有価証券報告書-第64期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、金融及び財政政策などの経済対策を背景とした緩やかな回復基調が継続しており、足元の民間設備投資は緩やかに増加し、公共投資も底堅く推移しました。海外経済は、景気の回復基調は継続しておりますが、中国並びにアジア新興国等の経済の先行き、政策に関する不確実性による影響、金融資本市場の変動影響に留意が必要な状況となっております。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、水処理及び廃棄物処理の環境関連事業に係る国内公共投資は、民間資金やノウハウを活用する官民連携事業が推進されるとともに、廃棄物を再生可能エネルギー源として有効活用する技術に対する評価が高まっております。また、水処理関連事業及び化学・食品機械関連事業に係る国内の民間設備投資は、企業収益の改善を背景に老朽化に伴う更新工事や生産性維持・向上のための設備改善工事などが堅調に推移するとともに、成長分野への対応も顕在化してきております。
このような状況のもと、当社グループでは、平成28年度から平成32年度までの5ヵ年の中期経営計画において掲げた基本方針である「①主力事業のリノベーション」、「②海外展開・新規事業での着実なビジネスの拡大」、「③神戸製鋼グループとの連携強化」に沿った諸施策を実施し、事業活動を展開してまいりました。
[平成32年度を最終年度とする5ヵ年の中期経営計画]
<目指したい企業像>特長のある技術と豊富な経験を活かし、強い責任感を持って、環境に優しい地域作りに貢献する神鋼環境ソリューショングループ
<基本方針>① 主力事業のリノベーション
・環境関連事業の市場変化に対応した「点から面」への三つの改革(メニュー・時間・エリア)
・高シェア事業の更なる地位向上
② 海外展開・新規事業での着実なビジネスの拡大
③ 神戸製鋼グループとの連携強化
基本方針に対する取り組みは、以下のとおりであります。
主力事業のリノベーションにつきましては、水処理及び廃棄物処理の環境関連事業において、DBO、基幹改良、長期包括等のストックビジネスの拡大に注力してまいります。
また、本年3月、当社は、当社と株式会社IHI環境エンジニアリングの廃棄物処理施設関連事業等を統合することについて、株式会社IHI及び株式会社IHI環境エンジニアリングとの間で具体的な協議を進めていくことに関し基本合意しました。これは、昨年、当社と株式会社IHI環境エンジニアリングが廃棄物処理施設関連分野において包括的業務提携契約を締結し、活動を展開した中で、経営資源を結集する必要性を強く認識し、事業統合の本格的検討に向かって歩みを進めることを決断したものです。今後、収益基盤の拡大、営業・技術ノウハウの融合による競争力の強化、生産性向上・コストダウンを目的として、協議を進めてまいります。
高シェア事業である水処理関連事業の冷却塔メニューや化学・食品機械関連事業のグラスライニングメニューにおいては、特長のある技術を発展させるとともに豊富な経験を活かし、更なる地位向上を図ってまいります。
海外展開につきましては、水処理関連事業ではベトナム、カンボジア、ミャンマーを中心とした事業展開に、廃棄物処理関連事業では当社技術の優位性が評価される廃棄物発電案件への提案に、また、化学・食品機械関連事業ではベトナム生産拠点の「ものづくり力」の更なる向上に注力してまいります。
新規事業につきましては、環境やエネルギー分野における当社の強み・独自性を活かしたバイオマス利活用事業などの推進、水素社会実現に向けた政策に沿う技術のブラッシュアップ、ユーグレナ(微細藻類)に関する事業展開を強化してまいります。
神戸製鋼グループとの連携強化につきましては、当社グループは神戸製鋼グループが成長分野と位置づけている環境・エネルギー分野の事業展開において重要な役割を担っており、更なる連携強化により当社グループの競争力向上や事業領域拡大を図ってまいります。
また、継続して、総固定費圧縮、変動費削減の徹底、研究開発の効率的な推進等の収益強化策を実行し、経営体質を強化するとともに、働き方変革をさらに推進してまいります。
当期の連結業績につきましては、受注高は廃棄物処理関連事業で大型案件の受注があった前期に比べ25,871百万円減(25.6%減)の75,131百万円、受注残高は前期に比べ3,634百万円減(5.4%減)の63,271百万円となりました。
また、売上高は前期並みの78,766百万円、利益に関しては、コストダウンなどにより、営業利益は前期に比べ830百万円増の3,814百万円、経常利益は前期に比べ837百万円増の3,848百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べ484百万円増の2,546百万円となりました。
当連結会計年度末の連結財政状態につきましては、総資産は71,750百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,037百万円増加しました。流動資産は52,557百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,177百万円増加しました。主な要因は、短期貸付金の増加2,236百万円によるものです。固定資産は19,193百万円となり、前連結会計年度に比べ1,140百万円減少しました。
負債合計は46,089百万円となり、前連結会計年度末に比べ188百万円増加しました。流動負債は36,265百万円となり、前連結会計年度末に比べ153百万円増加しました。主な要因は支払手形及び買掛金の減少9,638百万円、短期借入金の減少1,842百万円、電子記録債務の増加12,256百万円によるものです。固定負債は9,823百万円となり、前連結会計年度末に比べ35百万円増加しました。
純資産合計は25,660百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,849百万円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益2,546百万円の計上による増加、配当金725百万円の支払いによる減少によるものです。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、35.6%となりました。
報告セグメントごとの業績、及び、財政状況は次のとおりであります。
(水処理関連事業)
受注高は前期に比べ3,103百万円増の38,228百万円、受注残高は前期に比べ4,823百万円増の23,611百万円となりました。
また、売上高は前期並みの33,404百万円となり、経常利益は、前期に比べ341百万円増の402百万円となりました。
セグメント資産は18,441百万円、セグメント負債は13,223百万円となりました。
(廃棄物処理関連事業)
受注高は前期に比べ30,486百万円減の26,160百万円、受注残高は前期に比べ10,407百万円減の32,939百万円となりました。
また、売上高は前期並みの36,568百万円となり、経常利益は前期に比べ551百万円増の2,972百万円となりました。
セグメント資産は29,524百万円、セグメント負債は18,261百万円となりました。
(化学・食品機械関連事業)
受注高は前期に比べ1,480百万円増の10,770百万円、受注残高は前期に比べ1,926百万円増の6,697百万円となりました。
また、売上高は前期並みの8,844百万円、経常利益は前期に比べ419百万円増の1,233百万円となりました。
セグメント資産は8,213百万円、セグメント負債は3,110百万円となりました。
(注)上記金額には消費税等を含んでおりません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、短期貸付金の増加、短期借入金の減少等による支出要因はありましたが、税金等調整前当期純利益、仕入債務の増加等の収入要因により、前連結会計年度末に比べ543百万円増(26.9%増)の2,562百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果取得した資金は、6,106百万円(前年同期は5,110百万円の収入)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益3,848百万円、仕入債務の増加2,755百万円、未払又は未収消費税等の増減による支出1,982百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、2,893百万円(前年同期は1,251百万円の支出)となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出651百万円、短期貸付金の増加による支出2,237百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、2,949百万円(前年同期は3,257百万円の支出)となりました。
これは主に短期借入金の減少による支出2,024百万円、配当金の支払額725百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
2.金額は販売価格で表示しております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
2.金額は販売価格で表示しております。
3.当連結会計年度の受注高に含まれる海外受注高は1,824百万円であります。
4.当連結会計年度末の受注残高には長期運転維持管理業務の受託額は含めておりません。
5.当連結会計年度末の受注残高に含まれる海外受注残高は1,253百万円であります。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
3.中間貯蔵・環境安全事業㈱の前連結会計年度における販売実績は、総販売実績に対する割合が10%以下のため記載を省略しております。
4.金額は販売価格で表示しております。
5.当連結会計年度の販売実績に含まれる海外売上高は1,924百万円であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、当社経営陣は債権、製品保証費用、退職金、偶発債務及び訴訟等について過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果は、資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数値に反映されております。実際の結果は、見積り特有の不確実な要因によってこれらの見積りと異なる結果となる可能性があります。
当社は特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れ時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態の変化により、貸倒引当金の修正が必要となる可能性があります。
b.製品保証引当金
当社グループは、製品の販売後の保証費用の支出に備えるため保証費用の見積額について、製品保証引当金を計上しております。保証費用は過去の経験率と特定案件の負担額の見積りにより計上しておりますが、実際の保証費用が見積額と異なる場合、製品保証引当金の修正が必要となる可能性があります。
c.退職給付費用及び債務
従業員の退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び年金資産の期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合は、その影響は、将来期間において認識される費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、受注高は廃棄物処理関連事業で大型案件の受注があった前期に比べ25,871百万円減(25.6%減)の75,131百万円、受注残高は前期に比べ3,634百万円減(5.4%減)の63,271百万円となりました。
また、売上高は前期並みの78,766百万円、利益に関しては、コストダウンなどにより、営業利益は前期に比べ830百万円増の3,814百万円、経常利益は前期に比べ837百万円増の3,848百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べ484百万円増の2,546百万円となりました。
なお、当連結会計年度の経営成績、財政状態、キャッシュ・フローの詳細につきましては、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 に記載しましたとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、個別受注生産が主体の事業形態となっており、様々な外部要因の影響をうけることにより、売上高及び利益が計画通りに達成されない可能性があります。
なお、詳細は、「2.事業等のリスク」に記載しましたとおりであります。
当社グループの資本財源及び資金の流動性につきましては、当社グループは、神戸製鋼グループのCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)に参加しており、コベルコフィナンシャルセンター株式会社に対する資金の貸付や同社からの短期資金の借入れが発生します。
当社グループの資金需要は、営業活動については、生産活動に必要な運転資金(機器材・外注費及び人件費等)、受注獲得のための販売費、競争力強化・技術力向上に資するための研究開発費が主な内容であります。工事進行基準を適用した案件が、売上高の重要な割合を占めており、支払については、検収の都度、支出時期が決定、一方、入金については、一定期間の出来高に基づき入金時期が決定するため、工事進捗期間では、支出が先行する傾向にあります。
投資活動については、設備投資・投融資のほか、上記のCMSにおける資金の貸付が主な内容であります。また、今後、成長分野に対しては必要な投資や研究開発等を継続していく予定であります。
平成30年3月31日現在の有利子負債の内訳につきましては以下の通りであります。
上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、[ROA(総資産利益率)5%以上、D/Eレシオ(負債資本倍率)1.0倍以下]としております。当連結会計年度のROAは5.4%、D/Eレシオは0.15倍で、目標値を達成しております。今後も継続的に達成することにより、企業価値の向上を図り、現中期経営計画の平成32年度の数値目標の達成を目指してまいります。
セグメント毎の経営成績及び財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであり、業績、及び、財政状況は「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(水処理関連事業)
水処理関連事業では、複数の下水処理場において、発生する消化ガスを有効活用した発電事業を推進しており、長期的な事業として取り組んでおります。
海外では、ベトナムにおいて水供給事業向けの高度浄水設備などを、また、ミャンマーで上水道向け浄水設備を受注しました。
(廃棄物処理関連事業)
廃棄物処理関連事業では、甲府・峡東地域ごみ処理施設事務組合(山梨県)向け「甲府・峡東クリーンセンター」、並びに、仙南地域広域行政事務組合(宮城県)向け「仙南クリーンセンター」の長期包括運営事業を開始しました。また、安芸地区衛生施設管理組合(広島県)向け「安芸クリーンセンター基幹的設備改良工事」を完工しました。
(化学・食品機械関連事業)
化学・食品機械関連事業では、国内企業の収益改善による設備投資・補修の増加に加え、「ものづくり力」強化などによる工場操業度改善やコストダウンがあり、引き続き、堅調に推移しました。また、低価格・高品質・即納を実現したグラスライニング製標準反応器(WS-R)の販売を開始しました。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、金融及び財政政策などの経済対策を背景とした緩やかな回復基調が継続しており、足元の民間設備投資は緩やかに増加し、公共投資も底堅く推移しました。海外経済は、景気の回復基調は継続しておりますが、中国並びにアジア新興国等の経済の先行き、政策に関する不確実性による影響、金融資本市場の変動影響に留意が必要な状況となっております。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、水処理及び廃棄物処理の環境関連事業に係る国内公共投資は、民間資金やノウハウを活用する官民連携事業が推進されるとともに、廃棄物を再生可能エネルギー源として有効活用する技術に対する評価が高まっております。また、水処理関連事業及び化学・食品機械関連事業に係る国内の民間設備投資は、企業収益の改善を背景に老朽化に伴う更新工事や生産性維持・向上のための設備改善工事などが堅調に推移するとともに、成長分野への対応も顕在化してきております。
このような状況のもと、当社グループでは、平成28年度から平成32年度までの5ヵ年の中期経営計画において掲げた基本方針である「①主力事業のリノベーション」、「②海外展開・新規事業での着実なビジネスの拡大」、「③神戸製鋼グループとの連携強化」に沿った諸施策を実施し、事業活動を展開してまいりました。
[平成32年度を最終年度とする5ヵ年の中期経営計画]
<目指したい企業像>特長のある技術と豊富な経験を活かし、強い責任感を持って、環境に優しい地域作りに貢献する神鋼環境ソリューショングループ
<基本方針>① 主力事業のリノベーション
・環境関連事業の市場変化に対応した「点から面」への三つの改革(メニュー・時間・エリア)
・高シェア事業の更なる地位向上
② 海外展開・新規事業での着実なビジネスの拡大
③ 神戸製鋼グループとの連携強化
基本方針に対する取り組みは、以下のとおりであります。
主力事業のリノベーションにつきましては、水処理及び廃棄物処理の環境関連事業において、DBO、基幹改良、長期包括等のストックビジネスの拡大に注力してまいります。
また、本年3月、当社は、当社と株式会社IHI環境エンジニアリングの廃棄物処理施設関連事業等を統合することについて、株式会社IHI及び株式会社IHI環境エンジニアリングとの間で具体的な協議を進めていくことに関し基本合意しました。これは、昨年、当社と株式会社IHI環境エンジニアリングが廃棄物処理施設関連分野において包括的業務提携契約を締結し、活動を展開した中で、経営資源を結集する必要性を強く認識し、事業統合の本格的検討に向かって歩みを進めることを決断したものです。今後、収益基盤の拡大、営業・技術ノウハウの融合による競争力の強化、生産性向上・コストダウンを目的として、協議を進めてまいります。
高シェア事業である水処理関連事業の冷却塔メニューや化学・食品機械関連事業のグラスライニングメニューにおいては、特長のある技術を発展させるとともに豊富な経験を活かし、更なる地位向上を図ってまいります。
海外展開につきましては、水処理関連事業ではベトナム、カンボジア、ミャンマーを中心とした事業展開に、廃棄物処理関連事業では当社技術の優位性が評価される廃棄物発電案件への提案に、また、化学・食品機械関連事業ではベトナム生産拠点の「ものづくり力」の更なる向上に注力してまいります。
新規事業につきましては、環境やエネルギー分野における当社の強み・独自性を活かしたバイオマス利活用事業などの推進、水素社会実現に向けた政策に沿う技術のブラッシュアップ、ユーグレナ(微細藻類)に関する事業展開を強化してまいります。
神戸製鋼グループとの連携強化につきましては、当社グループは神戸製鋼グループが成長分野と位置づけている環境・エネルギー分野の事業展開において重要な役割を担っており、更なる連携強化により当社グループの競争力向上や事業領域拡大を図ってまいります。
また、継続して、総固定費圧縮、変動費削減の徹底、研究開発の効率的な推進等の収益強化策を実行し、経営体質を強化するとともに、働き方変革をさらに推進してまいります。
当期の連結業績につきましては、受注高は廃棄物処理関連事業で大型案件の受注があった前期に比べ25,871百万円減(25.6%減)の75,131百万円、受注残高は前期に比べ3,634百万円減(5.4%減)の63,271百万円となりました。
また、売上高は前期並みの78,766百万円、利益に関しては、コストダウンなどにより、営業利益は前期に比べ830百万円増の3,814百万円、経常利益は前期に比べ837百万円増の3,848百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べ484百万円増の2,546百万円となりました。
当連結会計年度末の連結財政状態につきましては、総資産は71,750百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,037百万円増加しました。流動資産は52,557百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,177百万円増加しました。主な要因は、短期貸付金の増加2,236百万円によるものです。固定資産は19,193百万円となり、前連結会計年度に比べ1,140百万円減少しました。
負債合計は46,089百万円となり、前連結会計年度末に比べ188百万円増加しました。流動負債は36,265百万円となり、前連結会計年度末に比べ153百万円増加しました。主な要因は支払手形及び買掛金の減少9,638百万円、短期借入金の減少1,842百万円、電子記録債務の増加12,256百万円によるものです。固定負債は9,823百万円となり、前連結会計年度末に比べ35百万円増加しました。
純資産合計は25,660百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,849百万円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益2,546百万円の計上による増加、配当金725百万円の支払いによる減少によるものです。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、35.6%となりました。
報告セグメントごとの業績、及び、財政状況は次のとおりであります。
(水処理関連事業)
受注高は前期に比べ3,103百万円増の38,228百万円、受注残高は前期に比べ4,823百万円増の23,611百万円となりました。
また、売上高は前期並みの33,404百万円となり、経常利益は、前期に比べ341百万円増の402百万円となりました。
セグメント資産は18,441百万円、セグメント負債は13,223百万円となりました。
(廃棄物処理関連事業)
受注高は前期に比べ30,486百万円減の26,160百万円、受注残高は前期に比べ10,407百万円減の32,939百万円となりました。
また、売上高は前期並みの36,568百万円となり、経常利益は前期に比べ551百万円増の2,972百万円となりました。
セグメント資産は29,524百万円、セグメント負債は18,261百万円となりました。
(化学・食品機械関連事業)
受注高は前期に比べ1,480百万円増の10,770百万円、受注残高は前期に比べ1,926百万円増の6,697百万円となりました。
また、売上高は前期並みの8,844百万円、経常利益は前期に比べ419百万円増の1,233百万円となりました。
セグメント資産は8,213百万円、セグメント負債は3,110百万円となりました。
(注)上記金額には消費税等を含んでおりません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、短期貸付金の増加、短期借入金の減少等による支出要因はありましたが、税金等調整前当期純利益、仕入債務の増加等の収入要因により、前連結会計年度末に比べ543百万円増(26.9%増)の2,562百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果取得した資金は、6,106百万円(前年同期は5,110百万円の収入)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益3,848百万円、仕入債務の増加2,755百万円、未払又は未収消費税等の増減による支出1,982百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、2,893百万円(前年同期は1,251百万円の支出)となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出651百万円、短期貸付金の増加による支出2,237百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、2,949百万円(前年同期は3,257百万円の支出)となりました。
これは主に短期借入金の減少による支出2,024百万円、配当金の支払額725百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 水処理関連事業 | 33,350 | 102.2 |
| 廃棄物処理関連事業 | 36,725 | 98.8 |
| 化学・食品機械関連事業 | 9,293 | 111.8 |
| 小計 | 79,369 | 101.6 |
| 調整額 | 20 | - |
| 合計 | 79,389 | 101.6 |
(注)1.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
2.金額は販売価格で表示しております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 水処理関連事業 | 38,228 | 108.8 | 23,611 | 125.7 |
| 廃棄物処理関連事業 | 26,160 | 46.2 | 32,939 | 76.0 |
| 化学・食品機械関連事業 | 10,770 | 115.9 | 6,697 | 140.4 |
| 小計 | 75,159 | 74.4 | 63,247 | 94.5 |
| 調整額 | △27 | - | 23 | - |
| 合計 | 75,131 | 74.4 | 63,271 | 94.6 |
(注)1.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
2.金額は販売価格で表示しております。
3.当連結会計年度の受注高に含まれる海外受注高は1,824百万円であります。
4.当連結会計年度末の受注残高には長期運転維持管理業務の受託額は含めておりません。
5.当連結会計年度末の受注残高に含まれる海外受注残高は1,253百万円であります。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 水処理関連事業 | 33,404 | 99.9 |
| 廃棄物処理関連事業 | 36,568 | 98.4 |
| 化学・食品機械関連事業 | 8,844 | 100.7 |
| 小計 | 78,817 | 99.3 |
| 調整額 | △51 | - |
| 合計 | 78,766 | 100.1 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 中間貯蔵・環境安全事業㈱ | - | - | 8,108 | 10.3 |
2.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
3.中間貯蔵・環境安全事業㈱の前連結会計年度における販売実績は、総販売実績に対する割合が10%以下のため記載を省略しております。
4.金額は販売価格で表示しております。
5.当連結会計年度の販売実績に含まれる海外売上高は1,924百万円であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、当社経営陣は債権、製品保証費用、退職金、偶発債務及び訴訟等について過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果は、資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数値に反映されております。実際の結果は、見積り特有の不確実な要因によってこれらの見積りと異なる結果となる可能性があります。
当社は特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れ時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態の変化により、貸倒引当金の修正が必要となる可能性があります。
b.製品保証引当金
当社グループは、製品の販売後の保証費用の支出に備えるため保証費用の見積額について、製品保証引当金を計上しております。保証費用は過去の経験率と特定案件の負担額の見積りにより計上しておりますが、実際の保証費用が見積額と異なる場合、製品保証引当金の修正が必要となる可能性があります。
c.退職給付費用及び債務
従業員の退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び年金資産の期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合は、その影響は、将来期間において認識される費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、受注高は廃棄物処理関連事業で大型案件の受注があった前期に比べ25,871百万円減(25.6%減)の75,131百万円、受注残高は前期に比べ3,634百万円減(5.4%減)の63,271百万円となりました。
また、売上高は前期並みの78,766百万円、利益に関しては、コストダウンなどにより、営業利益は前期に比べ830百万円増の3,814百万円、経常利益は前期に比べ837百万円増の3,848百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べ484百万円増の2,546百万円となりました。
なお、当連結会計年度の経営成績、財政状態、キャッシュ・フローの詳細につきましては、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 に記載しましたとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、個別受注生産が主体の事業形態となっており、様々な外部要因の影響をうけることにより、売上高及び利益が計画通りに達成されない可能性があります。
なお、詳細は、「2.事業等のリスク」に記載しましたとおりであります。
当社グループの資本財源及び資金の流動性につきましては、当社グループは、神戸製鋼グループのCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)に参加しており、コベルコフィナンシャルセンター株式会社に対する資金の貸付や同社からの短期資金の借入れが発生します。
当社グループの資金需要は、営業活動については、生産活動に必要な運転資金(機器材・外注費及び人件費等)、受注獲得のための販売費、競争力強化・技術力向上に資するための研究開発費が主な内容であります。工事進行基準を適用した案件が、売上高の重要な割合を占めており、支払については、検収の都度、支出時期が決定、一方、入金については、一定期間の出来高に基づき入金時期が決定するため、工事進捗期間では、支出が先行する傾向にあります。
投資活動については、設備投資・投融資のほか、上記のCMSにおける資金の貸付が主な内容であります。また、今後、成長分野に対しては必要な投資や研究開発等を継続していく予定であります。
平成30年3月31日現在の有利子負債の内訳につきましては以下の通りであります。
| 年度別要支払額(百万円) | |||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超3年以内 | 3年超5年以内 | 5年超 |
| 短期借入金 | 331 | 331 | - | - | - |
| 長期借入金 | 3,597 | 316 | 732 | 652 | 1,897 |
| リース債務 | 358 | 73 | 150 | 51 | 81 |
上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、[ROA(総資産利益率)5%以上、D/Eレシオ(負債資本倍率)1.0倍以下]としております。当連結会計年度のROAは5.4%、D/Eレシオは0.15倍で、目標値を達成しております。今後も継続的に達成することにより、企業価値の向上を図り、現中期経営計画の平成32年度の数値目標の達成を目指してまいります。
セグメント毎の経営成績及び財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであり、業績、及び、財政状況は「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(水処理関連事業)
水処理関連事業では、複数の下水処理場において、発生する消化ガスを有効活用した発電事業を推進しており、長期的な事業として取り組んでおります。
海外では、ベトナムにおいて水供給事業向けの高度浄水設備などを、また、ミャンマーで上水道向け浄水設備を受注しました。
(廃棄物処理関連事業)
廃棄物処理関連事業では、甲府・峡東地域ごみ処理施設事務組合(山梨県)向け「甲府・峡東クリーンセンター」、並びに、仙南地域広域行政事務組合(宮城県)向け「仙南クリーンセンター」の長期包括運営事業を開始しました。また、安芸地区衛生施設管理組合(広島県)向け「安芸クリーンセンター基幹的設備改良工事」を完工しました。
(化学・食品機械関連事業)
化学・食品機械関連事業では、国内企業の収益改善による設備投資・補修の増加に加え、「ものづくり力」強化などによる工場操業度改善やコストダウンがあり、引き続き、堅調に推移しました。また、低価格・高品質・即納を実現したグラスライニング製標準反応器(WS-R)の販売を開始しました。