有価証券報告書-第87期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 10:18
【資料】
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【項目】
115項目

対処すべき課題

グローバルでビジネスを展開する上では、「スピード」が非常に重要なキーワードとなります。そこで、一般クラッチで培われた技術と輸送機器で培われた技術を共有し相互補完することで新製品開発を加速させるべく、昨年夏に工場ごとに分かれていた技術部門を赤堀工場に集約して技術本部として統合しました。これからは技術部門を統合したことのメリットを最大限に発揮して、国内工場での新規立ち上げはもちろん、海外拠点でもスピーディーに、かつ確実に新製品を立ち上げられるよう技術面で強力にサポートします。また、昨今、各業界において消費者の品質に対する関心は非常に高まっており、企業に対してもより高いレベルの品質管理体制が求められております。これは我々日本企業にとってのチャンスでもあります。これまでは世界的に品質よりもコストが優先され、中国など新興国企業に有利な風向きでしたが、今後は安全・安心ということも重要視されてきます。従って、80年近くにわたり続けてきたクラッチ・ブレーキの専門メーカーとして原点に立ち返り、日本国内の安定したものづくりを海外拠点へと展開し、当社の品質力を世界に向けて発信してまいります。3年後の連結売上高500億円というのは、営業部門にとってこれまでにない高いハードルとなっております。お客様からの細かな情報も漏らすことなく、ニーズの発見に努めて新たな案件を掘り起こし、これまでであれば諦めていたような厳しい内容であろうとも積極果敢に挑戦していかなければなりません。一般産業用ではお客様の内作品を切り替えたり、輸送機器用では新規顧客とのビジネスを開始したりするなど、実績は積み上げられてきております。平成28年度からはより一層、営業部門は全力で拡販に取り組み、技術部門によるスピーディーな開発と、製造部門による安定した品質のものづくりでそれを支え、必ずや新興国メーカーからシェアを取り返してまいります。