有価証券報告書-第123期(2022/01/01-2022/12/31)

【提出】
2023/03/24 14:59
【資料】
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【項目】
138項目
36.主要な子会社
(1) 主要な子会社
当連結会計年度末の主要な子会社の状況は、「第1 企業の概況 4.関係会社の状況」において記載のとおりです。
前連結会計年度と比べ、子会社は5社増加、3社減少しています。
(2) 子会社に対する支配の喪失に伴う損益
前連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
(パーソナルケア事業の譲渡)
① 支配の喪失の概要
当社は、2021年7月1日付けで当社のパーソナルケア事業(以下「対象事業」という。)を当社および当社国内子会社(資生堂ジャパン㈱(以下「SJ」という。)および㈱エフティ資生堂)から会社分割により㈱ファイントゥデイ資生堂(以下「新FTS」という。)に承継させ、新FTSの全株式を㈱Oriental Beauty Holding(以下「OBH」という。)に譲渡しました。また、当社は2021年7月1日に現物出資によりOBHの完全親会社である㈱Asian Personal Care Holding(現、㈱ファイントゥデイホールディングス)の株式の35%相当を取得しました。なお、2021年10月1日付けでOBHを存続会社、新FTSを消滅会社とする合併が行われ、合併後のOBHの商号を㈱ファイントゥデイ資生堂(現、㈱ファイントゥデイ(2023年1月1日付けで㈱ファイントゥデイ資生堂より社名変更))に変更しています。
また、2021年7月1日に当社中国子会社2社(資生堂(中国)投資有限公司および資生堂化妆品制造有限公司)、2021年9月1日に当社中国子会社1社(資生堂香港有限公司)およびアジアパシフィック子会社2社(Shiseido Singapore Co., (Pte.) Ltd.、Shiseido Korea Co., Ltd.)は、対象事業に係る資産をOBHの関係会社に譲渡しました。
上記取引に加え、正味運転資本の減少等を調整した後の、株式および資産の譲渡対価合計は、143,153百万円です。なお、この調整は、前連結会計年度に計上した事業譲渡益に影響はありません。
上記を除くアジアで対象事業を展開する当社子会社7社(台湾資生堂股份有限公司、法来麗國際股份有限公司、Shiseido Thailand Co., Ltd.、Shiseido Malaysia Sdn. Bhd.、Shiseido Philippines Corporation、PT. Shiseido Cosmetics Indonesia、Shiseido Cosmetics Vietnam Co., Ltd.)は、2022年以降に対象事業に係る資産を譲渡しています。
なお、この会社分割、株式譲渡、資産譲渡および現物出資による株式取得は、当社およびOBHの間のPurchase Agreementに基づいて行われています。
以下、前連結会計年度に実行した国内対象事業の会社分割および株式譲渡、中国子会社3社およびアジアパシフィック子会社2社の対象事業に係る資産譲渡の内容となります。
② 支配喪失時の資産および負債の主な内訳
百万円
支配喪失時の資産の内訳
流動資産22,283
非流動資産577
支配喪失時の負債の内訳
流動負債11,463
非流動負債590

③ 受取対価と売却による収支の関係
百万円
現金による受取対価125,698
支配喪失時の資産のうち現金及び現金同等物-
事業の売却による収入125,698

④ 支配喪失に伴う損益
事業譲渡益132,019百万円のうち、旧子会社に対して保持している残余投資を支配喪失日現在の公正価値で測定することに起因する部分は17,018百万円です。これらは連結損益計算書の「その他の営業収益」に含まれています。
(プレステージメイクアップブランド「bareMinerals」、「BUXOM」および「Laura Mercier」の譲渡)
① 支配の喪失の概要
当社は、2021年12月6日付けで、アメリカ地域本社であり当社子会社である資生堂アメリカズCorp.(本社所在地:米国、デラウェア州、以下「資生堂アメリカ」という。)を通じ、プレステージメイクアップブランド「bareMinerals」、「BUXOM」および「Laura Mercier」の3ブランドに関して、プライベートエクイティファンドAdvent International Corporation(本社所在地:米国、マサチューセッツ州、以下「Advent」という。)が出資するAI Beauty Holdings Ltd. に関連資産(資生堂アメリカの子会社で、「bareMinerals」の日本での運営会社であるベアエッセンシャル㈱の全株式を含む)を譲渡しました。
資生堂グループは中長期経営戦略「WIN 2023 and Beyond」のもと、スキンビューティー領域をコア事業とするなど事業構造を転換しながら、抜本的な経営改革を実行し、2030年までにこの領域における世界No.1の企業になることを目指しています。新型コロナウイルス感染症の影響など外部環境が急激に変化する中、2021年~2023年の3年間は、収益性とキャッシュ・フローを重視し、”スキンビューティーカンパニー”としての基盤を盤石にするための取り組みを推進しています。
本戦略を推進し、ブランドの優先順位付け、ポートフォリオの最適化、および競争優位性の強化を行う中で、2010年に買収した「bareMinerals」、「BUXOM」、2016年に買収した「Laura Mercier」のメイクアップ3ブランドについては、従業員の雇用を優先事項としながら、外部への事業譲渡を選択することとしました。
本件関連資産の譲渡対価は700百万米ドル(80,577百万円)です。
決済は、譲渡価額の一部350百万米ドル(40,288百万円)について現金で行い、残りはセラーノート※(年限7年予定)により繰延決済予定です。当社は上記資産譲渡に関連して、運転資本の調整と当初資金の拠出等で118百万米ドル(13,582百万円)を譲渡先会社であるAI Beauty Holdings Ltd. に拠出しました。
(※)デットファイナンスの一種。売主が一部融資を行う。
② 支配喪失時の資産及び負債の主な内訳
百万円
支配喪失時の資産の内訳
流動資産11,875
非流動資産53,419
支配喪失時の負債の内訳
流動負債1,114
非流動負債848

③ 受取対価と売却による収支の関係
百万円
現金による受取対価40,288
事業譲渡に伴う運転資本拠出額△13,582
為替換算差額△1,194
支配喪失時の資産のうち現金及び現金同等物△1,272
事業の売却による収入24,238

④ 支配喪失に伴う損益
支配の喪失に伴って認識した事業譲渡益は1,824百万円であり、連結損益計算書の「その他の営業収益」に含まれています。
当連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(プロフェッショナル事業における会社分割および承継会社の株式譲渡、資産譲渡)
① 支配の喪失の概要
当社は、2022年7月1日付けで当社のプロフェッショナル事業(以下「対象事業」という。)を当社から会社分割により資生堂プロフェッショナル㈱(以下「SPI社」という。)に承継させ、SPI社の株式の80%をHenkel AG & Co. KGaA(以下「ヘンケル社」という。)の子会社であるHenkel Nederland B.V.に譲渡するとともに、Shiseido Professional (Thailand) Co., Ltd.の全株式をヘンケル社グループ会社に譲渡しました。また、当社中国子会社2社(資生堂(中国)投資有限公司、資生堂香港有限公司)およびアジアパシフィック子会社2社(Shiseido Singapore Co., (Pte.) Ltd.、Shiseido Korea Co., Ltd.)においては、対象事業の資産をヘンケル社のグループ会社に譲渡しました。
上記を除くアジアで対象事業を展開する当社子会社2社(法来麗國際股份有限公司、Shiseido Malaysia Sdn. Bhd.)は、譲渡対価は2022年12月に受領し、2023年1月1日付けで対象事業に係る資産を譲渡しました。
上記取引に加え、正味運転資本の減少等を調整した後の、株式および資産の譲渡対価合計は、11,884百万円です。なお、この調整は、当連結会計年度に計上する事業譲渡益に影響はありません。
なお、この会社分割、株式譲渡、資産譲渡は、当社およびヘンケル社間の2022年2月9日付けPurchase Agreementに基づいて行われています。
以下、2022年に実行した対象事業の譲渡の内容となります。
② 支配喪失時の資産及び負債の主な内訳
百万円
支配喪失時の資産の内訳
流動資産5,910
非流動資産1,155
支配喪失時の負債の内訳
流動負債3,414
非流動負債1,057

③ 受取対価と売却による収支の関係
百万円
現金による受取対価12,121
支配喪失時の資産のうち現金及び現金同等物3,020
事業の売却による収入9,101

④ 支配喪失に伴う損益
事業譲渡益10,901百万円のうち、旧子会社に対して保持している残余投資を支配喪失日現在の公正価値で測定することに起因する部分は2,060百万円です。これらは連結損益計算書の「その他の営業収益」に含まれています。