有価証券報告書-第22期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得の改善を背景として、緩やかな回復基調で推移したものの、製造業を中心とした企業業績に弱さが見られ、先行きは不透明な状況が続きました。
米国経済は、低水準の失業率を維持し、個人消費が拡大する中で、底堅く成長しました。中国経済は、米国との通商問題の長期化により、成長のペースに減速が見られました。ベトナム経済は、好調な個人消費や輸出に支えられ、堅調に推移しました。フィリピン経済は、統一国政・地方選挙の影響による一時的な公共投資の減少は見られたものの、引き続き拡大しました。
一方で、内外経済は、米中通商問題の長期化による中国経済の減速や英国のEU離脱問題に加えて、2020年に入ると、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行による深刻な影響を受けており、今後、その影響の長期化が懸念されることからも、世界経済の不確実性が高まっております。
このような状況の中で、当連結会計年度の売上高は8,843億5千万円(対前年同期317億2千1百万円減)、営業利益は610億8百万円(同50億4百万円減)、経常利益は605億4千1百万円(同37億6千5百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益は391億5千1百万円(同43億1百万円減)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。各金額については、セグメント間取引の相殺消去前の数値によっております。
<セメント>セメントの国内需要は、東京オリンピック・パラリンピック関連需要及び東日本大震災復興需要の終息に加え、全国的な建設現場の人手不足に伴う工期の長期化等の影響により官公需・民需ともに前年を下回り、全体では4,097万屯と前期に比べ3.8%減少しました。その内、輸入品は2万屯と前期に比べ75.3%減少しました。また、総輸出数量は1,053万屯と前期に比べ1.5%増加しました。
このような情勢の下、当社グループにおけるセメントの国内販売数量は受託販売分を含め1,447万屯と前期に比べ5.0%減少しました。輸出数量は386万屯と前期に比べ10.8%増加しました。
米国西海岸のセメント、生コンクリート事業は、主に悪天候の影響により出荷数量が伸び悩んだものの、価格は上昇傾向を示しています。中国のセメント事業は、出荷数量の回復がみられました。ベトナムのセメント事業は、引き続き他社との競合などの影響を受けました。フィリピンのセメント事業は、統一国政・地方選挙に伴う公共投資の停滞により、需要、市況とも横ばい傾向を示しています。
以上の結果、売上高は6,284億1千6百万円(対前年同期180億6千万円減)、営業利益は365億2千6百万円(同52億1千6百万円減)となりました。
<資源>骨材事業は、東京オリンピック・パラリンピック関連需要及び東日本大震災復興需要の終息により、前期に比べ関東地区、東北地区で販売数量が減少しました。鉱産品事業は国内鉄鋼向け石灰石の出荷が低調に推移しました。土壌ソリューション事業は固化不溶化材が堅調に推移しました。
以上の結果、売上高は801億4千7百万円(対前年同期41億1千4百万円減)、営業利益は71億7千9百万円(同10億6千3百万円減)となりました。
<環境事業>燃料、排脱タンカル及び石膏販売が減少したものの、廃プラスチック処理の拡大と大船渡発電事業の稼働開始に伴うバイオマス燃料販売の増加、さらに台風19号被害による災害廃棄物処理に取り組んだことなどにより、売上高は844億2千2百万円(対前年同期82億7千1百万円減)、営業利益は77億7百万円(同10億9千3百万円増)となりました。
<建材・建築土木>地盤改良工事が着工遅れの影響を受けたことなどにより、売上高は813億3百万円(対前年同期8億8千1百万円減)、営業利益は45億3千7百万円(同4億6千2百万円減)となりました。
<その他>エンジニアリング事業や運輸・倉庫事業が低調に推移したものの、岩手県大船渡市におけるバイオマス発電の営業運転開始に加え、不動産事業が堅調に推移したことなどにより、売上高は830億3千1百万円(対前年同期29億9千7百万円減)、営業利益は53億2千7百万円(同6億6千9百万円増)となりました。
財政状態は次のとおりであります。
総資産は前連結会計年度末に比べ15億5百万円減少して1兆329億2千3百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ228億4百万円減少して3,185億2百万円、固定資産は同212億9千9百万円増加して7,144億2千万円となりました。
流動資産減少の主な要因は受取手形及び売掛金が減少したことによるものであります。固定資産増加の主な要因は機械装置及び運搬具が増加したことによるものであります。
負債は前連結会計年度末に比べ241億1百万円減少して5,596億8千2百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ356億1千9百万円減少して3,137億7千1百万円、固定負債は同115億1千8百万円増加して2,459億1千万円となりました。
流動負債減少の主な要因は短期借入金が減少したことによるものであります。固定負債増加の主な要因は長期借入金が増加したことによるものであります。
有利子負債(短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、社債、長期借入金の合計額)は、前連結会計年度末に比べ134億9千9百万円減少して2,661億1千5百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ225億9千6百万円増加して4,732億4千1百万円となりました。主な要因は親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末から2.2ポイント増加して42.3%となりました。1株当たり純資産額は、前連結会計年度末から179.22円増加して3,567.63円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によって909億2百万円増加し、また、投資活動によって655億3千4百万円減少し、財務活動によって294億3千6百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比較して43億3千6百万円減少し、当連結会計年度末には457億4千8百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は909億2百万円(対前年同期63億8千万円減)となりました。これは、法人税等の支払額が135億9千7百万円となった一方で、税金等調整前当期純利益が517億7千7百万円、減価償却費が488億6千3百万円となったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は655億3千4百万円(対前年同期75億9百万円増)となりました。これは、固定資産の取得による支出が663億7千8百万円となったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は294億3千6百万円(対前年同期43億1千7百万円減)となりました。これは、長期借入れによる収入が446億6千3百万円となった一方で、長期借入金の返済による支出が560億7千7百万円、社債の償還による支出が100億円となったこと等によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※ 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を使用しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、「20中期経営計画」の経営目標として、2020年度において売上高営業利益率9%以上、総資産経常利益率8%以上を掲げ、その実現に向けて取り組んでおります。2019年度実績は売上高営業利益率6.9%、総資産経常利益率5.9%となりました。これは、「成長投資」として位置付ける岩手県大船渡市におけるバイオマス発電が営業開始したことなどの一方、東京オリンピック・パラリンピック関連需要や東日本大震災復興需要が終息したこと等によりセメントの国内販売数量が減少したことなどによるものであります。収益力の創出・向上については当社グループが引き続き取り組んでいくべき重要な経営課題であると認識しております。
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。また、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しておりますが、当連結会計年度の業績への影響は軽微であります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、営業活動によって得られた資金により、成長投資を重視し、資本効率を意識した積極的な設備投資・投融資を実行しております。また、株主還元につきましても、重要な経営課題の一つとして位置付けており、安定的かつ継続的な配当を基本としております。配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループは、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金または借入及び社債の発行により資金調達することとしております。このうち、長期借入金及び社債は主に設備投資に係る資金調達であります。
③ 重要な会計方針、見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的に判断し見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。このうち次の見積り及び見積りに用いた仮定が当社グループにおいて重要であると認識しております。
イ 固定資産の減損処理
経営環境の著しい悪化、土地の時価の著しい下落等により収益性が低下した事業用資産、賃貸用資産及び将来の使用が見込まれない遊休資産について、それぞれ帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。回収可能価額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い額により測定しているため、経営環境が著しく悪化した場合等に、減損損失が計上される可能性があります。
ロ 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の計上に際しては、将来の課税所得を合理的に見積り回収可能性を判断しております。将来の課税所得がその見積り額を下回る場合、繰延税金資産が取崩され、税金費用が計上される可能性があります。
ハ 退職給付に係る会計処理
年金資産が退職給付債務の額を超過する場合には、投資その他の資産の「退職給付に係る資産」に計上しております。株式市況が大幅に下落した場合、保有株式の評価及び退職給付信託資産等の評価に伴う退職給付数理計算上の差異の発生等により、退職給付費用が計上される可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載しております。
また、新型コロナウイルス感染症の影響を加味した見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得の改善を背景として、緩やかな回復基調で推移したものの、製造業を中心とした企業業績に弱さが見られ、先行きは不透明な状況が続きました。
米国経済は、低水準の失業率を維持し、個人消費が拡大する中で、底堅く成長しました。中国経済は、米国との通商問題の長期化により、成長のペースに減速が見られました。ベトナム経済は、好調な個人消費や輸出に支えられ、堅調に推移しました。フィリピン経済は、統一国政・地方選挙の影響による一時的な公共投資の減少は見られたものの、引き続き拡大しました。
一方で、内外経済は、米中通商問題の長期化による中国経済の減速や英国のEU離脱問題に加えて、2020年に入ると、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行による深刻な影響を受けており、今後、その影響の長期化が懸念されることからも、世界経済の不確実性が高まっております。
このような状況の中で、当連結会計年度の売上高は8,843億5千万円(対前年同期317億2千1百万円減)、営業利益は610億8百万円(同50億4百万円減)、経常利益は605億4千1百万円(同37億6千5百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益は391億5千1百万円(同43億1百万円減)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。各金額については、セグメント間取引の相殺消去前の数値によっております。
<セメント>セメントの国内需要は、東京オリンピック・パラリンピック関連需要及び東日本大震災復興需要の終息に加え、全国的な建設現場の人手不足に伴う工期の長期化等の影響により官公需・民需ともに前年を下回り、全体では4,097万屯と前期に比べ3.8%減少しました。その内、輸入品は2万屯と前期に比べ75.3%減少しました。また、総輸出数量は1,053万屯と前期に比べ1.5%増加しました。
このような情勢の下、当社グループにおけるセメントの国内販売数量は受託販売分を含め1,447万屯と前期に比べ5.0%減少しました。輸出数量は386万屯と前期に比べ10.8%増加しました。
米国西海岸のセメント、生コンクリート事業は、主に悪天候の影響により出荷数量が伸び悩んだものの、価格は上昇傾向を示しています。中国のセメント事業は、出荷数量の回復がみられました。ベトナムのセメント事業は、引き続き他社との競合などの影響を受けました。フィリピンのセメント事業は、統一国政・地方選挙に伴う公共投資の停滞により、需要、市況とも横ばい傾向を示しています。
以上の結果、売上高は6,284億1千6百万円(対前年同期180億6千万円減)、営業利益は365億2千6百万円(同52億1千6百万円減)となりました。
<資源>骨材事業は、東京オリンピック・パラリンピック関連需要及び東日本大震災復興需要の終息により、前期に比べ関東地区、東北地区で販売数量が減少しました。鉱産品事業は国内鉄鋼向け石灰石の出荷が低調に推移しました。土壌ソリューション事業は固化不溶化材が堅調に推移しました。
以上の結果、売上高は801億4千7百万円(対前年同期41億1千4百万円減)、営業利益は71億7千9百万円(同10億6千3百万円減)となりました。
<環境事業>燃料、排脱タンカル及び石膏販売が減少したものの、廃プラスチック処理の拡大と大船渡発電事業の稼働開始に伴うバイオマス燃料販売の増加、さらに台風19号被害による災害廃棄物処理に取り組んだことなどにより、売上高は844億2千2百万円(対前年同期82億7千1百万円減)、営業利益は77億7百万円(同10億9千3百万円増)となりました。
<建材・建築土木>地盤改良工事が着工遅れの影響を受けたことなどにより、売上高は813億3百万円(対前年同期8億8千1百万円減)、営業利益は45億3千7百万円(同4億6千2百万円減)となりました。
<その他>エンジニアリング事業や運輸・倉庫事業が低調に推移したものの、岩手県大船渡市におけるバイオマス発電の営業運転開始に加え、不動産事業が堅調に推移したことなどにより、売上高は830億3千1百万円(対前年同期29億9千7百万円減)、営業利益は53億2千7百万円(同6億6千9百万円増)となりました。
財政状態は次のとおりであります。
総資産は前連結会計年度末に比べ15億5百万円減少して1兆329億2千3百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ228億4百万円減少して3,185億2百万円、固定資産は同212億9千9百万円増加して7,144億2千万円となりました。
流動資産減少の主な要因は受取手形及び売掛金が減少したことによるものであります。固定資産増加の主な要因は機械装置及び運搬具が増加したことによるものであります。
負債は前連結会計年度末に比べ241億1百万円減少して5,596億8千2百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ356億1千9百万円減少して3,137億7千1百万円、固定負債は同115億1千8百万円増加して2,459億1千万円となりました。
流動負債減少の主な要因は短期借入金が減少したことによるものであります。固定負債増加の主な要因は長期借入金が増加したことによるものであります。
有利子負債(短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、社債、長期借入金の合計額)は、前連結会計年度末に比べ134億9千9百万円減少して2,661億1千5百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ225億9千6百万円増加して4,732億4千1百万円となりました。主な要因は親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末から2.2ポイント増加して42.3%となりました。1株当たり純資産額は、前連結会計年度末から179.22円増加して3,567.63円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によって909億2百万円増加し、また、投資活動によって655億3千4百万円減少し、財務活動によって294億3千6百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比較して43億3千6百万円減少し、当連結会計年度末には457億4千8百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は909億2百万円(対前年同期63億8千万円減)となりました。これは、法人税等の支払額が135億9千7百万円となった一方で、税金等調整前当期純利益が517億7千7百万円、減価償却費が488億6千3百万円となったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は655億3千4百万円(対前年同期75億9百万円増)となりました。これは、固定資産の取得による支出が663億7千8百万円となったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は294億3千6百万円(対前年同期43億1千7百万円減)となりました。これは、長期借入れによる収入が446億6千3百万円となった一方で、長期借入金の返済による支出が560億7千7百万円、社債の償還による支出が100億円となったこと等によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 31.4 | 35.6 | 38.7 | 40.1 | 42.3 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 31.4 | 45.2 | 46.9 | 43.7 | 21.9 |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率(年) | 5.2 | 3.6 | 2.7 | 2.9 | 2.9 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍) | 11.5 | 18.9 | 23.3 | 24.2 | 23.4 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※ 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を使用しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| セメント | 271,905 | 0.9 |
| 資源 | 49,052 | △4.8 |
| 環境事業 | 60,504 | △12.0 |
| 建材・建築土木 | 51,699 | 2.4 |
| その他 | 20,735 | △17.3 |
| 合計 | 453,897 | △2.5 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| セメント | 376 | △24.1 |
| 資源 | 1,064 | 11.6 |
| 環境事業 | ― | ― |
| 建材・建築土木 | 38,995 | △9.0 |
| その他 | 8,314 | 2.1 |
| 合計 | 48,750 | △7.0 |
(注) 1. セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| セメント | 617,838 | △2.9 |
| 資源 | 55,965 | △5.8 |
| 環境事業 | 76,281 | △10.3 |
| 建材・建築土木 | 77,035 | △1.2 |
| その他 | 57,228 | △0.1 |
| 合計 | 884,350 | △3.5 |
(注) 1. セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、「20中期経営計画」の経営目標として、2020年度において売上高営業利益率9%以上、総資産経常利益率8%以上を掲げ、その実現に向けて取り組んでおります。2019年度実績は売上高営業利益率6.9%、総資産経常利益率5.9%となりました。これは、「成長投資」として位置付ける岩手県大船渡市におけるバイオマス発電が営業開始したことなどの一方、東京オリンピック・パラリンピック関連需要や東日本大震災復興需要が終息したこと等によりセメントの国内販売数量が減少したことなどによるものであります。収益力の創出・向上については当社グループが引き続き取り組んでいくべき重要な経営課題であると認識しております。
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。また、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しておりますが、当連結会計年度の業績への影響は軽微であります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、営業活動によって得られた資金により、成長投資を重視し、資本効率を意識した積極的な設備投資・投融資を実行しております。また、株主還元につきましても、重要な経営課題の一つとして位置付けており、安定的かつ継続的な配当を基本としております。配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループは、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金または借入及び社債の発行により資金調達することとしております。このうち、長期借入金及び社債は主に設備投資に係る資金調達であります。
③ 重要な会計方針、見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的に判断し見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。このうち次の見積り及び見積りに用いた仮定が当社グループにおいて重要であると認識しております。
イ 固定資産の減損処理
経営環境の著しい悪化、土地の時価の著しい下落等により収益性が低下した事業用資産、賃貸用資産及び将来の使用が見込まれない遊休資産について、それぞれ帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。回収可能価額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い額により測定しているため、経営環境が著しく悪化した場合等に、減損損失が計上される可能性があります。
ロ 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の計上に際しては、将来の課税所得を合理的に見積り回収可能性を判断しております。将来の課税所得がその見積り額を下回る場合、繰延税金資産が取崩され、税金費用が計上される可能性があります。
ハ 退職給付に係る会計処理
年金資産が退職給付債務の額を超過する場合には、投資その他の資産の「退職給付に係る資産」に計上しております。株式市況が大幅に下落した場合、保有株式の評価及び退職給付信託資産等の評価に伴う退職給付数理計算上の差異の発生等により、退職給付費用が計上される可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載しております。
また、新型コロナウイルス感染症の影響を加味した見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。