有価証券報告書-第55期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/27 13:11
【資料】
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【項目】
97項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、円安や原油価格の低下による企業収益の回復、それに伴う雇用環境や所得の改善、また米国を中心とした海外経済の回復等から緩やかな回復基調で推移いたしましたが、12月以降、為替相場や株式市場が円高・株安に振れるなど不安定な動きとなったことから、先行き不透明感が拡がりました。
当社グループ製品の主要需要先の状況といたしましては、自動車関連では中国・アジア向けは弱めとなりましたが、米欧向けが順調であった他、国内でも軽自動車は増税の影響からさえなかったものの、小型車・普通車はエコカー人気や新型車の投入効果等もあり底堅い動きとなりました。また電子部品関連では、中国におけるスマートフォンの販売縮小の影響が心配されたものの、新型スマートフォン向けや車載システム向けの需要等から順調に推移しました。
このような環境のなか、超硬小径エンドミルの需要は概ね堅調に推移いたしました。
当社グループでは、「INTERMOLD 2015」や「EMO MILANO 2015」を始めとした国内外の展示会に出展し、より多くのお客様へのアプローチを図ったほか、積極的に自社工場の見学会を実施し、当社製品の品質管理体制を実感していただきました。生産体制におきましては、今年3月に新工場棟が完成し、1年前に比べ2割程度生産能力が向上したほか、今後、市場環境を見ながら機械の導入を進めることで、更なる増産が可能となりました。また製品面では、CBN製品の規格拡大や新製品投入により高付加価値製品のバリエーションを拡大したほか、新たな工具の開発にも注力し、鏡面加工を実現するPCDボールエンドミル「PCDRB-UP」により「超モノづくり部品大賞(奨励賞)」を受賞いたしました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は8,382百万円(前期比13.2%増)、営業利益は1,914百万円(同29.3%増)、経常利益は1,954百万円(同27.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,342百万円(同37.9%増)となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
製品区分別の売上高では、「エンドミル(6mm以下)」が5,931百万円(前期比11.9%増)、「エンドミル(6mm超)」が971百万円(同4.9%増)、「エンドミル(その他)」が805百万円(同21.9%増)、「その他」が673百万円(同30.9%増)となりました。
(注)報告セグメントが1つでありますので、製品区分別に記載しております。なお「その他」の事業セグメントは、製品区分別の「その他」に含めております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下(資金)という)は、前連結会計年度末に比較し、183百万円増加し3,444百万円(前期比5.6%増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,756百万円(前期比8.5%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,945百万円及び減価償却費による資金の増加と、売上債権の増加並びに法人税等の支払による資金の流出などを反映したものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,322百万円(同122.6%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出を反映したものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は250百万円(同34.1%増)となりました。これは配当金の支払によるものです。