有価証券報告書-第171期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/27 15:04
【資料】
PDFをみる
【項目】
158項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、“つなぐ”テクノロジーを通じて「顧客価値創造型」企業を目指します。
当社では、2016年度を初年度、2020年度を最終年度とする2020中期経営計画を策定しており、基本方針として下記の3点を掲げております。
・収益率を重視し、健全な成長を図る。
・顧客価値創造型企業を目指し、新陳代謝を加速して進める。
・コーポレートガバナンスを確立し、併せて環境・社会側面での貢献に取り組み、企業価値の増大を図る。
(2) 経営戦略等
前述の2020中期経営計画における成長戦略として、下記の4点を推進してまいります。
①戦略顧客の深耕…戦略顧客に密着することで、更なる事業の成長を図るとともに、新たな事業機会を捉える。
②新規事業創出のスピードアップ…新規事業推進の体制強化を図る。自動車関連・産業用機器・医療機器を重点分野と位置づけ注力する。
③オープンイノベーション…ポートフォリオ、バリューチェーンのミッシングピースを補い、新たな顧客価値を生む。技術開発、事業開発、事業の成長のスピードアップを図る。
④経営改革・事業構造改革…コーポレートガバナンス・コードへの対応を図るとともに、多様化した事業に対する意思決定の質・スピードの向上、経営基盤の強化を図る。
(3) 目標とする経営指標
当社は継続的な収益性の向上を経営の優先課題の一つとして位置づけており、2020年度に売上高9,000億円、営業利益率7.0%以上、ROE10.0%以上、D/Eレシオ40:60(0.66倍)を達成することを中期的な経営目標として掲げております。
(4) 経営環境
経済環境としては、米中の通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国等の海外経済の動向と政策に関する不確実性等に留意が必要な経済環境となっております。
エネルギー・情報通信分野においては、国内はインフラの成熟化により、大きな需要の伸びが見込めない状況にあります。また、海外については、情報通信分野において、拡大を続けていた中国における光ファイバ需要の伸びが鈍化する一方、他地域は堅調を維持するなど需要環境に変化が見られます。
エレクトロニクス分野においては、当社FPC(フレキシブルプリント配線板)、コネクタが多く使用されているスマートフォンの世界的な需要について、堅調であった主要顧客の需要動向に変化が見られる状況です。
自動車分野においては、世界の自動車生産台数については減速感が見られますが、CASE(Connected、Autonomous、Shared & Services、Electric)が主要なテーマとなるなど、自動車は100年に一度の革新期にあり、新エネルギー車の需要拡大、自動車の電子化・情報化が一層進展するものと見込まれます。
(5) 対処すべき課題
①当社製品の品質管理に関わる不適切事案への対応
当社が2018年8月31日付で公表いたしました当社グループの製品の一部における品質管理に関わる不適切な事案(以下、「品質不適切事案」といいます。)につき、外部法律事務所に委託して行った調査結果を踏まえた再発防止策は以下のとおりです。当社といたしましては、このような事態を二度と起こさないとの断固たる決意をもって、急務である品質不適切事案の再発防止策の徹底及び失った信頼の回復に取り組んでまいります。
当社は、他社における品質問題の公表を契機として、二度にわたる当社グループ全体における品質管理体制の確認のため社内での点検・確認作業を行った結果、品質管理に関わる不適切な取扱い(以下、「品質不適切行為」といいます。)の事例を確認しました。当社では、2018年8月、客観的かつ公平な調査を徹底的に行うため、外部法律事務所に既存事案の調査(以下、「本件調査」といいます。)を依頼、この調査の過程において、この事例の中の一部にJISマークを表記した製品についてJIS認証維持審査における品質管理体制の変更手続き上の不備や、汎用的に使用される製品について品質不適切行為が確認されたことから、当社は同年8月31日付で品質不適切事案を公表しました。
公表後に行った三回目の自主点検では、各拠点において外部法律事務所の策定にかかるガイドラインに従った、文書及び記録等の確認を行い、弁護士によるヒアリング、専門業者による電子データの収集・分析及び弁護士による精査、アンケート・ホットラインによる情報収集を行い、結果、本件調査を委託した外部法律事務所による調査報告を2019年4月19日に受けました。
当社では、本件調査を行った外部法律事務所の提言を受け、業務執行取締役を中心とするリスク管理委員会、経営執行会議での討議及び社外取締役を含む取締役会での議論により、以下の再発防止策を策定しました。
1) ガバナンス改革
品質コンプライアンスの確保をグループ全体で徹底するため、各カンパニーに帰属する品質保証部門の統括組織を全社統括組織であるコーポレート品質保証部門に移管し、これを社長直轄組織として独立性を確保することといたしました。
あわせて品質保証部門の監督・けん制機能の実効性を確保するため、各部門の人事管理、管理職の責任と権限の明確化、レポートラインの整備並びに増員、教育訓練の強化及び各種手続きの整備等を実施しています。
2) 品質コンプライアンス意識の向上
品質コンプライアンスを常に優先事項とすべきこととする風土の刷新と定着を図るため、当社の品質管理方針を定めた「フジクラクオリティ方針」の見直しや、当社グループの全ての従業員を対象とした意識調査アンケートの定期実施及び経営トップと現場従業員との対話を通じた意識改革及び役職員に対する研修の定期実施などによる品質コンプライアンス意識の浸透活動を行うこととしました。
あわせて、品質コンプライアンスに関する積極的な行為の人事評価への反映や違反に関する厳正な懲戒処分と社内公表を行うこととしました。
上記に加え、品質不適切事案の風化を防ぐための研修プログラムの整備や内部通報制度の活用周知を行ってまいります。
当社は、以上の再発防止策を着実に実行するとともに、グループ各社においても再発防止策が確実に実行されるよう引き続き指導・監督を実施し、当社グループにおけるガバナンスの向上と品質管理体制の強化と定着を図ってまいります。
注)当社の公表内容の詳細は当社ホームページ(http://www.fujikura.co.jp/)をご参照ください。
②コーポレートガバナンスの強化
当社は2017年6月、監査等委員会設置会社に機関設計を変更いたしました。これは、業務執行取締役への権限委譲を進めることでスピーディかつ効率的な事業運営を強化する一方で、取締役会における個別事案の審議を減らし、経営計画や規模の大きなM&Aなど全社の成長に係る重要案件に絞って充実した審議のできる体制を目指したものです。
監査等委員会設置会社への移行後2年が経過し内部統制システムの体制は概ね整いましたが、昨年8月に公表した品質不適切事案をはじめ、東欧での自動車電装事業の混乱や海外EPC事業における大きな損失が発生するなど、業務執行体制の運用上の課題が顕在化している状況にあります。
当社といたしましては、現在機関設計変更の目的達成に向けたコーポレートガバナンス強化の途上であるとの認識の下、取締役会の監督機能強化を推進するとともに、業務執行の過程においてより高度なリスクマネジメントを可能とする内部統制システムの運用強化を図ってまいります。
具体的には、前記「①当社製品の品質管理に関わる不適切事案への対応」を踏まえ、全社の監査及び監督機能を有する内部監査部門及び品質保証部門を取締役社長の直轄組織として位置付けてその独立性を確保するとともに、増員や教育訓練の強化などによる監督・けん制機能を強化することとしました。また、取締役会における監督機能の強化として、当社経営から独立した立場の社外取締役の増員を2019年6月開催の株主総会にて決議しました。
③各カンパニーの重点課題
『エネルギー・情報通信カンパニー』
エネルギー事業部門では、既存の電線・ケーブル関連において、事業の継続に必要な収益を確保できる体制とするためのコスト構造に踏み込んだ改革を引き続き進めてまいります。また、ブラジルやアジア等の新興国において進めてきた海外EPC事業について、2018年度中に大きな損失を計上することとなったことに鑑み、EPC事業の在り方を含め当社の体制を改めて検討してまいります。
情報通信事業部門では、2019年度は中国で光ファイバの需要停滞と価格低下が見込まれる一方、北米等では需要は引き続き堅調であると見込んでいます。当社といたしましては、北米等の堅調なマーケットでの事業強化に向け、軽量・細径で施工費用削減可能な当社の戦略商品「Spider Web Ribbon®」「Wrapping Tube CableTM」の拡販に努めてまいります。
『電子電装・コネクタカンパニー』
本年4月1日付でFPCやコネクタを中心としたエレクトロニクスカンパニーと自動車用ワイヤハーネスを中心とした自動車電装カンパニーを統合して「電子電装・コネクタカンパニー」としました。自動車事業は100年に一度の革新期にあり、ここでは電気自動車をはじめとした新エネルギー車の需要拡大と、自動車の電子化・情報化がいっそう伸展するものと見込まれます。当社のエレクトロニクスカンパニーの製品・技術は進化する自動車への適用可能性が高く、これまで自動車用ワイヤハーネス事業において培ってきた事業基盤と融合することで、お客様により高い価値の提供を可能とする新たなビジネスを創出することができると判断いたしました。この新しい事業体制により、いっそうの成長を目指してまいります。
エレクトロニクス関連の事業部門では、スピーディな対応を通じて戦略顧客との関係の深化を図りつつ効果的に設備投資を実行してまいります。また、顧客からの信頼の大前提である品質確保を事業運営の根幹に据えながら、競争力強化に向けて歩留りの向上と製造及び検査工程の自動化促進による省人化で更なる生産性向上を図ってまいります。
自動車電装部門では、日本国内及び中国向けの需要急減並びに欧州拠点におけるマネジメント不備による生産体制の混乱などにより悪化したワイヤハーネス事業の再建を図ります。具体的には、欧州において製造拠点の統廃合及び北アフリカへの移管による利益確保を図ります。アジアでは、固定費削減のための事業構造改革に取り組んでまいります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。