有価証券報告書-第109期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 15:40
【資料】
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【項目】
158項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、グループの目指すべき方向を共有し、社会的な責任を全うすることを目的に以下のグループ経営理念を掲げております。
① 熱処理技術を中核として、常に新商品・新事業の開発を進め社会の発展に貢献します。
② 世界をリードする技術力、高品質、高いお客様満足度、そして透明で公正な企業文化を背景に社会から信頼されるパートナーを目指します。
③ たゆまぬ自己変革に努め、常に成長することを目指します。
④ 安全及び健康を基本とし、人を育て、活力ある企業グループを目指します。
⑤ 地球環境との共生を基本とし、企業の社会的責任を果たします。
(2) 目標とする経営指標
企業価値の向上を目指し、収益性及び資本効率の向上に注力しております。
具体的には、ROA(総資産経常利益率)及びROE(自己資本当期純利益率)を中長期的な経営指標としております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「NETUREN VISION 2020 の総仕上げとさらなる進化の基盤づくり」を基本方針とする第14次中期経営計画「Accomplish V-20」(2018年4月より2021年3月までの3カ年計画)を進捗させ、収益力を向上させることを最重要課題として取り組んでまいりました。
しかしながら、当社グループを取り巻く事業環境が当初計画立案時から大幅に変化しております。2020年3月期から、米中貿易摩擦の長期化による影響などにより、当社グループの主要市場において需要の減退感がさらに強まり、経営環境は厳しさを増しました。さらに、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響で受注が大きく落ち込むことが想定されます。このような状況をふまえ、このたび下記のように計画の見直しを行いました。
新型コロナウイルス感染症については、その終息時期がいまだ見通せない状況でありますが、今回見直し計画については、現時点で把握可能な影響額を織り込んでおります。
2021年3月期
今回見直し計画
2021年3月期
当初計画
売上高430億円570億円
営業利益4億円45億円
営業利益率0.9%7.9%
ROA(総資産経常利益率)1.3%7%以上
ROE(自己資本当期純利益率)0.5%6%以上


(4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境は大きく変化しております。「(3)中長期的な会社の経営戦略」で記載したように、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響で受注が大きく落ち込むことが想定され、このような状況をふまえ、第14次中期経営計画「Accomplish V-20」の連結経営目標の見直しを行いました。
当社グループは、このような状況におきましても、収益の落ち込みを最小限度に抑えるため、下記の重点施策を中心にあらゆる施策を実施してまいります。
① 新技術・新商品・新規事業の迅速な開発と市場投入
・市場性と事業スキームを見極めた迅速な新技術・新商品開発、グローバルネットワークの拡充及び活用による市場ニーズの取込みと早期に利益につながる新規事業を具現化すること。
・中長期的な視点で次世代に繋がる事業創出活動の展開を遂行すること。
② 現在と将来を担うグローバル人財の確保と育成
・全社視点から多角的かつ柔軟な人財確保と育成を行うため、人財育成システムを再構築し、確実に実行すること。
・育成とともに多様な人財を活かせる「働き方改革」を担う機能、組織を強化すること。
③ 安全・品質・CSR活動のグローバル体制の構築
・全社がつながり、安全、品質、CSR活動において、全社で情報を即時に共有でき、早期対応、対策が取れるシステムを構築すること。
・グローバル企業として、全社員一人ひとりがコンプライアンスを理解、行動し、信頼される会社創りを目指していくこと。