有価証券報告書-第14期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 10:57
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文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
なお、当社グループは基礎工事関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、設備投資が堅調に推移し、雇用・所得情勢が改善する中で個人消費の持ち直しが続くなど、緩やかな回復が続きました。
当社グループが主として属するコンクリートパイル業界は、民需が増加したものの官需が減少し、全体の出荷量は前年度対比微減となりました。
このような事業環境のもと、当社グループは5か年計画の最終年度として、国内施工部門における人員の増強、施工管理の効率化の総仕上げに取り組んでまいりました。またコンクリートパイルの新たな工法として「MAGNUM工法」を開発し、昨年8月に国土交通大臣認定を取得、10月から販売を開始するなど、総合的な設計提案による営業力を更に強化してまいりました。
海外におきましては、ベトナム事業会社のPhan Vu Investment Corporation(以下、「PV社」という)が引き続き旺盛な需要に対応すべく生産力増強に取り組んでまいりました。また、昨年9月にはベトナム北部での基礎工事関連事業の一層の拡大を目指しFecon Mining Joint Stock Company(以下、「FCM社」という)を買収いたしました。ミャンマー事業会社のVJP Co., Ltd.は、ティラワ経済特区の新工場でのコンクリートパイルの製造・出荷を本格化しました。
売上高につきましては、国内ではコンクリートパイル部門、場所打ち杭部門とも大型工事が増加し好調に推移したこと、また海外も堅調に推移したことから、全体として増収になり、5か年計画で目標にしておりました売上高850億円は達成することが出来ました。また経常利益も48億47百万円でほぼ達成することができ、5か年計画は成功裡に終えることが出来ました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は855億66百万円(前期比9.7%増)となりました。また、利益面につきましては、国内では工事利益率が改善したこと、海外では買収したFCM社が第4四半期から連結業績に寄与したことなどにより営業利益は52億12百万円(同61.7%増)、経常利益48億47百万円(同61.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億64百万円(同65.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は113億30百万円となり、前連結会計年度末より19億5百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動において得られた資金は、前年同期比14億45百万円増加し31億95百万円となりました。この要因は、売上債権の増加15億51百万円、たな卸資産の増加13億6百万円、ファクタリング未払金の減少15億18百万円などにより減少しましたが、税金等調整前当期純利益の計上49億62百万円、減価償却費の計上22億92百万円などにより増加したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動において使用した資金は、前年同期比1億63百万円増加し31億64百万円となりました。この要因は、有形固定資産の取得による支出22億46百万円、FCM社の買収に関連して、株式取得の対価10億18百万円から同社の現金及び現金同等物の受入額2億35百万円を差し引いた子会社株式の取得による支出7億82百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動において得られた資金は、前年同期比76百万円減少し19億37百万円となりました。この要因は、長期借入金が実行により13億56百万円増加した一方で返済により21億48百万円減少、配当金の支払いにより6億7百万円、リース債務の返済により5億28百万円それぞれ減少したものの、株式の発行による収入23億1百万円、短期借入金の純増加17億56百万円などにより増加したことなどによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは基礎工事関連事業の単一セグメントであるため、品目区分ごとの生産、受注及び販売の状況を記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。
区分生産高(百万円)前年同期比(%)
基礎工事関連事業
コンクリート杭25,946113.3
合計25,946113.3

(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
区分受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
基礎工事関連事業
コンクリート杭68,23697.126,728100.4
鋼管杭4,63092.41,13748.3
場所打ち杭9,95079.03,84064.8
合計82,81694.231,70690.8

(注)1.受注金額には、工事代金が含まれております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
区分販売高(百万円)前年同期比(%)
基礎工事関連事業
コンクリート杭67,568110.6
鋼管杭5,40391.8
場所打ち杭12,593114.5
合計85,566109.7

(注)1.販売金額には、工事代金が含まれております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主要な販売先については、総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありませんので、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、重要な会計方針の選択・適用、資産及び収益・費用の報告及び開示に影響を与える見積り承認に関しては定期的に開催する取締役会において、通常のものは権限規定に基づき稟議手続きによって随時行っております。
会社は、これらの見積りについて、過去の実績等を踏まえて合理的に判断をしておりますが、実際の結果については、見積り特有の不確実性が生じるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 資本の財源及び資金の流動性
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b.契約債務
2019年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
年度別要支払額(百万円)
契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超
短期借入金8,0198,019---
社債378189189--
長期借入金3,6891,2781,978432-
リース債務5693401207038

上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
c.財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金、借入または社債により資金調達することとしております。このうち、借入または社債による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備・施工機械などの長期資金は、長期借入金または社債で調達しております。
③ 経営方針・経営戦略を判断するための客観的な指標等
当社グループは、品質の向上と効率化により施工及び生産体制の強化を実現し、安定した経営基盤の確立を図ることの経営指標として、営業利益、自己資本当期純利益率(ROE)を重視しております。当連結会計年度におけるROEは10.5%となり、前連結会計年度に比べ3.5ポイント増加しました。
指標前連結会計年度当連結会計年度増減
営業利益3,223百万円5,212百万円1,989百万円増(61.7%増)
自己資本(A)
(純資産-非支配株主持分)
27,863百万円32,410百万円4,547百万円増(16.3%増)
親会社株主に帰属する当期純利益(B)1,911百万円3,164百万円1,252百万円増(65.6%増)
ROE(自己資本利益率)
(B/A)
7.0%10.5%3.5ポイント増

④ 連結貸借対照表
(総資産)
総資産は前連結会計年度末に比べ83億28百万円増加し、795億6百万円となりました。主な要因は、増資などにより現金及び預金が19億22百万円増加、FCM社の買収などにより、受取手形及び売掛金が24億12百万円、たな卸資産が28億37百万円、有形固定資産が8億20百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。
(負債)
負債は前連結会計年度末に比べ23億71百万円増加し、438億45百万円となりました。主な要因は、FCM社の買収や短期借入金の増加などにより社債及び借入金が合計で17億33百万円、未成工事受入金が13億45百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。
(純資産)
純資産については、増資により資本金及び資本剰余金が11億50百万円それぞれ増加し、親会社株主に帰属する当期純利益計上による増加31億64百万円、配当金の支払いによる減少5億52百万円、FCM社の買収などによる非支配株主持分の増加14億10百万円などの結果、前連結会計年度末に比べ59億57百万円増加し356億60百万円となりました。
⑤ 連結損益計算書
(営業損益)
当連結会計年度の売上高は855億66百万円(前連結会計年度比9.7%増)、売上原価は719億73百万円(同8.0%増)、売上総利益は135億93百万円(同19.9%増)となり、9期連続の増収となりました。主力のコンクリート杭は、国内では大型工事が増加したことにより、海外ではベトナムのPV社の業績が堅調に推移したことに加えFCM社を連結子会社化して第4四半期連結会計期間の損益を取り込んだことにより、売上高は前連結会計年度に比べ64億57百万円増加し675億68百万円(同10.6%増)となりました。また、鋼管杭の売上高は大型土木工事の減少により前連結会計年度に比べ4億84百万円減少し54億3百万円(同8.2%減)と減収、場所打ち杭は需要が好調で大型工事が増加したことから、売上高は前連結会計年度に比べ15億97百万円増加し125億93百万円(同14.5%増)となりました。利益面では、国内での工事採算の改善により、売上総利益率は1.4ポイント改善しました。これらの結果、当社設立以来、売上高・利益とも過去最高を記録いたしました。
販売費及び一般管理費につきましては、工法開発が一段落した研究開発費、前連結会計年度は本社移転に伴う費用が一時的に増加した賃借料は減少しましたが、人件費、貸倒引当金繰入額が増加したことによって、前連結会計年度に比べ2億66百万円増加し、83億80百万円(同3.3%増)となりました。
これらにより、営業利益は前連結会計年度に比べ19億89百万円増加し、52億12百万円となりました。
(経常損益)
営業外収益はほぼ前年並み、営業外費用は有利子負債の増加に伴い支払利息が増加したことを主因として、前連結会計年に比べ1億46百万円増加しました。
これらにより、経常利益は前連結会計年度に比べ18億49百万円増加し、48億47百万円となりました。
(特別損益)
特別利益は、ベトナムのPV社がFCMの株式を取得したことにより、負ののれん発生益を1億75百万円計上いたしました。
特別損失は、前連結会計年度と同様に固定資産除却損を計上したことに加え、一部土地の評価下落に伴い、減損損失を23百万円計上いたしました。
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ12億52百万円増加し、31億64百万円となりました。
⑥ 次期の見通し
次期の見通しにつきましては、国内の景気は堅調な設備投資と個人消費の持ち直し等により、引き続き緩やかな回復が予想されますが、一方で米中通商問題や米国金利等の動向次第では世界経済の悪化による景気の減退が懸念されます。
当社グループが主として属するコンクリートパイル業界におきましては、当面は民間建設需要の堅調な推移が期待できるものの、施工の人材不足等の影響から、出荷量は次年度もほぼ横ばいで推移すると予想されます。
このような環境のもと、当社グループは次年度から新5か年計画をスタートさせます。今回の新5か年計画は、海外部門も含めたグループ全体の計画とし、日本国内及びアセアン地域における最高の技術力と最大の基礎建設能力を有するグループを目指してまいります。
国内施工部門におきましては、ICTを活用した施工管理と、施工管理者の機動的な配置を推進することで、更に効率的な施工体制を構築してまいります。生産部門では、高強度・大径コンクリートパイルの生産性の向上を目指す一方、引き続き品質管理の徹底にも注力してまいります。営業部門では、これまで開発した新工法を積極的に提案することで、首都圏を中心に大型工事の受注獲得に注力しシェアアップを目指してまいります。また引続き予想される原材料の値上げや人材不足に伴う人件費の増嵩についても、適切に受注価格に反映させてまいります。更に、技術部門ではこれまで開発した工法に改良を加え、技術力の向上に取り組んでまいります。
海外では、ベトナムのPV社は、当連結会計年度に買収したFCM社とこれまでに増強してきた各工場の製造ラインと施工機械をフルに活用することで旺盛な需要を取り込み、更なる業容の拡大につなげてまいります。また、これまでに設備投資を行ってきたコンクリート製建設資材事業を本格化させ、事業の多角化を目指してまいります。ミャンマーにおきましては、VJP Co., Ltd.はティラワ経済特区の工場をフル稼働させるとともに、中長期的な需要動向を見極め更なる業容拡大を検討してまいります。

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