有価証券報告書-第141期(平成25年1月1日-平成25年12月31日)

【提出】
2014/03/25 15:25
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対処すべき課題

(1) 対処すべき課題
今後の我が国の経済は、平成26年4月から始まる消費税率引き上げによる内需減少が懸念されているものの、景気回復は今後も継続することが見込まれております。
一方、石油業界においては、石油元売り各社の製油所閉鎖などにより、我が国製油所の原油処理能力は、平成20年4月時点の「28製油所・日量489万バレル」に対して、平成26年4月には「23製油所・日量393万バレル」となることが想定され、約2割削減されます。しかしながら、石油製品需要の減少を発端とする製品価格の低迷が依然継続しており、国内製油所は更なる総合的かつ抜本的な生産性向上を進めることが求められております。
以上のような状況の中、当社グループは『小さくてもユニークで収益力のある製油所の実現』をテーマとして掲げ、以下の四項目を課題として取り組みを継続してまいります。
①安全・安定操業の継続とHSSE(健康・安全・危機管理・環境)の確保
当社はHSSEの確保を経営の基盤として企業活動に取り組んでおります。平成25年は労働災害事故ゼロを達成することができましたが、これに気を緩めることなく「安全文化レベル向上活動」を通じて、職場および各人の安全意識を高めてまいります。
②競争力強化
取り巻く事業環境が年々厳しくなる中、製油所として勝ち残るためには付加価値向上とコスト競争力の強化を推進していく必要があります。そのためには当社グループの特長である重質油熱分解装置(FLG装置)および発電設備(株式会社ジェネックス水江発電所)を最大限有効活用することが重要となります。また、競争力のある原油・原料油を選択することや、設備の再構築・改善を迅速に実施することで精製マージンを最大化させるほか、株式会社ジェネックス水江発電所との連携による省エネルギーの推進、ロスの排除とコスト削減も併せて徹底してまいります。
また、近隣製油所との原料油・半製品の相互融通拡大などコンビナート連携強化を図り、生産性の向上を促進してまいります。
③人の育成と組織の活性化
当社は「求める人材像」として“自分の責任、役割を考え『自立』し、チームワークを尊重し『協働』でより高い目標に向かって失敗を恐れず果敢に『挑戦』すること”を掲げ、人材育成と教育の拡充を図ってまいります。
④内部統制の強化
上記三項目はコンプライアンスが守られてはじめて実現します。当社グループが持続的に発展を遂げていくために、企業の社会的責任を果たし、地域社会との共生を図りながら、法令順守だけではなく倫理的に高いレベルの行動を実践してまいります。
(2) 株式会社の支配に関する基本方針
当社は、エネルギー安定供給の一翼を担う昭和シェル石油グループの東日本への石油製品の供給を担当する基幹石油精製会社であります。今後とも昭和シェル石油グループの一員として同グループ各社との連携を一層強化し、事業の持続的発展をはかるものであります。