められた合理的かつ詳細な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されている。これにより、当社取締役会による恣意的な発動を防止する。
ホ) デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役により構成される当社取締役会の決議をもって廃止することができるものとされており、大規模買付者が当社の株主総会で取締役を指名し、当該取締役により構成される当社取締役会の決議をもって本プランを廃止することが可能である。したがって、いわゆるデッドハンド型の買収防衛策(取締役会を構成する取締役の過半数を交替させても、なおその発動を阻止することができない買収防衛策)ではない。また、当社取締役の任期は1年であることから、いわゆるスローハンド型の買収防衛策(取締役会を構成する取締役を一度に交替させることができないため、その発動を阻止するために時間を要する買収防衛策)でもない。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、21,271百万円である。
また、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況のセグメントごとの変更内容は、次のとおりである。
①住宅事業
重要な変更はない。
②環境・ライフライン事業
環境・ライフライン事業では、全事業分野に対し、技術・開発センターにて、バリューチェーン全域での技術開発を推進している。
官需向けには、独自の管路システム更生技術を更に進化させる研究開発を推進し、主に公共下水のマンホール用にRCP(FRPM管)を用いて耐震性を付与した「耐震マンホール更生工法」を上市した。
また、民需向けには、管路ストック分野においてマンション・ビル等の排水横配管更生工法として形状記憶樹脂を用いた「リノベライナー」、工場ストック分野において耐震対策ニーズに対応した「プラント用ポリエチレンパイプ」を上市した。
一方、新規事業としては、水処理分野と熱エネルギー分野への展開を図っている。
水処理分野では、下水処理場や浄水場、民間工場の用水排水処理へ適用可能な水処理膜システム「FILTUBE」を上市し、自社開発の耐汚染性に優れた膜素材により、膜処理の省エネ化が図れる他、水処理膜を反応槽の外に設置する槽外型システムとすることで、既存水処理施設の改修ニーズに対応していく。
熱エネルギー分野では、新規開発した熱回収性能の良いパイプを用いた水平採熱型の地中熱利用システムを上市した。先に上市している下水熱利用システムも含めて、新商品ブランド「エスロヒートシステム」とした。今後も省エネのキーとなる熱回収システムの展開を加速し、シナジー効果を創出することで環境負荷低減を実現する。
③高機能プラスチックス事業
重要な変更はない。
④その他事業
重要な変更はない。