有価証券報告書-第151期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 14:15
【資料】
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【項目】
139項目
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、社会、顧客、株主、従業員に価値を提供し続けることを企業理念とし、独自のセラミックス技術を核に、エネルギー、エコロジー、エレクトロニクスのトリプルEを主たる事業領域としております。
企業理念を実現するための基本方針は以下の通りです。
まず、資源投入の選択と集中により他を凌駕する技術を確立し、各々の分野においてトップクラスの地位を占める新規事業、新商品を創出することであります。(「戦略的成長」)
次に、連結主体の事業運営を基本に、グループ会社の機動性と独自性も活かした効率的経営を行い、企業価値の向上を目指します。(「高効率体質」)
更に、株主・投資家に適時かつ積極的に情報を開示します。また、広報活動を通じて広く社会に情報を発信するとともに、社会的責任を自覚し、留学生の支援などを含む社会貢献活動を実施します。(「良き企業市民」)
(2)目標とする経営指標
当社グループは、ROEを主要な経営指標として採り上げ、株主重視の経営を推進しております。中長期の観点でROE10%以上の水準を意識し、経営資源を既存コア事業の拡大や新規事業の立上げに効率的に投入して収益力の向上に努めると共に、資本効率のさらなる向上に取り組んでまいります。
(3)資本政策
当社グループは、株主・投資家とのコミュニケーションを踏まえ、持続的な企業価値の向上に資する観点から資本政策を展開しています。
資本コストを上回る収益性確保と財務健全性を両立させると共に、中長期の観点から積極的な株主還元に努めます。ROE、配当性向及び株主資本配当率等を重要な指標として、利益率、資本回転率、財務レバレッジを事業戦略と整合した健全な水準に維持することを目指します。
(4)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
当社グループが事業領域とするエネルギー・エコロジー・エレクトロニクスの分野では、社会の要請や技術革新などを背景に事業機会が拡大すると予想されます。こうした状況のもと、当社グループは、自動車関連製品や半導体製造装置用セラミックス製品の増産投資及びその他新製品の量産設備投資を中心に今後3年間で3,000億円規模の設備投資を実施する予定です。2017年度は、将来の成長に向けての基盤整備と新規事業の確実な立上げを重点課題とし、以下の施策に取り組んでまいります。
① 既存事業の競争力強化-新・ものづくり構造革新
当社グループは、技術先進性をベースにした製品価値の向上と革新製造プロセスによる生産性向上に取り組んでおります。新・ものづくり構造革新では、既存設備の利用効率向上にも注力し、新規投資は優先順位をつけて確実な成果につなげます。
自動車関連製品については、各国の排ガス規制強化や自動車販売台数の増加に伴う世界的な需要拡大に対応し、最新鋭の生産ラインを着実に海外展開して高効率なグローバル生産体制を構築することで、事業の持続的な成長を目指します。新規に本格生産を開始するポーランド第2工場(SiC製ディーゼル・パティキュレート・フィルター)や石川工場(NOxセンサー)を安定稼動させると共に、タイ工場(ハニセラム)の立上げを着実に進めてまいります。半導体製造装置用セラミックス製品については、半導体の高集積化や微細化を背景に需要が拡大すると同時に技術面での要求が厳しさを増しており、増産投資を着実に進めると共に高機能品の開発や革新製法の確立に努め、競争力を高めてまいります。
一方、がいしについては、低操業下でも黒字を確保できる事業構造への再構築を進めます。NAS®電池については、国内では系統設置案件の受注獲得を目指すほか、海外では実証試験を梃子に蓄電事業への参入を図るなど需要創出に努めてまいります。
② 新製品・新規事業の創出-2017 Challenge 30 から Keep up 30 へ
当社グループは、売上高に占める新製品の比率を2017年度に30%まで引き上げる「2017 Challenge 30」を全社目標に掲げて新製品・新事業の創出に取り組んでおり、目標を達成できる見込みです。次年度以降についても、新製品売上高比率30%以上を維持し続ける「Keep up 30」を目標に掲げてまいります。
新製品の取り組み例としては、LED・レーザー等オプト分野向けに開発中の、紫外LED用マイクロレンズや窒化ガリウム(GaN)ウエハーの事業化促進を目的に「オプト部材プロジェクト」を2017年4月に発足致しました。昨年度に発足させた「セラミックス電池プロジェクト」と共に製造技術本部・研究開発本部・事業部・本社部門が連携して製品開発や量産設備開発、顧客開拓に取り組み、新規事業の立上げを円滑に進めます。
更には、継続的に新製品を創出するため、顧客提案力を強化し、ニーズを的確に捉えた探索活動も推進してまいります。
③ グローバル経営の強化
当社は、海外20カ国に46のグループ会社を展開し、うち23社において製造を行っております。
海外でのビジネスがますます拡大する中、全てのグループ構成員が公正な価値観や国際的な水準の判断基準に従って行動するよう環境整備を進め、これにより経営の透明性と自律性を高めてまいります。
環境経営の観点からは、事業活動を行う全拠点、全プロセスで率先して環境負荷の低減に取り組み、地球環境の保全に貢献します。「第4期環境行動5カ年計画」の下、「新・ものづくり構造革新」と環境負荷低減を連携して、グローバル規模でCO2と排出物の削減に取り組むほか、自動車排ガス浄化関連製品を中心に環境貢献製品の売上を伸ばしてまいります。また、社会的要請の高まりに応えるため、生物多様性保全や、水資源に関するリスク管理と水利用の効率化への取り組みも強化致します。
コンプライアンス体制としては、過去に生じた競争法違反の再発防止策として、国際的な水準に沿った競争法遵守プログラムを実施する体制の下、経営トップからの継続的なメッセージの発信、各国の法制に従い各国言語で編集した「競争法ハンドブック」の活用などにより、国内外グループ会社の役員・従業員を含めて法令遵守の徹底を図っております。また、不正及び競争法・海外腐敗行為防止法などの法令違反を防止する仕組みとして、当社グループの役員・従業員から社外弁護士経由で経営倫理委員会に直接報告できる内部通報制度「ホットライン」を設置し更なる強化を図っております。
グローバル展開を支える本社機能については、「本社力アップ」活動を通じて専門性を高めながら各拠点との連携を強め、事業環境変化への対応力を一層強化しております。
④ 人材育成と働き方改革
人材育成の面では、当社は会社の成長をけん引する若手や中堅層の人材を育成・創出するために、一般従業員の人事制度を改定し、誰もがより高い職域や職責に自らの意思で積極的にチャレンジできる仕組みとしました。同時に、65歳定年制を導入し、長年培った経験や高いスキル、さまざまな専門性を持ったベテラン層の一層の活躍を図り、従業員が60歳以降も安心して変わらない働きができる環境を整備しております。介護負担や重大な疾病を抱える従業員のための勤務制度も拡充しております。更には、女性社員が成長とやりがいを感じて活躍できる風土づくりに向けた取り組みを開始しております。
事業の拡大に伴い従業員が増加する中、業務の基本である「安全」、「品質」、「環境」、「CSR」を徹底すると共に、一人ひとりが最大限に力を発揮して、各事業の今後の飛躍に向けて将来の果実を育んでまいります。
当社グループは、こうした取り組みを通じて経営基盤のさらなる強化に努め、持続的な成長と企業価値の向上を実現し、資本効率重視、株主重視の経営を継続してまいります。

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