有価証券報告書-第210期(2025/04/01-2026/03/31)
<気候変動における戦略>当社グループは、国際エネルギー機関(International Energy Agency;IEA)が発行しているWorld Energy Outlook等から、 2030年度を想定し、低炭素社会への移行が進む1.5℃シナリオ(NZEシナリオ)および気候変動が進む4℃シナリオ(STEPSシナリオ)に基づくシナリオ分析を実施し、気候変動によるリスクと機会の具体的な内容および財務影響を評価しました。

(注)1.財務影響は「時間軸」に記載した期間において想定される、収益および費用に与える影響について、小:10億円未満、中:10億円以上50億円未満、大:50億円以上として記載しております。
2.時間軸は下記の期間を想定しております。
短期:~2026年度(現中期経営計画最終年度)
中期:~2030年度(GHG排出量削減中期目標年度)
長期:~2050年度(カーボンニュートラル達成目標年度)
2030年に向けてはカーボンニュートラルへの移行段階として省エネ需要が拡大すると想定しており、当社グループの強みである幅広い断熱材ラインアップと省エネ診断サービスにより顧客の省エネに貢献できると考えております。例えば、省エネ診断システム「Thermofit®」は、診断から対策工事の提案・実施・効果検証までをトータルサポートすることが可能です。また、第7次エネルギー基本計画において原子力発電を最大限活用することが示されており、再稼働に向けた安全対策工事の需要増加も、当社の機会と捉えております。
水素やアンモニアなどの次世代エネルギーへの転換や電気自動車などの次世代車への移行は、足元ではやや鈍化が見られるため、目先の財務影響は少ないと考えられますが、2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向けては拡大が見込まれ、かつ「断つ・保つ」の技術が貢献できる機会と捉えております。当社グループは、次世代のエネルギーキャリアとして注目される液化水素向け製品・サービスの開発スピードを上げるべく、浜松研究所に液化水素実験棟を建設しました(2026年3月竣工)。当施設では、-253℃という極低温の液化水素を用いた実験が可能であり、極低温環境における熱伝導率や強度などの諸物性を測定することが可能です。
また、新たなエネルギーとして、フュージョンエネルギー(核融合)も政府の成長戦略17分野のひとつに位置付けられています。当社グループは「断つ・保つ」の技術がフュージョンエネルギーの開発に貢献できるという確信のもと、フュージョンエネルギーによる「実用発電」の達成および産業創造に向け、2026年3月に株式会社Helical Fusionと資本業務提携を締結しました。

(注)財務影響と時間軸の基準は(1.5℃シナリオ)の表と同じ
地球規模での気候変動の影響により、世界中で自然災害が激甚化・頻発化しています。このような急性の物理的リスクに対応すべく、国内外の全事業所において「風水害チェックシート」による自己診断を行い、必要な対応策を推進しております。また、サプライチェーンの寸断に対するリスクは、サプライヤーアンケートによりリスク評価を行うとともに、エンゲージメントを図っております。
<自然資本における戦略>シナリオ分析の前提として依存および影響の評価を実施した結果、当社グループの事業は水資源をはじめとする自然資本に依存しており、温室効果ガスの排出等を通じて自然資本に影響を与えていることが確認されました。自然資本に関するリスクおよび機会を把握するため、気候変動における1.5℃シナリオおよび4℃シナリオに相当する分析を実施しております。
分析の結果、水資源や生態系の劣化は、操業の不安定化やコスト増加、レピュテーションの低下など、当社の中長期的な事業継続に影響を及ぼすリスクとなり得ることが認識されました。一方で、地域の自然環境の保全に積極的に貢献することは、事業の安定性向上や、地域社会との信頼関係の強化といった機会につながるものと考えられます。
これらの分析に基づき、当社グループは水資源の保全を重要な取組領域と位置付け、2026年4月に取水量の削減目標を設定いたしました。また、活動の一環として、清浄で豊かな水環境の指標とされ、かつ会社のシンボルであるトンボに着目し、トンボが生息できる環境の保全に資する活動を推進しております。トンボの生息環境を維持することは、水質や水辺環境の健全性の維持につながり、地域の生物多様性の保全に寄与するものと認識しております。具体的な活動は、指標及び目標の項に示します。
当社グループは、事業の継続および成長のためには、事業所が立地する地域の自然環境の保全に貢献することが不可欠であると考えております。今後も、水資源をはじめとする重要な自然資本について、依存・影響、リスク・機会の識別および評価を継続し、重要性の高い領域から対応を強化するとともに、開示内容の高度化を図ってまいります。

(注)1.財務影響は「時間軸」に記載した期間において想定される、収益および費用に与える影響について、小:10億円未満、中:10億円以上50億円未満、大:50億円以上として記載しております。
2.時間軸は下記の期間を想定しております。
短期:~2026年度(現中期経営計画最終年度)
中期:~2030年度(GHG排出量削減中期目標年度)
長期:~2050年度(カーボンニュートラル達成目標年度)
2030年に向けてはカーボンニュートラルへの移行段階として省エネ需要が拡大すると想定しており、当社グループの強みである幅広い断熱材ラインアップと省エネ診断サービスにより顧客の省エネに貢献できると考えております。例えば、省エネ診断システム「Thermofit®」は、診断から対策工事の提案・実施・効果検証までをトータルサポートすることが可能です。また、第7次エネルギー基本計画において原子力発電を最大限活用することが示されており、再稼働に向けた安全対策工事の需要増加も、当社の機会と捉えております。
水素やアンモニアなどの次世代エネルギーへの転換や電気自動車などの次世代車への移行は、足元ではやや鈍化が見られるため、目先の財務影響は少ないと考えられますが、2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向けては拡大が見込まれ、かつ「断つ・保つ」の技術が貢献できる機会と捉えております。当社グループは、次世代のエネルギーキャリアとして注目される液化水素向け製品・サービスの開発スピードを上げるべく、浜松研究所に液化水素実験棟を建設しました(2026年3月竣工)。当施設では、-253℃という極低温の液化水素を用いた実験が可能であり、極低温環境における熱伝導率や強度などの諸物性を測定することが可能です。
また、新たなエネルギーとして、フュージョンエネルギー(核融合)も政府の成長戦略17分野のひとつに位置付けられています。当社グループは「断つ・保つ」の技術がフュージョンエネルギーの開発に貢献できるという確信のもと、フュージョンエネルギーによる「実用発電」の達成および産業創造に向け、2026年3月に株式会社Helical Fusionと資本業務提携を締結しました。

(注)財務影響と時間軸の基準は(1.5℃シナリオ)の表と同じ
地球規模での気候変動の影響により、世界中で自然災害が激甚化・頻発化しています。このような急性の物理的リスクに対応すべく、国内外の全事業所において「風水害チェックシート」による自己診断を行い、必要な対応策を推進しております。また、サプライチェーンの寸断に対するリスクは、サプライヤーアンケートによりリスク評価を行うとともに、エンゲージメントを図っております。
<自然資本における戦略>シナリオ分析の前提として依存および影響の評価を実施した結果、当社グループの事業は水資源をはじめとする自然資本に依存しており、温室効果ガスの排出等を通じて自然資本に影響を与えていることが確認されました。自然資本に関するリスクおよび機会を把握するため、気候変動における1.5℃シナリオおよび4℃シナリオに相当する分析を実施しております。
分析の結果、水資源や生態系の劣化は、操業の不安定化やコスト増加、レピュテーションの低下など、当社の中長期的な事業継続に影響を及ぼすリスクとなり得ることが認識されました。一方で、地域の自然環境の保全に積極的に貢献することは、事業の安定性向上や、地域社会との信頼関係の強化といった機会につながるものと考えられます。
これらの分析に基づき、当社グループは水資源の保全を重要な取組領域と位置付け、2026年4月に取水量の削減目標を設定いたしました。また、活動の一環として、清浄で豊かな水環境の指標とされ、かつ会社のシンボルであるトンボに着目し、トンボが生息できる環境の保全に資する活動を推進しております。トンボの生息環境を維持することは、水質や水辺環境の健全性の維持につながり、地域の生物多様性の保全に寄与するものと認識しております。具体的な活動は、指標及び目標の項に示します。
当社グループは、事業の継続および成長のためには、事業所が立地する地域の自然環境の保全に貢献することが不可欠であると考えております。今後も、水資源をはじめとする重要な自然資本について、依存・影響、リスク・機会の識別および評価を継続し、重要性の高い領域から対応を強化するとともに、開示内容の高度化を図ってまいります。