有価証券報告書-第79期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により、2020年4~6月期は
極めて厳しい状況にありました。欧米の景気は回復に向かいましたが、年末以降、感染が再拡大するなど、先行き不透明な状況になりました。一方、中国では、経済活動を再開したため、景気回復が持続しました。
日本経済は、2020年5月の緊急事態宣言解除後は、持ち直しの動きが見られましたが、設備投資、企業収益や雇用は、弱含みとなり、2021年1月には新型コロナウイルス感染症が再拡大し、2度目の緊急事態宣言が発出されるなど、回復には至りませんでした。
このように受注環境が厳しい中、当社グループにおいても、新型コロナウイルス感染症の影響により、減収減益は避けられない状況となり、経費削減等によるコストダウンを実施しながら、拡販に努めました。
当社グループの海外事業は、新型コロナウイルス感染症の影響により、販売数量が大幅に減少し、中国での製紙用薬品事業が堅調であったものの、売上高、利益面とも前期に比べ減少しました。
国内事業も、新型コロナウイルス感染症の影響により、販売数量が減少し、売上高、利益面とも前期に比べ減少しました。
その結果、当社グループの当連結会計年度の連結業績は、売上高は628億5千万円となり、前期に比べ89億4千8百万円(△12.5%)の減収となりました。
利益面では、営業利益は15億7千6百万円となり、前期に比べ21億7千5百万円(△58.0%)の減益となりました。経常利益は為替差損や持分法投資損失を営業外費用として計上したことにより10億9千3百万円となり、前期に比べ24億9千6百万円(△69.5%)の減益となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益を特別利益として計上したことにより10億9千1百万円となり、前期に比べ11億2千6百万円(△50.8%)の減益となりました。




当社グループのセグメント別経営成績の概況は次の通りであります。
a.樹脂化成品
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、国内の印刷インキ業界では商業用印刷や新聞発行部数が減少しました。合成ゴム業界では、自動車タイヤ向けスチレンブタジエンゴムの生産量が大幅に減少しましたが、期後半には回復傾向が見られました。塗料業界では、建築向け塗料の生産が減少しました。
当部門では、前期に比べ売上高は、機能性ナノ粒子分散液の販売が堅調に推移したものの、印刷インキ用樹脂、合成ゴム用乳化剤、塗料用樹脂の販売が大幅に減少しました。
また、売上高減および原料価格の上昇により営業損失となりました
その結果、売上高は、147億8千3百万円となり、前期に比べ34億4百万円(△18.7%)の減収となりました。営業損失は4億9千万円と前期に比べ9億9百万円の減益となりました。
(単位:百万円)
b.製紙用薬品
国内の製紙業界は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、板紙および印刷情報用紙の需要がいずれも低迷し、紙、板紙生産量は、前期に比べ減少しました。中国の紙・板紙生産量は前期に比べ増加、米国の紙・板紙生産量は減少しました。
当部門では、前期に比べ売上高は、中国は紙力増強剤の需要が高まり、好調に推移したものの、国内および米国は減少しました。
その結果、売上高は、184億8千1百万円となり、前期に比べ4億4千7百万円(△2.4%)の減収となりました。営業利益は、19億8千7百万円と前期に比べ1億4千9百万円(8.1%)の増益となりました。
(単位:百万円)
c.電子材料
半導体関連業界は、在宅勤務によるパソコン需要及び通信インフラ拡大など堅調に推移しました。一方、自動車業界の生産台数は、新型コロナウイルス感染症の影響により前期に比べ減少しました。
当部門では、前期に比べ売上高は、半導体用機能性樹脂、ソルダペーストの販売は増加しましたが、導電性ペースト、自動車熱交換器用のろう付け材料が減少しました。
その結果、売上高は、50億5百万円となり、前期に比べ2億9千2百万円(△5.5%)の減収となりました。営業利益は2億7千2百万円と合理化、コスト削減効果もあり前期に比べ1億1千4百万円(72.8%)の増益となりました。
(単位:百万円)
d.ローター
粘接着剤用樹脂の販売は、欧州、南米は前期に比べ増加しましたが、他地域での販売が減少したことから前期に比べ減少しました。
出版印刷インキ用樹脂の販売は、情報のデジタル化を背景に総じて需要が低迷しており、特に当期は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、前期に比べ大幅に減少しました。
営業利益は、販売の減少に加え、一部商品の原価率の上昇もあり、前期に比べて大幅に減少しました。
その結果、売上高は230億6千8百万円で、前期に比べ45億8千6百万円(△16.6%)の減収となりました。営業利益は3億8千6百万円と前期に比べ、12億6千8百万円(△76.7%)の減益となりました。
(単位:百万円)
当連結会計年度末の総資産は前期末に比べ20億5百万円の減少となりました。自己資本比率は49.8%となりました。増減の主なものは、流動資産では現金及び預金が5億2千8百万円減少し、同じく原材料及び貯蔵品が5億2千4百万円減少しました。負債では支払手形及び買掛金が7億8千1百万円減少し、退職給付に係る負債が6億3百万円減少しました。短期借入金を長期借入金に借換えたため、短期借入金が37億5千7百万円減少し、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が35億8千2百万円増加しております。
(単位:百万円)
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、主に営業活動によるキャッシュ・フローの収入が30億7百万円あったものの、投資活動によるキャッシュ・フローの支出が18億5千8百万円、財務活動によるキャッシュ・フローの支出が15億6千4百万円あったことにより、前連結会計年度に比べ4億8千9百万円(△12.5%)の減少となりました。
a.営業活動によるキャッシュ・フローでは、30億7百万円の収入(前連結会計年度は61億8千6百万円の収入)となりました。これは主として、政策保有株式縮減等ために実施した投資有価証券売却による投資有価証券売却益15億6千7百万円があったものの、たな卸資産の減少額が5億5千3百万円や税金等調整前当期純利益が23億1千6百万円、減価償却費23億5千3百万円等、資金の収入が支出を上回ったことによるものであります。
b.投資活動によるキャッシュ・フローでは、18億5千8百万円の支出(前連結会計年度は34億6千3百万円の支出)となりました。これは主として、政策保有株式縮減等のための投資有価証券の売却による収入26億4千9百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出が22億2千6百万円、投資有価証券の取得による支出17億8千8百万円等、資金の支出が収入を上回ったことによるものであります。
c.財務活動によるキャッシュ・フローでは、15億6千4百万円の支出(前連結会計年度は20億4千5百万円の支出)となりました。これは主として、長期借入れによる収入50億4百万円あったものの、短期借入金の減少39億7千9百万円、株主還元のため、安定した配当として9億5千4百万円配当金の支払いを計上、長期借入金の返済による支出が13億8千万円等により、資金の支出が収入を上回ったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. 金額は、販売価格によっております。
2. 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注状況
当社グループは見込生産を行っており、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は693億9千万円となり、前連結会計年度末に比べ20億5百万円減少しております。これは主として、流動資産では減収減益に伴い、現金及び預金が5億2千8百万円減少し、商品及び製品が3億6千6百万円減少、原材料及び貯蔵品が5億2千4百万円減少しました。固定資産では設備投資の減少に伴い、有形固定資産の建設仮勘定が5億6千4百万円減少したためであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は319億4千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億1百万円減少しております。これは主として、流動負債では支払手形及び買掛金が7億8千1百万円減少し、税金等調整前当期純利益の減少に伴い未払法人税等が1億8千5百万減少しました。固定負債では退職給付に係る負債が6億3百万円減少したためであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は374億4千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億4百万円減少しております。これは主として、その他有価証券評価差額金が5億1千5百万円減少したことによるものです。
(自己資本比率)
自己資本比率は前連結会計年度末の49.2%から49.8%へと0.6ポイントの増加となりました。連結会計年度末の発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は前連結会計年度末1,399.48円から1,375.27円と24.21円の減少となりました。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は628億5千万円となり、前連結会計年度に比べ89億4千8百万円の減収となりました。これは主として、新型コロナウイルス感染拡大による影響により、国内事業及び海外子会社の出荷量が減少したことによるものであります。
(売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の売上原価は478億8千8百万円となり、製造原価の低下や商品構成の変化等により売上原価率が1.2ポイント増加し76.2%となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費の合計は133億8千5百万円となり、販売の減少に伴う運搬費の減少や、旅費交通費等の減少等により8億1千7百万円減少しております。売上高比率は前連結会計年度に比べ1.5ポイント増加の21.3%となりました。
この結果、当連結会計年度の営業利益は15億7千6百万円となり、前連結会計年度に比べ21億7千5百万円の減益となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は3億2千6百万円、営業外費用は8億9百万円で、為替差損や持分法による投資損失が増加したため、営業外損失は4億8千3百万円となりました(前連結会計年度の営業外損失は1億6千3百万円)。
この結果、当連結会計年度の経常利益は、10億9千3百万円となり前連結会計年度に比べ24億9千6百万円の減益となりました。
(特別利益、特別損失)
当連結会計年度の特別利益は15億6千5百万円となり、投資有価証券売却益として15億5千3百万円計上しております。特別損失は3億4千2百万円となり、減損損失として3億4千2百万円計上しております。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
上記の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は10億9千1百万円となり、前連結会計年度に比べ11億2千6百万円の減益となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、主に営業活動によるキャッシュ・フローの収入が30億7百万円あったものの、投資活動によるキャッシュ・フローの支出が18億5千8百万円、財務活動によるキャッシュ・フローの支出が15億6千4百万円あったことにより、前連結会計年度に比べ4億8千9百万円(△12.5%)の減少となりました。
当社グループの資金の財源につきましては、短期借入金の残高が86億2千6百万円、長期借入金(一年内返済予定長期借入金を含む)の残高が81億6千1百万円となっております。
また、当社グループの資金の流動性については、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの収入が30億7百万円であり、当連結会計年度末において現金及び現金同等物を34億2千1百万円保有しております。さらには、金融機関との間にコミットメントライン契約を締結しているので、国内・海外で必要なタイミングで資金調達を行える体制になっております。将来の予測可能な資金需要に対して不足が生じる事態に直面する懸念は少ないと認識しています。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、顧客の支払不能時に発生する債権の貸倒による損失見積額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態が悪化しその支払能力が低下した場合、追加計上が必要になる可能性があります。
b.投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係維持のために、特定の顧客及び金融機関の株式を保有しております。これらの株式には、公開会社株式と非公開会社の株式が含まれます。当社グループは、投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、投資に対する減損額を計上しております。公開会社株式への投資の場合、通常決算期末時点で株価が取得価額に対して50%以上下落した場合に減損額を計上しております。また、取得価額に対して30%以上50%未満の範囲で下落した場合には、過去における時価の推移等を勘案し、回復可能性がないと判断した銘柄については、減損額を計上しております。非公開会社株式への投資の場合、その会社の純資産額が、投資額に対して50%以下に下落した場合に減損額を計上しております。将来、市況悪化または投資先の業績不振により、現在の帳簿価額に反映されていない損失または帳簿価額の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要になる可能性があります。
c.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、回収可能性が高いと考えられる金額を計上しております。繰延税金資産を評価するにあたっては、将来の課税所得及び過去の業績等を基準に検討しております。しかし、繰延税金資産の全部または一部を将来回収できないと判断した場合、及び計上された繰延税金資産を上回る金額を今後回収できると判断した場合、当該判断を行った各々の期間に繰延税金資産の調整額を費用および収益として計上させることになります。
d.固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ、将来キャッシュフローの総額が減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により、2020年4~6月期は
極めて厳しい状況にありました。欧米の景気は回復に向かいましたが、年末以降、感染が再拡大するなど、先行き不透明な状況になりました。一方、中国では、経済活動を再開したため、景気回復が持続しました。
日本経済は、2020年5月の緊急事態宣言解除後は、持ち直しの動きが見られましたが、設備投資、企業収益や雇用は、弱含みとなり、2021年1月には新型コロナウイルス感染症が再拡大し、2度目の緊急事態宣言が発出されるなど、回復には至りませんでした。
このように受注環境が厳しい中、当社グループにおいても、新型コロナウイルス感染症の影響により、減収減益は避けられない状況となり、経費削減等によるコストダウンを実施しながら、拡販に努めました。
当社グループの海外事業は、新型コロナウイルス感染症の影響により、販売数量が大幅に減少し、中国での製紙用薬品事業が堅調であったものの、売上高、利益面とも前期に比べ減少しました。
国内事業も、新型コロナウイルス感染症の影響により、販売数量が減少し、売上高、利益面とも前期に比べ減少しました。
その結果、当社グループの当連結会計年度の連結業績は、売上高は628億5千万円となり、前期に比べ89億4千8百万円(△12.5%)の減収となりました。
利益面では、営業利益は15億7千6百万円となり、前期に比べ21億7千5百万円(△58.0%)の減益となりました。経常利益は為替差損や持分法投資損失を営業外費用として計上したことにより10億9千3百万円となり、前期に比べ24億9千6百万円(△69.5%)の減益となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益を特別利益として計上したことにより10億9千1百万円となり、前期に比べ11億2千6百万円(△50.8%)の減益となりました。




当社グループのセグメント別経営成績の概況は次の通りであります。
a.樹脂化成品
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、国内の印刷インキ業界では商業用印刷や新聞発行部数が減少しました。合成ゴム業界では、自動車タイヤ向けスチレンブタジエンゴムの生産量が大幅に減少しましたが、期後半には回復傾向が見られました。塗料業界では、建築向け塗料の生産が減少しました。
当部門では、前期に比べ売上高は、機能性ナノ粒子分散液の販売が堅調に推移したものの、印刷インキ用樹脂、合成ゴム用乳化剤、塗料用樹脂の販売が大幅に減少しました。
また、売上高減および原料価格の上昇により営業損失となりました
その結果、売上高は、147億8千3百万円となり、前期に比べ34億4百万円(△18.7%)の減収となりました。営業損失は4億9千万円と前期に比べ9億9百万円の減益となりました。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度(A) | 当連結会計年度(B) | 増減額(B-A) | 増減率(%) | |
| 売上高 | 18,188 | 14,783 | △3,404 | △18.7% |
| 営業利益 又は損失(△) | 419 | △490 | △909 | -% |
b.製紙用薬品
国内の製紙業界は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、板紙および印刷情報用紙の需要がいずれも低迷し、紙、板紙生産量は、前期に比べ減少しました。中国の紙・板紙生産量は前期に比べ増加、米国の紙・板紙生産量は減少しました。
当部門では、前期に比べ売上高は、中国は紙力増強剤の需要が高まり、好調に推移したものの、国内および米国は減少しました。
その結果、売上高は、184億8千1百万円となり、前期に比べ4億4千7百万円(△2.4%)の減収となりました。営業利益は、19億8千7百万円と前期に比べ1億4千9百万円(8.1%)の増益となりました。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度(A) | 当連結会計年度(B) | 増減額(B-A) | 増減率(%) | |
| 売上高 | 18,928 | 18,481 | △447 | △2.4% |
| 営業利益 | 1,838 | 1,987 | 149 | 8.1% |
c.電子材料
半導体関連業界は、在宅勤務によるパソコン需要及び通信インフラ拡大など堅調に推移しました。一方、自動車業界の生産台数は、新型コロナウイルス感染症の影響により前期に比べ減少しました。
当部門では、前期に比べ売上高は、半導体用機能性樹脂、ソルダペーストの販売は増加しましたが、導電性ペースト、自動車熱交換器用のろう付け材料が減少しました。
その結果、売上高は、50億5百万円となり、前期に比べ2億9千2百万円(△5.5%)の減収となりました。営業利益は2億7千2百万円と合理化、コスト削減効果もあり前期に比べ1億1千4百万円(72.8%)の増益となりました。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度(A) | 当連結会計年度(B) | 増減額(B-A) | 増減率(%) | |
| 売上高 | 5,297 | 5,005 | △292 | △5.5% |
| 営業利益 | 157 | 272 | 114 | 72.8% |
d.ローター
粘接着剤用樹脂の販売は、欧州、南米は前期に比べ増加しましたが、他地域での販売が減少したことから前期に比べ減少しました。
出版印刷インキ用樹脂の販売は、情報のデジタル化を背景に総じて需要が低迷しており、特に当期は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、前期に比べ大幅に減少しました。
営業利益は、販売の減少に加え、一部商品の原価率の上昇もあり、前期に比べて大幅に減少しました。
その結果、売上高は230億6千8百万円で、前期に比べ45億8千6百万円(△16.6%)の減収となりました。営業利益は3億8千6百万円と前期に比べ、12億6千8百万円(△76.7%)の減益となりました。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度(A) | 当連結会計年度(B) | 増減額(B-A) | 増減率(%) | |
| 売上高 | 27,655 | 23,068 | △4,586 | △16.6% |
| 営業利益 | 1,654 | 386 | △1,268 | △76.7% |
当連結会計年度末の総資産は前期末に比べ20億5百万円の減少となりました。自己資本比率は49.8%となりました。増減の主なものは、流動資産では現金及び預金が5億2千8百万円減少し、同じく原材料及び貯蔵品が5億2千4百万円減少しました。負債では支払手形及び買掛金が7億8千1百万円減少し、退職給付に係る負債が6億3百万円減少しました。短期借入金を長期借入金に借換えたため、短期借入金が37億5千7百万円減少し、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が35億8千2百万円増加しております。
(単位:百万円)
| 2020年3月末(A) | 2021年3月末(B) | 増減額(B-A) | 増減率(%) | |
| 流動資産合計 | 36,482 | 35,567 | △915 | △2.5% |
| 固定資産合計 | 34,912 | 33,822 | △1,089 | △3.1% |
| 資産合計 | 71,395 | 69,390 | △2,005 | △2.8% |
| 流動負債合計 | 26,567 | 20,902 | △5,665 | △21.3% |
| 固定負債合計 | 7,081 | 11,045 | 3,964 | 56.0% |
| 負債合計 | 33,649 | 31,948 | △1,701 | △5.1% |
| 純資産合計 | 37,745 | 37,441 | △304 | 0.8% |
| 負債純資産合計 | 71,395 | 69,390 | △2,005 | △2.8% |
| 自己資本比率 | 49.2 | 49.8 | - | 0.6% |
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、主に営業活動によるキャッシュ・フローの収入が30億7百万円あったものの、投資活動によるキャッシュ・フローの支出が18億5千8百万円、財務活動によるキャッシュ・フローの支出が15億6千4百万円あったことにより、前連結会計年度に比べ4億8千9百万円(△12.5%)の減少となりました。
a.営業活動によるキャッシュ・フローでは、30億7百万円の収入(前連結会計年度は61億8千6百万円の収入)となりました。これは主として、政策保有株式縮減等ために実施した投資有価証券売却による投資有価証券売却益15億6千7百万円があったものの、たな卸資産の減少額が5億5千3百万円や税金等調整前当期純利益が23億1千6百万円、減価償却費23億5千3百万円等、資金の収入が支出を上回ったことによるものであります。
b.投資活動によるキャッシュ・フローでは、18億5千8百万円の支出(前連結会計年度は34億6千3百万円の支出)となりました。これは主として、政策保有株式縮減等のための投資有価証券の売却による収入26億4千9百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出が22億2千6百万円、投資有価証券の取得による支出17億8千8百万円等、資金の支出が収入を上回ったことによるものであります。
c.財務活動によるキャッシュ・フローでは、15億6千4百万円の支出(前連結会計年度は20億4千5百万円の支出)となりました。これは主として、長期借入れによる収入50億4百万円あったものの、短期借入金の減少39億7千9百万円、株主還元のため、安定した配当として9億5千4百万円配当金の支払いを計上、長期借入金の返済による支出が13億8千万円等により、資金の支出が収入を上回ったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前期比(%) |
| 樹脂化成品 | 12,398,543 | △19.4 |
| 製紙用薬品 | 16,760,354 | △2.4 |
| 電子材料 | 4,802,218 | △3.1 |
| ローター | 33,437,716 | △13.8 |
| その他 | 124,013 | △23.7 |
| 合計 | 67,522,846 | △11.7 |
(注) 1. 金額は、販売価格によっております。
2. 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注状況
当社グループは見込生産を行っており、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前期比(%) |
| 樹脂化成品 | 14,783,648 | △18.7 |
| 製紙用薬品 | 18,481,288 | △2.4 |
| 電子材料 | 5,005,477 | △5.5 |
| ローター | 23,068,621 | △16.6 |
| その他 | 1,525,429 | △11.6 |
| 合計 | 62,864,465 | △12.4 |
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は693億9千万円となり、前連結会計年度末に比べ20億5百万円減少しております。これは主として、流動資産では減収減益に伴い、現金及び預金が5億2千8百万円減少し、商品及び製品が3億6千6百万円減少、原材料及び貯蔵品が5億2千4百万円減少しました。固定資産では設備投資の減少に伴い、有形固定資産の建設仮勘定が5億6千4百万円減少したためであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は319億4千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億1百万円減少しております。これは主として、流動負債では支払手形及び買掛金が7億8千1百万円減少し、税金等調整前当期純利益の減少に伴い未払法人税等が1億8千5百万減少しました。固定負債では退職給付に係る負債が6億3百万円減少したためであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は374億4千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億4百万円減少しております。これは主として、その他有価証券評価差額金が5億1千5百万円減少したことによるものです。
(自己資本比率)
自己資本比率は前連結会計年度末の49.2%から49.8%へと0.6ポイントの増加となりました。連結会計年度末の発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は前連結会計年度末1,399.48円から1,375.27円と24.21円の減少となりました。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は628億5千万円となり、前連結会計年度に比べ89億4千8百万円の減収となりました。これは主として、新型コロナウイルス感染拡大による影響により、国内事業及び海外子会社の出荷量が減少したことによるものであります。
(売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の売上原価は478億8千8百万円となり、製造原価の低下や商品構成の変化等により売上原価率が1.2ポイント増加し76.2%となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費の合計は133億8千5百万円となり、販売の減少に伴う運搬費の減少や、旅費交通費等の減少等により8億1千7百万円減少しております。売上高比率は前連結会計年度に比べ1.5ポイント増加の21.3%となりました。
この結果、当連結会計年度の営業利益は15億7千6百万円となり、前連結会計年度に比べ21億7千5百万円の減益となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は3億2千6百万円、営業外費用は8億9百万円で、為替差損や持分法による投資損失が増加したため、営業外損失は4億8千3百万円となりました(前連結会計年度の営業外損失は1億6千3百万円)。
この結果、当連結会計年度の経常利益は、10億9千3百万円となり前連結会計年度に比べ24億9千6百万円の減益となりました。
(特別利益、特別損失)
当連結会計年度の特別利益は15億6千5百万円となり、投資有価証券売却益として15億5千3百万円計上しております。特別損失は3億4千2百万円となり、減損損失として3億4千2百万円計上しております。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
上記の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は10億9千1百万円となり、前連結会計年度に比べ11億2千6百万円の減益となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、主に営業活動によるキャッシュ・フローの収入が30億7百万円あったものの、投資活動によるキャッシュ・フローの支出が18億5千8百万円、財務活動によるキャッシュ・フローの支出が15億6千4百万円あったことにより、前連結会計年度に比べ4億8千9百万円(△12.5%)の減少となりました。
当社グループの資金の財源につきましては、短期借入金の残高が86億2千6百万円、長期借入金(一年内返済予定長期借入金を含む)の残高が81億6千1百万円となっております。
また、当社グループの資金の流動性については、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの収入が30億7百万円であり、当連結会計年度末において現金及び現金同等物を34億2千1百万円保有しております。さらには、金融機関との間にコミットメントライン契約を締結しているので、国内・海外で必要なタイミングで資金調達を行える体制になっております。将来の予測可能な資金需要に対して不足が生じる事態に直面する懸念は少ないと認識しています。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、顧客の支払不能時に発生する債権の貸倒による損失見積額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態が悪化しその支払能力が低下した場合、追加計上が必要になる可能性があります。
b.投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係維持のために、特定の顧客及び金融機関の株式を保有しております。これらの株式には、公開会社株式と非公開会社の株式が含まれます。当社グループは、投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、投資に対する減損額を計上しております。公開会社株式への投資の場合、通常決算期末時点で株価が取得価額に対して50%以上下落した場合に減損額を計上しております。また、取得価額に対して30%以上50%未満の範囲で下落した場合には、過去における時価の推移等を勘案し、回復可能性がないと判断した銘柄については、減損額を計上しております。非公開会社株式への投資の場合、その会社の純資産額が、投資額に対して50%以下に下落した場合に減損額を計上しております。将来、市況悪化または投資先の業績不振により、現在の帳簿価額に反映されていない損失または帳簿価額の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要になる可能性があります。
c.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、回収可能性が高いと考えられる金額を計上しております。繰延税金資産を評価するにあたっては、将来の課税所得及び過去の業績等を基準に検討しております。しかし、繰延税金資産の全部または一部を将来回収できないと判断した場合、及び計上された繰延税金資産を上回る金額を今後回収できると判断した場合、当該判断を行った各々の期間に繰延税金資産の調整額を費用および収益として計上させることになります。
d.固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ、将来キャッシュフローの総額が減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。