有価証券報告書-第68期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/27 13:20
【資料】
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【項目】
109項目

対処すべき課題

当社グループは、自動車補修用塗料および建築用塗料はともにメンテナンス分野に特化し、工業用塗料はユーザー個別対応により、積極的な営業活動を推進するとともに、塗料産業を「カラー産業」「コーティング産業」「機能性向上素材提供産業」と認識し、全社員が環境への問題を最優先課題として取り組んでおり、顧客のみならず社会的に受け入れられる塗料・塗装システムの開発を進めております。
現在は塗料業界におきましてもVOC(揮発性有機化合物)の排出量削減が製品開発において重要課題となっており、また、平成25年1月には特定化学物質障害予防規則の改正もあり、さらに規制対象化学物質が増加する方向にあることから、今後も、なお一層、環境・化学物質関連の法規制対応の取り組みを強化していくことが必要です。
また、製品化におきましてはこれらをクリアした環境対応商品を新製品・新システムとして開発し、さらには地球環境保護を考慮した水性塗料の製品力向上に努めております。
一方、原材料につきましては、調達価格は経営環境に大きな影響を及ぼすことに加え、必要な資材の安定的な供給を確保することも取り組むべき大きな課題となっています。
また、国内の塗料需要が停滞している環境においては、製品開発力を強化し、顧客起点の製品開発を推進することや、新たな市場を提案することで顧客の支持を得られるような営業活動により市場でのシェア拡大に取り組みます。
1.自動車補修用塗料分野
補修部門向けにおいても環境対応型は必須となっており、より一層、開発水準向上の取り組みを推進します。主力の低VOC塗料「アクロベース」で積極的な市場シェアの拡大を図るとともに、業界に先駆けて本格的な水系塗料として投入した「アクアス」を水系塗料の柱として、これをさらに、下地から上塗りでの自補修オール水性化システムとして充実し、定着を図ります。
2.建築用塗料分野
環境に配慮しつつ機能性を追及した水性塗り床材や、さらに高い付加価値を持った内装用塗料の充実を図ります。また、「熱」や「ニオイ」に特化したニッチ市場向けの高機能性塗料の開発に取り組みます。
3.工業用塗料分野
顧客ニーズに的確に対応できる提案・取り組みを推進し、要求を先取りした技術・製品開発を行なうとともに、調色システムの合理化等のシステム開発にも注力し、需要の開拓に取り組みます。
当社グループは、上記の重点戦略に基づき、次世代市場の獲得に全力を挙げて取り組みます。
また、グループの経営につきましては、社会的責任を果たすために、環境保全に積極的に取り組み、適切な企業情報の開示やコンプライアンスを一層推進するため、コーポレート・ガバナンス体制の強化及び内部統制の充実に全力を投入いたします。