有価証券報告書-第114期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/12 9:48
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(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① 当社のコーポレートガバナンスの基本的な考え方
当社は、常に最良のコーポレートガバナンスを追求し、その充実に継続的に取り組んでいます。当社は、経営の監督機能と業務執行機能を明確に分離することにより、経営の公正性・透明性を確保するとともに、経営の活力を増大させることがコーポレートガバナンスの要諦であると考えます。また、コーポレートガバナンスの充実に向け、経営の監督をはじめとする社外取締役の機能を最大限に活用していきます。
当社は、次の基本的な考え方および行動指針を「コーポレートガバナンスプリンシプル」に定め、その実践により、コーポレートガバナンスの充実を実現していきます。
「コーポレートガバナンスプリンシプル」は、当社ウェブサイト(https://www.eisai.co.jp/company/governance/cgregulations/cgguideline/index.html)をご参照ください。
コーポレートガバナンスの基本的な考え方
1 ステークホルダーズとの価値の共創
・当社は、ステークホルダーズの権利を尊重する。
・当社は、ステークホルダーズと共に、その価値の増大と創造に取り組む。
・当社は、ステークホルダーズとの対話を通じて、良好・円滑な関係を維持し、信頼関係を構築する。
・当社は、会社情報を適時・適切に開示し、透明性を確保する。
・当社は、持続可能な社会の実現に積極的に貢献する。
2 コーポレートガバナンスの体制
・当社は指名委員会等設置会社とする。
・取締役会は、法令の許す範囲で業務執行の意思決定を執行役に大幅に委任し、経営の監督機能を発揮する。
・取締役会の過半数は、独立性・中立性のある社外取締役とする。
・執行役を兼任する取締役は、代表執行役CEO 1名のみとする。
・経営の監督機能を明確にするため、取締役会の議長と代表執行役CEOとを分離する。
・指名委員会および報酬委員会の委員は、全員を社外取締役とし、監査委員会の委員は、その過半数を社外取締役とする。
・指名委員会、監査委員会および報酬委員会の各委員長は社外取締役とする。
・社外取締役のみで構成するhhcガバナンス委員会を設置する。
・財務報告の信頼性確保をはじめとした内部統制の体制およびその運用を充実する。
② 企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由
(a) 当社コーポレートガバナンスの特長
イ) 経営の監督と業務執行の明確な分離
当社は、指名委員会等設置会社であることを最大限に活かし、取締役会は、法令の許す範囲で業務執行の意思決定権限を執行役に大幅に委任し、経営の監督に専念しています。
これにより、執行役は激しい環境変化のもとでも迅速かつ機動的な意思決定と業務執行が可能となります。また、経営の監督と業務執行を明確に分離するため、取締役会の議長を社外取締役とし、執行役を兼任する取締役を代表執行役CEO 1名のみとしています。このように経営の監督と業務執行を明確に分離することにより、経営の活力を増大させるとともに、取締役会はステークホルダーズの視点で監督機能を発揮し、経営の公正性・透明性を確保しています。
また、取締役会は、会社法に基づき、「業務の適正を確保するための体制」に関する規則を決議し、執行役が整備・運用すべき内部統制を具体的に定めています。執行役は、本規則に定められた事項のみならず、自らが担当する職務において内部統制を整備・運用することにより自律性を確保し、業務執行の機動性と柔軟性を高めています。
取締役会は、このような体制のもと、執行役の業務執行状況を確認するとともに、業務執行や意思決定のプロセスなど内部統制の状況について株主の皆様や社会の視点でその妥当性を点検しています。
取締役および執行役のそれぞれが職務を執行し、その責任を果たしながらも相互に意思疎通をはかって信頼関係を構築し、ともに企業価値を向上させ、社会価値の創造に貢献していく、このような仕組みが当社のコーポレートガバナンスの特長です。
ロ) 独立社外取締役を中心としたコーポレートガバナンス充実に向けた継続的、自律的な仕組み
当社のコーポレートガバナンスの実効性を支えるのは、取締役会の過半数を占める独立社外取締役の存在です。このため、ステークホルダーズの期待に応え、経営の監督機能を高めるために、社外取締役の選任においてはその独立性・中立性を最重視しています。
そして、独立社外取締役を中心として、①指名委員会における独立性・中立性のある社外取締役の選任システム、②社外取締役である取締役会の議長のリーダーシップによる取締役会等の運営、③ステークホルダーズとの対話やサクセッションプランの検討など、幅広くコーポレートガバナンスに関する議論が行われるhhcガバナンス委員会、④取締役会および各委員会のPDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルを回すコーポレートガバナンス評価など、継続的かつ自律的なコーポレートガバナンス充実の仕組みを構築し、これを運用しています。
0104010_002.png
ハ) 機動的な意思決定と業務執行を担う執行部門の体制
i. アドバイザリーボード等の執行部門における会議体
当社は、業務執行の最高意思決定機関としてCorporate Strategy Committeeならびに Growth & Operating Committeeを設置するとともに、中長期的な研究開発の方向性、ポートフォリオ戦略・戦術等を検討するエーザイ サイエンティフィック アドバイザリーボード(世界的に著名な研究機関の教授・研究者で構成)、およびESG、SDGsを中心とする非財務資本への取り組み向上について検討するサステナビリティ アドバイザリーボード(国際政策に精通した国内外の外部専門家で構成)など、CEOの意思決定をサポートする仕組みを構築しています。そのほか、コンプライアンス委員会、リスクマネジメント委員会、サステナビリティ委員会、人権啓発推進委員会等の会議体を設置しています。
ⅱ. グローバルな内部統制システムの構築と運用
取締役会は、執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則を定め、執行役は、これに基づき自らが担当する職務において内部統制システムを整備・運用しています。また、当社はグローバルに執行役を配置し、海外子会社における内部統制システムを担当執行役が直接的に構築し、その運営を行っています。
ⅲ. 説明責任とステークホルダーズを意識した経営の浸透
3カ月に1度、執行役全員が取締役会に出席し、執行部門での意思決定や各執行役の業務執行の状況を取締役会に報告しています。それ以外に重要な事案や報告事項が生じた場合には適宜取締役会に報告しています。執行役が取締役会への報告、説明責任を負うことにより、執行部門での意思決定や政策・施策の合理性や透明性が高まり、ステークホルダーズを意識した経営が浸透しています。
0104010_003.png2026年4月1日時点
ニ) コーポレートガバナンスに関する取り組み
i. ステークホルダーズとの対話
2025年度は、当社の主要なステークホルダーズである患者様と生活者の皆様、株主・機関投資家の皆様および社員との対話を以下のとおり行いました。また、年度末に開催したhhcガバナンス委員会では、こうした対話を振り返り、対話の結果を取締役会の監督機能に活かすべく議論を行いました。
1) 患者様と生活者の皆様との対話
以下の対話および研修を通じて、患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽に共感する重要性や、企業理念であるhhcとその実践への理解を深めました。
・卵巣がんサバイバーとの対話(筑波研究所)
・若年性認知症当事者様との対話(新任組織長hhc研修)
・hhc Initiative 2025への出席
・認知症VR(Virtual Reality)体験研修
2) 機関投資家の皆様との対話
・2025年度も機関投資家の皆様とより深く、経営の監督機能の向上にむけた議論を行うために個別による対話を実施しました。アナリスト、ファンドマネージャーを中心に11社(国内8社、海外3社)とウェブ会議システムにて、情報共有と意見交換を行いました。
・経営の課題、機関投資家の皆様が社外取締役に期待していること等、双方が踏み込んだ意見交換ができ、対話で得た指摘や知見は取締役会における議論や経営の監督機能向上に活かしています。
3) 社員との対話
・社員の代表である労働組合(ユニオン)の代表メンバーとの対話を実施しました。ユニオン側の専従役員および中央執行委員10名と社外取締役7名が2グループに分かれ、中期経営計画(EWAY Future & Beyond)における課題認識や現場への浸透度について意見交換を行いました。
・川島工園を訪問し、川島工園全体の概要にくわえ、品質保証体制および製剤研究部の概要について、工園長をはじめとする各組織長から説明を受け、質疑応答および意見交換を行いました。
・筑波研究所を訪問し、CSOより新DHBL(Deep Human Biology Learning)体制について説明を受けた後、DHBLにおける5つの研究領域の組織長との意見交換および若手リーダーとの懇談会を実施するとともにラボツアーにも参加し、創薬研究活動および組織体制について理解を深めました。
・営業第一線との対話の一環として、2025年度は米国子会社ESI(Eisai Inc.)社員とオンラインで対話を実施しました。ESIからは6名の社員が参加し、レケンビの戦略とフィールド活動、競合品との差別化、医療情報提供の実態とウェブツールの活用などについて説明を受け、質疑応答および意見交換を行い、米国における当社の活動への理解を深めました。
ii. コーポレートガバナンス評価の実施
1) 当社のコーポレートガバナンス評価の仕組み
コーポレートガバナンス評価は、前年度の課題認識等に基づき、取締役会等の活動状況を点検・評価し、次年度に向けた課題抽出および改善策等を示すことでPDCA(Plan-Do-Check-Action)のサイクルを回しています。
「取締役会の実効性向上」に焦点を当てたコーポレートガバナンス評価の仕組み
0104010_004.png2) コーポレートガバナンス評価結果
2026年4月23日、当社取締役会は、「コーポレートガバナンスプリンシプルの自己レビュー」、「内部統制関連規則の自己レビュー」およびhhcガバナンス委員会が取りまとめた「取締役会評価」の結果について審議し、「2025年度コーポレートガバナンス評価」を決議しました。
コーポレートガバナンスプリンシプルおよび内部統制関連規則については、規定を逸脱した運用等は認められず、取締役および執行役等がコーポレートガバナンスの充実に向け、適切に職務を行っていることを確認しました。また、取締役会評価については、2024年度取締役会評価で抽出された2025年度の課題に対し、2025年度における対応状況を確認、評価し、次年度に向けた課題等を認識しました。
3) 2026年度に向けた主な取り組み
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(b) 当社の各機関について
当社は、指名委員会等設置会社として法定機関である取締役会、指名・監査・報酬の各委員会および取締役会で選任された執行役を設置しています。
当社の取締役会の議長および指名・監査・報酬の3委員会の委員長は社外取締役が務めており、透明性の高い経営を確保する仕組みを構築しています。
また、法定機関ではありませんが、社外取締役だけで構成されるhhcガバナンス委員会を設置し、委員長も社外取締役が務めています。
当社の2025年度における各機関の人員構成、主な任務および活動内容は、次のとおりです。
イ) 取締役会(11名(うち女性2名):社外取締役7名、社内取締役4名、議長:社外取締役、任期1年)
[取締役会の任務]
・経営の基本方針、執行役の選任、剰余金の配当等の決定など、法令、定款および取締役会規則で定められた重要事項の決定を行う。
・執行役からの報告、ならびに指名委員会、監査委員会、報酬委員会、hhcガバナンス委員会からの報告に基づき、取締役および執行役の職務の執行を監督する。
[取締役議長からのメッセージ](社外取締役 池 史彦)
・2025年度は取締役会として、3カ年計画の策定を執行部門に要請し、「3-year Growth & Operating Plan(3カ年計画)」として、複数回に亘り報告を受け、議論・検討を行いました。取締役会では、最重要項目として位置付けた各戦略について、それぞれの担当執行役からこの3カ年での具体的な目標や実行策について報告を受けました。各重点戦略と数値目標としての事業計画との紐づけ、取締役会において各施策の進捗のモニタリングが可能となるKPIの設定などについて指摘しました。さらに社内外のステークホルダーズへの発信プロセスなど、多様かつ幅広い視点から意見を述べ議論を尽くし、決議しました。
・また、アルツハイマー病治療薬である「レケンビ」については、普及・競合状況、米国の皮下注射製剤の上市後の状況や欧州における承認状況、世界各国の保険償還の状況など、必要に応じてその都度、執行部門より詳細な報告を受け、活発な議論を行いました。特に、米国については、アルツハイマー病の確定診断に繋がる血液バイオマーカー活用状況や処方医師数・新規投与患者様数の推移やマーケットシェアの状況など詳細な報告を受け議論を行いました。
・今後、世界中の「レケンビ」を必要とされている患者様に如何に早く、適切な情報とともにお届けしていくかを最大のテーマとして引き続き監督していきます。社外取締役は様々なステークホルダーとのエンゲージメントを通じて得た課題感や期待を認識しつつ、リーダーシップを発揮し、常に最良のガバナンスを追求しながら、企業価値の向上をはかり、皆様のご期待に応えてまいります。
[報告を受け議論を行った主な事項]
・3-year Growth & Operating Plan(3カ年計画)の策定
・アルツハイマー病治療剤「レケンビ」(一般名:レカネマブ)について、米国の皮下注射製剤の上市後の状況、欧州における承認状況および保険償還の状況などの現状と課題
・機動的な戦略投資を可能とする資金調達の多様化を含む新ファイナンスポリシー
・研究開発体制の3カ年計画における課題と戦略アップデート
・hhcエコシステムの進捗報告 など
ロ) 指名委員会(3名:社外取締役3名(うち女性1名)、委員長:社外取締役、任期1年)
[指名委員会の任務]
・取締役の選任および解任に関する株主総会議案の内容を決定する。
・当社のコーポレートガバナンスの実効性を支えるのは取締役会の過半数を占める社外取締役の存在であるとの認識に基づき、独立性・中立性のある社外取締役を選任するために「社外取締役の独立性・中立性の要件」を定める。
・取締役会が、様々なステークホルダーズの期待に応え、監督機能を発揮できるよう、多様なバックグラウンドを有する取締役候補者を決定する。
・指名委員会の職務を執行するために必要な基本方針、規則および手続き等を定める。
[指名委員会委員長からのメッセージ](社外取締役 森山 透)
・当社のコーポレートガバナンスの実効性を支えるのは、取締役会の過半数を占める独立社外取締役の存在であり、そして様々なステークホルダーズの期待に応え、経営の監督機能を高めるために、①厳格に独立性・中立性のある社外取締役候補者を選ぶこと、②取締役会を多様なバックグラウンドの取締役で構成することの2点が指名委員会の重要なミッションであると考えています。
・2025年度は、継続的なボード・サクセッションに係るシミュレーションおよび女性取締役比率30%に向けたロードマップの検討の結果、初めて女性取締役を計3名選任することとなりました。その他、取締役の多様性・バックグラウンドの考え方、社外取締役の独立性・中立性の要件の改正および開示などに関して、議論・検討を行いました。
・また、社外取締役候補者として医学・薬学の専門家を選任することに関し、hhcガバナンス委員会および指名委員会において議論・検討を行いました。非業務執行の社内取締役に医学・薬学など製薬ビジネスに関する監督機能を期待しており、医学・薬学の専門家の社外取締役にどういった観点での監督を求めるべきかについて引き続き検討することを確認しました。
・指名委員会は今後も、当社のコーポレートガバナンスの向上に資するべく、ボード・サクセッションの中長期的なシミュレーションなども行いながら、社内取締役を含む取締役会の構成や多様性の検討等、取締役会の機能発揮に結びつく取締役候補者の選任を進めてまいります。
[活動状況の概要]
・取締役候補者選任に係る諸課題(取締役会の女性比率30%達成に向けた検討、指名委員会等設置会社制度の見直しにおける当社指名委員会の機能、取締役の多様性・バックグラウンドの基本的な考え方など)の検討
・社外取締役候補者として医学・薬学の専門家を選任することについての検討
・将来を見通したボード・サクセッションに係るシミュレーションの実施 など
ハ) 監査委員会(5名(うち女性1名):社外取締役3名、社内取締役2名、委員長:社外取締役、任期1年)
[監査委員会の任務]
・監査委員会は、法令、定款、取締役会および監査委員会が定める規則等ならびに年間の監査計画に基づき、執行役から独立した組織である経営監査部を指揮して、以下の監査などを実施し、監査報告を作成する。
①取締役および執行役の職務執行の監査を行う。(執行役が行う職務の執行の適正を確保する体制の整備・運用状況の監査を含む)
②事業報告およびその附属明細書、ならびに計算関係書類に関する監査を行う。
③会計監査人の活動を年間を通じて監視・検証し、その監査の方法および結果の相当性などを判断する。
・株主総会に提出する会計監査人の選任および解任ならびに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容を決定する。また、会計監査人の報酬等の決定への同意を行う。
[監査委員会委員長からのメッセージ](社外取締役 金井 沢治)
・監査委員会は、事業年度ごとに、重要なリスクなどを検討の上、監査計画を定めて、監査を実施しています。今年度の主な監査等の活動は次の通りです。
1.執行役の職務執行の監査として、監査委員会に執行役を招請し、経理・財務、内部監査、内部統制推進、事業開発などの各担当職務について報告を受けました。また、取締役会が定めた規則に基づきインシデント等についての報告を適時に受領するとともに、執行役の職務執行の適正を確保する体制の整備に関して、リスクの管理状況等の報告を定期的に受けました。加えて、年度ごとに定める重要監査テーマについて、監査の対象とした執行役から報告を受領しました。
2.グループの内部監査部門から、監査の実施結果等の報告を定期的に受け、その内容を確認しました。
3.会計監査人から、監査・期中レビュー等の報告を受けるなど、定期的にコミュニケーションをとるとともに、必要に応じて監査への立会いを行うなどして、その活動を監視・検証し、独立性や監査品質の管理状況等を確認しました。
・これらの監査等の活動を行った結果、いずれにおきましても問題を認めませんでした。また、活動の状況について適時に取締役会へ報告するなど、当社のガバナンス強化に寄与しました。
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ニ) 報酬委員会(3名:社外取締役3名(うち女性1名)、委員長:社外取締役、任期1年)
[報酬委員会の任務]
・取締役および執行役の報酬等の内容にかかる決定に関する方針および個人別の報酬等の内容を公正性および透明性をもって決定する。
・取締役の報酬等については、取締役が、ステークホルダーズの共同の利益と長期的な企業価値の向上に向けて、その職務である経営の監督機能を充分に発揮するのに相応しい報酬として決定する。
・執行役の報酬等については、執行役の担う職務の重要度、責任の重さを十分に反映した競争力のある報酬とし、経営者報酬としての納得性を高めるとともに、中長期の当社企業価値の向上および社会善の実現ならびに社会のサステナビリティへの貢献に対し、執行役が強く動機付けられる内容として決定する。
・取締役および執行役の報酬等を決定するにあたり、その客観性を確保するために社外の調査データ等を積極的に取り入れるとともに、報酬等の決定プロセスの妥当性についても審議し、これを決定する。
・報酬委員会の職務を執行するために必要な基本方針、規則および手続き等を定める。
[報酬委員会委員長からのメッセージ](社外取締役 リチャード・ソーンリー)
・報酬委員会は、取締役や執行役の報酬等の内容を決定するという重要な経営の監督責任を有しており、その役割として報酬決定の「公正性と透明性の確保」、「株主を含むステークホルダーズの皆様への説明責任」を重視しています。
・また、報酬委員会は、経営の監督機能を十分に発揮するために適切な取締役の報酬等を決定しており、執行役の報酬等については、当社の中長期的な企業価値を向上させ、社会の利益とサステナビリティに貢献することを強く動機付けるとともに、優れたグローバル人材を惹きつける競争力のある報酬とすることを決定しています。
・2025年度の報酬委員会は、2023年度より導入した取締役および執行役の報酬制度の運用上の課題などを点検し、株式報酬の在任時交付部分にかかる中長期目標の設定方法について見直しを検討するなど改善に取り組みました。
・また、インセンティブ性の高い執行役の業績連動型報酬制度を納得性高く運用するために、業績連動型報酬(賞与、株式報酬)の評価期間(事業年度)と執行役の任期のズレを解消することを企図し、4月開催の報酬委員会において執行役の個人別業績目標の設定を行うなど必要な対応を実施しました。2026年度も引き続き、報酬制度の運用を進め、改善を重ねてまいります。
・報酬委員会は、株主を含むステークホルダーズの皆様への説明責任を果たすべく、今後とも引き続き厳格な活動を継続してまいります。
[活動状況の概要]
・2023年度から運用を開始した取締役および執行役の報酬制度のレビュー
・全社業績目標(財務および非財務)達成度の決定および執行役の賞与、株式報酬の決定
・取締役および執行役の個人別報酬等の決定 など
ホ) hhcガバナンス委員会(7名:社外取締役7名(うち女性2名)、委員長:社外取締役、任期1年)
[hhcガバナンス委員会の任務]
・ステークホルダーズとの対話に積極的に取り組み、得られた知見を取締役会における議論の充実に活かす
・代表執行役CEOから提案される将来の代表執行役CEOの育成計画について情報を共有するとともに助言等を行う
・取締役会の経営の監督機能の実効性を評価する。取締役会等の運営に関し課題がある場合、取締役会にその改善について提案する
・当社のコーポレートガバナンスおよびビジネスに関する事項等について幅広く議論し、もってコーポレートガバナンスの継続的な充実を図る
[hhcガバナンス委員会委員長からのメッセージ](社外取締役 池 史彦)
・hhcガバナンス委員会は社外取締役のみで構成する任意の取締役会内委員会として、コーポレートガバナンス充実に向けた取り組みを行っています。
・2025年度は特に、CEOのサクセッションプランの検討について、候補者および候補者を支える執行役との対話を複数回にわたり実施するとともに、執行部門における重要な意思決定会議体を傍聴するなどの取り組みを実施しました。このような直接的な対話や傍聴を通じ、候補者の育成や次世代の執行体制の構築、マインドセットの変革を促すことに努めています。また、候補者の評価、新体制の執行運営体制に関する助言、交代時期の判定基準などを継続的に協議しています。
・その他、ステークホルダーズとの対話を積極的に実施しました。海外を含めのべ11社の機関投資家と社外取締役との個別対話においては投資家等から見た経営課題を確認し、中期経営計画や財務戦略、CEOサクセッションなど率直な意見交換を実施することにより、取締役会による経営の監督に活かしました。また、社員の代表である労働組合の代表メンバーやアメリカスリージョン現地社員などと社外取締役との情報共有とディスカッションも実施し、社員との対話を通じて、多様な視点を取り込み、経営の監督に活かしています。
・引き続き、社外取締役のみで構成されるhhcガバナンス委員会の活動の充実をはかり、取締役会の経営の監督機能を高めて、コーポレートガバナンスおよび企業価値の向上に取り組んでまいります。
[活動状況の概要]
・ステークホルダーズとの対話および振り返りの実施
・サクセッションプランの情報共有と検討および候補者等との対話を実施
・「取締役会の実効性向上」に焦点を当てた取締役会の実効性評価の実施
・「取締役会の振り返り」を取締役会後に実施し、確認・フォロー事項の整理
・取締役会およびhhcガバナンス委員会の議題の選定 など
<2025年度に設置していた機関と構成員の氏名、役職および2025年度の出席状況>
構成員の氏名取締役会指名委員会監査委員会報酬委員会hhcガバナンス
委員会
内藤 晴夫取締役兼
代表執行役CEO
16/16回(100%)
----
池 史彦取締役議長
(社外)
16/16回(100%)
---
16/16回(100%)
三浦 亮太取締役(社外)
15/16回(94%)
-
11/11回(100%)
-
14/16回(88%)
加藤 弘之取締役
16/16回(100%)
-
7/7回(100%)
--
リチャード・
ソーンリー
取締役(社外)
16/16回(100%)

9/9回(100%)
-
12/12回(100%)

16/16回(100%)
森山 透取締役(社外)
16/16回(100%)

9/9回(100%)
-
12/12回(100%)

16/16回(100%)
安田 結子取締役(社外)
16/16回(100%)

9/9回(100%)
-
12/12回(100%)

16/16回(100%)
金井 沢治取締役(社外)
16/16回(100%)
-
11/11回(100%)
-
16/16回(100%)
高橋 健太取締役
16/16回(100%)
-
11/11回(100%)
--
岡田 安史取締役
14/14回(100%)
----
上田 亮子取締役(社外)
14/14回(100%)
-
7/7回(100%)
-
13/13回(100%)
三和 裕美子取締役(社外)
2/2回(100%)
-
4/4回(100%)
-
3/3回(100%)
加藤 義輝取締役
2/2回(100%)
-
4/4回(100%)
--

(注1) 表中の◎および○は各委員会における委員長および委員を示しています。
(注2) 2025年6月18日に退任した三和裕美子氏、加藤義輝氏は同日前までの出席状況を記載しています。
(注3) 2025年6月18日に就任した岡田安史氏、上田亮子氏は同日以降の出席状況を記載しています。
(注4) 加藤弘之氏は2025年6月18日に新たに監査委員会委員に就任したため、同日以降の出席状況を記載しています。
(注5) hhcガバナンス委員会には、サクセッションプランの情報共有など、テーマにより社内取締役が参加する場合もありますが、hhcガバナンス委員会委員の出席状況についてのみ記載しています。
③ 企業統治に関するその他の事項
(a) 内部統制システムとリスク管理体制の整備の状況
イ) 業務の適正を確保するための体制の整備および運用状況
当社は、会社法第416条および会社法施行規則第112条に基づき、「監査委員会の職務の執行のために必要な事項に関する規則」および「執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則」を取締役会で決議しています。両規則は以下のウェブサイトからご覧いただけます。https://www.eisai.co.jp/company/governance/cgregulations/index.html
「監査委員会の職務の執行のために必要な事項に関する規則」(以下、本規則)の運用状況
ⅰ) 当社監査委員会の職務を補助すべき当社の取締役および使用人に関する事項
当社は、監査委員会の職務を補助すべき部署として経営監査部を設置しています。経営監査部員は、監査委員会の指示ならびに監査委員会が定める規則および年度ごとの監査計画に従い業務を遂行しており、服務については就業規定の定めに従っています。また、監査委員会の職務を補助すべき取締役は置いていません。
ⅱ) 経営監査部の当社執行役からの独立性に関する事項および経営監査部に対する当社監査委員会の指示の実効性の確保に関する事項
経営監査部長および部員は、本規則の定めに従い、監査委員会の指揮命令に基づき業務を実施しています。また、経営監査部長および部員の評価は、監査委員会がすべて実施し、経営監査部員の任命、異動についても、監査委員会の同意を得て実施しています。
ⅲ) ENW*企業の役員および使用人が監査委員会に報告するための体制
監査委員会は、すべての執行役から本規則で定めた項目について、毎月1回、報告を受領しています。重要事項に関しては、即時に報告を受けています。また、監査委員会監査計画に重要な社内会議を定め、その議論や決議の状況について監視しています。
チーフコンプライアンスオフィサーは、コンプライアンス・カウンターが入手したコンプライアンスに関する事項のうち、重大なものについては直ちに監査委員会へ報告する体制を構築しています。また、当社執行役に関する事項については、監査委員会が設置する内部通報窓口へ直接連絡することも可能です。さらに、監査委員会は、ENW企業の監査役との情報共有によりその活動状況について情報を入手しています。
* ENW(Eisai Network Companies)とは、当社および子会社と関連会社で構成されている企業グループのことです。
ⅳ) 前項の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
コンプライアンス・ハンドブックではコンプライアンス上の懸念を報告することをENW企業の役員および従業員に求めるとともに、当該報告者への報復行為を禁止しています。コンプライアンス・カウンターでは、報告者の保護を含む運用規則を整備・運用しています。また、就業規定においても、報告者への報復行為等を固く禁じています。監査委員会は、月次にコンプライアンス・カウンターの運用状況について不利な取り扱いの有無を含めて確認しています。
ⅴ) 監査委員の職務執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項
監査委員会の職務執行のためのすべての費用は、執行部門から制限を受けることなく処理されています。
ⅵ) その他監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査委員会は、会計監査人および内部監査部門からそれぞれの監査計画および監査結果を入手し、監査委員会の監査が実効的に行われるようにしています。また、その監査活動の中で、会計監査人および内部監査部門等と必要な情報を共有しています。
「執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則」の運用状況
ⅰ) 当社執行役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制
情報の保存と管理を担当する執行役を任命し、当該執行役が執行役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する規則として、「ENW秘密情報セキュリティポリシー」および「秘密情報セキュリティ規程」をはじめとする規則を整備し、研修会を継続的に実施し、情報の取り扱いの徹底をはかっており、これらの状況が取締役会および監査委員会に報告されています。
ⅱ) ENWの損失の危険の管理に関する規程その他の体制
内部統制担当執行役は、ENWの損失の危険を管理し、自ら評価するための仕組みとしてCSA(Control Self-Assessment:統制自己評価)を導入し、執行役が主導するリスクマネジメント、内部統制の整備・評価を支援しています。この CSAを活用するなどして、各執行役は、担当職務(国内外)における重要な損失の危険(重要リスク)および子会社(国内外)における重要リスクを認識し、適切な管理体制を整備・運用しています。
特に会社に重大な損失を及ぼしうる複数の部門に関係する損失の危険に関しては、チーフフィナンシャルオフィサー(財務)、ゼネラルカウンセル(法務)、サステナビリティ担当執行役(環境)、総務担当執行役(災害)、品質担当執行役(製品品質)、グローバルセーフティ担当執行役(副作用)が責任を担っており、連結決算業務に関する規則、インサイダー取引を防止するための規則、事業継続計画、製品の品質を保証するための手順書や副作用情報の管理に関する規則等、必要な文書・規則を作成・運用し、社内ウェブへの掲載や対象者への研修等を通じて徹底をはかり、対策を講じるとともにこれらを運用しています。
また、ENWの損失の危険およびその対応の状況は、内部統制担当執行役が委員長を務めるリスクマネジメント委員会で一元管理し、内部統制の整備を推進しています。
ⅲ) ENWの職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社取締役会は業務執行の意思決定を大幅に執行役に委任するとともに、執行役の職務分掌と相互の関係を適切に決議しています。チーフHRオフィサーは、ENWにおける重要事項の意思決定手続きを定め、徹底しています。本手続きでは、ENWとして重要な事項に関する起案者、協議先、実施責任者、結果責任者等を定め、効率的な意思決定が行われる体制を整備しており、適宜、見直しが行われています。また、各執行役は、自らの担当職務における意思決定手続きを定めて、担当職務の効率的運用に努めています。執行役による重要な意思決定の状況については、取締役会に適宜報告されています。
ⅳ) ENW企業の業務執行を行う役員およびENW企業の使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
チーフコンプライアンスオフィサー兼内部統制担当執行役が、コンプライアンスおよび内部統制の構築を推進しています。
コンプライアンスについては、コンプライアンス・プログラムを整備し、実践しています。反社会的勢力との関係遮断に関しては、企業行動憲章およびコンプライアンス・ハンドブックに掲載するとともに、コンプライアンス研修を通じ、ENWに周知しています。
内部統制については、内部統制担当執行役が定めるENW内部統制ポリシーに基づき、すべての執行役が、自らの責任範囲において内部統制を構築・整備、運用しています。
リスク管理推進部では、各執行役が構築・整備、運用する内部統制を支援することを目的とし、日常的な業務リスクの低減に取り組む仕組みとして、全執行役を対象にしたCSAで全社的な重要リスクの把握を行っており、外的要因を含め、部門に共通したリスクを選定し、リスクマネジメント委員会で検討およびフォローを行っています。日本、北米、欧州、中国、アジアの各リージョンに推進組織もしくは推進担当者を設置し、リスク管理の支援を通じてグローバルに内部統制の推進を行っています。
内部監査は、コーポレートIA部および各リージョンの内部監査部門が、被監査組織とは、独立的、客観的な立場で実施しています。なお、すべての内部監査の結果を取締役会、監査委員会およびGrowth & Operating Committeeへ定期的に報告しています。
また、製薬企業特有の専門分野については、法令、定款に適合していることを確認する執行役を適切に任命しています。
ⅴ) 当社を除くENW企業の役員および使用人の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
当社は、ENW企業を統轄、管轄または管掌する執行役を職務分掌で定めています。ENW企業を担当する執行役は、各ENW企業の意思決定手続きの制定、重要な会議への出席、定期的な報告書等により、ENWから報告を受ける体制を整備しています。ENW企業の状況については、担当執行役から取締役会および監査委員会に適宜報告されています。
ロ) コンプライアンス・リスク管理
チーフコンプライアンスオフィサー兼内部統制担当執行役がコンプライアンス&インテグリティ部とリスク管理推進部を指揮し、コンプライアンスとリスク管理を推進しています。
ⅰ) コンプライアンスの推進
コンプライアンスを「法令と倫理の遵守」と定義して経営の根幹に据え、トップマネジメントのメッセージ発信、行動規範やルールの整備、啓発活動、研修体制や相談・通報窓口の整備・運用等からなる、以下のようなコンプライアンス・プログラムを実践しています。
1) コンプライアンス意識を醸成する啓発活動
・「コンプライアンス・ハンドブック」を16カ国語で作成し、すべての役員および従業員に提示しています。
・役員、階層、部門別等多様な研修会、e-ラーニング、各部署での研修用資材配信など、様々な媒体を駆使し、教育研修を継続して実施しています。
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2) コンプライアンス・カウンター、お取引先コンプライアンス通報窓口の活用と監査委員会への報告
・ 本社をはじめENW各社にコンプライアンス・カウンターのほか、社外弁護士による相談窓口やオンブズパーソンが運営する相談窓口、世界各リージョンから本社に直通で通報を行える窓口を設置しています。
・ お取引先様の役員および従業員の方々にも、当社が関連するコンプライアンス違反に関する通報窓口のほか、人権の観点から取引先社内で発生している事象を通報できるグリーバンスメカニズムも整備しています。
・ コンプライアンス・カウンターやお取引先様コンプライアンス通報窓口への通報受付件数の状況について、毎月、監査委員会に報告しています。
・ チーフコンプライアンスオフィサーやコンプライアンス・カウンターが入手した情報のうち、重大なものについては、秘匿性を確保した上で直ちに監査委員会へ報告する体制を構築しています。
3) 贈収賄・汚職の防止
誠実なビジネス活動の推進に対する強い想いに基づく「ENW贈収賄・汚職の防止に関するポリシー」を策定し、社内のみならずお取引先様にもご協力をお願いしている透明性のある取引の実現に向けた調査を実施しています。
4) コンプライアンスに則ったプロモーション
グローバルにコンプライアンスに則ったプロモーション活動を行っています。また、企業活動が高い倫理性のもとに行われていることを広く社会にご理解いただくため、日本製薬工業協会(製薬協)や各国で定める法令・ガイドラインに則り、医療機関等および患者団体に対する支払いを公開しています。
ⅱ) リスク管理の推進
当社では、会社法に基づき、取締役会が「執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則」を制定し、執行役による内部統制の構築・整備、運用状況を監督しています。また、代表執行役CEOは、内部統制担当執行役を任命し、当該執行役は、すべての執行役が担当職務のリスクを識別し、そのリスクを許容範囲に管理すること(リスク管理)で内部統制を構築・整備、運用することを推進しています。
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当社では、全社におけるリスク管理を適正に行うため、リスク管理のツールの一つとして、CSA(Control Self-Assessment:統制自己評価)を実施しています。CSAは、毎年、全執行役を対象として実施しており、執行役による自身の管轄する部門のリスクの識別・評価を通して全社的な重要リスクを把握し、リスク対応の実施状況を確認することでリスク管理の実効性を高めています。
このCSAを通して識別されたリスクのうち、全社に共通するリスクは、リスクマネジメント委員会等で検討します。リスクマネジメント委員会は、内部統制担当執行役を委員長とし、取締役会の助言を受け、エーザイにおける特に重要な全社におけるリスクの共有およびその対応の検討を行う委員会です。リスクマネジメント委員会では、CSAから得られたリスクの把握と迅速かつ効率的なリスク対応を推進するとともに、社外の企業不祥事等の事案を参考に自社における潜在的なリスクを早期に感知し、リスクの顕在化防止に努めています。2025年度は、計5回のリスクマネジメント委員会を開催し(グローバル開催3回)、「コンプライアンス関連」、「サイバー攻撃・情報セキュリティ」などの重要リスクについて状況報告、議論、その後の対応の進捗確認が行われました。
ハ) 内部監査活動
当社では、独立性強化を目的として、内部監査担当執行役のもとに当社全体の内部監査を管理するエグゼクティブインターナルオーディターを設置し、当社の内部監査を担うコーポレートIA部をはじめ、北米、欧州、中国などの各地域の内部監査部門と協力しながら、グローバルな内部監査を実施しています。そして、当社の監査品質を高めるため、会計監査人との定期的な情報共有の場を設定し、的確かつ効率的な内部監査の実施に向けた連携に努めるとともに、社外有識者で構成された外部評価委員会を定期的に開催し、主要な内部監査の報告書や内部監査活動の自己評価結果などについて幅広く評価いただき、助言を受けています。
(b) 子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
「③ 企業統治に関するその他の事項 (a) 内部統制システムとリスク管理体制の整備の状況 イ) 業務の適正を確保するための体制の整備および運用状況 「執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則」の運用状況 ⅳ)およびⅴ)」に記載しています。
(c) 責任限定契約の内容の概要
当社は、10名の取締役(業務執行取締役等である者を除く)との間で、会社法第427条に基づき定めた当社定款第38条第2項にもとづく責任限定契約を締結しています。また、第114回定時株主総会で新たに就任予定の取締役候補者2名についても、当該契約を締結する予定です。当社の取締役が職務を遂行するにあたり善意にしてかつ重大な過失なくして当社に損害を与えた場合は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額を限度として損害賠償責任を負担するものとします。
(d) 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社では、以下の内容を概要とする役員等賠償責任保険契約を締結しており、2026年度中に更新する予定です。
・被保険者の実質的な保険料負担割合
保険料は特約部分も含め会社負担としており、被保険者の実質的な保険料負担はありません。
・填補の対象となる保険事故の概要
特約部分も合わせ、被保険者である役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと、または当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害について填補します。ただし、法令違反の行為であることを認識して行った場合等一定の免責事由があります。
(e) 取締役の定数および選解任の決議要件
以下のとおり定款で定めています。なお、取締役の資格制限および解任に関する決議要件について会社法と異なる定款の定めはありません。
項目および
定款条数
内容導入年理由
取締役の定数
(第20条)
取締役は、15名以内とする2001年
以後表記を改め、現在に至る
厳しい経営環境に適確かつ迅速に対応するため、コーポレートガバナンスを充実し、経営体制の改革を実施したため
取締役選任の
決議要件
(第21条第2項)
取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う1974年
以後法律改正等により表記を改め、現在に至る
取締役選任についての定足数を明確にするため
累積投票の排除
(第21条第3項)
取締役の選任決議は、累積投票によらない1974年
2006年に表記を統一し、現在に至る
商法改正に基づき、累積投票の完全な排除をするため

(f) 取締役会で決議できる株主総会事項
以下のとおり定款に定めています。なお、取締役会決議事項を株主総会では決議できないこととした事項はありません。
項目および
定款条数
内容導入年理由
取締役および
執行役の
責任免除
(第38条第1項)
本会社は、会社法第426条 第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)および執行役(執行役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる2004年
以後会社法施行により表記を改め、現在に至る
指名委員会等設置会社への移行に伴い、取締役、執行役が職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮することができるようにするため
剰余金の配当等
(第40条)
本会社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会が定める2006年
自己株式の取得については、2004年に定款授権により、剰余金の配当についても、同年の委員会等設置会社(現 指名委員会等設置会社)への移行に伴う法律の規定により、取締役会決議とされていたものを会社法の施行に対応して、表記等を整理した
剰余金の配当等を機動的に行うため

(g) 株主総会の特別決議要件
以下のとおり定款に定めています。
項目および
定款条数
内容導入年理由
株主総会の
特別決議要件
(第17条第2項)
会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の
3分の2以上をもって行う
2003年
以後会社法施行により表記を改め、現在に至る
株主総会の円滑な運営を行うため(商法等の一部を改正する法律(平成14年法律第44号)が2003年4月1日に施行され、特別決議の定足数が緩和できることとされた)

(h) 株式会社の支配に関する基本方針
イ) 当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容
当社は、「患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献する」との企業理念(hhc理念:ヒューマン・ヘルスケア理念)を定款に規定し、ステークホルダーズの皆様と共有してきました。
当社は、2021年4月よりスタートした中期経営計画「EWAY Future & Beyond」において、視点を転換し、貢献先を従来の「患者様とそのご家族」から「患者様と生活者の皆様」に大きく拡大して、「生ききるを支える」をビジョンとして人々に貢献するソリューションの創出に取り組んでいます。
上記の理念や考え方を実現するために、当社はhhcecoモデルを推進しています。hhcecoモデルとは、人々の健常な状態から高リスク、発症・治療、経過観察/予後の状態までを支えるエコシステムを、患者様、医療従事者、アカデミア、企業、自治体など様々なステークホルダーと連携して構築することで価値を提供するビジネスモデルです。その第一歩として、当社は認知症エコシステムの構築に取り組んでいます。具体的には、エーザイが保有する臨床試験やコホート研究、プロダクトサービスを通じて取得したヘルスケアデータを活用して、我々の現在の主軸事業である創薬開発に留まらず、創薬技術だけでは解決できない課題に挑む新技術による非創薬ソリューションの開発、および自社・他社のさまざまなソリューションと幅広いユーザーを結びつける認知症プラットフォームの構築を目指しています。創出されたデータ・モデル、創薬/非創薬ソリューションなどさまざまなプロダクトをのせた認知症プラットフォームを中核として認知症エコシステムが拡大することで、当社のみならず、他産業や自治体における商品の高度化やサービスの向上が可能となり、認知症の当事者様に対して最適なタイミングで最適な選択肢が提供できると考えています。企業理念であるhhcと、このエコシステムを統合したビジネスモデルを実現するhhceco企業をめざします。
さらに、当社は「医療較差の是正」に注力し、リンパ系フィラリア症治療薬の無償提供をはじめとした医薬品アクセスの改善に向けた取り組みを継続しています。熱帯病治療薬の研究開発においても、様々なパートナーシップにより豊富なパイプラインを構築しています。当社は、「日常と医療の領域で生活する人々」へ我々の製品と希望を届ける努力を惜しみません。
しかし、当社事業を取り巻く競争関係の激化、企業買収に対するわが国における法制度・企業文化の変化・変容等を踏まえると、当社の経営方針に重大な影響を与える買付が行われることも予想されます。
もとより当社は、当社の株式を大量に取得したり、当社の経営に関与しようとする買付については、それが当社の企業価値を大きく向上させるものであれば、これを一概に否定するものではありません。
以上より、当社は、日本発のイノベーション企業として、hhc理念とそれを実現することに動機付けられた社員の存在、理念実現のための知の創造活動(hhc活動)、そして社会善(人々の健康憂慮の解消と医療較差の是正)を効率的に実現するビジネス展開などが当社の企業価値の源泉であると考えており、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、中長期的に当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に努める前提において、このような源泉を十分に理解する必要があります。
ロ) 基本方針の実現に資する取組みおよび基本方針に照らして不適切な者によって当該株式会社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
ⅰ) 基本方針の実現に資する取り組み
当社は、前記イ)のとおり、中期経営計画「EWAY Future & Beyond」に基づいた取り組みを進めています。これらの具体的な内容については、「第2 事業の状況、1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」をご参照ください。
また、当社は、2004年に委員会等設置会社(現指名委員会等設置会社)に移行し、経営の監督機能と業務執行機能を明確に分離することにより、経営の公正性・透明性を確保するとともに、経営の活力を増大させることがコーポレートガバナンスの要諦であると考えています。当社は、常に最良のコーポレートガバナンスを追求し、その充実に継続的に取り組んでいます。
ⅱ) 基本方針に照らして不適切な者によって当該株式会社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
万が一、当社の企業価値向上の源泉を理解せず、企業価値・株主共同の利益を毀損する恐れのある買収提案や買付がなされた場合には、株主の皆様が検討のために必要な時間と情報を確保するとともに、必要に応じて、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するために、その時点において採用可能な適切と考えられるあらゆる施策(いわゆる買収防衛策を含む)を講じてまいります。
ハ) ロ)の取り組みに関する当社取締役会の判断およびその理由
当社としては、前記イ)記載の通り、企業価値・株主共同の利益の向上は、患者様と生活者の皆様のベネフィット向上により実現できるものと考えているところ、上記ロ)ⅰ)記載の取り組みは、そのような患者様と生活者の皆様のベネフィット向上に資すると考えています。
また、会社や株主に対して買付に係る提案内容や代替案等を検討するための十分な時間や情報を与えない買付をはじめとする不適切な買付や、定款で定めた理念実現のための日本発のイノベーション企業としての知識創造活動(hhc活動)やそれによって動機付けられた社員の存在、社会善(健康憂慮の解消、医療較差の是正)の効率的実現のためのビジネス行動、当社が患者様と生活者の皆様のベネフィット向上を実現するために必要不可欠な新薬の研究・開発体制、疾患の啓発や予防に資する情報・サービスの提供を含むhhcecoモデルの追求、高品質製品の安定供給、薬剤の安全性と有効性の情報の管理・提供の確保などを含む、企業施策を妨げるような買付がなされれば、当社の企業価値ひいては株主共同の利益が毀損されることになります。このため、当社としては、そのような買付を防止するために上記ロ)ⅱ)記載の措置をとることは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保の観点から適切であると考えています。
以上を踏まえ、当社取締役会は、上記ロ)記載の各取り組みは、前記イ)記載の基本方針に沿ったものであるとともに、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保に適うものであり、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。

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