有価証券報告書-第115期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/30 13:52
【資料】
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【項目】
100項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたり資産・負債の評価及び収益・費用の認識について重要な会計方針に基づき見積もり及び仮定による判断を行っております。ただし、これらの見積もりや仮定は、見積もり特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、3,977百万円(前連結会計年度末3,762百万円)となり、214百万円増加いたしました。主な増加要因は、現金及び預金の増加(371百万円から654百万円へ283百万円の増加)、受取手形及び売掛金並びにび電子記録債権の減少(1,836百万円から1,767百万円へ68百万円の減少)によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、3,923百万円(前連結会計年度末4,086百万円)となり、163百万円減少いたしました。主な減少要因は、減価償却に伴う有形固定資産の減少(3,488百万円から3,398百万円へ89百万円の減少)、投資有価証券の減少(195百万円から168百万円へ27百万円の減少)によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、3,699百万円(前連結会計年度末4,050百万円)となり、350百万円減少いたしました。主な減少要因は、支払手形及び買掛金の減少(1,179百万円から936百万円へ242百万円の減少)、1年内返済予定の長期借入金の減少(106百万円から38百万円へ67百万円の減少)であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、1,307百万円(前連結会計年度末819百万円)となり、488百万円増加いたしました。主な増加要因は、長期借入金の増加(461百万円の増加)によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、2,893百万円(前連結会計年度末2,979百万円)となり、85百万円減少いたしました。主な減少要因は、親会社株主に帰属する当期純損失40百万円、剰余金からの配当30百万円によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「業績等の概要」に記載しております。
(4) 経営成績の分析
当社グループは、販売価格の維持や生産の効率化に努めたものの需要の低迷が大きく影響し、当連結会計年度の売上高は4,941百万円、対前年同期比281百万円(同△5.4%)の減収となり、営業利益は6百万円、対前年同期比49百万円(同△88.8%)、経常利益は4百万円、対前年同期比77百万円(同△94.0%)の減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、平成28年度税制改正による法人実効税率の引き下げ等に伴う繰延税金資産の取り崩しが発生し、40百万円の純損失(前期:親会社株主に帰属する当期純利益20百万円)となりました。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの主力である合成樹脂事業及び化成品事業とも、年々競争が激化しており、販売単価の引き下げ圧力となっております。また、品質に対する要求も厳しくなっており、当社グループがこうした競争的な事業展開において優位性を得られない場合及び一部の製品は特定の大口顧客への依存度が高く、当該顧客が内製化、他社品への切り替えなどの施策を行った場合、当社グループの売上高の減少原因となる可能性があります。
原料面では、特に合成樹脂事業が原油価格の変動に左右されることが多く、また、一部の原料は特定メーカーに供給を依存しており、不測の事故、品質問題などによる供給停止、原料入手難、購買価格の高騰などにより悪影響を受ける恐れがあります。
このほか、国内外の経済情勢・需要変動、品質問題、技術革新、環境関連等の法的規制、訴訟、事故、災害、金利変動等も当社グループの経営成績に重大な影響を与える要因となります。
(6) 戦略的現状と見通し
中国を始めとしたアジア新興国や資源国の景気下振れによる国内外経済の減速が懸念される状況において、当社グループは、アジア地域を中心とした海外展開の更なる拡大、省力化・合理化によるコスト低減、品質改善、高付加価値製品の早期実商化を進めることで、売上高の回復を図り、安定した収益を確保してまいります。