有価証券報告書-第94期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/26 14:27
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【項目】
152項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大を受け、感染防止のための緊急事態宣言の発令も行われ、行動変容を強いられながらの経済活動となりました。政府の金融・経済対策が打たれ一時的な持ち直しの動きがあったものの、11月以降に感染再拡大がみられるなど、厳しい状況が続いております。
当社損益に大きく影響する原油相場は3月に大暴落し、年初のUS$70/bblから4月にはUS$10/bbl台まで下落しました。その後徐々に上昇し6月以降はUS$40/bbl台で推移しておりましたが、12月に入り再びUS$50/bbl台をつけるに至り、経済、需給状況が反映されているとは思えない変動の激しい値動きとなり、当社にとっては厳しい環境となりました
このような環境下、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度に比べ、1,720百万円減少し、30,785百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度に比べ、1,145百万円増加し、23,505百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度に比べ、2,866百万円減少し、7,280百万円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高22,234百万円(前年同期比18.5%減)、営業損失2,079百万円(前年同期は営業損失655百万円)、経常損失2,852百万円(前年同期は経常損失767百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失2,878百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失848百万円)となりました。
なお、当社グループは、石油精製及び石油製品の製造販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比較して552百万円減少し1,401百万円となりました。
当連結会計年度末における区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、2,367百万円(前年同期は1,477百万円の収入)となりました。これは主として税金等調整前当期純損失2,829百万円、減価償却費995百万円、売上債権の減少額325百万円、たな卸資産の減少額978百万円、仕入債務の減少額1,561百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,231百万円(前年同期比202百万円の支出増)となりました。これは有形及び無形固定資産の取得による支出1,408百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、3,096百万円(前年同期比2,964百万円の収入増)となりました。これは主として短期借入金の純増額3,492百万円、長期借入れによる収入1,115百万円、長期借入金の返済による支出1,069百万円等によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績については、事業部門ごとに表示することに合理性がないため、主な製品ごとに表示しております。
区分数量前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)
ワックス
(パラフィン・マイクロクリスタリン)
72,625t0.415,526△11.6
重油165,911kl△4.96,475△28.0
合計-22,002△17.1

(注)1 金額は、販売価格をもって算出しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループの生産においては、そのほとんどを見込生産で行っておりますので、受注実績は記載しておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績については、事業部門ごとに表示することに合理性がないため、主な製品ごとに表示しております。
区分数量前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)
ワックス
(パラフィン・マイクロクリスタリン)
73,803t0.615,848△11.2
重油159,315kl△10.96,217△32.6
その他仕入商品168△13.4
合計22,234△18.5

(注)1 ワックスには輸入ワックスの仕入販売を含んでおります。
2 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
三菱商事エネルギー株式会社3,10811.4--
太陽石油株式会社2,73210.0--

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
4 当連結会計年度については、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める顧客がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における資産合計は前連結会計年度末に比べて1,720百万円減少の30,785百万円となりました。これは主として現金及び預金の減少額552百万円、受取手形及び売掛金の減少額335百万円、たな卸資産の減少額1,007百万円、建物及び構築物の増加額400百万円等によるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比較して1,145百万円増加の23,505百万円となりました。これは主として支払手形及び買掛金の減少額1,580百万円、短期借入金の増加額3,380百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少額149百万円、長期借入金の増加額194百万円等によるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比較して2,866百万円減少の7,280百万円となりました。これは主として利益剰余金の減少額2,894百万円、繰延ヘッジ損益による増加額169百万円等によるものです。
2) 経営成績
(売上高)
ワックス国内販売は販売数量では前年同期に比較し4,393トン減の30,240トン、売上高では1,661百万円減の9,586百万円の実績、輸出販売は販売数量では前年同期に比較して4,850トン増の43,562トン、売上高で339百万円減の6,261百万円の実績となりました。
ワックスの販売量は、国内販売の大幅減を、輸出販売でカバーしたことで、前連結会計年度に比べ若干のプラスながら、売上高は国内減販の影響が大きく約2,000百万円減と約12%減となりました。
重油販売は販売数量で19,552キロリットル減の159,315キロリットル、売上高では3,003百万円減の6,217百万円の実績となり、総売上高はその他商品を含めて前連結会計年度に比べ、5,031百万円減の22,234百万円となりました
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、前連結会計年度に比べ、3,584百万円減の21,875百万円となりました。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ、21百万円減の2,438百万円となりました。
(営業利益)
新型コロナウイルス感染症の拡大の影響によるワックス販売の大幅減、上期に発生した原料デリバティブ損失、重油売上大幅減、棚卸資産評価損等により採算は大きく悪化し、営業損益は、前連結会計年度に比べ1,424百万円減の営業損失2,079百万円となりました。
(営業外損益)
営業外損益は、前連結会計年度に比べ659百万円損失が増大し、772百万円の損失となりました。これは、為替差損93百万円(前連結会計年度は為替差益19百万円)、デリバティブ損失増579百万円等によるものです。
この結果、経常損益は、前連結会計年度に比べ2,084百万円減の経常損失2,852百万円となりました。
(税金等調整前当期純利益)
特別損益は、補助金収入が65百万円減少する一方、減損損失が78百万円減少したことにより、前連結会計年度に比べ16百万円増の22百万円の利益となりました。この結果、税金等調整前当期純損益は、前連結会計年度に比べ2,067百万円減の税金等調整前当期純損失2,829百万円となりました。
(法人税等)
法人税、住民税及び事業税は、前連結会計年度に比べ21百万円減の18百万円となりました。また、法人税等調整額は、前連結会計年度に比べ14百万円減の30百万円となりました。この結果、当連結会計年度の税金費用負担額は、前連結会計年度に比べ36百万円減の49百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べ2,030百万円減の親会社株主に帰属する当期純損失2,878百万円となりました。
b. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
実行計画チャレンジ90
2019年が創業90年にあたり、2018~2019年の2年間は、次の10年、2029年の創業100年に向けての構造改革、基盤強化と位置付けておりましたが、2020年においても継続して重油市況変動の影響を最小限化し、ワックス専業メーカーとして技術力・現場力を強化し、規模ではなく質の充実を図ることを目的とし、以下の4項目に取組みました。
1) タイヤ向けワックスにおけるトップメーカーとなるために、技術力・開発力を強化し、日本、タイからの供給体制、および誇れる製品設計、品質の確立。
2) 徳山、つくば2拠点での分子蒸留設備の効率的な運用による当社ならではの製品供給の実現。加えて、グローバル化を視野に入れた更なる拡大計画。
3) 徳山工場の設備等のレビュー、スクラップ&ビルドによる効率的なワックス製造設備への転換。
4) 個人力・現場力強化に向けた教育機会の付与。教育ができる管理職とするための強化。
(進捗・結果)
1) タイヤ向けワックスにつきましては、世界に蔓延している新型コロナウイルスの影響を受け、第2四半期において世界各国でのロックダウンや、それに伴う自動車会社の操業停止の影響により、販売数量は前年比40.4%ダウンと大きく落ち込みました。第3四半期から徐々に需要が戻り、第4四半期には前年比約90%以上の需要迄戻りましたが、年間では前年比14.1%減販となりました。
2) 分子蒸留事業につきましては、残念ながら国内における新型コロナウィルス感染症拡大および緊急事態宣言の発令を受けてのテレワーク推進により、オフィス出社率が大きく下がったことから、主要用途であるインク・トナー等の需要が第2四半期から第3四半期にかけ大きく落ち込む結果となり、前年比17.4%減販となりました。依然厳しい状況は続いているものの、徐々に販売も回復しつつあり、2021年は2019年レベルまで回復するものと期待します。設備の稼働率アップに向け、海外大手取引先との間でも価値アップ、拡大戦略につき協議を続けております。
3) 徳山工場の設備、建屋等のレビューにつきましては、まず、老朽化設備・建屋の安全確保に向けての施策、動力源リスク対応としての特別高圧受変電設備設置へのスケジュール化、マーケットインからの必要製品⇒必要原料⇒必要設備を意識した更新・増強計画策定に向けてのフィージビリティスタディに取り組んでおります。
一方で工場設備管理費予算編成にあたっては、リスクベースメンテナンス手法を導入し、リスクの定量評価が可能となり、判断基準が明確化されたことで設備管理費の圧縮が期待できるとともに、技術・設備管理担当者の技量アップにも繋がると確信しております。また、徳山工場は毎年5月に運転を停止して法定点検含め定修を実施しておりますが、プロジェクトチームを編成し、2021年中に2年連続運転が可能となるよう、ボイラー、第一種圧力容器設備の国家認定取得に取り組んでおります。これにより定修コストの削減、運転日数増による機会損失防止、在庫低減化が可能となり、大きく収益にも寄与するものと考えます。
4) 教育については、引き続き社内各部署講師による実効性のある管理職教育に注力しました。年央には管理職へのアンケートを通じて、教育の効果が表れてきていることを確認しております。しかしながら、新型コロナウィルス感染症拡大の影響を受け、集合教育を一時中断せざるを得ない状況となりました。また制度疲労もあり、これからの働き方を意識した新たな人事評価制度の素案の策定も開始しております。
c. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、石油精製及び石油製品の製造販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、運転資金及び設備資金を内部留保及び借入により調達することを基本としております。運転資金及び設備資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金償還時期等を考慮の上、適宜判断して調達していくこととしております。
また、当社グループは金融機関との長期にわたる良好な取引関係の維持により、当社グループの事業活動に必要な運転資金及び設備資金の調達に関しては今後とも問題なく実施可能と考えております。
新型コロナウイルス感染症による資金繰りに与える影響は軽微と見ており、当初の資金計画に基づいた資金調達を行う予定であります。なお、今後新型コロナウイルス感染症が更に拡大し、当社グループの事業に大きな影響を与える場合には、別途資金調達を行う可能性があります。
③重要な会計上の見積り方針及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するのにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a. 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。
将来の課税所等見込額は中期計画に基づいて算出しており、市場データや現在及び今後見込まれる経済状況を考慮しております。そのため、課税所得の見積りの前提に影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正行うため、当期純損益額が変動する可能性があります。
b. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、事業の区分をもとに概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位にてグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
固定資産の回収可能価額は、将来見積キャッシュ・フロー、正味売却価額等をもとに算出しております。将来見積キャッシュ・フローに使用される前提は、中期計画に基づいて算出しており、市場データや現在及び今後見込まれる経済状況を考慮しております。そのため、将来キャッシュ・フロー等の見積りの前提に影響を与える要因が発生した場合は、固定資産の減損が発生し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は、当第2四半期連結会計期間をピークとし、その後は徐々に回復に向かうと想定しておりますが、更に拡大し当社グループ事業に大きな影響を与えた場合には、繰延税金資産の回収可能性や固定資産の減損損失の見積りに影響を与える可能性があります。

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