有価証券報告書-第58期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/27 14:25
【資料】
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【項目】
105項目

事業等のリスク

現在、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。当社グループでは、これら事業等のリスクに関し、組織的・体系的に対処することとしておりますが、影響を及ぼすリスクや不確実性はこれらに限定されるものではありません。
①当社グループの事業に係わる法的規制
当社グループの事業は、日本国内における薬事法、医療保険制度、薬価制度などの規制および海外における各国の各種関連規制の影響を受けます。また、医薬品の開発、製造、輸入、流通等の各段階において様々な承認・許可制度等が設けられています。今後、予測できない大規模な医療行政の方針転換が行われました場合、当社グループの営業成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
②医薬品の研究開発に係わる活動
医療用医薬品の開発には、多額の研究開発投資と長い期間が必要なうえ、新規性の高い化合物を発見し医薬品として上市できる確率は決して高くありません。現在、杏林製薬㈱では、数品目の医療用医薬品の臨床試験を実施中ですが、期待する臨床効果が確認できない場合や予測できない副作用の発現等により研究開発を中止する可能性があります。
③他社との競合激化
医薬品業界は、技術革新など進歩が急速に進む環境下にあり、より有用性の高い医薬品の開発や同種の効能を有する医薬品の上市が当社グループの主要製品の売上動向に影響を及ぼす可能性があります。
④医療制度改革の影響
日本国内におきましては、医療用医薬品の薬価改定を含む医療制度改革が実施されております。当社グループで
は、予測可能な範囲でその影響を業績予想に織り込んでおりますが、予想可能な範囲を超えた薬価改定や医療保険制度の改定が実施された場合、営業成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤副作用の発現
新医薬品の安全性に関する情報は、限られた被験者を対象に実施した臨床試験から得られたものであり、必ずしも副作用の全てを把握することは出来ません。市販後、汎用された中でそれまでに報告されなかった未知の副作用によりその医薬品の使用方法が制限されることや、場合によっては発売中止になる可能性があります。
⑥製造の停滞・遅延
技術的・規制上の問題もしくは自然災害・火災などの要因により生産活動の停滞・遅滞もしくは操業停止などが起こった場合、当社の営業成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑦製品回収等
異物の混入等により当社グループの製品に欠陥が認められ製品の回収などの事態が発生した場合、営業成績等に悪影響を及ぼします。
⑧知的財産の保護
当社グループが国内外において知的財産を適切に保護できない場合、第三者が当社の技術を利用して当社グループ製品の市場ないしは関連する市場において悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業活動が他社製品の特許等、知的財産に抵触した場合、事業の中止・係争の可能性があります。
⑨訴訟リスク
当社グループの事業活動において、特許、製造物責任(PL法)、独占禁止法、環境保全、労務関連などの事柄において訴訟を提起される可能性があります。
⑩為替レートの変動
当社グループは、海外との輸出入を行っており、為替レートの変動は当社の売上高等に影響を与えます。
⑪他社との提携解消
当社グループでは、外部資源の有効活用を目的としてアライアンス戦略を推進し、国内外の製薬企業等と販売委
託・共同販売・共同研究等の提携を行っております。今後、何らかの事情によりこれらの提携関係を解消することになった場合、予定している営業成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑫ITセキュリティ及び情報管理
当社グループでは、業務上、ITシステムを多数利用していることから、システムの不備やコンピューターウイルス等の外部要因により、業務が阻害される可能性があります。また情報等の外部への流出により信用を失うことで業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。