四半期報告書-第153期第2四半期(平成26年4月1日-平成26年6月30日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものである。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間(平成26年1月1日から平成26年6月30日まで)における世界経済は、民間需要を中心とした堅調な回復を続ける米国経済や欧州景気の持ち直し、中国経済の低位ながら安定した景気拡大の影響を受け、緩やかな回復基調を継続した。また、わが国経済も、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動から景気は一時的に減速したものの、その後持ち直しの動きが見られ、経済環境の安定や円安傾向の定着を背景に緩やかな景気回復傾向が持続した。
このような状況のなか、当社グループの対面業界であるゴム製品、鉄鋼、半導体、情報技術関連、産業機械などの各業界においては、自動車関連分野では生産の回復基調が鮮明となり、その他の分野でも概ね緩やかな回復傾向が見られた。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は前年同期比9.9%増の554億3千7百万円となった。損益面においては、営業利益はカーボンブラック事業の国内外市場への安価な中国製品の流入やタイの自動車生産低下等の影響を受けたが、4月15日付で連結子会社となったCancarb Limitedの業績寄与もあり前年同期比62.2%増の13億8千6百万円となった。経常利益は為替が前期末比円高で推移したため為替差損が増加したことなどから前年同期比37.6%減の12億4千2百万円となり、四半期純利益は前年同期比21.2%減の7億8千万円となった。
セグメント別の業績は次のとおりである。
[カーボンブラック事業部門]
国内においては、対面業界である自動車およびタイヤ産業は消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動の影響は少なく、カーボンブラック需要も堅調に推移した。日本およびタイ市場では依然として続く安価な中国製品流入の影響は受けたものの、欧米を中心とした緩やかな景気回復を受け、販売数量は前年同期比で増加した。
以上により、当事業部門の売上高は前年同期比17.0%増の253億9千7百万円となり、営業利益は国内の価格改定や操業度の向上により前年同期比28.2%増の11億4千1百万円となった。
[炭素・セラミックス事業部門]
黒鉛電極
世界粗鋼生産は前年同期を上回る水準で推移し、対面業界である電炉鋼の生産においても同様に推移した。主たる市場においては、韓国を除き北米、欧州、日本において需要は緩やかな回復基調で推移したが、販売数量は出荷時期のずれもあり前年同期比並となった。この結果、円安効果は受けたものの、販売価格の低迷などにより黒鉛電極の売上高は前年同期比1.6%減の155億2千2百万円となった。
ファインカーボン
太陽電池用は、顧客の在庫調整が進んだことから需要は回復基調で推移した。半導体用、一般産業用およびLED用は引き続き堅調に推移し、全体的な回復感が見えてきた。この結果、ファインカーボンの売上高は前年同期比12.6%増の70億9千9百万円となった。
以上により、当事業部門の売上高は前年同期比2.4%増の226億2千1百万円となり、営業利益は、黒鉛電極の価格低迷による採算悪化およびファインカーボンの収益が緩やかな改善に留まったため前年同期比8.3%減の5億3千8百万円となった。
[工業炉および関連製品事業部門]
主要な需要先である情報技術関連業界では、一部に回復の兆しが見られ主力製品である工業炉の売上高は前年同期比増となった。発熱体その他製品の売上高は、中国における需要回復に支えられたものの、国内ガラス関連業界の需要が低調に推移したため前年同期並となった。
以上により、当事業部門の売上高は前年同期比4.3%増の22億4千7百万円となり、営業利益は前年同期比55.2%増の2億5千9百万円となった。
[その他事業部門]
摩擦材
主な需要先である建設機械向けでは、中国市場の伸び悩みや資源価格下落の影響を受け、インフラ整備用途と鉱山機械用途の需要が依然として低迷しているものの、車両メーカーの在庫調整が進んだことにより、車両用途の受注は上向き基調に転じた。これに加え農業機械向けが北米市場において好調であったこともあり、摩擦材の売上高は前年同期比9.1%増の42億4千9百万円となった。
その他
不動産賃貸等その他の売上高はリチウムイオン二次電池用負極材の販売が増加したことにより前年同期比52.2%増の9億2千万円となった。
以上により、当事業部門の売上高は前年同期比14.9%増の51億7千万円となり、営業利益は1億3百万円(前年同期は2億3百万円の営業損失)となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比10億5千3百万円減の149億9千3百万円となった。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加などにより収入が減少したものの、売上債権の減少、仕入債務の増加などにより収入が増加し、前第2四半期連結累計期間比1億9千6百万円収入増の、65億8百万円の収入となった。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出などにより支出が増加し、前第2四半期連結累計期間比177億7千4百万円支出増の、221億1千2百万円の支出となった。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加などにより収入が増加し、前第2四半期連結累計期間比149億5千9百万円収入増の、150億7千8百万円の収入となった。
(3) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はない。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりである。
①基本方針の内容
当社は、金融商品取引所に株式を上場している会社として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではない。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきであると考えている。
しかしながら、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるものなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえる。
そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えている。
②基本方針実現のための取組み
(a)基本方針の実現に資する特別な取組み
(中期経営計画による企業価値向上への取組み)
当社は大正7年(1918年)の創立以来、90余年にわたり炭素業界のパイオニアかつそのリーディングカンパニーとして歩み続け、カーボンブラック事業、製鋼用黒鉛電極事業、ファインカーボン事業、摩擦材事業ならびに工業炉および関連製品事業を通じて社会の発展に寄与してきた。この間当社は顧客をはじめとするステークホルダーとの長い信頼関係を築くとともに、それに支えられて独自の知識経験を積み上げながら首尾一貫して持続的成長を真摯に追求してきた。
この歴史を踏まえながら、更なる成長を追求するため、当社グループは「信頼の絆」という企業理念のもとに、「価値創造力」、「公正」、「環境調和」、「国際性」を行動の基本方針とし、あるべき企業像を「炭素材料のグロ-バルリーダー」として掲げ、積極的なグローバル展開と技術革新を追求している。具体的には3年毎の中期経営計画Tシリーズで具体的な目標を設定している。
平成24年を最終年度とする中期経営計画「T-2012」では、厳しい経営環境により売上高などの数値目標は達成できなかったものの、コストダウンや生産効率の改善などで進展を見ることができた。
昨年からスタートしている新3ヵ年中期経営計画「T-2015」では、これまでの基本方針を継承し、企業価値の向上を目指す。従来より掲げていた平成27年の売上高1,400億円、ROS(売上高営業利益率)11%、ROA(総資産経常利益率)8%という数値目標は、昨今の経営環境の変化を受けて見直すものの、引き続き、既存事業の成長と開発の促進、各事業が持つ業際の深堀りやグローバル展開の加速、M&A(合併・買収)やアライアンスを通して、更に事業領域を拡大していくことを計画している。
また、中長期ビジョンとして、「グループ売上高 2,000億円(2018年)」、「卓越した競争優位性を確立」、「環境負荷低減・社会貢献」を掲げ、更なる飛躍を図るため、「T-2015」を第一ステップとし、当社が創立100周年を迎える平成30年(2018年)には「真のグローバル百年企業」として、売上高2,000億円以上を目標とした収益力のある企業を目指している。
(コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方)
当社はコーポレートガバナンスの充実を経営上の重要な課題と位置づけ、企業倫理と法令遵守を徹底するとともに、リスク管理を含めた内部統制システムを整備し、経営の効率化、透明性を確保することに努めている。具体的施策として、当社は監査役制度を採用している。監査役は4名で構成され、内2名は社外監査役であり、取締役会その他の重要な会議に出席し、取締役や執行役員等からその職務の執行状況を聴取する他、経営トップとも定期的に意見交換を行い、公正な経営監視体制をとっている。また経営の監督機能と業務執行の分離を図る目的で平成11年より執行役員制を導入している。
取締役8名(うち1名は社外取締役)からなる取締役会は経営の基本方針を決定している。取締役会は経営戦略についての意思決定機関であるとの明確な位置づけのもとに運営し、原則として月1回開催し、法令で定められた事項や重要事項の決定を行い、業務執行状況の報告を受けている。平成19年3月からは経営環境の変化に対応し、最適な経営体制を機動的に構築するために取締役の任期を2年から1年に変更している。
(b)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、当社株式の大量買い付けが行われた際には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、積極的な情報収集と適時開示に努めるとともに、必要に応じて、会社法その他関係法令等の許容する範囲内において、適切な措置を講じるものとする。
③取締役会の判断およびその判断に係る理由
(a) 前述②(a)の取組みは、当社の企業価値を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであるので、前述①の基本方針に沿い、株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断している。
(b) 前述②(b)の取組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、会社法その他関係法令等の許容する範囲内での具体的方策として策定されたものであるので、前述①の基本方針に沿い、株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断している。
(注)当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の非継続(廃止)について
当社は、平成20年2月13日開催の当社取締役会において、「当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」(会社法施行規則第118条第3号に規定されるものをいい、以下「基本方針」という。)を決定し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ(2))として、平成23年3月25日開催の第149回定時株主総会における承認を得て、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、「本プラン」という。)更新した。
しかしながら、本プラン導入時とは当社を取り巻く経営環境等が変化するとともに、金融商品取引法による大量買付行為に関する整備が浸透しており、株主の皆様が適切な判断をするために必要な情報や時間を確保するという本プランの導入目的も一定程度担保されるようになった。
このような状況を踏まえ、今後の本プランの取り扱いについて社内で慎重に検討してきたが、平成26年2月10日開催の取締役会において、平成26年3月28日開催の第152期事業年度に係る定時株主総会終結の時をもって、本プランを終了し継続しないことを決議した。当社は、今後とも企業価値及び株主共同の利益の維持・向上に全力で取り組んでいく。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は9億1千5百万円である。
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間(平成26年1月1日から平成26年6月30日まで)における世界経済は、民間需要を中心とした堅調な回復を続ける米国経済や欧州景気の持ち直し、中国経済の低位ながら安定した景気拡大の影響を受け、緩やかな回復基調を継続した。また、わが国経済も、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動から景気は一時的に減速したものの、その後持ち直しの動きが見られ、経済環境の安定や円安傾向の定着を背景に緩やかな景気回復傾向が持続した。
このような状況のなか、当社グループの対面業界であるゴム製品、鉄鋼、半導体、情報技術関連、産業機械などの各業界においては、自動車関連分野では生産の回復基調が鮮明となり、その他の分野でも概ね緩やかな回復傾向が見られた。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は前年同期比9.9%増の554億3千7百万円となった。損益面においては、営業利益はカーボンブラック事業の国内外市場への安価な中国製品の流入やタイの自動車生産低下等の影響を受けたが、4月15日付で連結子会社となったCancarb Limitedの業績寄与もあり前年同期比62.2%増の13億8千6百万円となった。経常利益は為替が前期末比円高で推移したため為替差損が増加したことなどから前年同期比37.6%減の12億4千2百万円となり、四半期純利益は前年同期比21.2%減の7億8千万円となった。
セグメント別の業績は次のとおりである。
[カーボンブラック事業部門]
国内においては、対面業界である自動車およびタイヤ産業は消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動の影響は少なく、カーボンブラック需要も堅調に推移した。日本およびタイ市場では依然として続く安価な中国製品流入の影響は受けたものの、欧米を中心とした緩やかな景気回復を受け、販売数量は前年同期比で増加した。
以上により、当事業部門の売上高は前年同期比17.0%増の253億9千7百万円となり、営業利益は国内の価格改定や操業度の向上により前年同期比28.2%増の11億4千1百万円となった。
[炭素・セラミックス事業部門]
黒鉛電極
世界粗鋼生産は前年同期を上回る水準で推移し、対面業界である電炉鋼の生産においても同様に推移した。主たる市場においては、韓国を除き北米、欧州、日本において需要は緩やかな回復基調で推移したが、販売数量は出荷時期のずれもあり前年同期比並となった。この結果、円安効果は受けたものの、販売価格の低迷などにより黒鉛電極の売上高は前年同期比1.6%減の155億2千2百万円となった。
ファインカーボン
太陽電池用は、顧客の在庫調整が進んだことから需要は回復基調で推移した。半導体用、一般産業用およびLED用は引き続き堅調に推移し、全体的な回復感が見えてきた。この結果、ファインカーボンの売上高は前年同期比12.6%増の70億9千9百万円となった。
以上により、当事業部門の売上高は前年同期比2.4%増の226億2千1百万円となり、営業利益は、黒鉛電極の価格低迷による採算悪化およびファインカーボンの収益が緩やかな改善に留まったため前年同期比8.3%減の5億3千8百万円となった。
[工業炉および関連製品事業部門]
主要な需要先である情報技術関連業界では、一部に回復の兆しが見られ主力製品である工業炉の売上高は前年同期比増となった。発熱体その他製品の売上高は、中国における需要回復に支えられたものの、国内ガラス関連業界の需要が低調に推移したため前年同期並となった。
以上により、当事業部門の売上高は前年同期比4.3%増の22億4千7百万円となり、営業利益は前年同期比55.2%増の2億5千9百万円となった。
[その他事業部門]
摩擦材
主な需要先である建設機械向けでは、中国市場の伸び悩みや資源価格下落の影響を受け、インフラ整備用途と鉱山機械用途の需要が依然として低迷しているものの、車両メーカーの在庫調整が進んだことにより、車両用途の受注は上向き基調に転じた。これに加え農業機械向けが北米市場において好調であったこともあり、摩擦材の売上高は前年同期比9.1%増の42億4千9百万円となった。
その他
不動産賃貸等その他の売上高はリチウムイオン二次電池用負極材の販売が増加したことにより前年同期比52.2%増の9億2千万円となった。
以上により、当事業部門の売上高は前年同期比14.9%増の51億7千万円となり、営業利益は1億3百万円(前年同期は2億3百万円の営業損失)となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比10億5千3百万円減の149億9千3百万円となった。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加などにより収入が減少したものの、売上債権の減少、仕入債務の増加などにより収入が増加し、前第2四半期連結累計期間比1億9千6百万円収入増の、65億8百万円の収入となった。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出などにより支出が増加し、前第2四半期連結累計期間比177億7千4百万円支出増の、221億1千2百万円の支出となった。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加などにより収入が増加し、前第2四半期連結累計期間比149億5千9百万円収入増の、150億7千8百万円の収入となった。
(3) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はない。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりである。
①基本方針の内容
当社は、金融商品取引所に株式を上場している会社として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではない。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきであると考えている。
しかしながら、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるものなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえる。
そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えている。
②基本方針実現のための取組み
(a)基本方針の実現に資する特別な取組み
(中期経営計画による企業価値向上への取組み)
当社は大正7年(1918年)の創立以来、90余年にわたり炭素業界のパイオニアかつそのリーディングカンパニーとして歩み続け、カーボンブラック事業、製鋼用黒鉛電極事業、ファインカーボン事業、摩擦材事業ならびに工業炉および関連製品事業を通じて社会の発展に寄与してきた。この間当社は顧客をはじめとするステークホルダーとの長い信頼関係を築くとともに、それに支えられて独自の知識経験を積み上げながら首尾一貫して持続的成長を真摯に追求してきた。
この歴史を踏まえながら、更なる成長を追求するため、当社グループは「信頼の絆」という企業理念のもとに、「価値創造力」、「公正」、「環境調和」、「国際性」を行動の基本方針とし、あるべき企業像を「炭素材料のグロ-バルリーダー」として掲げ、積極的なグローバル展開と技術革新を追求している。具体的には3年毎の中期経営計画Tシリーズで具体的な目標を設定している。
平成24年を最終年度とする中期経営計画「T-2012」では、厳しい経営環境により売上高などの数値目標は達成できなかったものの、コストダウンや生産効率の改善などで進展を見ることができた。
昨年からスタートしている新3ヵ年中期経営計画「T-2015」では、これまでの基本方針を継承し、企業価値の向上を目指す。従来より掲げていた平成27年の売上高1,400億円、ROS(売上高営業利益率)11%、ROA(総資産経常利益率)8%という数値目標は、昨今の経営環境の変化を受けて見直すものの、引き続き、既存事業の成長と開発の促進、各事業が持つ業際の深堀りやグローバル展開の加速、M&A(合併・買収)やアライアンスを通して、更に事業領域を拡大していくことを計画している。
また、中長期ビジョンとして、「グループ売上高 2,000億円(2018年)」、「卓越した競争優位性を確立」、「環境負荷低減・社会貢献」を掲げ、更なる飛躍を図るため、「T-2015」を第一ステップとし、当社が創立100周年を迎える平成30年(2018年)には「真のグローバル百年企業」として、売上高2,000億円以上を目標とした収益力のある企業を目指している。
(コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方)
当社はコーポレートガバナンスの充実を経営上の重要な課題と位置づけ、企業倫理と法令遵守を徹底するとともに、リスク管理を含めた内部統制システムを整備し、経営の効率化、透明性を確保することに努めている。具体的施策として、当社は監査役制度を採用している。監査役は4名で構成され、内2名は社外監査役であり、取締役会その他の重要な会議に出席し、取締役や執行役員等からその職務の執行状況を聴取する他、経営トップとも定期的に意見交換を行い、公正な経営監視体制をとっている。また経営の監督機能と業務執行の分離を図る目的で平成11年より執行役員制を導入している。
取締役8名(うち1名は社外取締役)からなる取締役会は経営の基本方針を決定している。取締役会は経営戦略についての意思決定機関であるとの明確な位置づけのもとに運営し、原則として月1回開催し、法令で定められた事項や重要事項の決定を行い、業務執行状況の報告を受けている。平成19年3月からは経営環境の変化に対応し、最適な経営体制を機動的に構築するために取締役の任期を2年から1年に変更している。
(b)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、当社株式の大量買い付けが行われた際には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、積極的な情報収集と適時開示に努めるとともに、必要に応じて、会社法その他関係法令等の許容する範囲内において、適切な措置を講じるものとする。
③取締役会の判断およびその判断に係る理由
(a) 前述②(a)の取組みは、当社の企業価値を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであるので、前述①の基本方針に沿い、株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断している。
(b) 前述②(b)の取組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、会社法その他関係法令等の許容する範囲内での具体的方策として策定されたものであるので、前述①の基本方針に沿い、株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断している。
(注)当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の非継続(廃止)について
当社は、平成20年2月13日開催の当社取締役会において、「当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」(会社法施行規則第118条第3号に規定されるものをいい、以下「基本方針」という。)を決定し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ(2))として、平成23年3月25日開催の第149回定時株主総会における承認を得て、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、「本プラン」という。)更新した。
しかしながら、本プラン導入時とは当社を取り巻く経営環境等が変化するとともに、金融商品取引法による大量買付行為に関する整備が浸透しており、株主の皆様が適切な判断をするために必要な情報や時間を確保するという本プランの導入目的も一定程度担保されるようになった。
このような状況を踏まえ、今後の本プランの取り扱いについて社内で慎重に検討してきたが、平成26年2月10日開催の取締役会において、平成26年3月28日開催の第152期事業年度に係る定時株主総会終結の時をもって、本プランを終了し継続しないことを決議した。当社は、今後とも企業価値及び株主共同の利益の維持・向上に全力で取り組んでいく。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は9億1千5百万円である。
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。