有価証券報告書-第102期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度末日における資産・負債の報告金額並びに当連結会計年度における収益・費用の報告金額に関する見積り、判断及び仮定を使用する必要があります。その詳細は第5[経理の状況]1[連結財務諸表等]「注記事項」「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。
(2) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外は地政学リスクや欧米の政治・経済動向などに先行き不透明な状況がみられるものの、引続き堅調な米国経済に加え、中国経済の持ち直しの動きが続いており、国内では、好調な企業収益を背景に雇用環境や設備投資は底堅く、輸出が増加するなど、景気の回復基調は継続しているものと考えられます。
このような経営環境下にあって、当社グループは、平成29年4月よりスタートした第7次中期経営計画において、「100年企業への2nd Stage -持続成長のための革新的価値創造-」を経営コンセプトに掲げ、日本、北米、欧州、アジア4極各々の成長を目指し、またコスト削減活動やアマノ流働き方改革等を通じて経営体質の強化にも努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高は1,244億5百万円(前期比3.6%増)、営業利益143億50百万円(同9.0%増)、経常利益150億60百万円(同9.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益100億19百万円(同8.6%増)となり、増収増益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① 時間情報システム事業
時間情報システム事業の売上高は、912億68百万円で、前期比42億57百万円の増収(4.9%増)となりました。
情報システムは、国内では政府が推進する「働き方改革」を背景に、長時間労働の是正、生産性の向上、多様な人材活用に向けた今後の企業の動向が注目されております。当社はこのような市場環境において、「HR(Human Resources)のアマノ」として就業・給与・人事の3in1に入室・セキュリティを加え、システムの所有から利用までのトータルソリューション提案活動の強化に取り組んでまいりました。当期の国内実績は、アマノ単体が前期に比べ、ハードウェアは90百万円減収(2.1%減)、ソフトウェアは12億22百万円増収(21.5%増)、メンテ・サプライは65百万円増収(1.6%増)となりました。ハードウェアの減収は、前期の大口受注の反動によるもので、ソフトウェアの増収は中小規模向け「TimePro-NX」、中堅・大規模向け「TimePro-VG」がともに好調に推移したことによるものです。クラウドサービスを展開するアマノビジネスソリューションズ社は引続き堅調に推移し増収となりました。海外の実績は、北米のアキュタイムシステムズ社、欧州のホロクオルツ社ともに増収となり、海外全体では8億2百万円増収(前期比8.5%増)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は267億59百万円(前期比7.9%増)となりました。
時間管理機器は、標準機の恒常的な需要はあるものの、低価格化の動きが継続しております。一方で、国内では「働き方改革」の動きの中で導入のしやすさから一定のニーズが維持されております。当社はこのような市場環境において、使いやすさ向上と機能を強化したパソコン集計ソフト付タイムレコーダーの拡販に注力するとともに、ユーザークラブ(有償会員サービス)による顧客基盤の拡充に取り組んでまいりました。当期の国内実績は、前期に比べ、タイムレコーダーの販売台数増加により増収、全体では16百万円増収(前期比0.5%増)となりました。また、海外の実績は、欧州では横ばいも北米、アジアの減収により、海外全体では1億52百万円減収(前期比15.2%減)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は37億51百万円(前期比1.7%減)となりました。
パーキングシステムは、国内では駐車場運営の効率化や管理コストの削減、駐車場利用者への利便性向上、場内の安全・安心の取り組みやインターネットとの連携等、駐車場経営に求められるニーズは益々多様化しております。当社はこのような市場環境において、大手駐車場管理会社との連携を一層強化するとともに、中小駐車場管理会社には駐車場データセンターを介した各種サービスの提供などに注力してまいりました。また、システム機器の機能・操作性の向上を図り、駐車場運営の効率化提案や駐車場利用者へのサービス向上提案の強化に加え、駐輪場、セキュリティゲートシステム、有料道路等の新市場拡大にも取り組んでまいりました。当期の国内実績は、アマノ単体が前期に比べ、駐車場機器は更新受注の増加、セキュリティゲートの受注拡大により2億10百万円増収(1.1%増)、メンテ・サプライは1億13百万円減収(1.2%減)となりました。アマノマネジメントサービス社による運営受託事業は順調に拡大し増収となり、受託車室数は前期末比46,000台増加(12.0%増)いたしました。海外の実績は、北米のアマノマクギャン社が減収となるも、アジアは韓国・香港・マレーシアの運営受託事業が順調に拡大し増収となり、海外全体では15億51百万円増収(前期比8.5%増)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は607億57百万円(前期比4.0%増)となりました。
② 環境関連システム事業
環境関連システム事業の売上高は、331億36百万円で、前期比23百万円の増収(0.1%増)となりました。
環境システムは、国内では設備投資が底堅く、海外では中国経済の持ち直しの動きもあり、事業環境は回復傾向で推移いたしました。当社はこのような市場環境において、国内では自動車関連企業を中心に汎用機の提案活動強化による需要取り込みに注力するとともに、製薬・食品・化粧品市場での受注拡大に取り組んでまいりました。海外では日系企業の投資動向を注視しながら、海外グループ会社との連携強化、エンジニアリング・販売・サービス体制強化、さらには現地調達の拡大によるコスト競争力の向上を進めてまいりました。当期の国内実績は、アマノ単体が前期に比べ、汎用機は3億93百万円増収(5.3%増)、大型システムは13億18百万円減収(19.6%減)、メンテ・サプライは3億86百万円増収(8.2%増)となりました。海外の実績は、メキシコが順調に推移し増収、アジアも中国経済の持ち直しに伴い回復を示し、海外全体では9億31百万円増収(前期比32.3%増)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は219億93百万円(前期比1.3%増)となりました。
クリーンシステムは、企業の清掃コスト削減の動きが継続する一方、ビルメンテナンス業界における作業員の人手不足問題が顕在化しており、清掃作業の効率化と品質の向上を両立させる提案ニーズがさらに高まってきております。当社はこのような市場環境において、清掃ロボットによる新たな清掃手法と、安全性・操作性を向上した新自動床面洗浄機EGシリーズの拡販により、企業の抱える清掃の課題に対して提案活動を強化してまいりました。当期の国内実績は、アマノ単体が新製品の受注は堅調に推移したものの、前期に比べ、清掃機器全体は10百万円減収(0.5%減)、メンテ・サプライは88百万円減収(3.5%減)となりました。海外の実績は、北米は木材床研磨機器事業が堅調に推移したものの減収となり、海外全体では1億1百万円減収(前期比1.8%減)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は111億43百万円(前期比2.3%減)となりました。
(参考情報)
[所在地別情報]
(注) 1.国又は地域の区分は、地理的近接度によっております。
2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域
(1)アジア……………シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、韓国、中国、フィリピン
(2)北米………………アメリカ、カナダ、メキシコ
(3)欧州………………フランス、ベルギー、スペイン
[海外売上高]
(注) 1.国又は地域の区分は、地理的近接度によっております。
2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域
(1)アジア……………シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、韓国、中国、フィリピン
(2)北米………………アメリカ、カナダ
(3)欧州………………フランス、ベルギー、スペイン
(4)その他の地域……中南米
3.海外売上高は、当社及び連結子会社の本邦以外の国又は地域における売上高であります。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、平均販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
製品は見込み生産でありますが、一部製品に付帯する部品等は受注に応じて生産しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 財政状態
(流動資産)
流動資産の残高は939億3百万円となり、前連結会計年度末に比べ62億64百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が55億84百万円、その他の流動資産が7億6百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(固定資産)
固定資産の残高は515億43百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億93百万円の増加となりました。これは主に、無形固定資産が1億22百万円減少したものの、有形固定資産が2億91百万円、投資その他の資産が投資有価証券の増加等により11億24百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(流動負債)
流動負債の残高は343億70百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億36百万円の増加となりました。これは主に、未払法人税等が8億90百万円、その他の流動負債が未払費用の増加等により16億16百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(固定負債)
固定負債の残高は54億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億91百万円の減少となりました。これは主に、長期借入金が4億69百万円、リース債務が3億64百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産の残高は1,056億34百万円となり、前連結会計年度末に比べ62億13百万円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により株主資本が52億32百万円、為替換算調整勘定の増加等によりその他の包括利益累計額が8億95百万円それぞれ増加したことによるものであります。
セグメントごとの財政状態は、次のとおりであります。
① 時間情報システム事業
時間情報システム事業のセグメント資産は、690億41百万円で、前連結会計年度に比べ64億25百万円の増加となりました。これは主に、情報・パーキングソフトウェアの開発・改良・改善、駐車場運営事業用設備の取得、工場改修、生産の合理化及び製品の信頼性向上のための設備投資によるものであります。
② 環境関連システム事業
環境関連システム事業のセグメント資産は、274億22百万円で、前連結会計年度に比べ1億47百万円の増加となりました。これは主に、生産の合理化及び製品の信頼性向上のための設備投資によるものであります。
(4) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、402億31百万円と前連結会計年度末に比べ49億61百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、167億50百万円(前期に比べ30億15百万円の収入の増加)となりました。これは主に、法人税等の支払額41億41百万円等が計上されたものの、税金等調整前当期純利益152億80百万円、減価償却費50億63百万円等が計上されたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、△65億円(前期に比べ18億15百万円の支出の増加)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入87億71百万円、有価証券の償還による収入21億50百万円等が計上されたものの、定期預金の預入による支出91億79百万円、有形固定資産の取得による支出31億7百万円、無形固定資産の取得による支出23億85百万円、有価証券の取得による支出20億円等が計上されたことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、△53億92百万円(前期に比べ8億64百万円の支出の減少)となりました。これは主に、セール・アンド・リースバックによる収入13億31百万円等が計上されたものの、配当金の支払額39億54百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出15億47百万円、自己株式の取得による支出8億32百万円等が計上されたことによるものであります。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループは、配当等による株主還元を継続的に実施し、事業運営に必要な運転資金を確保したうえで、事業拡大・企業価値向上に向けたM&Aや成長投資に備えて内部留保を行っております。
今後は、生産の効率化向上に向けた設備投資を継続的に実施するとともに、エリア別成長戦略に沿ったM&A、イノベーション創出に伴うベンチャー投資、先進分野に関する研究開発等を検討しております。これら必要な投資については、状況に応じて外部から資金調達を行う場合もありますが、原則として自己資金にて賄う考えであります。
なお、当連結会計年度末における当社グループの流動比率は273.2%と流動性は十分な水準にあります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(5) トリプル11の状況
① 営業利益率11%以上
当連結会計年度は、増収効果及び原価低減、販管費削減に伴う営業増益により、11.5%(前期比0.5Pt増)となりました。
② ROE11%以上
当連結会計年度は、親会社株主に帰属する当期純利益の増加により、9.8%(前期比0.3Pt増)となりました。
③ 売上高連単倍率11%伸長
当連結会計年度は、国内グループ会社に加え、欧州及びアジアの伸長により、1.73倍(前期比2.4%増)となりました。
(6) 事業戦略展開
当社グループは、「100年企業への2nd Stage -持続成長のための革新的価値創造-」を経営コンセプトとして掲げ、「エリア別成長戦略」「経営基盤強化」「イノベーション創出」「ブランド価値向上」の4つの重要課題に取り組んでまいります。各事業ごとのアクションプランは以下のとおりです。
① 情報システム
・ML(Middle Low)市場 NX就業・給与提案強化
Web、ホスティング活用による提案拡大
・MH(Middle High)市場 VG+ZeeMセット販売強化
クレオ社との協業
ホスティング、クラウド仕様 提案拡大
・ターミナルビジネス強化
・北米 アキュタイムシステムズ社
クラウドサービス拡大、ターミナル提案強化
・欧州 ホロクオルツ社 顧客基盤強化
就業、アクセス、クラウドサービス提案強化
② 時間管理機器
・標準機市場 新規需要掘り起こし
オンラインショップ、ネット販売強化
・TimeP@CKシリーズ 拡販
運用提案拡充
・北米 販売チャネル再編、ネット販売展開
・欧州 販売網構築 ネット販売展開
③ パーキングシステム
・大手運営管理会社との連携強化
・中小運営管理会社
駐車場データセンター サービス拡充
・運営受託事業 トータル提案 拡大
・新市場 深耕
駐輪システム、セキュリティゲート、有料道路
・北米 新市場参入、システム販売強化
・欧州 販売体制強化、運営受託事業進出
・アジア 運営受託事業拡大
中国市場 需要取り込み強化
④ 環境システム
・国内発 グローバル案件 受注拡大
・汎用集塵機 需要取り込み強化
・周辺装置を含めたトータル販売拡大
粉体機器、脱臭
・製薬、食品、化粧品市場 深耕
・北米、中米
自動車関連企業への汎用機 拡販
新市場開拓
・アジア
エンジニアリング力、販売サービス体制 強化
中国、ベトナム市場の開拓
⑤ クリーンシステム
・清掃ロボット 需要拡大
・洗浄機EGシリーズ拡販
・トータルクリンリネス提案強化
ハード、ソフト、保守・サービスのトータルソリューション
・ファクトリー市場 深堀
・北米 事業基盤強化
木材床研磨機器市場 展開拡大
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度末日における資産・負債の報告金額並びに当連結会計年度における収益・費用の報告金額に関する見積り、判断及び仮定を使用する必要があります。その詳細は第5[経理の状況]1[連結財務諸表等]「注記事項」「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。
(2) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外は地政学リスクや欧米の政治・経済動向などに先行き不透明な状況がみられるものの、引続き堅調な米国経済に加え、中国経済の持ち直しの動きが続いており、国内では、好調な企業収益を背景に雇用環境や設備投資は底堅く、輸出が増加するなど、景気の回復基調は継続しているものと考えられます。
このような経営環境下にあって、当社グループは、平成29年4月よりスタートした第7次中期経営計画において、「100年企業への2nd Stage -持続成長のための革新的価値創造-」を経営コンセプトに掲げ、日本、北米、欧州、アジア4極各々の成長を目指し、またコスト削減活動やアマノ流働き方改革等を通じて経営体質の強化にも努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高は1,244億5百万円(前期比3.6%増)、営業利益143億50百万円(同9.0%増)、経常利益150億60百万円(同9.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益100億19百万円(同8.6%増)となり、増収増益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① 時間情報システム事業
時間情報システム事業の売上高は、912億68百万円で、前期比42億57百万円の増収(4.9%増)となりました。
情報システムは、国内では政府が推進する「働き方改革」を背景に、長時間労働の是正、生産性の向上、多様な人材活用に向けた今後の企業の動向が注目されております。当社はこのような市場環境において、「HR(Human Resources)のアマノ」として就業・給与・人事の3in1に入室・セキュリティを加え、システムの所有から利用までのトータルソリューション提案活動の強化に取り組んでまいりました。当期の国内実績は、アマノ単体が前期に比べ、ハードウェアは90百万円減収(2.1%減)、ソフトウェアは12億22百万円増収(21.5%増)、メンテ・サプライは65百万円増収(1.6%増)となりました。ハードウェアの減収は、前期の大口受注の反動によるもので、ソフトウェアの増収は中小規模向け「TimePro-NX」、中堅・大規模向け「TimePro-VG」がともに好調に推移したことによるものです。クラウドサービスを展開するアマノビジネスソリューションズ社は引続き堅調に推移し増収となりました。海外の実績は、北米のアキュタイムシステムズ社、欧州のホロクオルツ社ともに増収となり、海外全体では8億2百万円増収(前期比8.5%増)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は267億59百万円(前期比7.9%増)となりました。
時間管理機器は、標準機の恒常的な需要はあるものの、低価格化の動きが継続しております。一方で、国内では「働き方改革」の動きの中で導入のしやすさから一定のニーズが維持されております。当社はこのような市場環境において、使いやすさ向上と機能を強化したパソコン集計ソフト付タイムレコーダーの拡販に注力するとともに、ユーザークラブ(有償会員サービス)による顧客基盤の拡充に取り組んでまいりました。当期の国内実績は、前期に比べ、タイムレコーダーの販売台数増加により増収、全体では16百万円増収(前期比0.5%増)となりました。また、海外の実績は、欧州では横ばいも北米、アジアの減収により、海外全体では1億52百万円減収(前期比15.2%減)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は37億51百万円(前期比1.7%減)となりました。
パーキングシステムは、国内では駐車場運営の効率化や管理コストの削減、駐車場利用者への利便性向上、場内の安全・安心の取り組みやインターネットとの連携等、駐車場経営に求められるニーズは益々多様化しております。当社はこのような市場環境において、大手駐車場管理会社との連携を一層強化するとともに、中小駐車場管理会社には駐車場データセンターを介した各種サービスの提供などに注力してまいりました。また、システム機器の機能・操作性の向上を図り、駐車場運営の効率化提案や駐車場利用者へのサービス向上提案の強化に加え、駐輪場、セキュリティゲートシステム、有料道路等の新市場拡大にも取り組んでまいりました。当期の国内実績は、アマノ単体が前期に比べ、駐車場機器は更新受注の増加、セキュリティゲートの受注拡大により2億10百万円増収(1.1%増)、メンテ・サプライは1億13百万円減収(1.2%減)となりました。アマノマネジメントサービス社による運営受託事業は順調に拡大し増収となり、受託車室数は前期末比46,000台増加(12.0%増)いたしました。海外の実績は、北米のアマノマクギャン社が減収となるも、アジアは韓国・香港・マレーシアの運営受託事業が順調に拡大し増収となり、海外全体では15億51百万円増収(前期比8.5%増)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は607億57百万円(前期比4.0%増)となりました。
② 環境関連システム事業
環境関連システム事業の売上高は、331億36百万円で、前期比23百万円の増収(0.1%増)となりました。
環境システムは、国内では設備投資が底堅く、海外では中国経済の持ち直しの動きもあり、事業環境は回復傾向で推移いたしました。当社はこのような市場環境において、国内では自動車関連企業を中心に汎用機の提案活動強化による需要取り込みに注力するとともに、製薬・食品・化粧品市場での受注拡大に取り組んでまいりました。海外では日系企業の投資動向を注視しながら、海外グループ会社との連携強化、エンジニアリング・販売・サービス体制強化、さらには現地調達の拡大によるコスト競争力の向上を進めてまいりました。当期の国内実績は、アマノ単体が前期に比べ、汎用機は3億93百万円増収(5.3%増)、大型システムは13億18百万円減収(19.6%減)、メンテ・サプライは3億86百万円増収(8.2%増)となりました。海外の実績は、メキシコが順調に推移し増収、アジアも中国経済の持ち直しに伴い回復を示し、海外全体では9億31百万円増収(前期比32.3%増)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は219億93百万円(前期比1.3%増)となりました。
クリーンシステムは、企業の清掃コスト削減の動きが継続する一方、ビルメンテナンス業界における作業員の人手不足問題が顕在化しており、清掃作業の効率化と品質の向上を両立させる提案ニーズがさらに高まってきております。当社はこのような市場環境において、清掃ロボットによる新たな清掃手法と、安全性・操作性を向上した新自動床面洗浄機EGシリーズの拡販により、企業の抱える清掃の課題に対して提案活動を強化してまいりました。当期の国内実績は、アマノ単体が新製品の受注は堅調に推移したものの、前期に比べ、清掃機器全体は10百万円減収(0.5%減)、メンテ・サプライは88百万円減収(3.5%減)となりました。海外の実績は、北米は木材床研磨機器事業が堅調に推移したものの減収となり、海外全体では1億1百万円減収(前期比1.8%減)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は111億43百万円(前期比2.3%減)となりました。
(参考情報)
[所在地別情報]
| (単位:百万円) | ||||||||
| 売上高 | 営業利益又は営業損失(△) | |||||||
| 平成29年 3月期 | 平成30年 3月期 | 増減 | 増減率 (%) | 平成29年 3月期 | 平成30年 3月期 | 増減 | 増減率 (%) | |
| 日本 | 84,315 | 85,539 | 1,223 | 1.5 | 14,408 | 16,362 | 1,953 | 13.6 |
| アジア | 12,021 | 14,494 | 2,472 | 20.6 | 896 | 1,180 | 283 | 31.7 |
| 北米 | 18,858 | 18,085 | △772 | △4.1 | 852 | △102 | △955 | ― |
| 欧州 | 7,383 | 8,432 | 1,048 | 14.2 | 490 | 695 | 205 | 41.9 |
| 計 | 122,579 | 126,552 | 3,973 | 3.2 | 16,648 | 18,136 | 1,487 | 8.9 |
| 消去 又は全社 | △2,455 | △2,146 | ― | ― | △3,483 | △3,785 | ― | ― |
| 連結 | 120,124 | 124,405 | 4,281 | 3.6 | 13,165 | 14,350 | 1,185 | 9.0 |
(注) 1.国又は地域の区分は、地理的近接度によっております。
2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域
(1)アジア……………シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、韓国、中国、フィリピン
(2)北米………………アメリカ、カナダ、メキシコ
(3)欧州………………フランス、ベルギー、スペイン
[海外売上高]
| (単位:百万円) | |||||||
| 海外売上高 | 連結売上高に占める 海外売上高の割合(%) | ||||||
| 平成29年 3月期 | 平成30年 3月期 | 増減 | 増減率 (%) | 平成29年 3月期 | 平成30年 3月期 | 増減 | |
| アジア | 12,404 | 14,446 | 2,041 | 16.5 | 10.3 | 11.6 | 1.3 |
| 北米 | 17,141 | 16,469 | △671 | △3.9 | 14.3 | 13.2 | △1.1 |
| 欧州 | 7,357 | 8,196 | 838 | 11.4 | 6.1 | 6.6 | 0.5 |
| その他 の地域 | 1,184 | 1,673 | 488 | 41.2 | 1.0 | 1.4 | 0.4 |
| 計 | 38,088 | 40,785 | 2,696 | 7.1 | 31.7 | 32.8 | 1.1 |
| 連結売上高 | 120,124 | 124,405 | |||||
(注) 1.国又は地域の区分は、地理的近接度によっております。
2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域
(1)アジア……………シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、韓国、中国、フィリピン
(2)北米………………アメリカ、カナダ
(3)欧州………………フランス、ベルギー、スペイン
(4)その他の地域……中南米
3.海外売上高は、当社及び連結子会社の本邦以外の国又は地域における売上高であります。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 時間情報システム事業 | 33,637 | △2.1 |
| 環境関連システム事業 | 18,023 | △12.1 |
| 合計 | 51,661 | △5.8 |
(注) 1 金額は、平均販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
製品は見込み生産でありますが、一部製品に付帯する部品等は受注に応じて生産しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 時間情報システム事業 | 91,268 | +4.9 |
| 環境関連システム事業 | 33,136 | +0.1 |
| 合計 | 124,405 | +3.6 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 財政状態
(流動資産)
流動資産の残高は939億3百万円となり、前連結会計年度末に比べ62億64百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が55億84百万円、その他の流動資産が7億6百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(固定資産)
固定資産の残高は515億43百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億93百万円の増加となりました。これは主に、無形固定資産が1億22百万円減少したものの、有形固定資産が2億91百万円、投資その他の資産が投資有価証券の増加等により11億24百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(流動負債)
流動負債の残高は343億70百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億36百万円の増加となりました。これは主に、未払法人税等が8億90百万円、その他の流動負債が未払費用の増加等により16億16百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(固定負債)
固定負債の残高は54億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億91百万円の減少となりました。これは主に、長期借入金が4億69百万円、リース債務が3億64百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産の残高は1,056億34百万円となり、前連結会計年度末に比べ62億13百万円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により株主資本が52億32百万円、為替換算調整勘定の増加等によりその他の包括利益累計額が8億95百万円それぞれ増加したことによるものであります。
セグメントごとの財政状態は、次のとおりであります。
① 時間情報システム事業
時間情報システム事業のセグメント資産は、690億41百万円で、前連結会計年度に比べ64億25百万円の増加となりました。これは主に、情報・パーキングソフトウェアの開発・改良・改善、駐車場運営事業用設備の取得、工場改修、生産の合理化及び製品の信頼性向上のための設備投資によるものであります。
② 環境関連システム事業
環境関連システム事業のセグメント資産は、274億22百万円で、前連結会計年度に比べ1億47百万円の増加となりました。これは主に、生産の合理化及び製品の信頼性向上のための設備投資によるものであります。
(4) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、402億31百万円と前連結会計年度末に比べ49億61百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、167億50百万円(前期に比べ30億15百万円の収入の増加)となりました。これは主に、法人税等の支払額41億41百万円等が計上されたものの、税金等調整前当期純利益152億80百万円、減価償却費50億63百万円等が計上されたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、△65億円(前期に比べ18億15百万円の支出の増加)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入87億71百万円、有価証券の償還による収入21億50百万円等が計上されたものの、定期預金の預入による支出91億79百万円、有形固定資産の取得による支出31億7百万円、無形固定資産の取得による支出23億85百万円、有価証券の取得による支出20億円等が計上されたことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、△53億92百万円(前期に比べ8億64百万円の支出の減少)となりました。これは主に、セール・アンド・リースバックによる収入13億31百万円等が計上されたものの、配当金の支払額39億54百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出15億47百万円、自己株式の取得による支出8億32百万円等が計上されたことによるものであります。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループは、配当等による株主還元を継続的に実施し、事業運営に必要な運転資金を確保したうえで、事業拡大・企業価値向上に向けたM&Aや成長投資に備えて内部留保を行っております。
今後は、生産の効率化向上に向けた設備投資を継続的に実施するとともに、エリア別成長戦略に沿ったM&A、イノベーション創出に伴うベンチャー投資、先進分野に関する研究開発等を検討しております。これら必要な投資については、状況に応じて外部から資金調達を行う場合もありますが、原則として自己資金にて賄う考えであります。
なお、当連結会計年度末における当社グループの流動比率は273.2%と流動性は十分な水準にあります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
| 平成26年3月期 | 平成27年3月期 | 平成28年3月期 | 平成29年3月期 | 平成30年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 67.6 | 69.8 | 69.5 | 71.8 | 72.3 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 66.5 | 83.7 | 99.4 | 122.6 | 150.1 |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率(%) | 37.3 | 52.2 | 25.5 | 16.0 | 11.2 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍) | 219.7 | 122.9 | 292.2 | 447.8 | 483.5 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(5) トリプル11の状況
① 営業利益率11%以上
当連結会計年度は、増収効果及び原価低減、販管費削減に伴う営業増益により、11.5%(前期比0.5Pt増)となりました。
② ROE11%以上
当連結会計年度は、親会社株主に帰属する当期純利益の増加により、9.8%(前期比0.3Pt増)となりました。
③ 売上高連単倍率11%伸長
当連結会計年度は、国内グループ会社に加え、欧州及びアジアの伸長により、1.73倍(前期比2.4%増)となりました。
(6) 事業戦略展開
当社グループは、「100年企業への2nd Stage -持続成長のための革新的価値創造-」を経営コンセプトとして掲げ、「エリア別成長戦略」「経営基盤強化」「イノベーション創出」「ブランド価値向上」の4つの重要課題に取り組んでまいります。各事業ごとのアクションプランは以下のとおりです。
① 情報システム
・ML(Middle Low)市場 NX就業・給与提案強化
Web、ホスティング活用による提案拡大
・MH(Middle High)市場 VG+ZeeMセット販売強化
クレオ社との協業
ホスティング、クラウド仕様 提案拡大
・ターミナルビジネス強化
・北米 アキュタイムシステムズ社
クラウドサービス拡大、ターミナル提案強化
・欧州 ホロクオルツ社 顧客基盤強化
就業、アクセス、クラウドサービス提案強化
② 時間管理機器
・標準機市場 新規需要掘り起こし
オンラインショップ、ネット販売強化
・TimeP@CKシリーズ 拡販
運用提案拡充
・北米 販売チャネル再編、ネット販売展開
・欧州 販売網構築 ネット販売展開
③ パーキングシステム
・大手運営管理会社との連携強化
・中小運営管理会社
駐車場データセンター サービス拡充
・運営受託事業 トータル提案 拡大
・新市場 深耕
駐輪システム、セキュリティゲート、有料道路
・北米 新市場参入、システム販売強化
・欧州 販売体制強化、運営受託事業進出
・アジア 運営受託事業拡大
中国市場 需要取り込み強化
④ 環境システム
・国内発 グローバル案件 受注拡大
・汎用集塵機 需要取り込み強化
・周辺装置を含めたトータル販売拡大
粉体機器、脱臭
・製薬、食品、化粧品市場 深耕
・北米、中米
自動車関連企業への汎用機 拡販
新市場開拓
・アジア
エンジニアリング力、販売サービス体制 強化
中国、ベトナム市場の開拓
⑤ クリーンシステム
・清掃ロボット 需要拡大
・洗浄機EGシリーズ拡販
・トータルクリンリネス提案強化
ハード、ソフト、保守・サービスのトータルソリューション
・ファクトリー市場 深堀
・北米 事業基盤強化
木材床研磨機器市場 展開拡大