四半期報告書-第43期第2四半期(2023/07/01-2023/09/30)

【提出】
2023/11/13 9:54
【資料】
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【項目】
41項目
(1) 経営成績の分析
当第2四半期累計期間における経済情勢は、米国が底堅さを維持する一方で、欧州や中国の景況感は依然として改善が遅く、また、地政学的リスクに改善の兆しも見えないこともあり、全体として不安定な状況が続きました。
このような経済環境の中、当社の属するファインケミカル業界につきましては、円安の継続と原材料、エネルギー価格が不安定であること等から、引き続き収益環境が厳しい状況でありました。加えて当社においては、グローバルマーケットにおける主力製品の在庫調整局面が長期化していること等の要因から、売上・利益両面で極めて強い逆風下にあります。
具体的な当第2四半期累計期間における当社の売上は、化学品事業で主力製品である紫外線吸収剤が大幅に減収となった他、酸化防止剤を除く全ての製品分野で減収を余儀なくされました。ホーム産業事業でも木材保存薬剤の販売が振るわず、減収となりました。売上高全体では、前年同四半期比940百万円減の4,353百万円(前年同四半期比17.8%減)で着地いたしました。利益面では、価格転嫁による収益性の一部改善はあったものの、紫外線吸収剤をはじめとする各製品分野の減収及び製造コストの高止まりもあり、営業利益は211百万円(同38.0%減)となりました。経常利益は営業外費用として生産休止費用を104百万円計上し76百万円(同63.6%減)、税引前四半期純利益については、保険解約返戻金により特別利益を27百万円計上したことから104百万円(同50.4%減)となりました。四半期純利益については、法人税、住民税及び事業税が62百万円、法人税等調整額が△27百万円となり69百万円(同49.9%減)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(化学品事業)
当第2四半期累計期間の売上高は、主力製品である紫外線吸収剤が前年同四半期比759百万円減の2,150百万円(前年同四半期比26.1%減)となった他、製紙用薬剤が同117百万円減の77百万円(同60.1%減)、電子材料が同38百万円減の24百万円(同60.8%減)、受託製造製品が同11百万円減の1,143百万円(同1.0%減)、写真薬中間体が同6百万円減の101百万円(同6.1%減)となる一方で、酸化防止剤が同2百万円増の264百万円(同0.9%増)となったものの、全体では同932百万円減の3,795百万円(同19.7%減)となりました。また、セグメント利益は394百万円(同21.9%減)を計上いたしました。
(ホーム産業事業)
当第2四半期累計期間の売上高は、木材保存薬剤の売上高が前年同四半期比5百万円減の436百万円(前年同四半期比1.3%減)、その他が同2百万円減の120百万円(同1.9%減)となったことから、全体では同7百万円減の557百万円(同1.4%減)となりました。また、セグメント利益は31百万円(同29.8%減)を計上いたしました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期末(以下「当四半期末」という。)の総資産は、前事業年度末(以下「前期末」という。)比1,006百万円増加し、14,789百万円となりました。流動資産は同958百万円増の9,377百万円、固定資産は同47百万円増の5,412百万円となりました。
流動資産の増加の主な要因は、現金及び預金が1,049百万円、商品及び製品が462百万円それぞれ増加した一方で、原材料及び貯蔵品が208百万円、その他の流動資産が246百万円それぞれ減少したことなどによるものであり、固定資産の増加の主な要因は、建物(純額)が51百万円、投資有価証券が63百万円それぞれ増加した一方で、有形固定資産のその他(純額)が40百万円減少したことなどによるものであります。
当四半期末の負債は、前期末比924百万円増加し、10,112百万円となりました。流動負債は同801百万円増の7,255百万円、固定負債は同122百万円増の2,856百万円となりました。
流動負債の増加の主な要因は、短期借入金が1,000百万円増加した一方で、支払手形及び買掛金が139百万円、電子記録債務が81百万円、1年内返済予定の長期借入金が62百万円それぞれ減少したことなどによるものであり、固定負債の増加の主な要因は、長期借入金が130百万円増加したことなどによるものであります。
当四半期末の純資産は、前期末比82百万円増加し4,677百万円となりました。純資産の増加の主な要因は、四半期純利益を69百万円計上した一方で、配当金の支払33百万円があったこと、その他有価証券評価差額金が45百万円増加したことなどによるものであります。この結果、自己資本比率は31.6%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいては96百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローにおいては27百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローにおいては978百万円の収入となった結果、前事業年度末に比し1,048百万円増加し、2,001百万円となりました。

当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、96百万円(前年同四半期比61.6%減)となりました。
これは主に、税引前四半期純利益が104百万円計上されたこと、減価償却費が203百万円計上されたこと、売上債権の減少額74百万円、棚卸資産の増加額△229百万円、仕入債務の減少額△220百万円、未収入金の減少額195百万円、未払金の減少額△121百万円、未払又は未収消費税等の増減額93百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、27百万円(前年同四半期比72.9%減)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出89百万円、保険積立金の解約による収入58百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、978百万円(前年同四半期は670百万円の使用)となりました。
これは主に、短期借入れによる収入3,470百万円、短期借入金の返済による支出2,470百万円、長期借入れによる収入600百万円、長期借入金の返済による支出532百万円などによるものであります。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第2四半期累計期間における研究開発活動の金額は、109百万円であります。
なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。