訂正有価証券報告書-第59期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/07/10 9:46
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当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における経済の動向は、米国では保護主義的な通商政策の長期化から製造業の景況感が悪化し、欧州でも製造業の生産の低下、輸出の減少が見られました。中国においても内需や設備投資が低迷し、わが国においても輸出が伸び悩むなど減速感が増しました。加えて、第4四半期に入り中国で発生した新型コロナウイルス感染症が全世界に拡大する中で、世界経済の先行きには一段と厳しさが強まりました。
このような状況の中、当社グループが製品を供給するアパレル産業においては経済の先行き懸念とともに環境負荷軽減への取り組みから、商品の過剰生産や在庫数量を抑制する動きが顕著となり、工場サイドでも設備投資マインドは低調なまま推移しました。
当社グループはこうしたユーザー業界の課題解決に向けて、当社製品を活用した適時適量生産体制への転換を訴求することで投資意欲を喚起することに注力しましたが、売上高の回復には繋がらず、当連結会計年度の全体の売上高は332億6百万円(前年同期比35.3%減)となりました。
利益面におきましては、売上高の大幅な減少に加えて生産調整に伴い売上総利益率が悪化したことなどで、営業損失56億2百万円(前年同期は営業利益46億38百万円)、経常損失は55億83百万円(前年同期は経常利益49億91百万円)、また投資有価証券評価損などの特別損失の計上および繰延税金資産の取り崩しなどで親会社株主に帰属する当期純損失は84億27百万円(前年同期は純利益38億35百万円)といずれも大幅な減益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(横編機事業)
当社のコア・ビジネスである横編機事業の状況は、アジア地域では中国、バングラデシュ、ベトナムなどのOEM型生産工場において先進国アパレルからの受注が減少したことで設備投資計画が見直され、コンピュータ横編機の売上高が落ち込みました。また中国市場では近年、OEM型生産から企画提案型・高付加価値商品の内地生産体制へと転換を図る動きが拡がり、ホールガーメント横編機の導入が拡大していましたが、内需の低迷を受けて販売台数が減少しました。
中東のトルコにおいては第3四半期から第4四半期にかけて欧州アパレル向けの生産量が拡大し、設備投資が回復傾向となりましたが、通期では前期の売上高に及びませんでした。
先進国市場の欧州や北米、国内市場においても総じてコンピュータ横編機の売上高は前期に比べて減少しました。
これらの状況に加えて、第4四半期には新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界各地で工場の操業停止や営業活動の中断を余儀なくされ、販売が低調となりました。
これらの結果、横編機事業の売上高は228億77百万円(前年同期比41.0%減)、セグメント利益(営業利益)は3億48百万円(前年同期比96.0%減)となりました。
(デザインシステム関連事業)
デザインシステム関連事業では、従来機種と比較して処理速度が最大6倍にアップしたアパレルデザインシステム「SDS-ONE APEX4」を投入し、ハイクオリティーな3Dバーチャルシミュレーションの活用による画期的な生産・流通のビジネスモデル転換を提唱しましたが、コンピュータ横編機の販売不振に連動して売上高は減少しました。
また自動裁断機「P-CAM」についても、国内、海外市場ともにテキスタイル分野での需要の落ち込みにより販売が低調となりました。
これらによりデザインシステム関連事業の売上高は36億11百万円(前年同期比17.6%減)、セグメント利益(営業利益)は3億7百万円(前年同期比67.4%減)となりました。
(手袋靴下編機事業)
手袋靴下編機事業は、大手ユーザーの設備投資が減少し、売上高は10億54百万円(前年同期比32.2%減)、セグメント損失(営業損失)48百万円(前年同期は営業利益2億37百万円)となりました。
(その他事業)
その他事業については、メンテナンス部品や紡毛糸、ニット製品の販売などで、売上高は56億63百万円(前年同期比14.3%減)、セグメント利益(営業利益)は3億17百万円(前年同期比68.2%減)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次の通りであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比
横編機16,450△51.2%
デザインシステム関連3,212△26.0%
手袋靴下編機967△32.7%
合計20,631△47.7%

(注) 金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比受注残高(百万円)前年同期比
横編機22,673△31.1%2,913△6.6%
デザインシステム関連3,565△16.0%195△19.0%
手袋靴下編機984△33.4%102△40.5%
合計27,222△29.6%3,211△9.1%

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比
横編機22,877△41.0%
デザインシステム関連3,611△17.6%
手袋靴下編機1,054△32.2%
その他5,663△14.3%
合計33,206△35.3%

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%を占める相手先がいないため、記載はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末における総資産は、おもに現金及び預金、受取手形及び売掛金の減少などで、前連結会計年度末に比べて144億51百万円減少し、1,306億95百万円となりました。負債合計は買掛債務や短期借入金の減少などで前連結会計年度末に比べて12億34百万円減少し、227億44百万円となりました。純資産は利益剰余金の減少や自己株式の取得などで132億16百万円減少し、1,079億50百万円となりました。また、自己資本の額は前連結会計年度末に比べて132億21百万円減少し1,079億11百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末より0.9ポイント低下し82.6%となりました。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて52億66百万円減少し、215億82百万円となりました。
各活動別のキャッシュ・フローの状況は次の通りであります。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
税金等調整前当期純損失の計上となりましたが、売上債権の減少や減価償却費の計上などにより、当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは37億76百万円の資金の増加となりました。(前連結会計年度は99億35百万円の資金の増加)
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
有形固定資産の取得や投資有価証券の取得による支出などにより、当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは30億85百万円の資金の減少となりました。(前連結会計年度は8億72百万円の資金の減少)
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
自己株式の取得による支出や配当金の支払いによる支出などにより、当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは55億55百万円の資金の減少となりました。(前連結会計年度は65億40百万円の資金の減少)
当社グループの資本の財源および資金の流動性については次の通りであります。
当社グループの資金需要の主なものは、事業活動にかかる運転資金、生産能力増強・生産効率化のための設備投資及び新製品開発・成長領域での製品開発投資等によるものであります。資金調達においては、資金の使途、目的に対応して、営業活動から得られるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入等、多様な調達方法を組み合わせて低コストかつ安定的な資金を確保するように努めております。財務の安全性を示す指標である自己資本比率及び流動比率は、当連結会計年度末においてそれぞれ、82.6%、517.4%となり、極めて良好な財務状態を保っております。今後も当社グループが将来にわたり世界のリーディングカンパニーとして強固な地位を占め、安定的に成長を維持するために必要な運転資金、設備投資資金及び製品開発投資資金は、良好な財務状態および営業活動により、充分調達することが可能と考えております。
昨今のコロナウイルス感染症による影響につきましては、次期の業績が見通せない状況ではありますが、現時点で必要充分な手許資金を確保しており、また必要に応じて金融機関等から資金調達が可能な体制を整えております。
株主還元については経営における最重要課題のひとつとして位置付けており、利益成長との連動性を高め、連結配当性向を30%以上とするとともに、株価水準や資金の状況、市場環境などを総合的に勘案し、時機に応じて柔軟に自己株式の取得を行うなど、資本効率の向上にも努めるものとしております。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づき見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。
① 貸倒引当金の計上基準
当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。顧客の財務状態が悪化し、その回収可能性が低下した場合、見積りを変更する必要が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価について、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(企業会計基準適用指針第26号)」に従い将来の課税所得を見積り、回収可能と認められない金額について評価性引当額を計上しております。当該見積りについて、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
③ 固定資産の減損
当社グループは、固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損処理の要否を検討しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
④投資有価証券の減損
当社グループは、その他有価証券のうち、取得価額に比べ実質価額が著しく下落したものにつきましては、回復可能性があると認められる場合を除き、減損処理を行っております。時価のある有価証券につきましては、期末日における時価の簿価に対する下落率が50%以上の場合には、回復可能性はないものと判断し、30%以上50%未満の下落の場合には、当該有価証券の発行会社の財務状況及び将来の事業計画などを総合的に勘案して回復可能性を判断しております。時価のない有価証券につきましては、その有価証券の発行会社の1株当たり純資産額が、取得価額を50%程度以上下回った場合に回復可能性がないものとして判断し、30%以上50%未満の場合には、当該有価証券の発行会社の財務状況及び将来の事業計画などを総合的に勘案して回復可能性を判断しております。
将来の時価の下落または投資先の業績不振や財政状態の悪化により、評価損の計上が必要となる可能性があります。

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