有価証券報告書-第65期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/26 13:15
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、金融及び財政政策などの経済対策を背景とした緩やかな回復基調が継続しており、足元の民間設備投資は緩やかに増加しました。一方、海外経済は、緩やかに景気の回復基調が継続しましたが、米国・中国における通商問題の動向等により、先行きは不透明な状況で推移しました。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、水処理及び廃棄物処理の環境関連事業に係る国内公共投資は、地球温暖化防止や循環型社会の構築が重要な課題となっているなか、バイオマスや廃棄物を再生可能エネルギーとして有効活用する技術が注目されており、概ね横ばいで推移しました。また、水処理関連事業及び化学・食品機械関連事業に係る国内の民間設備投資は、企業収益が継続して高い水準にあり、老朽化に伴う更新工事や生産性維持・向上のための設備改善工事などが堅調に推移しました。
このような状況のもと、当社グループでは、2016年度から2020年度までの5ヵ年の中期経営計画において掲げた基本方針である「①主力事業のリノベーション」、「②海外展開・新規事業での着実なビジネスの拡大」、「③神戸製鋼グループとの連携強化」に沿った諸施策を実施し、事業活動を展開してまいりました。
また、当社グループは、本年1月1日付で、株式会社IHI環境エンジニアリングの廃棄物処理施設関連事業を吸収分割の方法により統合(以下、「事業統合」といいます。)しました。
当期の経営成績につきましては、受注高は廃棄物処理関連事業で国内外において、大型案件の受注があり、前期に比べ14,726百万円増(19.6%増)の89,858百万円となり、受注残高は前期に比べ11,955百万円増(18.9%増)の75,226百万円となりました。なお、受注残高には事業統合により継承した案件を含めております。
また、売上高は事業統合の影響などにより、前期に比べ11,433百万円増(14.5%増)の90,199百万円、利益に関しては、案件構成の変化や事業統合関連費用の発生などにより、営業利益は前期に比べ81百万円減の3,733百万円、経常利益は前期に比べ72百万円減の3,776百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べ88百万円減の2,457百万円となりました。
当連結会計年度末の連結財政状態につきましては、総資産は85,851百万円となり、前連結会計年度末に比べ14,101百万円増加しました。流動資産は62,321百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,561百万円増加しました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加9,478百万円によるものです。固定資産は23,530百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,539百万円増加しました。
負債合計は58,292百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,203百万円増加しました。流動負債は48,149百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,884百万円増加しました。主な要因は買掛金の増加1,364百万円、短期借入金の増加7,324百万円、前受金の増加2,432百万円によるものです。固定負債は10,142百万円となり、前連結会計年度末に比べ318百万円増加しました。
純資産合計は27,558百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,897百万円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益2,457百万円の計上による増加、配当金725百万円の支払いによる減少によるものです。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、31.9%となりました。
報告セグメントごとの経営成績、及び、財政状況は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、事業セグメントの利益又は損失の算定方法の変更を行っております。経営成績における前年同期比較については、前年同期間の数値を変更後の利益又は損失の算定方法により組み替えた数値で比較しております。事業セグメントの算定方法の変更の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 セグメント情報」の「3.報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
(水処理関連事業)
水処理関連事業では、当社、地方共同法人日本下水道事業団及び静岡県富士市の3者からなる共同研究体が取り組んでいる、平成30年度下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)「高濃度消化・省エネ型バイオガス精製による効率的エネルギー利活用技術実証研究」の実証施設が富士市東部浄化センターに完成しました。燃料電池自動車向けの水素製造など、低コストで多面的なバイオガス利活用を実証します。また、富士市西部浄化センター消化ガス発電事業の優先交渉権者に選定されました。さらに、神戸市玉津処理場において消化ガス発電事業を開始しました。海外においては、山九株式会社との共同企業体にて、ベトナム国ハイフォン市から同市で最大の浄水場であるアンズオン浄水場の改善工事を受注しました。当社保有の高度浄水処理技術で整備します。
業績につきましては、受注高は前期並みの38,088百万円、受注残高は前期に比べ3,154百万円増の26,765百万円となりました。また、売上高は前期に比べ1,530百万円増の34,934百万円となり、経常損益は案件構成の変化や一部案件のコストアップなどもあり、前期に比べ182百万円減の54百万円の損失となりました。セグメント資産は19,590百万円、セグメント負債は13,051百万円となりました。
(廃棄物処理関連事業)
廃棄物処理関連事業では、東京都八王子市から「(仮称)新館清掃施設整備及び運営事業」を受注しました。また、山形広域環境事務組合向け「エネルギー回収施設(川口)」、上伊那広域連合(長野県)向け「上伊那クリーンセンター」並びに、広島県廿日市市向け「はつかいちエネルギークリーンセンター」を完工し、長期包括運営事業を開始しました。海外においては、英国で当社初となる廃棄物発電プラント案件「Hooton Bio Power Project」の基本設計、主要機器供給業務等を受注しました。この案件には、当社のガス化溶融プロセスが採用されています。
業績につきましては、受注高は前期に比べ16,153百万円増の42,314百万円、受注残高は前期に比べ9,694百万円増の42,633百万円となりました。なお、受注残高には事業統合により継承した案件を含めております。また、売上高は事業統合などにより、前期に比べ8,348百万円増の44,916百万円となり、経常利益は前期に比べ621百万円増の3,416百万円となりました。セグメント資産は39,277百万円、セグメント負債は20,232百万円となりました。
(化学・食品機械関連事業)
化学・食品機械関連事業は、国内企業において年度末にかけて設備投資・補修に足踏みがみられたものの、継続して高い水準の需要があり、加えて、「ものづくり力」強化策の一環である自動化や設備更新による生産性向上により、引き続き堅調に推移しました。
業績につきましては、受注高は前期に比べ1,353百万円減の9,417百万円、受注残高は前期に比べ888百万円減の5,808百万円となりました。また、売上高は前期に比べ1,461百万円増の10,305百万円、経常利益は前期に比べ74百万円増の1,224百万円となりました。セグメント資産は8,468百万円、セグメント負債は2,916百万円となりました。
(注)上記金額には消費税等を含んでおりません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、売上債権の増加、吸収分
割による支出等の支出要因はありましたが、税金等調整前当期純利益、短期借入金の増加等による収入要因により、前連結会計年度末に比べ2,452百万円増(95.7%増)の5,015百万円となりました。当連結会計年度における各キャッ
シュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は、869百万円(前年同期は6,106百万円の収入)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益3,776百万円、売上債権の増加7,856百万円、未払又は未収消費税等の増減によ
る収入1,911百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、2,731百万円(前年同期は2,893百万円の支出)となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出962百万円、吸収分割による支出1,725百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果取得した資金は、6,010百万円(前年同期は2,949百万円の支出)となりました。
これは主に短期借入金の増加による収入7,249百万円、配当金の支払額725百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
水処理関連事業34,8034.4
廃棄物処理関連事業44,84822.1
化学・食品機械関連事業10,2149.9
小計89,86613.2
調整額53-
合計89,91913.3

(注)1.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
2.金額は販売価格で表示しております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
水処理関連事業38,088△0.426,76513.4
廃棄物処理関連事業42,31461.742,63329.4
化学・食品機械関連事業9,417△12.65,808△13.3
小計89,82019.575,20718.9
調整額37-18-
合計89,85819.675,22618.9

(注)1.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
2.金額は販売価格で表示しております。
3.当連結会計年度の受注高に含まれる海外受注高は10,780百万円であります。
4.当連結会計年度末の受注残高には長期運転維持管理業務の受託額は含めておりません。
5.当連結会計年度末の受注残高に含まれる海外受注残高は9,699百万円であります。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
水処理関連事業34,9344.6
廃棄物処理関連事業44,91622.8
化学・食品機械関連事業10,30516.5
小計90,15714.4
調整額42-
合計90,19914.5

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
中間貯蔵・環境安全事業㈱8,10810.3--

2.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
3.中間貯蔵・環境安全事業㈱の当連結会計年度における販売実績は、総販売実績に対する割合が10%以下のため記載を省略しております。
4.金額は販売価格で表示しております。
5.当連結会計年度の販売実績に含まれる海外売上高は2,334百万円であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、当社経営陣は債権、製品保証費用、退職金、偶発債務及び訴訟等について過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果は、資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数値に反映されております。実際の結果は、見積り特有の不確実な要因によってこれらの見積りと異なる結果となる可能性があります。
当社は特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れ時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態の変化により、貸倒引当金の修正が必要となる可能性があります。
b.製品保証引当金
当社グループは、製品の販売後の保証費用の支出に備えるため保証費用の見積額について、製品保証引当金を計上しております。保証費用は過去の経験率と特定案件の負担額の見積りにより計上しておりますが、実際の保証費用が見積額と異なる場合、製品保証引当金の修正が必要となる可能性があります。
c.退職給付費用及び債務
従業員の退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び年金資産の期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合は、その影響は、将来期間において認識される費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、受注高は廃棄物処理関連事業で国内外において、大型案件の受注があり、前期に比べ14,726百万円増(19.6%増)の89,858百万円となり、受注残高は前期に比べ11,955百万円増(18.9%増)の75,226百万円となりました。なお、受注残高には事業統合により継承した案件を含めております。
また、売上高は、事業統合の影響などにより、前連結会計年度に比べ、11,433百万円増加し、90,199百万円、利益に関しては、案件構成の変化や事業統合関連費用の発生などにより、営業利益は前期に比べ2.1%減の3,733百万円、経常利益は1.9%減の3,776百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は3.5%減の2,457百万円となりました。
なお、当連結会計年度の経営成績、財政状態、キャッシュ・フローの詳細につきましては、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 に記載しましたとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、個別受注生産が主体の事業形態となっており、様々な外部要因の影響をうけることにより、売上高及び利益が計画通りに達成されない可能性があります。
なお、詳細は、「2.事業等のリスク」に記載しましたとおりであります。
当社グループの資本財源及び資金の流動性につきましては、当社グループは、神戸製鋼グループのCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)に参加しており、コベルコフィナンシャルセンター株式会社に対する資金の貸付や同社からの資金の借入れが発生します。
当社グループの資金需要は、営業活動については、生産活動に必要な運転資金(機器材・外注費及び人件費等)、受注獲得のための販売費、競争力強化・技術力向上に資するための研究開発費が主な内容であります。工事進行基準を適用した案件が、売上高の重要な割合を占めており、支払については、検収の都度、支出時期が決定、一方、入金については、一定期間の出来高に基づき入金時期が決定するため、工事進捗期間では、支出が先行する傾向にあります。
投資活動については、設備投資・投融資のほか、企業結合に関わる投資、上記のCMSにおける資金貸付が主な内容であります。また、今後、成長分野に対しては必要な投資や研究開発等を継続していく予定であります。
2019年3月31日現在の有利子負債の内訳につきましては以下の通りであります。
年度別要支払額(百万円)
契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超
短期借入金7,5897,589---
長期借入金3,2983827325721,610
リース債務215841209-

上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、[ROA(総資産利益率)5%以上、D/Eレシオ(負債資本倍率)1.0倍以下]としております。当連結会計年度のROAは4.8%、D/Eレシオは0.40倍であります。目標値を達成することにより、企業価値の向上を図り、現中期経営計画の2020年度の数値目標の達成を目指してまいります。
セグメント毎の経営成績及び財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであり、業績、及び、財政状況は「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
今後の見通しにつきましては、水処理及び廃棄物処理の環境関連事業に係る国内公共投資は、概ね現状の水準で推移するものと認識しております。水処理関連事業では、関係省庁から自治体に対し「汚水処理の広域化・共同化検討」の通達があり、中核下水処理場での集約処理や当該地域での地域バイオマス処理などが進むと認識しております。廃棄物処理関連事業では、国による新たな重点施策が「広域化・簡素化・低廉化」であり、施設数の減少や大型化が進む一方で、基幹改良ニーズの顕在化などが見込まれます。そのような中、下水汚泥や廃棄物由来のバイオマスを再生可能エネルギーとして利活用する発電技術やその事業化が注目されております。再生可能エネルギーの地産地消に貢献し、地球温暖化防止へ寄与することが、一層重要となると考えております。
水処理関連事業及び化学・食品機械関連事業に係る国内の民間設備投資は、足踏みがみられるものの、当面は堅調に推移すると予想しております。但し、海外経済の動向と金融資本市場の変動の影響に留意する必要があるとみております。
海外においては、引き続き、米国における保護主義政策や中国による対抗施策などの海外経済リスクによる影響が懸念されるものの、全体として、景気は緩やかに回復しております。東南アジアの新興国では、水処理関連インフラの整備や大規模工業団地の排水処理などのニーズは継続しております。欧州や東南アジアの一部の国では、再生可能エネルギーとして廃棄物発電の需要があります。
(注)当社はその事業の性質上、セグメント横断的に分析・検討を行っております。そのため、セグメント毎ではなく包括的に事業の分析・検討事項を記載しております。

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