四半期報告書-第145期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)

【提出】
2022/02/10 13:00
【資料】
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【項目】
42項目
15 コミットメントおよび偶発債務
(1) アイルランド歳入庁による税務評価
Shire社は、2018年11月28日に、アイルランド歳入庁から398百万ユーロの課税に関する通知を受領しました。本通知は、2014年にShire社がAbbVie, Inc.(AbbVie社)からの買収の申し出の取下げに関する違約金として受領した1,635百万米ドルの税務上の取り扱いに関係するものです。当社は、本件に関して税務不服審査委員会に異議申し立てを行い、2020年末に税務不服審査委員会においてヒアリングが行われました。2021年7月30日(アイルランド現地時間)、当社グループは本件に関して税務不服審査委員会よりアイルランド歳入庁の見解を支持する裁定を受領しました。当社グループは、本裁定について異議を申し立て、AbbVie社からの違約金がアイルランドにおける課税対象でないことの主張を継続する予定ですが、当第3四半期累計において、アイルランド歳入庁が主張する課税額398百万ユーロに未払利息を加えた、合計488百万ユーロの税務費用を流動負債の未払法人所得税に計上いたしました。
(2) 訴訟
当社グループは、複数の訴訟および行政手続に当事者として関与しております。下記の記載事項を除き、当第3四半期累計において重要な変更はありません。
知的財産権
アディノベイト
2016年12月5日、現在は当社グループの子会社であるBaxalta IncorporatedおよびBaxalta US Inc.(以下、総称して「バクスアルタ社」)ならびにNektar Therapeutics(以下、「ネクター社」)は、米国デラウェア州の連邦地方裁判所(以下、「地方裁判所」)において、Bayer Healthcare LLC(以下、「バイエル社」)により訴訟を提起されました。当該訴訟は、アディノベイト [抗血友病因子(組み換え体)、PEG化]の販売に係る米国特許第9,364,520号の侵害を主張するものであり、2019年1月28日に開始した陪審において審理されました。陪審員は、特許侵害を主張する原告側の意見を支持し、特許が侵害されているとの判断を下すとともに1億5,520万ドルの損害賠償を認定しました。当社グループは2019年9月に米国連邦巡回区控訴裁判所(以下、「CAFC」)に上訴しました。CAFCは2021年3月1日に地方裁判所の判決を支持する判決を下し、2021年4月7日に執行命令が出されました。2021年5月14日、当社グループは両社間で係属中の本訴訟に関連する全ての訴訟及び係争を解決することに合意しました。この和解に基づき、バクスアルタ社およびバイエル社はそれぞれの製品の販売を継続します。また、当社グループはこれらの訴訟を解決するため和解金を支払いましたが、当社グループは2021年3月31日において当該訴訟に係る引当金を計上していたため、この支払は当社グループの要約四半期連結損益計算書に重大な影響を及ぼすものではありません。
ニンラーロ
2020年1月17日、当社グループはSun Pharmaceutical Industries Limited (以下、「Sun社」)からニンラーロに関するParagraph IV証明の通知を受領しました。Sun社は、当社グループが保有する米国特許第7,442,830号、第8,859,504号、及び第9,175,017号は無効であり、権利行使不能で、および/または侵害されないものと主張しています。これに対し、当社グループは2020年2月27日、米国デラウェア州の連邦地方裁判所にSun社に対する訴訟を提起しました。2021年6月18日、当社グループはSun社と和解契約を締結しました。この和解は当社グループの要約四半期連結損益計算書に重大な影響を及ぼすものではありません。