有価証券報告書-第72期(平成29年12月1日-平成30年11月30日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続き、景気の緩やかな回復基調が継続いたしました。しかしながら、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性などのリスクも多く、先行きは不透明な状況となっております。
また、化学工業界におきましては、原油価格が高騰する環境で生産は緩やかに増加し、企業収益は改善いたしました。
このような状況の下で当社グループは、平成27年11月期よりスタートしました10ヶ年の長期経営計画「Next Stage 10」の目標達成に向けて、各種施策に取り組んでおります。安定基盤事業としての化成品事業においては、主力のアクリル酸エステルの収益性アップと海外拡販に注力しております。先端材料事業としての電子材料事業においては、主力製品のシェア拡大と次世代表示材料の開発に努めてまいりました。また、機能化学品事業においては、新規分野の開拓と海外拡販の強化とともに、既存製品の合理化と拡販による採算性の改善を進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は292億5千7百万円(対前年同期比10.1%増)、営業利益は36億6千万円(対前年同期比14.1%増)、経常利益は39億3千5百万円(対前年同期比17.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は26億7千7百万円(対前年同期比23.9%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(セグメント間取引を含んでおります。)
化成品事業
化成品事業におきましては、アクリル酸エステルグループは、自動車塗料用や光学材料向け粘着剤用の販売が堅調に推移し、売上高は増加いたしました。メタクリル酸エステルグループは、販売が堅調に推移し、売上高は増加いたしました。しかしながら、原材料価格の上昇や設備修繕費の影響等により、セグメント利益は大幅に減少いたしました。この結果、売上高は120億7千9百万円(対前年同期比9.4%増)、セグメント利益は6億3千2百万円(対前年同期比20.2%減)となりました。
電子材料事業
電子材料事業におきましては、表示材料グループは、液晶ディスプレイ市場が安定に推移し、売上高は横ばいとなりました。半導体材料グループは、需要が好調に推移し、売上高は増加いたしました。また、売上高の増加及び利益率の高い製品比率の増加によりセグメント利益は大幅に増加いたしました。この結果、売上高は103億7千1百万円(対前年同期比10.4%増)、セグメント利益は21億9千4百万円(対前年同期比23.3%増)となりました。
機能化学品事業
機能化学品事業におきましては、化粧品原料グループは、売上高は横ばいとなりました。機能材料グループは、販売が好調に推移し売上高は増加いたしました。また、利益率の高い製品比率の増加によりセグメント利益は大幅に増加いたしました。この結果、売上高は70億2千1百万円(対前年同期比11.2%増)、セグメント利益は8億3千万円(対前年同期比29.1%増)となりました。
当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度に比べて9億9千6百万円増加し、404億7千6百万円となりました。主として保有社債等の固定資産からの振替による有価証券の増加2億9千9百万円、売上高の増加及び原材料価格の上昇に伴う原材料及び貯蔵品の増加3億9千万円、製造設備新設に伴う有形固定資産の増加16億1千1百万円及び取引関係維持の目的で保有している株式の評価差額減少による投資有価証券の減少12億3千1百万円などによるものです。
当連結会計年度の負債は、前連結会計年度に比べて3千2百万円増加し、98億1千3百万円となりました。主として製造設備新設に伴う未払金の増加10億2千6百万円、返済に伴う長期借入金の減少5億3千5百万円、役員退職金の支払い及び役員退職金制度の廃止に伴う役員退職慰労引当金の減少4億7千8百万円などによるものです。
当連結会計年度の純資産は、前連結会計年度に比べ9億6千4百万円増加し、306億6千2百万円となりました。主として利益剰余金の増加19億6千4百万円、自己株式の取得による減少4億4千2百万円及び取引関係維持の目的で保有している株式に係るその他有価証券評価差額金の減少5億6千万円などによるものです。
有利子負債(短期借入金・長期借入金)は、長期借入金の返済等により前連結会計年度に比べ5億4千5百万円減少し、株主資本は、利益剰余金の増加等により15億2千1百万円増加した結果、デット・エクイティ・レシオ(有利子負債/株主資本)は、4.8%(前年同期は7.1%)となりました。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度の74.7%から75.1%へと0.4ポイントの増加となりました。なお、1株当たり純資産額は、1,372円88銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により獲得した34億7千9百万円から、投資活動に17億3千7百万円投資し、財務活動において17億3千8百万円減少となったことなどにより、3百万円減少し、51億7千7百万円(対前年同期比0.1%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益38億6千8百万円、非資金損益項目である減価償却費14億5千8百万円、役員退職金の支払い及び役員退職金制度の廃止に伴う役員退職慰労引当金の減少額4億7千8百万円、売上高の増加及び原材料価格の上昇に伴うたな卸資産の増加額6億6千1百万円及び法人税等の支払額10億4千万円などにより、34億7千9百万円の増加(前年同期は35億3千7百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出23億1千7百万円及び取引関係維持の目的で保有している投資有価証券の売却による収入4億2千9百万円などにより、17億3千7百万円の減少(前年同期は5億9千7百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出5億4千5百万円、自己株式の取得による支出4億4千9百万円及び配当金の支払額7億1千2百万円などにより、17億3千8百万円の減少(前年同期は9億8千7百万円の減少)となりました。
当企業集団のキャッシュ・フロー指標のトレンド
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利息を支払っている全ての負債を対象としております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績及び受注実績
当社及び子会社は原則として見込生産を行っております。また、生産実績につきましても当社及び子会社の製品は多種多様にわたり、同種の製品でも仕様が一様でなく、通常の取引の単位が大幅に異なるものが混在するため、金額及び数量表示は妥当性を欠くので記載を省略いたします。
b. 販売実績
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確定性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えられます。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績
(売上高と営業利益)
当連結会計年度における売上高は、化成品事業のアクリル酸エステルグループで自動車塗料用や光学材料向け粘接着剤用の販売が堅調に推移したことや、電子材料事業の半導体材料グループで需要が好調に推移したことなどにより、292億5千7百万円(前連結会計年度比10.1%増)となりました。
当連結会計年度における営業利益は、ナフサ価格の上昇等による原燃料費の増加や修繕費、手数料等の経費増加がみられたものの、電子材料事業の半導体材料グループを中心とした売上高の増加などにより、36億6千万円(前連結会計年度比14.1%増)となり、営業利益率は12.5%(前連結会計年度12.1%)となりました。
この結果、平成27年11月期よりスタートしました10ヶ年の長期経営計画「Next Stage 10」の第1次5ヶ年中期計画(平成27年11月期から平成31年11月期)の目標である連結売上高270億円及び連結営業利益率8%を当連結会計年度において達成しております。
(営業外損益と経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、受取配当金の増加等により前連結会計年度より9千4百万円増加し、3億3百万円となりました。営業外費用は、前連結会計年度にあった貸倒引当金繰入額がなくなったこと等により前連結会計年度より2千4百万円減少し、2千8百万円となりました。
その結果、当連結会計年度における経常利益は39億3千5百万円(前連結会計年度比17.0%増)となりました。
(特別損益と税金等調整前当期純損益)
当連結会計年度における特別利益は、取引関係維持の目的で保有している株式の売却に伴う投資有価証券売却益の増加等により前連結会計年度より1億7千1百万円増加し、3億6千8百万円となりました。特別損失は、前連結会計年度にあった減損損失や火災損失がなくなったこと等により前連結会計年度より1億7千2百万円減少し、4億3千4百万円となりました。
その結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は38億6千8百万円(前連結会計年度比31.0%増)となりました。
(税金費用と非支配株主に帰属する当期純損益と親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度における税金費用は、法人税、住民税及び事業税11億3千2百万円と法人税等調整額2千万円を計上し、11億5千2百万円(前連結会計年度比51.2%増)となりました。
当連結会計年度における非支配株主に帰属する当期純利益は3千8百万円(前連結会計年度比28.5%増)となりました。
その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は26億7千7百万円(前連結会計年度比23.9%増)となりました。
c. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
資金需要
主として設備投資、運転資金、借入金の返済及び利息の支払並びに配当金及び法人税の支払等に資金を充当しております。
資金の源泉
主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金により、必要とする資金を調達しております。なお、金沢工場に建設中の電子材料事業における生産設備の新設に係る資金は営業活動によるキャッシュ・フローから調達しており、金沢工場に平成31年4月着手予定の化成品事業における生産設備の増設に係る資金及び平成31年9月着手予定の電子材料事業における生産設備の増設に係る資金の一部については金融機関からの借入金による調達を予定しております。
キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります
有利子負債
当連結会計年度末の有利子負債(長期借入金)は13億5千8百万円であります。このうち金融機関からの長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が13億5千8百万円であります。
d. 財政政策について
事業の「選択と集中」を軸に収益力の強化、設備投資の選択的実施による資金効率化によるフリー・キャッシュ・フローの拡大を目指すとともに、次世代材料や新規分野開拓への戦略的研究開発投資を行い更なる高収益製品への拡大を図ってまいります。
資金調達活動につきましては、健全な財務体質の維持、資本効率の向上、株式価値の希薄化等への十分な配慮と調達コスト・スピード等を考慮し、資金調達を行ってまいります。
当連結会計年度末において財務状況は健全性を保っており、現金及び現金同等物、有価証券等の流動資産に加え、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入金等による資金調達により、事業拡大に必要な資金は十分に賄えると考えておりますが、引き続きこれらの政策を進めることにより、株主への利益還元と財務体質の一層強化を図ってまいります。
e. 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。当社グループを取り巻く経営環境は、国内景気は回復基調にあるものの、世界経済の不確実性は引き続き大きく、予断を許さない厳しい事業環境の中、当社グループは、コーポレート・ガバナンスの強化とともに製品の徹底した品質管理と安全性の確保を第一に、販売の強化と生産コスト及び経費の削減を行い、高度な研究開発力を更に強化し新規製品開発に取り組み、全社での製品生産体制の合理化と業績の向上を目指し、一層の財務内容の健全化を進めてまいります。
この具体的な方策として、平成27年11月期よりスタートいたしました長期経営計画「Next Stage 10」では、「ユウキの力で未来とつなげる ハイエンド&ハンドメイド ケミストリー」をビジョンに掲げ、平成36年11月期の売上高350億円以上、営業利益率10%以上を目標に当社グループ一丸となって取り組んでまいります。
ビジョン実現に向けた戦略課題(6項目)
1.既存事業における3つのNo.1実現に向けたビジネスモデルの革新
① 『表面修飾・配列制御』『高純度』技術による機能性No.1
顧客の課題を解決する高機能な製品を継続して開発・提案
② 少量多品種と開発・生産スピードNo.1
顧客要望にきめ細かく対応した少量多品種生産と製品開発・試作から工場生産・納入に至るまで
③ 一貫製造体制による顧客プロセスのソリューションNo.1
モノマーの品揃え・技術ノウハウとモノマーからポリマーの一貫開発/製造体制をベースにした顧客プロセスのソリューション提供
2.新たな収益の柱となる新規事業の創出
『表面修飾・配列制御』『高純度』技術による機能性材料の創出
3.グローバル事業の拡大・推進
顧客・市場環境を踏まえた事業展開の加速
4.トータルコストの上昇抑制
5.人材の育成・獲得と技能の伝承
6.効率的な組織基盤の整備
以上の戦略課題に取り組み、持続的成長を目指してまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続き、景気の緩やかな回復基調が継続いたしました。しかしながら、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性などのリスクも多く、先行きは不透明な状況となっております。
また、化学工業界におきましては、原油価格が高騰する環境で生産は緩やかに増加し、企業収益は改善いたしました。
このような状況の下で当社グループは、平成27年11月期よりスタートしました10ヶ年の長期経営計画「Next Stage 10」の目標達成に向けて、各種施策に取り組んでおります。安定基盤事業としての化成品事業においては、主力のアクリル酸エステルの収益性アップと海外拡販に注力しております。先端材料事業としての電子材料事業においては、主力製品のシェア拡大と次世代表示材料の開発に努めてまいりました。また、機能化学品事業においては、新規分野の開拓と海外拡販の強化とともに、既存製品の合理化と拡販による採算性の改善を進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は292億5千7百万円(対前年同期比10.1%増)、営業利益は36億6千万円(対前年同期比14.1%増)、経常利益は39億3千5百万円(対前年同期比17.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は26億7千7百万円(対前年同期比23.9%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(セグメント間取引を含んでおります。)
化成品事業
化成品事業におきましては、アクリル酸エステルグループは、自動車塗料用や光学材料向け粘着剤用の販売が堅調に推移し、売上高は増加いたしました。メタクリル酸エステルグループは、販売が堅調に推移し、売上高は増加いたしました。しかしながら、原材料価格の上昇や設備修繕費の影響等により、セグメント利益は大幅に減少いたしました。この結果、売上高は120億7千9百万円(対前年同期比9.4%増)、セグメント利益は6億3千2百万円(対前年同期比20.2%減)となりました。
電子材料事業
電子材料事業におきましては、表示材料グループは、液晶ディスプレイ市場が安定に推移し、売上高は横ばいとなりました。半導体材料グループは、需要が好調に推移し、売上高は増加いたしました。また、売上高の増加及び利益率の高い製品比率の増加によりセグメント利益は大幅に増加いたしました。この結果、売上高は103億7千1百万円(対前年同期比10.4%増)、セグメント利益は21億9千4百万円(対前年同期比23.3%増)となりました。
機能化学品事業
機能化学品事業におきましては、化粧品原料グループは、売上高は横ばいとなりました。機能材料グループは、販売が好調に推移し売上高は増加いたしました。また、利益率の高い製品比率の増加によりセグメント利益は大幅に増加いたしました。この結果、売上高は70億2千1百万円(対前年同期比11.2%増)、セグメント利益は8億3千万円(対前年同期比29.1%増)となりました。
当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度に比べて9億9千6百万円増加し、404億7千6百万円となりました。主として保有社債等の固定資産からの振替による有価証券の増加2億9千9百万円、売上高の増加及び原材料価格の上昇に伴う原材料及び貯蔵品の増加3億9千万円、製造設備新設に伴う有形固定資産の増加16億1千1百万円及び取引関係維持の目的で保有している株式の評価差額減少による投資有価証券の減少12億3千1百万円などによるものです。
当連結会計年度の負債は、前連結会計年度に比べて3千2百万円増加し、98億1千3百万円となりました。主として製造設備新設に伴う未払金の増加10億2千6百万円、返済に伴う長期借入金の減少5億3千5百万円、役員退職金の支払い及び役員退職金制度の廃止に伴う役員退職慰労引当金の減少4億7千8百万円などによるものです。
当連結会計年度の純資産は、前連結会計年度に比べ9億6千4百万円増加し、306億6千2百万円となりました。主として利益剰余金の増加19億6千4百万円、自己株式の取得による減少4億4千2百万円及び取引関係維持の目的で保有している株式に係るその他有価証券評価差額金の減少5億6千万円などによるものです。
有利子負債(短期借入金・長期借入金)は、長期借入金の返済等により前連結会計年度に比べ5億4千5百万円減少し、株主資本は、利益剰余金の増加等により15億2千1百万円増加した結果、デット・エクイティ・レシオ(有利子負債/株主資本)は、4.8%(前年同期は7.1%)となりました。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度の74.7%から75.1%へと0.4ポイントの増加となりました。なお、1株当たり純資産額は、1,372円88銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により獲得した34億7千9百万円から、投資活動に17億3千7百万円投資し、財務活動において17億3千8百万円減少となったことなどにより、3百万円減少し、51億7千7百万円(対前年同期比0.1%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益38億6千8百万円、非資金損益項目である減価償却費14億5千8百万円、役員退職金の支払い及び役員退職金制度の廃止に伴う役員退職慰労引当金の減少額4億7千8百万円、売上高の増加及び原材料価格の上昇に伴うたな卸資産の増加額6億6千1百万円及び法人税等の支払額10億4千万円などにより、34億7千9百万円の増加(前年同期は35億3千7百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出23億1千7百万円及び取引関係維持の目的で保有している投資有価証券の売却による収入4億2千9百万円などにより、17億3千7百万円の減少(前年同期は5億9千7百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出5億4千5百万円、自己株式の取得による支出4億4千9百万円及び配当金の支払額7億1千2百万円などにより、17億3千8百万円の減少(前年同期は9億8千7百万円の減少)となりました。
当企業集団のキャッシュ・フロー指標のトレンド
| 第68期 | 第69期 | 第70期 | 第71期 | 第72期 | |
| 自己資本比率(%) | 69.5 | 76.7 | 74.6 | 74.7 | 75.1 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 32.6 | 42.5 | 50.6 | 75.0 | 76.3 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率 | 1.05 | 0.30 | 0.68 | 0.54 | 0.39 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 190.0 | 411.7 | 315.3 | 296.4 | 396.0 |
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利息を支払っている全ての負債を対象としております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績及び受注実績
当社及び子会社は原則として見込生産を行っております。また、生産実績につきましても当社及び子会社の製品は多種多様にわたり、同種の製品でも仕様が一様でなく、通常の取引の単位が大幅に異なるものが混在するため、金額及び数量表示は妥当性を欠くので記載を省略いたします。
b. 販売実績
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 化成品事業 | 12,079,369 | +9.4 |
| 電子材料事業 | 10,371,396 | +10.4 |
| 機能化学品事業 | 6,806,841 | +11.2 |
| 合計 | 29,257,608 | +10.1 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| 三菱ケミカル株式会社 | 4,871,073 | 18.3 | 5,325,122 | 18.2 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確定性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えられます。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績
(売上高と営業利益)
当連結会計年度における売上高は、化成品事業のアクリル酸エステルグループで自動車塗料用や光学材料向け粘接着剤用の販売が堅調に推移したことや、電子材料事業の半導体材料グループで需要が好調に推移したことなどにより、292億5千7百万円(前連結会計年度比10.1%増)となりました。
当連結会計年度における営業利益は、ナフサ価格の上昇等による原燃料費の増加や修繕費、手数料等の経費増加がみられたものの、電子材料事業の半導体材料グループを中心とした売上高の増加などにより、36億6千万円(前連結会計年度比14.1%増)となり、営業利益率は12.5%(前連結会計年度12.1%)となりました。
この結果、平成27年11月期よりスタートしました10ヶ年の長期経営計画「Next Stage 10」の第1次5ヶ年中期計画(平成27年11月期から平成31年11月期)の目標である連結売上高270億円及び連結営業利益率8%を当連結会計年度において達成しております。
(営業外損益と経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、受取配当金の増加等により前連結会計年度より9千4百万円増加し、3億3百万円となりました。営業外費用は、前連結会計年度にあった貸倒引当金繰入額がなくなったこと等により前連結会計年度より2千4百万円減少し、2千8百万円となりました。
その結果、当連結会計年度における経常利益は39億3千5百万円(前連結会計年度比17.0%増)となりました。
(特別損益と税金等調整前当期純損益)
当連結会計年度における特別利益は、取引関係維持の目的で保有している株式の売却に伴う投資有価証券売却益の増加等により前連結会計年度より1億7千1百万円増加し、3億6千8百万円となりました。特別損失は、前連結会計年度にあった減損損失や火災損失がなくなったこと等により前連結会計年度より1億7千2百万円減少し、4億3千4百万円となりました。
その結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は38億6千8百万円(前連結会計年度比31.0%増)となりました。
(税金費用と非支配株主に帰属する当期純損益と親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度における税金費用は、法人税、住民税及び事業税11億3千2百万円と法人税等調整額2千万円を計上し、11億5千2百万円(前連結会計年度比51.2%増)となりました。
当連結会計年度における非支配株主に帰属する当期純利益は3千8百万円(前連結会計年度比28.5%増)となりました。
その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は26億7千7百万円(前連結会計年度比23.9%増)となりました。
c. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
資金需要
主として設備投資、運転資金、借入金の返済及び利息の支払並びに配当金及び法人税の支払等に資金を充当しております。
資金の源泉
主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金により、必要とする資金を調達しております。なお、金沢工場に建設中の電子材料事業における生産設備の新設に係る資金は営業活動によるキャッシュ・フローから調達しており、金沢工場に平成31年4月着手予定の化成品事業における生産設備の増設に係る資金及び平成31年9月着手予定の電子材料事業における生産設備の増設に係る資金の一部については金融機関からの借入金による調達を予定しております。
キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります
有利子負債
当連結会計年度末の有利子負債(長期借入金)は13億5千8百万円であります。このうち金融機関からの長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が13億5千8百万円であります。
d. 財政政策について
事業の「選択と集中」を軸に収益力の強化、設備投資の選択的実施による資金効率化によるフリー・キャッシュ・フローの拡大を目指すとともに、次世代材料や新規分野開拓への戦略的研究開発投資を行い更なる高収益製品への拡大を図ってまいります。
資金調達活動につきましては、健全な財務体質の維持、資本効率の向上、株式価値の希薄化等への十分な配慮と調達コスト・スピード等を考慮し、資金調達を行ってまいります。
当連結会計年度末において財務状況は健全性を保っており、現金及び現金同等物、有価証券等の流動資産に加え、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入金等による資金調達により、事業拡大に必要な資金は十分に賄えると考えておりますが、引き続きこれらの政策を進めることにより、株主への利益還元と財務体質の一層強化を図ってまいります。
e. 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。当社グループを取り巻く経営環境は、国内景気は回復基調にあるものの、世界経済の不確実性は引き続き大きく、予断を許さない厳しい事業環境の中、当社グループは、コーポレート・ガバナンスの強化とともに製品の徹底した品質管理と安全性の確保を第一に、販売の強化と生産コスト及び経費の削減を行い、高度な研究開発力を更に強化し新規製品開発に取り組み、全社での製品生産体制の合理化と業績の向上を目指し、一層の財務内容の健全化を進めてまいります。
この具体的な方策として、平成27年11月期よりスタートいたしました長期経営計画「Next Stage 10」では、「ユウキの力で未来とつなげる ハイエンド&ハンドメイド ケミストリー」をビジョンに掲げ、平成36年11月期の売上高350億円以上、営業利益率10%以上を目標に当社グループ一丸となって取り組んでまいります。
ビジョン実現に向けた戦略課題(6項目)
1.既存事業における3つのNo.1実現に向けたビジネスモデルの革新
① 『表面修飾・配列制御』『高純度』技術による機能性No.1
顧客の課題を解決する高機能な製品を継続して開発・提案
② 少量多品種と開発・生産スピードNo.1
顧客要望にきめ細かく対応した少量多品種生産と製品開発・試作から工場生産・納入に至るまで
③ 一貫製造体制による顧客プロセスのソリューションNo.1
モノマーの品揃え・技術ノウハウとモノマーからポリマーの一貫開発/製造体制をベースにした顧客プロセスのソリューション提供
2.新たな収益の柱となる新規事業の創出
『表面修飾・配列制御』『高純度』技術による機能性材料の創出
3.グローバル事業の拡大・推進
顧客・市場環境を踏まえた事業展開の加速
4.トータルコストの上昇抑制
5.人材の育成・獲得と技能の伝承
6.効率的な組織基盤の整備
以上の戦略課題に取り組み、持続的成長を目指してまいります。