有価証券報告書-第122期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/26 16:21
【資料】
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【項目】
159項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針及び経営環境について
当事業年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善及び各種政策効果を背景として、全体としては緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、中東情勢や海外経済の動向、金融市場の変動等による不確実性が依然として存在し、先行きについては慎重な見通しが求められております。
このような環境のもと、当社が属する建設業界におきましては、受注環境の弱さに加え、資材価格及び人件費の上昇並びに人手不足の深刻化により、引き続き厳しい状況が継続いたしました。
特に当社の主力分野である官公庁向け上水市場においては、国及び地方自治体の財政制約を背景に新設需要は減少傾向にある一方、老朽化設備の更新及び維持管理需要は底堅く推移し、発注形態の多様化や包括的な運転管理契約の拡大等、市場構造の変化が進展しております。また、設備の長寿命化を背景としたメンテナンス需要の拡大や、技術者不足に伴う運転管理業務の外部委託の増加など、中長期的にはストック型ビジネスの重要性が一層高まる環境にあります。
当社グループでは、このような事業環境を踏まえ「2030年近傍における目指す会社の姿」として、浄水場設備におけるメンテナンス事業で営業利益6割を稼ぎ出す事業構造の転換を打ち出し、2023年から2025年の中期経営計画期間をその構造転換のための準備期間と位置付けており、本連結会計年度においても引き続き、グループ経営・総合力強化を柱に据え、グループ会社や事業の垣根を越えて、次の諸課題・施策を実行してまいりましたが、2026年度を初年度とする中期経営計画においては、引き続きEPC中心の事業構造からPPP等への対応並びにO&M事業の拡大を通じた収益基盤の強化を経営の基本方針としており、採算性を重視した受注及び人材基盤の強化を通じて、持続的な成長の実現を目指してまいります。
加えて、当事業年度における東レ株式会社及びメタウォーター株式会社との資本業務提携契約の締結を通じ、上記に掲げる中長期的な市場動向を踏まえた課題解決並びに中経課題施策遂行の実現を図ってまいりたいと存じます。
(2) 今後の事業見通し及び事業方針並びに対処すべき課題
今後の事業見通し及び事業方針については、2026年3月25日付の「メタウォーター株式会社による当社株式に対する公開買付けの結果並びに主要株主及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ」において公表いたしました通り、一連の手続が完了したことにより当社株式は上場廃止となりました。
対処すべき課題としましては、以下のとおりであります。
①事業構造の転換と収益基盤の強化
PPP等の新領域への対応を推進するとともに、O&M事業の拡大により安定的な収益基盤の確立を図ってまいります。
②選別受注
採算性を重視した選別受注を徹底し、限られた経営資源を高収益案件へ重点配分することで収益力の向上を図ります。
③人材の確保及び育成
採用強化、処遇の見直し及び教育体制の充実により、人材確保と技術伝承の両立を推進してまいります。
④メンテナンス・運転管理事業の拡大
既存設備の更新及び維持管理需要を取り込み、ストック型ビジネスの拡大を推進してまいります。
⑤経営基盤の強化
DX推進及びグループ内リソースの最適化により業務効率の向上を図るとともに、財務体質の強化を進めてまいります。
(3) その他対処すべき課題
(持分法適用関連会社の追加株式取得によるSKME社連結子会社化について)
①SKME社連結子会社化の経緯
当社は、SKME社へ 49%を出資しておりますが、当事業年度において現地パートナーである Saudi Brothers Comercial Company(以下SBCC社)から51%の株式を取得(以下、本株式追加取得)し、同社への出資比率を100%とすることにより、サウジアラビア事業撤退のための意思決定の迅速化を図ってまいります。
当社は、2006年よりSKME社を通じてサウジアラビア王国における水処理事業に携わってまいりましたが、SKME社を取り巻く厳しい環境の中で、契約済み工事の完工が不測のリスクを回避することに繋がると判断し、2024年3月期以降、現地パートナーである SBCC社との合意のもとで出資比率に基づく資金支援を行ってまいりました。しかしながら、SBCC社は、出資比率に基づく資金支援が困難な状況に陥っており、現状の出資比率のままでは、引き渡しの遅れに伴うペナルティ等のリスク拡大が生じる可能性があることから、本株式追加取得を通じた意思決定の迅速化によりリスク最小化と早期撤退を図れると判断し、決定を行ったものです。このような状況におきまして、SBCC社と本株式追加取得に関する協議を重ねた結果、当社が SBCC社から全ての持分を譲り受けること並びに SBCC社が有する SKME社向け債権について全額を放棄することについて合意し、当社 100%出資のもとで、SKME社は、一部工事の最終引き渡し並びに工事代金の回収を行ってまいります。その後、契約工事の仮引き渡しを通じて顧客からの工事代金の回収が進んでいる他、このたびの株式譲渡において両株主による債権放棄を行っており、契約済み案件の最終引き渡しを前提として、2027年12月までにSKME社の会社清算を行う予定としております。
②SKME社への今後の支援について
今後につきましては、この仮引き渡しを通じ、確実な工事代金の回収に努め、契約工事の最終引き渡し完了による遅延ペナルティ等の回避、並びに契約工事に紐づく債務保証金額の減額を通じたリスク低減のため、一層の管理強化を図ってまいります。
また、主要な手持ち工事案件の今後の見通しについては、顧客からの了解のもとで運転開始を行った後1年間の運転管理期間を経て、最終引き渡しを行う予定としております。
これらの対応を通じて、全ての契約済み工事の引き渡し完了に目途がつき次第、サウジアラビア事業からの具体的な撤退手法を最終決定いたします。本方針を踏まえ、引き続きSKME社の経営管理を強化し、債務保証リスクの低減に取り組んでまいります。

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