有価証券報告書-第179期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 13:03
【資料】
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【項目】
125項目

有報資料

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されていますが、その作成には経営者による会計方針の選択・適用と、資産・負債及び収益・費用の報告金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りにあたっては過去の実績等を勘案し合理的な判断を行っていますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性がありますため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績は、売上高は2,684億84百万円、営業利益は192億22百万円、経常利益は192億57百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は126億87百万円となりました。
その状況は、「第2 事業の状況」の「1 業績等の概要」に記載の通りで、インドやブラジルなどの新興国や、前年度に印刷インキメーカーを買収したトルコでの拡販が進みましたうえ、医薬品事業への進出も果たしましたが、円高外貨安による海外連結子会社での売上の円換算額の目減りや、リセール品などの低採算品種の販売縮小により、前年度に比べ減収に終わりました。
一方、利益面では、ディスプレイ周辺材料などの高機能製品の拡販を進めましたうえ、代替原料への置き換えなどによる原材料価格の低減や、グローバルネットワークの整備などによるコストダウンを推進しましたため、各利益とも前年度に比べ増益になりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当企業グループが提供する製品の市場は多岐に渡っておりますが、一般的な消費動向や、石油化学系原料の仕入価格、為替レートなどは、当企業グループの経営成績に大きく影響を与える要因になっております。中でも当連結会計年度では、原材料価格は比較的に安定していましたものの、中国での成長スピードの減速や、特に前半期での円高の進行は、売上や利益面での大きな逆風となりました。これらに対し当企業グループでは、高機能製品の開発・拡販、コスト削減、資金の効率的な回転など、経済動向の影響を受けづらい収益構造の構築に努めるとともに、石油代替原料の検討や、調達手段の多様化、地産地消などの対策を進め、業績への影響を極力縮小するよう努めてきております。
また、海外売上高比率の拡大が進むなか、海外での法的規制や社会的混乱などへのリスクも重要なものと捉えており、対応する体制やシステムの強化などに努めております。
その他、環境や災害への対応など、当企業グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクについては、「第2 事業の状況」の「4 事業等のリスク」に記載の通りですが、これらの発生を抑制する活動を、CSR統括委員会傘下のリスクマネジメント部会を中心に、引き続き積極的に推進していきます。
(4) 経営戦略の現状と見通し
当企業グループは、「人間尊重の経営」を経営哲学に掲げ、「世界にひろがる生活文化創造企業を目指す」ことを経営理念とし、「CS(顧客満足)、ES(社員満足)、SS(社会満足)、SHS(株主満足)を向上させる」ことを行動指針として、全ての企業活動を進めています。
また、新たに長期構想「Scientific Innovation Chain 2027」を纏め、今後の10年にわたって、革新的に発想し、科学的に実行し、その連鎖によって持続的に成長できる企業体質に変革することを目指しています。ドメインについても、これまでの枠組みを戦略的に拡大し、成長市場のみならず、社会課題の解決や、生命や地球環境の持続成長可能性に繋がる領域にも注力してまいります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度の営業活動により得られた資金が231億97百万円、投資活動により支出した資金が106億11百万円となりました結果、現金及び現金同等物の期末残高は441億32百万円と、前連結会計年度末と比べ3億88百万円増加しました。また有利子負債は、634億64百万円と38億39百万円減少、これによりDEレシオは0.33倍と圧縮、自己資本比率は58.4%と上昇、成長事業や地域への積極的な投資を進めながらも、運転資金の抑制や保有資産の見直しなどにより、キャッシュフローの改善が図られ、財務体質はさらに強固になってきております。
一方、株主の皆様への還元も、前述の「SHSの向上」の重要な施策の一つであり、将来の利益向上に寄与するための内部留保の充実に努めつつ、安定的な配当を継続することを基本方針として、業績や経営環境を総合的に勘案して配当を行っております。当連結会計年度も、この方針に従って、期末配当金を1株につき8円とし、年間では16円(前連結会計年度より50銭増配、連結での配当性向37.3%)を配当させていただきます。さらには自己株式も、当連結会計年度に32億21百万円の追加取得を実施、株式価値の向上も図りました。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
今後の世界経済の動向は、緩やかな回復が続くと期待される一方、不安定な政治や社会動向によっては、景気が下振れすることも懸念されています。また当企業グループの事業環境においては、原材料価格が再び上昇することも見込まれてきています。
このような厳しい環境ではありますが、次期は長期構想や中期経営計画の移行期にもあたるなか、これまでの総仕上げを行い、次のステップアップにチャレンジする期間と位置付け、業績のさらなる向上も目指してまいります。
方針としては、「すべての企業活動におけるバリューチェーンの拡張による新たな成長戦略の実現」「革新を意識した視点でのモノづくりによるSCMの進化」「経営基盤の見直しによる風土変革の促進」を掲げ、具体的には「第2 事業の状況」の「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りの活動を進めることで、これらの実現を図ってまいります。

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