有価証券報告書-第156期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、独自の技術による舶用ディーゼルエンジン並びに周辺機器の開発・製造からメンテナンスまで一貫した事業活動を通して、顧客満足を得ることを基本使命とします。
この基本使命を達成するため①良品主義②親切第一③人格の修養と技術の練磨をモットーに事業活動を行い、企業価値を高めていくことを目標とする経営を行います。
(2)経営戦略等
2018年4月より、高利益率を追求し企業価値を高める活動を行うことを目標とした3ヵ年の中期経営計画「Next Stage 2020」が一定の成果を得て終了しました。新製品開発面では、ガスエンジンの設計確立とさらなる大型化検討を開始しました。機関モニタリングシステム「HANASYS 5」も完成し市場での期待が高まっています。また、逆転機の開発及び電気式リモコンの内製化にも成功しました。生産面では斜面加工が可能な新五面加工機が稼働し、工数を大幅削減できるプッシュプル型塗装ブースも導入しました。全工場照明のLED化も完了し、電力コストを削減するとともにCO2排出量削減への貢献も進めております。営業面につきましては、2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響で海外向けを中心に極めて低調でしたが、前年の2019年度は、部分品輸出販売を中心に良好な成果を収めることができました。
これらの成果を踏まえ、本年4月より2ヵ年の新中期経営計画「G-3~2022~(ジースリー)」をスタートさせました。コロナ禍後のニューノーマルな世界を見極めて着実に準備を行い、速やかに離陸ができるように短期集中型の計画としております。今回より、特にSDGsへの貢献を重視し、長期経営ビジョンも刷新いたしました。中期目標は「ピンチをチャンスに変えるための手を打つ」をスローガンに、「指名買いされる⦅ORIGINAL HANSHIN⦆ブランドのブラッシュアップと定着」「高い生産技術力による⦅NEW HANSHIN⦆ブランドの開拓」「カーボンフリー技術等への取組を目指した⦅FUTURE HANSHIN⦆ブランドへの布石」を3本の柱として設定しております。外的環境はますます厳しくなると予想されますが、全社員がベクトルを合わせて新中期経営計画の達成に尽力してまいります。
なお、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、業績予想として公表しております、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益があります。公表数値の達成に向けた経営計画に基づき、各種重点課題の着実な推進を図っております。
(3)経営環境
当期におけるわが国経済は、2020年後半にコロナ禍が小康状態を迎え個人消費と輸出が伸びましたが、緊急事態宣言の再発令を受けサービスを中心に落ち込み、先行きの回復は鈍い見通しであります。
世界経済については、昨年末までサービス消費が低迷しましたが、ワクチンの普及とともに緩やかな回復が見込まれ、デジタル化・グリーン化投資が今後本格化していく模様であります。
コロナ禍による世界経済の減速に伴い外航海運業界は荷動きが低調となり、新造船需要の減少によりおよそ半年の間、各国の造船所への発注は激減しました。その後、中国でコロナ禍が収束に向かうにつれ鉄鋼生産が改善し鉄鉱石の取引が増加したことをきっかけに2020年6月頃からバラ積み船の用船料市況に明るさが見え始め、不安定ながらも回復基調であります。当社の主要マーケットである内航海運業界におきましては、2016年から始まった「代替建造制度(暫定措置事業)」の終了が2020年9月で確定したことで、建造納付金が不要となる9月までの間は内航船の新規発注が皆無に等しい状態となっておりましたが、9月以降は徐々に回復してきております。加えて、大阪・関西万博への期待感、各種インフラ整備事業、自然災害の復興事業等に対応し好環境が継続しておりますが、人件費高騰や船員不足などにより、内航船全体としての造船投資には引き続き力強さが見られません。特に、若者のクルマ離れや低燃費車・電気自動車の普及により石油消費量の減少傾向に拍車がかかっており、内航タンカー業界では先が見通し難い状況になっております。しかしながら老朽船も増加してきており、代替建造が期待されるところです。内航貨物船業界におきましては、コロナ禍の影響により主要貨物である鉄鋼製品の需要が減少したことや、大手製鉄会社の高炉休止による生産調整や量を減らして質と収益性を高める経営方針により当面の間、新造船は困難な状況であります。従って当社の方針としては、鉄鋼以外の輸送需要を担うガット船、コンテナ船、セメント船への採用に向けての営業活動に主軸をおいて進めることとしております。海外案件につきましては、コロナ禍で多くの案件が停滞しておりますが、東アジア地区ではタンカーや漁船などの代替建造案件が見えつつあり、将来の実需につながるものと期待しております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①営業活動
国内、海外ともに新型コロナウイルス感染症の影響で「ヒト」と「モノ」の移動、流通が制限され経済活動が低迷している状況ではありますが、引合案件をひとつひとつ確実に受注に結び付けていく営業活動を展開します。国内においては、主機関の高機能化や新しい機関監視システムによる付加価値を訴求しながら、老齢化が進んでいる内航船の代替建造案件に加えて新規引合案件を受注に結び付けることにより、内航船の主機関採用率トップシェアを堅持し、部分品販売についても全ての顧客と全ての船を網羅した、アクティブな部分品営業を充実いたします。
海外においては、コロナ禍で外地に出向いての営業活動ができない状態であり、現地代理店とのWEBミーティングなどを通じて販売活動を展開しており、今後、展示会やセミナーなどもオンライン対応を押し進めてまいります。
②生産活動
生産面におきましては、主機関生産量の減少と短納期化に対応すべく、生産効率の向上とリードタイムの短縮、内製化の推進を図ってまいります。特にコロナ禍で発生した海外調達品の遅延等を鑑み、サプライチェーンの機能不全にも対応が可能なように購入部材の内製化を強力に進めるとともに、大物部品加工技術を活用した加工サービス(特販)展開をひとつの事業の柱として育てていきたいと考えております。また、資材価格の上昇に対応するため、これまでも進めてきました海外調達を含めた購買努力やVA、VEによる原価低減及び経費節減を徹底し、加えて作業の標準化によるムダの排除と品質の向上に引き続き鋭意努めてまいります。
③新製品の開発・販売
商品開発面では、信頼性の高い低速4サイクルのLAシリーズエンジンの販売拡大や省燃費を追求した4サイクル及び2サイクルの電子制御機関の販売を充実するとともに、世界初となる低速4サイクルガスエンジンの開発・市場投入に注力し、エンジンの高機能化による高付加価値化を進めてまいります。加えて、お客様に安全・安心を提供する高度船舶安全管理システムの採用拡大、機関モニタリングシステム「HANASYS 5」を開発・市場投入し、ハードとソフトの両面から最高の顧客満足を獲得するよう努力してまいります。
(1)経営方針
当社は、独自の技術による舶用ディーゼルエンジン並びに周辺機器の開発・製造からメンテナンスまで一貫した事業活動を通して、顧客満足を得ることを基本使命とします。
この基本使命を達成するため①良品主義②親切第一③人格の修養と技術の練磨をモットーに事業活動を行い、企業価値を高めていくことを目標とする経営を行います。
(2)経営戦略等
2018年4月より、高利益率を追求し企業価値を高める活動を行うことを目標とした3ヵ年の中期経営計画「Next Stage 2020」が一定の成果を得て終了しました。新製品開発面では、ガスエンジンの設計確立とさらなる大型化検討を開始しました。機関モニタリングシステム「HANASYS 5」も完成し市場での期待が高まっています。また、逆転機の開発及び電気式リモコンの内製化にも成功しました。生産面では斜面加工が可能な新五面加工機が稼働し、工数を大幅削減できるプッシュプル型塗装ブースも導入しました。全工場照明のLED化も完了し、電力コストを削減するとともにCO2排出量削減への貢献も進めております。営業面につきましては、2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響で海外向けを中心に極めて低調でしたが、前年の2019年度は、部分品輸出販売を中心に良好な成果を収めることができました。
これらの成果を踏まえ、本年4月より2ヵ年の新中期経営計画「G-3~2022~(ジースリー)」をスタートさせました。コロナ禍後のニューノーマルな世界を見極めて着実に準備を行い、速やかに離陸ができるように短期集中型の計画としております。今回より、特にSDGsへの貢献を重視し、長期経営ビジョンも刷新いたしました。中期目標は「ピンチをチャンスに変えるための手を打つ」をスローガンに、「指名買いされる⦅ORIGINAL HANSHIN⦆ブランドのブラッシュアップと定着」「高い生産技術力による⦅NEW HANSHIN⦆ブランドの開拓」「カーボンフリー技術等への取組を目指した⦅FUTURE HANSHIN⦆ブランドへの布石」を3本の柱として設定しております。外的環境はますます厳しくなると予想されますが、全社員がベクトルを合わせて新中期経営計画の達成に尽力してまいります。
なお、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、業績予想として公表しております、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益があります。公表数値の達成に向けた経営計画に基づき、各種重点課題の着実な推進を図っております。
(3)経営環境
当期におけるわが国経済は、2020年後半にコロナ禍が小康状態を迎え個人消費と輸出が伸びましたが、緊急事態宣言の再発令を受けサービスを中心に落ち込み、先行きの回復は鈍い見通しであります。
世界経済については、昨年末までサービス消費が低迷しましたが、ワクチンの普及とともに緩やかな回復が見込まれ、デジタル化・グリーン化投資が今後本格化していく模様であります。
コロナ禍による世界経済の減速に伴い外航海運業界は荷動きが低調となり、新造船需要の減少によりおよそ半年の間、各国の造船所への発注は激減しました。その後、中国でコロナ禍が収束に向かうにつれ鉄鋼生産が改善し鉄鉱石の取引が増加したことをきっかけに2020年6月頃からバラ積み船の用船料市況に明るさが見え始め、不安定ながらも回復基調であります。当社の主要マーケットである内航海運業界におきましては、2016年から始まった「代替建造制度(暫定措置事業)」の終了が2020年9月で確定したことで、建造納付金が不要となる9月までの間は内航船の新規発注が皆無に等しい状態となっておりましたが、9月以降は徐々に回復してきております。加えて、大阪・関西万博への期待感、各種インフラ整備事業、自然災害の復興事業等に対応し好環境が継続しておりますが、人件費高騰や船員不足などにより、内航船全体としての造船投資には引き続き力強さが見られません。特に、若者のクルマ離れや低燃費車・電気自動車の普及により石油消費量の減少傾向に拍車がかかっており、内航タンカー業界では先が見通し難い状況になっております。しかしながら老朽船も増加してきており、代替建造が期待されるところです。内航貨物船業界におきましては、コロナ禍の影響により主要貨物である鉄鋼製品の需要が減少したことや、大手製鉄会社の高炉休止による生産調整や量を減らして質と収益性を高める経営方針により当面の間、新造船は困難な状況であります。従って当社の方針としては、鉄鋼以外の輸送需要を担うガット船、コンテナ船、セメント船への採用に向けての営業活動に主軸をおいて進めることとしております。海外案件につきましては、コロナ禍で多くの案件が停滞しておりますが、東アジア地区ではタンカーや漁船などの代替建造案件が見えつつあり、将来の実需につながるものと期待しております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①営業活動
国内、海外ともに新型コロナウイルス感染症の影響で「ヒト」と「モノ」の移動、流通が制限され経済活動が低迷している状況ではありますが、引合案件をひとつひとつ確実に受注に結び付けていく営業活動を展開します。国内においては、主機関の高機能化や新しい機関監視システムによる付加価値を訴求しながら、老齢化が進んでいる内航船の代替建造案件に加えて新規引合案件を受注に結び付けることにより、内航船の主機関採用率トップシェアを堅持し、部分品販売についても全ての顧客と全ての船を網羅した、アクティブな部分品営業を充実いたします。
海外においては、コロナ禍で外地に出向いての営業活動ができない状態であり、現地代理店とのWEBミーティングなどを通じて販売活動を展開しており、今後、展示会やセミナーなどもオンライン対応を押し進めてまいります。
②生産活動
生産面におきましては、主機関生産量の減少と短納期化に対応すべく、生産効率の向上とリードタイムの短縮、内製化の推進を図ってまいります。特にコロナ禍で発生した海外調達品の遅延等を鑑み、サプライチェーンの機能不全にも対応が可能なように購入部材の内製化を強力に進めるとともに、大物部品加工技術を活用した加工サービス(特販)展開をひとつの事業の柱として育てていきたいと考えております。また、資材価格の上昇に対応するため、これまでも進めてきました海外調達を含めた購買努力やVA、VEによる原価低減及び経費節減を徹底し、加えて作業の標準化によるムダの排除と品質の向上に引き続き鋭意努めてまいります。
③新製品の開発・販売
商品開発面では、信頼性の高い低速4サイクルのLAシリーズエンジンの販売拡大や省燃費を追求した4サイクル及び2サイクルの電子制御機関の販売を充実するとともに、世界初となる低速4サイクルガスエンジンの開発・市場投入に注力し、エンジンの高機能化による高付加価値化を進めてまいります。加えて、お客様に安全・安心を提供する高度船舶安全管理システムの採用拡大、機関モニタリングシステム「HANASYS 5」を開発・市場投入し、ハードとソフトの両面から最高の顧客満足を獲得するよう努力してまいります。