四半期報告書-第93期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)
有報資料
(1)業績の概況
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、米国においては雇用・所得の改善を背景に景気の着実な回復が継続し、欧州においても引き続き景気が底堅く推移したことに加え、中国においても、一部の景気指標の伸長に鈍化がみられたものの、インフラ投資等に支えられ景気が安定的に推移し、新興国においても緩やかな景気回復が継続したことから、全体として回復基調が継続しました。
日本経済は、個人消費の持ち直しの動きに加え、設備投資の増加や企業の生産活動に改善がみられるなど、緩やかな回復が継続しました。
(セグメント別の業績概況)
こうしたなか、当社グループは、各セグメントにおいて、各社がそれぞれの事業環境変化に対応しながら、収益改善に努めてまいりました。
当第3四半期連結累計期間における各セグメント別の業績の概況は以下のとおりです。
(単位:億円)
<製鉄>国内鉄鋼需要については、自動車向けや産業機械向けを中心に堅調に推移しました。
海外鉄鋼需要については、中国をはじめとして総じて底堅く推移しました。国際鉄鋼市況については、上期期首において在庫調整に起因した一時的な軟化の動きがみられたものの、第2四半期以降、中国での過剰生産能力削減の進展もあり、引き締まった需給環境を背景に上昇しました。
製鉄セグメントとして、売上高は対前年同四半期連結累計期間で増収の3兆6,998億円、経常利益は対前年同四半期連結累計期間で増益の1,897億円となりました。
<エンジニアリング>新日鉄住金エンジニアリング㈱については、原油価格の低迷や海外鉄鋼メーカーの投資手控え等、依然として厳しい事業環境が継続しておりますが、国内建築分野等における順調な工事進捗や着実なプロジェクト実行管理等もあり、全体としては売上高・損益ともに増加しました。
エンジニアリングセグメントとして、売上高は対前年同四半期連結累計期間で増収の2,052億円、経常利益は対前年同四半期連結累計期間で増益の48億円となりました。
<化学>新日鉄住金化学㈱については、機能材料事業において、回路基板材料やディスプレイ材料がスマートフォン等の電子機器向けに販売を伸ばしたことに加え、化学品事業においても、主力製品であるスチレンモノマーの需給逼迫が継続したことにより、それぞれ着実に収益を確保しました。また、コールケミカル事業においても、黒鉛電極向けニードルコークスの販売環境が大幅に好転しました。
化学セグメントとして、売上高は対前年同四半期連結累計期間で増収の1,516億円、経常利益は対前年同四半期連結累計期間で増益の129億円となりました。
<新素材>新日鉄住金マテリアルズ㈱については、半導体・電子産業部材において、表面処理銅ワイヤの販売が引き続き好調に推移し、サスペンション材等の金属箔の販売も増加しました。また、環境・エネルギー分野においても、新興国での需要を捕捉したメタル担体の販売が拡大しました。全体としては、市場競争激化の影響を受けたものの、販売の拡大により売上高・損益ともに増加しました。
新素材セグメントとして、売上高は対前年同四半期連結累計期間で増収の277億円、経常利益は対前年同四半期連結累計期間で増益の15億円となりました。
<システムソリューション>新日鉄住金ソリューションズ㈱については、幅広い業種の顧客に対し、システムの企画、構築、運用・保守を一貫して提供するとともに、顧客の事業環境変化に対応した先進的なソリューション・サービスを展開しております。当期は、「AI研究開発センター」を設置するなど、顧客企業が業務の高度化にAI・機械学習を効果的に活用するためのソリューション展開を推進しております。
システムソリューションセグメントとして、売上高は対前年同四半期連結累計期間で増収の1,682億円、経常利益は対前年同四半期連結累計期間で減益の147億円となりました。
(売上・損益)
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は対前年同四半期連結累計期間で増収の4兆1,645億円、営業利益は対前年同四半期連結累計期間で増益の1,380億円、経常利益は対前年同四半期連結累計期間で増益の2,254億円及び親会社株主に帰属する四半期純利益は対前年同四半期連結累計期間で増益の1,560億円となりました。
(2)当第3四半期連結会計期間末の資産、負債及び純資産
当第3四半期連結会計期間末の連結総資産は、たな卸資産の増加(1,802億円)、投資有価証券の増加(1,323億円)等により、前期末(7兆2,619億円)から3,658億円増加し7兆6,277億円となりました。
負債につきましては、有利子負債が2兆1,528億円と前期末(2兆1,048億円)から479億円増加したことに加え、支払手形及び買掛金の増加(386億円)等により、前期末(3兆9,709億円)から1,309億円増加し4兆1,018億円となりました。
純資産につきましては、親会社株主に帰属する四半期純利益1,560億円による増加、配当金の支払いによる減少(662億円)に加え、その他有価証券評価差額金の増加(944億円)等により、前期末(3兆2,910億円)から2,349億円増加し3兆5,259億円となりました。なお、当期末の自己資本は3兆1,642億円となり、有利子負債自己資本比率(D/Eレシオ)は0.68倍となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
世界経済は、米国においては景気の着実な回復が継続し、欧州においても引き続き景気が底堅く推移していることに加え、中国においても景気が安定的に推移し、新興国においても緩やかな景気回復が継続していることから、一部の国・地域における政治情勢等に起因する不透明感は残るものの、全体として回復基調が継続するものと想定されます。
日本経済は、個人消費・設備投資ともに底堅く推移し、引き続き緩やかな回復が見込まれます。
国内鉄鋼需要については、自動車向けや建設・土木向け等で堅調に推移するものと見込まれます。また、海外鉄鋼需要については、引き続き底堅く、安定的に推移するものと見込まれます。国際鉄鋼市況については、中国における引き締まった需給環境等を背景に、高位安定的に推移するものと見込まれます。
こうしたなか、平成29年度通期の連結経常利益については、10月の台風影響、一部の設備関連工事の期間延長等による生産出荷減に加え、足下の主原料価格の高騰並びにスクラップ・合金等の副原料価格、資材費、物流費等の上昇による悪化要因があるものの、海外事業を含めたグループ会社の更なる業績改善等により、3,000億円となる見通しです。
(注)上記の見通しには、平成30年2月1日の平成29年度第3四半期決算発表時点の将来見通し・計画に基づく予測
が含まれている。実際の業績は、今後様々な要因によって大きく異なる結果となる可能性がある。
(利益配分に関する基本方針及び当期末の剰余金配当)
当社は、業績に応じた利益の配分を基本として、企業価値向上に向けた投資等に必要な資金所要、先行きの業績見通し、連結及び単独の財務体質等を勘案しつつ、第2四半期末及び期末の剰余金の配当を実施する方針と致しております。「業績に応じた利益の配分」の指標としては、連結配当性向年間20~30%を目安と致します。なお、第2四半期末の剰余金の配当は、中間期業績及び年度業績見通しを踏まえて判断することとしております。
当期末の剰余金の配当については、第2四半期決算発表時(平成29年10月27日)では未定としておりましたが、上記方針に従い、当期の業績見通し等を踏まえ、1株につき30円とさせていただく予定です(年間配当金としては1株につき60円、連結配当性向30%程度)。
(財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に関する事項)
当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を次のとおり定めております。
<当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容>当社グループは、常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、優れた製品・サービスの提供を通じて社会の発展に貢献することを企業理念に掲げ、この理念に基づき経営戦略を立案・遂行し、競争力・収益力を向上させることにより、企業価値ひいては株主共同の利益の向上を目指しております。
この企業理念・経営戦略が当社株式の大量買付け行為等によってゆがめられ、当社の存立・発展が阻害されるおそれが生じるなど、企業価値が毀損され、ひいては株主共同の利益が損なわれることのないよう、当社は、必要な措置を講じることと致しております。
当社は、第三者から当社株式の大量買付け行為等の提案(以下、「買収提案」といいます。)がなされた場合、これを受け入れるか否かの最終的な判断は、その時点における株主の皆様に委ねられるべきものと考えております。他方で、買収提案の中には、当社の企業価値や株主共同の利益に対し明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、株主の皆様に当社株式の売却を事実上強要することとなるおそれのあるもの等が含まれる可能性があると考えております。
従って、当社は、第三者から買収提案がなされた場合に株主の皆様にこのような不利益が生じることがないよう、明確かつ透明性の高いルールを備え置き、実際に買収提案がなされた場合には、株主の皆様が必要な情報と相当な検討期間をもって適切な判断(インフォームド・ジャッジメント)を行えるよう環境を整えることが当社取締役会の責務であると考え、『株式の大量買付けに関する適正ルール』(以下、「適正ルール」といいます。)を導入しております。
<基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要>当社は、株主共同の利益の確保・向上を目的に、適正ルールを平成18年3月に取締役会決議をもって導入しておりますが、適正ルール導入から10年が経過した平成28年3月に、改めて適正ルールの必要性を確認するとともに、その信頼性・法的安定性を一層高めることができるよう、その導入・更新等について事前に株主の皆様の賛同を必要とする仕組みに変更することとし、同年6月24日開催の第92回定時株主総会において、この変更等を反映した適正ルールについて、株主の皆様の御承認をいただきました。御承認をいただいた適正ルールの概要は、以下①から③のとおりです。
① 買収提案者による必要情報の提出と取締役会における検討等
当社取締役会は、当社の株券等を議決権割合で15%以上取得しようとする者(以下、「買収提案者」といいます。)から適正ルールに定める情報(以下、「必要情報」といいます。)がすべて提出された場合、当該買収提案者からの買収提案が当社の企業価値及び株主共同の利益の最大化に資するか否かを検討致します(検討期間は原則12週間)。
② 株主意思の確認手続き
当社取締役会は、原則として、上記検討期間の満了後、買収提案を受け入れるか否かを株主の皆様に御判断いただくため、新株予約権の無償割当て(買収提案者に対する措置の発動)の必要性・賛否に関する株主意思の確認手続きを、書面投票又は株主意思確認総会により行います。
ただし、当社取締役会が必要情報を検討した結果、買収提案が当社の企業価値及び株主共同の利益の最大化に資すると判断した場合は、株主意思の確認手続きには進まず、また、新株予約権の無償割当ても行われません。
③ 新株予約権の無償割当てがなされる場合
適正ルールに基づく新株予約権の無償割当ては、ア)株主意思の確認手続きにおいて、株主の皆様が新株予約権の無償割当てに賛同された場合、イ)買収提案者が裁判例において悪質・濫用的であると例示されたグリーンメイラー等の4類型のいずれかに該当し、その買収提案が株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのあるものと取締役会が判断した場合、又はウ)買収提案者が適正ルールに定める手続きを無視したと取締役会が判断した場合に限られます。
なお、当社取締役会は、上記イ)又はウ)の判断にあたっては、適正ルールの運用に係る当社取締役会の判断の公正性を確保するため、当社の社外取締役又は社外監査役のうち3名の委員で構成する独立委員会から事前に意見を取得し、その意見を最大限尊重致します。
当社の適正ルールは、当社ウェブサイトに掲載しております。
<上記取組みについての取締役会の判断及びその判断に係る理由>適正ルールは、買収提案がなされた場合に、新株予約権の無償割当ての必要性を、株主の皆様に必要な情報と相当な検討期間をもって御判断いただくためのルール及び手続きを定めたものです。適正ルールは、買収提案を受け入れるか否かの最終的な判断を当社株主の皆様に委ねることにより、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上を図る目的のものであり、当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
以上から、当社取締役会は、適正ルールが上記「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」に沿うものであると判断しております。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社及び連結子会社全体の研究開発費は517億円であります。
(5)生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、製鉄セグメントの生産(グループ向生産分を含む)は、対前年同四半期連結累計期間で9,592億円増加の4兆2,331億円となり、外部顧客に対する販売は、対前年同四半期連結累計期間で7,753億円増加の3兆6,747億円となりました。いずれも平成29年3月13日の日新製鋼㈱の子会社化等によるものです。
(注)生産については、金額は製造原価による。
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、米国においては雇用・所得の改善を背景に景気の着実な回復が継続し、欧州においても引き続き景気が底堅く推移したことに加え、中国においても、一部の景気指標の伸長に鈍化がみられたものの、インフラ投資等に支えられ景気が安定的に推移し、新興国においても緩やかな景気回復が継続したことから、全体として回復基調が継続しました。
日本経済は、個人消費の持ち直しの動きに加え、設備投資の増加や企業の生産活動に改善がみられるなど、緩やかな回復が継続しました。
(セグメント別の業績概況)
こうしたなか、当社グループは、各セグメントにおいて、各社がそれぞれの事業環境変化に対応しながら、収益改善に努めてまいりました。
当第3四半期連結累計期間における各セグメント別の業績の概況は以下のとおりです。
(単位:億円)
| 売上高 | 経常利益 | |||
| 当第3四半期連結累計期間 | 前第3四半期連結累計期間 | 当第3四半期連結累計期間 | 前第3四半期連結累計期間 | |
| 製鉄 | 36,998 | 29,257 | 1,897 | 819 |
| エンジニアリング | 2,052 | 1,868 | 48 | 46 |
| 化学 | 1,516 | 1,252 | 129 | 40 |
| 新素材 | 277 | 260 | 15 | 13 |
| システムソリューション | 1,682 | 1,589 | 147 | 158 |
| 合計 | 42,528 | 34,227 | 2,239 | 1,077 |
| 調整額 | △883 | △907 | 15 | 7 |
| 四半期連結損益計算書計上額 | 41,645 | 33,320 | 2,254 | 1,085 |
<製鉄>国内鉄鋼需要については、自動車向けや産業機械向けを中心に堅調に推移しました。
海外鉄鋼需要については、中国をはじめとして総じて底堅く推移しました。国際鉄鋼市況については、上期期首において在庫調整に起因した一時的な軟化の動きがみられたものの、第2四半期以降、中国での過剰生産能力削減の進展もあり、引き締まった需給環境を背景に上昇しました。
製鉄セグメントとして、売上高は対前年同四半期連結累計期間で増収の3兆6,998億円、経常利益は対前年同四半期連結累計期間で増益の1,897億円となりました。
<エンジニアリング>新日鉄住金エンジニアリング㈱については、原油価格の低迷や海外鉄鋼メーカーの投資手控え等、依然として厳しい事業環境が継続しておりますが、国内建築分野等における順調な工事進捗や着実なプロジェクト実行管理等もあり、全体としては売上高・損益ともに増加しました。
エンジニアリングセグメントとして、売上高は対前年同四半期連結累計期間で増収の2,052億円、経常利益は対前年同四半期連結累計期間で増益の48億円となりました。
<化学>新日鉄住金化学㈱については、機能材料事業において、回路基板材料やディスプレイ材料がスマートフォン等の電子機器向けに販売を伸ばしたことに加え、化学品事業においても、主力製品であるスチレンモノマーの需給逼迫が継続したことにより、それぞれ着実に収益を確保しました。また、コールケミカル事業においても、黒鉛電極向けニードルコークスの販売環境が大幅に好転しました。
化学セグメントとして、売上高は対前年同四半期連結累計期間で増収の1,516億円、経常利益は対前年同四半期連結累計期間で増益の129億円となりました。
<新素材>新日鉄住金マテリアルズ㈱については、半導体・電子産業部材において、表面処理銅ワイヤの販売が引き続き好調に推移し、サスペンション材等の金属箔の販売も増加しました。また、環境・エネルギー分野においても、新興国での需要を捕捉したメタル担体の販売が拡大しました。全体としては、市場競争激化の影響を受けたものの、販売の拡大により売上高・損益ともに増加しました。
新素材セグメントとして、売上高は対前年同四半期連結累計期間で増収の277億円、経常利益は対前年同四半期連結累計期間で増益の15億円となりました。
<システムソリューション>新日鉄住金ソリューションズ㈱については、幅広い業種の顧客に対し、システムの企画、構築、運用・保守を一貫して提供するとともに、顧客の事業環境変化に対応した先進的なソリューション・サービスを展開しております。当期は、「AI研究開発センター」を設置するなど、顧客企業が業務の高度化にAI・機械学習を効果的に活用するためのソリューション展開を推進しております。
システムソリューションセグメントとして、売上高は対前年同四半期連結累計期間で増収の1,682億円、経常利益は対前年同四半期連結累計期間で減益の147億円となりました。
(売上・損益)
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は対前年同四半期連結累計期間で増収の4兆1,645億円、営業利益は対前年同四半期連結累計期間で増益の1,380億円、経常利益は対前年同四半期連結累計期間で増益の2,254億円及び親会社株主に帰属する四半期純利益は対前年同四半期連結累計期間で増益の1,560億円となりました。
(2)当第3四半期連結会計期間末の資産、負債及び純資産
当第3四半期連結会計期間末の連結総資産は、たな卸資産の増加(1,802億円)、投資有価証券の増加(1,323億円)等により、前期末(7兆2,619億円)から3,658億円増加し7兆6,277億円となりました。
負債につきましては、有利子負債が2兆1,528億円と前期末(2兆1,048億円)から479億円増加したことに加え、支払手形及び買掛金の増加(386億円)等により、前期末(3兆9,709億円)から1,309億円増加し4兆1,018億円となりました。
純資産につきましては、親会社株主に帰属する四半期純利益1,560億円による増加、配当金の支払いによる減少(662億円)に加え、その他有価証券評価差額金の増加(944億円)等により、前期末(3兆2,910億円)から2,349億円増加し3兆5,259億円となりました。なお、当期末の自己資本は3兆1,642億円となり、有利子負債自己資本比率(D/Eレシオ)は0.68倍となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
世界経済は、米国においては景気の着実な回復が継続し、欧州においても引き続き景気が底堅く推移していることに加え、中国においても景気が安定的に推移し、新興国においても緩やかな景気回復が継続していることから、一部の国・地域における政治情勢等に起因する不透明感は残るものの、全体として回復基調が継続するものと想定されます。
日本経済は、個人消費・設備投資ともに底堅く推移し、引き続き緩やかな回復が見込まれます。
国内鉄鋼需要については、自動車向けや建設・土木向け等で堅調に推移するものと見込まれます。また、海外鉄鋼需要については、引き続き底堅く、安定的に推移するものと見込まれます。国際鉄鋼市況については、中国における引き締まった需給環境等を背景に、高位安定的に推移するものと見込まれます。
こうしたなか、平成29年度通期の連結経常利益については、10月の台風影響、一部の設備関連工事の期間延長等による生産出荷減に加え、足下の主原料価格の高騰並びにスクラップ・合金等の副原料価格、資材費、物流費等の上昇による悪化要因があるものの、海外事業を含めたグループ会社の更なる業績改善等により、3,000億円となる見通しです。
(注)上記の見通しには、平成30年2月1日の平成29年度第3四半期決算発表時点の将来見通し・計画に基づく予測
が含まれている。実際の業績は、今後様々な要因によって大きく異なる結果となる可能性がある。
(利益配分に関する基本方針及び当期末の剰余金配当)
当社は、業績に応じた利益の配分を基本として、企業価値向上に向けた投資等に必要な資金所要、先行きの業績見通し、連結及び単独の財務体質等を勘案しつつ、第2四半期末及び期末の剰余金の配当を実施する方針と致しております。「業績に応じた利益の配分」の指標としては、連結配当性向年間20~30%を目安と致します。なお、第2四半期末の剰余金の配当は、中間期業績及び年度業績見通しを踏まえて判断することとしております。
当期末の剰余金の配当については、第2四半期決算発表時(平成29年10月27日)では未定としておりましたが、上記方針に従い、当期の業績見通し等を踏まえ、1株につき30円とさせていただく予定です(年間配当金としては1株につき60円、連結配当性向30%程度)。
(財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に関する事項)
当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を次のとおり定めております。
<当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容>当社グループは、常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、優れた製品・サービスの提供を通じて社会の発展に貢献することを企業理念に掲げ、この理念に基づき経営戦略を立案・遂行し、競争力・収益力を向上させることにより、企業価値ひいては株主共同の利益の向上を目指しております。
この企業理念・経営戦略が当社株式の大量買付け行為等によってゆがめられ、当社の存立・発展が阻害されるおそれが生じるなど、企業価値が毀損され、ひいては株主共同の利益が損なわれることのないよう、当社は、必要な措置を講じることと致しております。
当社は、第三者から当社株式の大量買付け行為等の提案(以下、「買収提案」といいます。)がなされた場合、これを受け入れるか否かの最終的な判断は、その時点における株主の皆様に委ねられるべきものと考えております。他方で、買収提案の中には、当社の企業価値や株主共同の利益に対し明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、株主の皆様に当社株式の売却を事実上強要することとなるおそれのあるもの等が含まれる可能性があると考えております。
従って、当社は、第三者から買収提案がなされた場合に株主の皆様にこのような不利益が生じることがないよう、明確かつ透明性の高いルールを備え置き、実際に買収提案がなされた場合には、株主の皆様が必要な情報と相当な検討期間をもって適切な判断(インフォームド・ジャッジメント)を行えるよう環境を整えることが当社取締役会の責務であると考え、『株式の大量買付けに関する適正ルール』(以下、「適正ルール」といいます。)を導入しております。
<基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要>当社は、株主共同の利益の確保・向上を目的に、適正ルールを平成18年3月に取締役会決議をもって導入しておりますが、適正ルール導入から10年が経過した平成28年3月に、改めて適正ルールの必要性を確認するとともに、その信頼性・法的安定性を一層高めることができるよう、その導入・更新等について事前に株主の皆様の賛同を必要とする仕組みに変更することとし、同年6月24日開催の第92回定時株主総会において、この変更等を反映した適正ルールについて、株主の皆様の御承認をいただきました。御承認をいただいた適正ルールの概要は、以下①から③のとおりです。
① 買収提案者による必要情報の提出と取締役会における検討等
当社取締役会は、当社の株券等を議決権割合で15%以上取得しようとする者(以下、「買収提案者」といいます。)から適正ルールに定める情報(以下、「必要情報」といいます。)がすべて提出された場合、当該買収提案者からの買収提案が当社の企業価値及び株主共同の利益の最大化に資するか否かを検討致します(検討期間は原則12週間)。
② 株主意思の確認手続き
当社取締役会は、原則として、上記検討期間の満了後、買収提案を受け入れるか否かを株主の皆様に御判断いただくため、新株予約権の無償割当て(買収提案者に対する措置の発動)の必要性・賛否に関する株主意思の確認手続きを、書面投票又は株主意思確認総会により行います。
ただし、当社取締役会が必要情報を検討した結果、買収提案が当社の企業価値及び株主共同の利益の最大化に資すると判断した場合は、株主意思の確認手続きには進まず、また、新株予約権の無償割当ても行われません。
③ 新株予約権の無償割当てがなされる場合
適正ルールに基づく新株予約権の無償割当ては、ア)株主意思の確認手続きにおいて、株主の皆様が新株予約権の無償割当てに賛同された場合、イ)買収提案者が裁判例において悪質・濫用的であると例示されたグリーンメイラー等の4類型のいずれかに該当し、その買収提案が株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのあるものと取締役会が判断した場合、又はウ)買収提案者が適正ルールに定める手続きを無視したと取締役会が判断した場合に限られます。
なお、当社取締役会は、上記イ)又はウ)の判断にあたっては、適正ルールの運用に係る当社取締役会の判断の公正性を確保するため、当社の社外取締役又は社外監査役のうち3名の委員で構成する独立委員会から事前に意見を取得し、その意見を最大限尊重致します。
当社の適正ルールは、当社ウェブサイトに掲載しております。
<上記取組みについての取締役会の判断及びその判断に係る理由>適正ルールは、買収提案がなされた場合に、新株予約権の無償割当ての必要性を、株主の皆様に必要な情報と相当な検討期間をもって御判断いただくためのルール及び手続きを定めたものです。適正ルールは、買収提案を受け入れるか否かの最終的な判断を当社株主の皆様に委ねることにより、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上を図る目的のものであり、当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
以上から、当社取締役会は、適正ルールが上記「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」に沿うものであると判断しております。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社及び連結子会社全体の研究開発費は517億円であります。
(5)生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、製鉄セグメントの生産(グループ向生産分を含む)は、対前年同四半期連結累計期間で9,592億円増加の4兆2,331億円となり、外部顧客に対する販売は、対前年同四半期連結累計期間で7,753億円増加の3兆6,747億円となりました。いずれも平成29年3月13日の日新製鋼㈱の子会社化等によるものです。
(注)生産については、金額は製造原価による。