有価証券報告書-第94期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
イ.財政状態の状況
(資産)
資産は前連結会計年度末に比べ91百万円減少し17,072百万円となりました。このうち流動資産は516百万円の減少、固定資産は424百万円の増加となりました。
流動資産の変動の主な要因は、現金及び預金が428百万円、未収消費税等が138百万円それぞれ減少したことであります。
固定資産のうち、有形固定資産は747百万円増加しました。変動の主な要因は、減価償却費の計上による減少973百万円、設備投資の実施による増加1,808百万円であります。投資その他の資産は349百万円減少しました。変動の主な要因は、保有株式の売却や株価の下落等を受け、投資有価証券が408百万円減少したことであります。
(負債)
負債は前連結会計年度末に比べ190百万円増加し、9,856百万円となりました。このうち流動負債は252百万円の減少、固定負債は442百万円の増加となりました。
流動負債の変動の主な要因は、短期借入金が386百万円増加し、支払手形及び買掛金が196百万円、電子記録債務が367百万円それぞれ減少したことであります。
固定負債の変動の主な要因は、リース債務が593百万円増加し、長期借入金が104百万円、退職給付に係る負債が45百万円減少したことであります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ282百万円減少し7,215百万円となりました。このうち株主資本は、親会社株主に帰属する当期純利益が158百万円であったこと等により54百万円増加し7,135百万円となりました。また、株式の時価評価等によりその他の包括利益累計額は336百万円減少し80百万円となりました。
ロ.経営成績の状況
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前年同期比9.5%減の9,046百万円となりました。このうち国内販売は前年同期比8.2%減の5,240百万円となり、輸出は同11.3%減の3,806百万円となりました。
輸出の地域別では、北米向けが前年同期比1.6%減の861百万円、欧州向けが同13.6%減の1,018百万円、アジア向けが同13.6%減の1,874百万円、その他地域向けが同31.6%減の52百万円となり、この結果、連結売上高に占める輸出の割合は、前年同期に比べ0.8ポイント低下し42.1%となりました。
製品別では、焼肌チップが前年同期比26.6%減の880百万円、切削工具が同5.1%減の6,920百万円、耐摩耗工具が同16.0%減の1,232百万円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価率は前年同期に比べ0.2ポイント悪化し、68.6%となりました。
販売費及び一般管理費は前年同期比3.0%減の2,628百万円となりました。主な要因としましては、販売手数料、旅費交通費の減少があります。
(営業損益)
売上高が減少したこと等により、営業利益は前年同期比52.8%減の213百万円となりました。
(営業外損益)
補助金収入が減少したこと等により、営業外収益は前年同期比35.7%減の108百万円となりました。支払利息の増加等により、営業外費用は前年同期比2.3%増の85百万円となりました。
(経常損益)
営業利益の減少により、経常利益は前年同期比56.0%減の236百万円となりました。
(特別損益)
保有株式を売却したことにより29百万円の投資有価証券売却益を計上しました。また機械装置を除却したこと等により固定資産除売却損13百万円を計上しました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
経常利益が減少したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比61.1%減の158百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は579百万円でありました(前年同期は1,026百万円の獲得)。資金流入の主な要因は、税金等調整前当期純利益247百万円、減価償却費996百万円であり、資金流出の主な要因は、たな卸資産の増加118百万円、仕入債務の減少548百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により流出した資金は1,071百万円でありました(前年同期は1,219百万円の流出)。主な要因は、有形固定資産の取得による支出1,113百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により流入した資金は69百万円でありました(前年同期は142百万円の流出)。主な要因は、短期借入による収入400百万円(純額)、長期借入金の返済による支出117百万円(純額)、配当金の支払い103百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出108百万円であります。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は前連結会計年度末と比べ、428百万円減少し1,258百万円となりました。
③生産、受注及び販売の状況
当社グループは事業の種類として、超硬合金・工具の製造及び製品等の販売を営んでいる単一事業であり、当連結会計年度における製品分類ごとの生産、受注及び販売実績は次のとおりであります。
イ.生産実績
(注) 1 金額は販売価格をもって計上しております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
ロ.受注実績
当社グループでは、一部見込による生産もありますので、次表は契約の成立したものを受注高として計上し、契約成立後未出荷のものを受注残高として計上しております。
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
ハ.販売実績
(注) 1 上記金額には消費税等は含まれておりません。
2 販売実績における主な相手先別の記載は、当該割合が10%未満のため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、長期化した米中間の貿易摩擦等の影響による外需の低迷により生産や輸出が弱含みで推移し、年度終盤にかけては新型コロナウイルス感染症の世界的流行により大幅に下押しされており、先行きは極めて不透明な状況にあります。
当社グループにおきましては、切削工具ではソリッドボールエンドミル「ハード1ボール」や「5軸加工用工具シリーズ」として高精度刃先交換式バレル工具「ミラーバレル」及びソリッドモジュラーヘッド「チューリップSヘッド」をはじめとする22種類の新製品を発売するなど販売の拡大に努めました。また国内ではMECT2019、国外ではEMO Hannover 2019等の展示会に出展し、新製品の市場への浸透を図るとともにお客様の加工改善につながる高能率、高生産性の工具を提案してまいりました。
耐摩耗工具では、MF-TOKYO2019に初出展する等、当社が注力しておりますレアメタル不使用の硬質金型新材料「サーメタル・CT500シリーズ」の新規業界での採用や用途開発に積極的に取り組むとともに、成形金型の新規開拓にも取り組んでまいりました。
売上高に関しましては、国内向けは前年度実施した販売価格改定の反動や外需の低迷等に起因する国内生産活動鈍化の影響を受け減速し、通年で減収となりました。海外向けは、米中貿易摩擦等の影響を受け、欧州向けが前年比13.6%の減少、アジア向けでは同13.1%の減少となり、通年で大きく減収となりました。「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境」にも記載のとおり、新型コロナウイルス感染症に関しましては、当連結会計年度への影響は僅少であります。新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、影響が長期にわたる可能性を考慮して、資金繰り等に備えてまいります。
利益に関しましては、前年比大幅減益となっておりますが、売上高が大きく減ったことが、最大の要因となっております。売上高営業利益率は、前年同期比2.2ポイント悪化し2.3%となり、当社が目標としております10%に対しては、未達の状況であります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度は売上高が当初見込みより大きく減少したことから営業キャッシュ・フローが悪化しており、コミットメントラインを利用し財務活動によるキャッシュ・フローにて調整しております。翌年度は新型コロナウイルス感染症の影響により大幅な営業キャッシュ・フローの悪化が見込まれるため、原則として新規の設備投資は行わない計画です。
資金について、当社は、円滑な事業活動に必要十分な流動性の確保と財務の安定性維持を資金調達の基本方針としております。資金調達は主として銀行等からの借入金によりますが、5年の長期資金を中心とし、約定弁済を付することにより借り換えリスクの低減を図っております。その他、中長期的な財務の安定性と資金調達の柔軟性・機動性の向上を図る目的で2,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。
現金及び現金同等物の保有額については厳密な目標水準を定めておりませんが、単体ベースの売上高の約1.5か月分の10億円を目安に運用しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、当社経営陣は資産、負債及び収入・費用の各報告数値に影響を与える見積りの仮定を過去の実績や状況に応じて合理的に設定し、算定しておりますが、状況の変化によりこれらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。
(a)繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。
収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度及び繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。課税所得は、経営環境等の外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報(過去における経営計画の達成状況、予算など)と整合的に修正し見積っております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(b)退職給付債務の算定
当社グループには、確定給付制度を採用している会社が存在します。確定給付制度の退職給付債務及び関連する勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割り引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、長期期待運用収益率、昇給率、退職率等の様々な計算基礎があります。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、当連結会計年度末の退職給付債務の算定に用いた主要な数理計算上の仮定は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (退職給付関係)(8)数理計算上の計算基礎に関する事項」に記載のとおりであります。
(c)減損会計における将来キャッシュ・フロー
減損損失を認識するかどうかの判定及び使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローは、経営環境などの外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報(予算など)と整合的に修正し、資産グループの現在の使用状況や合理的な使用計画等を考慮し見積っております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
イ.財政状態の状況
(資産)
資産は前連結会計年度末に比べ91百万円減少し17,072百万円となりました。このうち流動資産は516百万円の減少、固定資産は424百万円の増加となりました。
流動資産の変動の主な要因は、現金及び預金が428百万円、未収消費税等が138百万円それぞれ減少したことであります。
固定資産のうち、有形固定資産は747百万円増加しました。変動の主な要因は、減価償却費の計上による減少973百万円、設備投資の実施による増加1,808百万円であります。投資その他の資産は349百万円減少しました。変動の主な要因は、保有株式の売却や株価の下落等を受け、投資有価証券が408百万円減少したことであります。
(負債)
負債は前連結会計年度末に比べ190百万円増加し、9,856百万円となりました。このうち流動負債は252百万円の減少、固定負債は442百万円の増加となりました。
流動負債の変動の主な要因は、短期借入金が386百万円増加し、支払手形及び買掛金が196百万円、電子記録債務が367百万円それぞれ減少したことであります。
固定負債の変動の主な要因は、リース債務が593百万円増加し、長期借入金が104百万円、退職給付に係る負債が45百万円減少したことであります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ282百万円減少し7,215百万円となりました。このうち株主資本は、親会社株主に帰属する当期純利益が158百万円であったこと等により54百万円増加し7,135百万円となりました。また、株式の時価評価等によりその他の包括利益累計額は336百万円減少し80百万円となりました。
ロ.経営成績の状況
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前年同期比9.5%減の9,046百万円となりました。このうち国内販売は前年同期比8.2%減の5,240百万円となり、輸出は同11.3%減の3,806百万円となりました。
輸出の地域別では、北米向けが前年同期比1.6%減の861百万円、欧州向けが同13.6%減の1,018百万円、アジア向けが同13.6%減の1,874百万円、その他地域向けが同31.6%減の52百万円となり、この結果、連結売上高に占める輸出の割合は、前年同期に比べ0.8ポイント低下し42.1%となりました。
製品別では、焼肌チップが前年同期比26.6%減の880百万円、切削工具が同5.1%減の6,920百万円、耐摩耗工具が同16.0%減の1,232百万円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価率は前年同期に比べ0.2ポイント悪化し、68.6%となりました。
販売費及び一般管理費は前年同期比3.0%減の2,628百万円となりました。主な要因としましては、販売手数料、旅費交通費の減少があります。
(営業損益)
売上高が減少したこと等により、営業利益は前年同期比52.8%減の213百万円となりました。
(営業外損益)
補助金収入が減少したこと等により、営業外収益は前年同期比35.7%減の108百万円となりました。支払利息の増加等により、営業外費用は前年同期比2.3%増の85百万円となりました。
(経常損益)
営業利益の減少により、経常利益は前年同期比56.0%減の236百万円となりました。
(特別損益)
保有株式を売却したことにより29百万円の投資有価証券売却益を計上しました。また機械装置を除却したこと等により固定資産除売却損13百万円を計上しました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
経常利益が減少したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比61.1%減の158百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は579百万円でありました(前年同期は1,026百万円の獲得)。資金流入の主な要因は、税金等調整前当期純利益247百万円、減価償却費996百万円であり、資金流出の主な要因は、たな卸資産の増加118百万円、仕入債務の減少548百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により流出した資金は1,071百万円でありました(前年同期は1,219百万円の流出)。主な要因は、有形固定資産の取得による支出1,113百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により流入した資金は69百万円でありました(前年同期は142百万円の流出)。主な要因は、短期借入による収入400百万円(純額)、長期借入金の返済による支出117百万円(純額)、配当金の支払い103百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出108百万円であります。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は前連結会計年度末と比べ、428百万円減少し1,258百万円となりました。
③生産、受注及び販売の状況
当社グループは事業の種類として、超硬合金・工具の製造及び製品等の販売を営んでいる単一事業であり、当連結会計年度における製品分類ごとの生産、受注及び販売実績は次のとおりであります。
イ.生産実績
| 製品 | 当連結会計年度 (2019年4月1日~2020年3月31日) | |
| 生産高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 焼肌チップ | 937,867 | △24.4 |
| 切削工具 | 7,284,228 | 4.8 |
| 耐摩耗工具 | 1,140,028 | △15.3 |
| その他 | 1,505 | △77.4 |
| 合計 | 9,363,628 | △1.9 |
(注) 1 金額は販売価格をもって計上しております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
ロ.受注実績
当社グループでは、一部見込による生産もありますので、次表は契約の成立したものを受注高として計上し、契約成立後未出荷のものを受注残高として計上しております。
| 製品 | 当連結会計年度 (2019年4月1日~2020年3月31日) | |||
| 受注高(千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) | |
| 焼肌チップ | 830,425 | △31.5 | 64,746 | △43.7 |
| 切削工具 | 6,455,744 | △14.8 | 515,069 | △47.4 |
| 耐摩耗工具 | 1,141,199 | △22.3 | 165,068 | △35.6 |
| その他 | 11,522 | △68.1 | 2,615 | △30.8 |
| 合計 | 8,438,890 | △18.0 | 747,498 | △44.8 |
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
ハ.販売実績
| 製品 | 当連結会計年度 (2019年4月1日~2020年3月31日) | |
| 販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 焼肌チップ | 880,637 | △26.6 |
| 切削工具 | 6,920,753 | △5.1 |
| 耐摩耗工具 | 1,232,299 | △16.0 |
| その他 | 12,688 | △67.3 |
| 合計 | 9,046,377 | △9.5 |
(注) 1 上記金額には消費税等は含まれておりません。
2 販売実績における主な相手先別の記載は、当該割合が10%未満のため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、長期化した米中間の貿易摩擦等の影響による外需の低迷により生産や輸出が弱含みで推移し、年度終盤にかけては新型コロナウイルス感染症の世界的流行により大幅に下押しされており、先行きは極めて不透明な状況にあります。
当社グループにおきましては、切削工具ではソリッドボールエンドミル「ハード1ボール」や「5軸加工用工具シリーズ」として高精度刃先交換式バレル工具「ミラーバレル」及びソリッドモジュラーヘッド「チューリップSヘッド」をはじめとする22種類の新製品を発売するなど販売の拡大に努めました。また国内ではMECT2019、国外ではEMO Hannover 2019等の展示会に出展し、新製品の市場への浸透を図るとともにお客様の加工改善につながる高能率、高生産性の工具を提案してまいりました。
耐摩耗工具では、MF-TOKYO2019に初出展する等、当社が注力しておりますレアメタル不使用の硬質金型新材料「サーメタル・CT500シリーズ」の新規業界での採用や用途開発に積極的に取り組むとともに、成形金型の新規開拓にも取り組んでまいりました。
売上高に関しましては、国内向けは前年度実施した販売価格改定の反動や外需の低迷等に起因する国内生産活動鈍化の影響を受け減速し、通年で減収となりました。海外向けは、米中貿易摩擦等の影響を受け、欧州向けが前年比13.6%の減少、アジア向けでは同13.1%の減少となり、通年で大きく減収となりました。「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境」にも記載のとおり、新型コロナウイルス感染症に関しましては、当連結会計年度への影響は僅少であります。新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、影響が長期にわたる可能性を考慮して、資金繰り等に備えてまいります。
利益に関しましては、前年比大幅減益となっておりますが、売上高が大きく減ったことが、最大の要因となっております。売上高営業利益率は、前年同期比2.2ポイント悪化し2.3%となり、当社が目標としております10%に対しては、未達の状況であります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度は売上高が当初見込みより大きく減少したことから営業キャッシュ・フローが悪化しており、コミットメントラインを利用し財務活動によるキャッシュ・フローにて調整しております。翌年度は新型コロナウイルス感染症の影響により大幅な営業キャッシュ・フローの悪化が見込まれるため、原則として新規の設備投資は行わない計画です。
資金について、当社は、円滑な事業活動に必要十分な流動性の確保と財務の安定性維持を資金調達の基本方針としております。資金調達は主として銀行等からの借入金によりますが、5年の長期資金を中心とし、約定弁済を付することにより借り換えリスクの低減を図っております。その他、中長期的な財務の安定性と資金調達の柔軟性・機動性の向上を図る目的で2,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。
現金及び現金同等物の保有額については厳密な目標水準を定めておりませんが、単体ベースの売上高の約1.5か月分の10億円を目安に運用しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、当社経営陣は資産、負債及び収入・費用の各報告数値に影響を与える見積りの仮定を過去の実績や状況に応じて合理的に設定し、算定しておりますが、状況の変化によりこれらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。
(a)繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。
収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度及び繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。課税所得は、経営環境等の外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報(過去における経営計画の達成状況、予算など)と整合的に修正し見積っております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(b)退職給付債務の算定
当社グループには、確定給付制度を採用している会社が存在します。確定給付制度の退職給付債務及び関連する勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割り引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、長期期待運用収益率、昇給率、退職率等の様々な計算基礎があります。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、当連結会計年度末の退職給付債務の算定に用いた主要な数理計算上の仮定は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (退職給付関係)(8)数理計算上の計算基礎に関する事項」に記載のとおりであります。
(c)減損会計における将来キャッシュ・フロー
減損損失を認識するかどうかの判定及び使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローは、経営環境などの外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報(予算など)と整合的に修正し、資産グループの現在の使用状況や合理的な使用計画等を考慮し見積っております。