有価証券報告書-第95期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/22 16:31
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内の景気は、政府の経済政策や輸出の増加等により企業収益や雇用情勢の改善が継続し、設備投資の増加や個人消費が持ち直すなど緩やかな回復基調で推移いたしました。海外の景気は、欧米経済が堅調に推移、中国・東南アジア経済も改善が継続し、総じて緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、地政学リスクや欧米の政策転換等により不確実性が高まるなど、世界経済は依然として先行き不透明な状態が続いております。
当社グループが属する機械業界につきましても、国内の設備投資は緩やかながら回復傾向を示しているものの、海外は対象とする市場や製品により景況感に差異が生じております。
このような経済環境のもとで、当社グループは中期経営計画「TM-PΣ Plan」(Toshiba Machine Profit Sigma Plan)を平成28年4月1日からスタートさせ、これまでの「先進と拡張」の考えを継承しつつ、新たに「高収益体質への変革」と「選択と集中」を基本方針といたしました。今後成長が見込めるグローバル市場において、当社グループが着実に成長していくための諸施策として、総原価の低減、収益性改善に向けた生産革新活動、グローバルな最適調達網の構築、新市場の開拓、国内外の注力市場に向けた新商品の開発、受注の拡大等に全力をあげ、取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ107億2百万円増加し、1,512億3千2百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ64億8千8百万円増加し、698億9千8百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ42億1千4百万円増加し、813億3千4百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の受注高は、1,281億3千9百万円(前連結会計年度比9.5%増)、売上高は、1,168億6千2百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。損益につきましては、営業利益は、46億4千万円(前連結会計年度比3.7%増)、経常利益は、69億8千2百万円(前連結会計年度比29.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、50億1千6百万円(前連結会計年比182.4%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(成形機)
射出成形機は、国内、中国、インドの自動車向けを中心に販売と受注が堅調に推移いたしました。
自動車・二輪車向けを主な供給先とするダイカストマシンは、国内、中国、インドの需要回復や東南アジアのハードディスクケースの需要を受けて、販売と受注が堅調に推移いたしました。
押出成形機は、中国の二次電池関連業界向けシート・フィルム製造装置の需要拡大の継続を受けて、販売と受注が堅調に推移いたしました。
この結果、成形機事業全体の受注高は、922億9千5百万円(前連結会計年度比15.5%増)、売上高は、802億6千5百万円(前連結会計年度比11.7%増)、営業利益は、46億5千9百万円(前連結会計年度比32.2%増)となりました。
(工作機械)
工作機械は、業界全体は中・小型機を中心に好調に推移いたしましたが、大型・特殊機の国内外需要は軟調に推移いたしました。
このような状況のもとで、販売は、北米、韓国の機械部品加工向けが増加したものの、それ以外の地域で減少いたしました。受注は、注力する自動車・航空機市場に対する施策の成果が見え始めたものの、北米のエネルギー向け設備投資や鉱山機械向けの需要低迷が継続いたしました。一方で、工作機械業界の好調さに牽引され、国内外の一般産業機械向け全般に設備投資の動きが出始めております。
精密加工機は、アジア向けの中小型ディスプレイ金型加工の需要減少や、国内レンズ金型加工の一時的な需要停滞を受けて、販売は減少いたしました。受注は、国内の自動車用光学部品金型や中国、台湾のスマートフォン金型向けの需要増加を受けて、堅調に推移いたしました。
この結果、工作機械事業全体の受注高は、241億8千6百万円(前連結会計年度比0.3%減)、売上高は、237億8百万円(前連結会計年度比20.3%減)、営業損失は、11億3千万円(前年同期は営業利益4億2千2百万円)となりました。
(その他)
前連結会計年度に受注した微細転写装置の減少を受けて、その他の事業全体の受注高は減少いたしましたが、産業用ロボットは、国内の自動車等の自動化関連設備や、東アジアを中心とした電子デバイス・スマートフォン関連部品の組立自動化設備向けに、販売と受注が堅調に推移いたしました。
この結果、その他の事業全体の受注高は、116億5千7百万円(前連結会計年度比9.1%減)、売上高は、158億3千3百万円(前連結会計年度比25.1%増)、営業利益は、10億5百万円(前連結会計年度比149.6%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ、7億3千8百万円増加し、307億9千8百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各活動によるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、68億1千3百万円の増加になりました。これは主として、仕入債務の増加49億8千5百万円、解約金の受取額13億9百万円等の収入があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、39億2千1百万円の減少になりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出32億2千1百万円等があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、21億2百万円の減少になりました。これは主として、配当金の支払額15億6千8百万円等があったことによります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標のトレンドは下記のとおりであります。
28年3月期29年3月期30年3月期
自己資本比率(%)59.054.953.8
時価ベースの自己資本比率(%)33.238.859.7
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)6.11.52.1
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)19.779.166.7

(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動キャッシュ・フロー
4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動キャッシュ・フロー/利払い
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
成形機(百万円)77,129122.7
工作機械(百万円)21,84275.6
報告セグメント計(百万円)98,971107.9
その他(百万円)11,390139.4
合計(百万円)110,361110.4

(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記金額に消費税等は、含まれておりません。
3.生産高の実績については、製品の製造を行なっている当社、(株)不二精機製造所、東栄電機(株)、TOSHIBA MACHINE (SHANGHAI) CO.,LTD.、TOSHIBA MACHINE MANUFACTURING (THAILAND) CO.,LTD.、TOSHIBA MACHINE (CHENNAI) PRIVATE LIMITEDの連結生産高の実績となっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績及び連結会計年度末受注残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)受注残高(百万円)
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)当連結会計年度
(平成30年3月31日現在)
前年同期比(%)
成形機92,295115.550,201131.5
工作機械24,18699.723,928102.1
報告セグメント計116,481111.874,129120.3
その他11,65790.94,54578.6
合計128,139109.578,675116.7

(注)1.上記金額に消費税等は、含まれておりません。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
成形機(百万円)80,265111.7
工作機械(百万円)23,70080.4
報告セグメント計(百万円)103,965102.6
その他(百万円)12,896128.6
合計(百万円)116,862105.0

(注)1.上記金額に消費税等は、含まれておりません。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、個々の「重要な会計方針及び見積り」については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度は中期経営計画「TM-PΣ Plan」の2年目にあたり、『高収益体質への変革』と『選択と集中』を基本方針とし、技術・開発力、営業力、QCD、サービス力によりお客様からパートナーとして認められる強い商品力を身に付けることで、事業規模の拡大と利益の創出に努めてまいりました。
『高収益体質への変革』では、生産計画から出荷までの生産リードタイム半減を目標にした生産革新プロジェクトを展開し、生産効率の向上に向けて成果が出始めております。
また、海外事業の拡大に伴う外貨建て取引の増加により事業競争力および経営成績に与える影響が大きくなっていることから、海外工場を活用した調達網の整備等を行なっております。海外工場においては地産地消の定着化を推進し、生産効率の向上と生産能力の拡大により、外部変動に強い生産体制の構築を行なっております。
『選択と集中』では、エネルギー・環境、労働生産性向上、IoT/ICT、新素材への対応を重点戦略キーワードにし、総合機械メーカーとして各製品のドメインを明確にするとともに、活況な海外市場に対し経営リソースを集中し、販売の強化を行なっております。
また、当社の技術開発の取り組みとしてIoTを推進しており、『IoT+m』は総合機械メーカとして長年培った技術と経験にIoTの技術を加えて、産業の垣根を越えた、スマートファクトリー化による生産性の飛躍的な向上を実現する商品・サービスの提供により、顧客満足に貢献していくことを目ざしています。
b.経営成績等
1)財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ107億2百万円増加し、1,512億3千2百万円となりました。増加の主な内訳は、仕掛品が46億6千5百万円、建物及び構築物(純額)が25億6千7百万円増加したこと等によります。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ64億8千8百万円増加し、698億9千8百万円となりました。増加の主な内訳は、支払手形及び買掛金が37億3千8百万円増加したこと等によります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ42億1千4百万円増加し、813億3千4百万円となりました。増加の主な内訳は、利益剰余金が19億7千9百万円増加したこと等によります。
この結果、D/Eレシオ17.7%(前連結会計年度末は19.3%)、自己資本比率は53.8%(前連結会計年度末は54.9%)となりました。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、一部の部材の調達遅れの影響を受けたものの、当社が注力する中国、インドの設備投資回復により、1,168億6千2百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。
(営業利益)
営業利益は、原材料の高騰等の悪化要因があったものの、原価低減の諸施策による成形機セグメントを中心とした利益改善が継続した結果、46億4千万円(前連結会計年度比3.7%増)となりました。
(経常利益)
営業外損益は、受取解約金や為替差益により前連結会計年度に比べ14億8百万円の利益(純額)が増加し、23億4千1百万円の利益(純額)となりました。この結果、経常利益は69億8千2百万円(前連結会計年度比29.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別損益は、固定資産処分損等により、1億2千1百万円の損失(純額)となり、前連結会計年度に比べ17億6千1百万円の損失(純額)が減少いたしました。この結果、税金等調整前当期純利益は68億6千万円(前連結会計年度比94.7%増)となりました。税金費用は、法人税等合計18億4千4百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は50億1千6百万円(前連結会計年度比182.4%増)となりました。
3)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
d.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは運転資金需要と設備資金需要であります。
運転資金需要については、生産活動に必要な材料費・人件費及び経費等、受注獲得に向けた引合費用等の販売費、商品力強化及び新商品の開発に資する研究開発費が主な内容であります。設備資金需要については、事業規模拡大及び生産性向上を目的とした有形・無形固定資産投資、既存設備の維持、改修に係る修繕費及び事業運営に関連した投資有価証券の取得が主な内容であります。
財務政策
当社グループは、運転資金投入、設備資金投入ともに営業キャッシュ・フローを源泉としつつ、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保する施策として、有利子負債による資金調達を実施しております。当連結会計年度末における当社グループの有利子負債残高は143億9千万円となりました。
金融機関には十分な借入枠を有しており、当社グループの事業規模の維持拡大に向けた運転資金及び設備資金の調達は今後も可能であると考えております。また、国内金融機関において100億円のコミットメントラインを設定しており、手元流動性の補完にも機動的に対応が可能となっております。長期借入金については、過度な金利変動リスクの回避を目的として、金利スワップによるヘッジを行なっております。
今後も売上債権、棚卸資産の回転期間短縮や固定資産の稼働率向上を通じて資産効率の改善を図るとともに、大規模な事業投資、設備投資に向けた長期資金の調達については、中期経営計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適宜判断してゆくこととしております。
e.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、事業活動によって経常的に創出される付加価値の最大化及び株主資本の有効活用がすべてのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「売上高」、「売上高経常利益率(ROS)」及び「株主資本利益率(ROE)」を重点指標として位置付けております。当連結会計年度における「売上高」は1,168億6千2百万円(前年同期比5.0%増)、「売上高経常利益率(ROS)」は6.0%(前年同期比1.1ポイント改善)、「株主資本利益率(ROE)」は6.3%(前年同期比4.2ポイント改善)となりました。引き続きこれらの指標の継続的な改善に向け、取り組んでまいります。

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