四半期報告書-第150期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)

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四半期連結財務諸表注記事項(IFRS)

注1.報告企業
株式会社日立製作所(以下、当社)は日本に拠点を置く株式会社であり、その株式を公開している。当社の要約四半期連結財務諸表は、当社及び子会社並びにその関連会社及び共同支配企業に対する持分により構成されている。当社及び子会社からなる企業集団は、情報・通信システム、社会・産業システム、電子装置・システム、建設機械、高機能材料、オートモティブシステム、生活・エコシステム、その他の8セグメントにわたって、製品の開発、生産、販売、サービス等、グローバルに幅広い事業活動を展開している。
注2.作成の基礎
当社の要約四半期連結財務諸表は、「四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(平成19年内閣府令第64号)第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を全て満たしていることから、同第93条の規定により、IAS第34号に準拠して作成している。当要約四半期連結財務諸表には、年次の連結財務諸表で要求されている全ての情報が含まれていないため、前連結会計年度の連結財務諸表と併せて利用されるべきものである。
要約四半期連結財務諸表の作成において、当社の経営者は会計方針の適用並びに資産及び負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行うことが義務付けられている。実際の業績はこれらの見積り等とは異なる場合がある。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直している。会計上の見積りの変更による影響は、その見積りを変更した会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識している。
当要約四半期連結財務諸表の金額に重要な影響を及ぼす判断、見積り及びその基礎となる仮定は、原則として前連結会計年度の連結財務諸表と同様である。
要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書について、事業再編等により重要性が変化したため、当連結会計年度より、表示方法の変更を行っている。前連結会計年度まで別掲していた「有形及び無形賃貸資産の取得」は「有形固定資産の取得」又は「無形資産の取得」に、「有形及び無形賃貸資産の売却」は「有形固定資産及び無形資産の売却」に含めて表示している。この表示方法の変更を反映させるため、前第3四半期連結累計期間の要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書の組替えを行っている。
この結果、前第3四半期連結累計期間の要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書について、「有形及び無形賃貸資産の取得」から「有形固定資産の取得」に△2,205百万円、「無形資産の取得」に△448百万円を組替えて表示している。また、「有形及び無形賃貸資産の売却」7,118百万円を、「有形固定資産及び無形資産の売却」に組替えて表示している。
注3.主要な会計方針
当要約四半期連結財務諸表において適用する主要な会計方針は、以下を除き、前連結会計年度において適用した会計方針と同一である。
(1)金融商品
① 非デリバティブ金融資産
当社は、売上債権及びその他の債権を、これらの発生日に当初認識している。その他の金融資産は、当社が当該金融商品の契約当事者となった取引日に当初認識している。
当社は、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合又は金融資産の所有にかかるリスクと経済的便益を実質的に全て移転する取引において、当該金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転した時に当該金融資産の認識を中止している。金融資産の所有に伴う実質的に全てのリスク及び経済価値を留保も移転もしない取引においては、当社は当該金融資産への支配を保持していない場合にその資産の認識を中止するものとしている。
非デリバティブ金融資産の分類及び測定方法の概要は、下記のとおりである。
償却原価で測定する金融資産
以下の要件を満たす金融資産を償却原価で測定する金融資産として分類している。
・当社のビジネスモデルにおいて、当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローを回収することを目的として保有している場合
・契約条件が、特定された日に元本及び元本残高にかかる利息の支払いのみによるキャッシュ・フローを生じさせる場合
償却原価で測定する金融資産は、公正価値(直接帰属する取引費用を含む)で当初認識している。当初認識後は、実効金利法を用いて帳簿価額を算定している。また、償却原価で測定する金融資産にかかる利息発生額は連結損益計算書の受取利息に含まれる。
FVTOCI金融資産
当社は、主に投資先との取引関係の維持、強化による収益基盤の拡大を目的として保有している資本性金融資産をFVTOCI金融資産として分類している。FVTOCI金融資産は公正価値で当初認識し、それ以降も連結決算日の公正価値で測定している。公正価値の変動は連結会計期間のその他の包括利益として認識し、その累計額はその他の包括利益累計額に認識している。ただし、FVTOCI金融資産から生じる配当金については、明らかに投資の払い戻しの場合を除き、純損益として認識している。
FVTPL金融資産
FVTOCI金融資産として分類されない資本性金融資産及び償却原価で測定する金融資産に分類されない負債性金融資産は、全てFVTPL金融資産に分類している。FVTPL金融資産は、当初認識後、公正価値で測定し、その公正価値の変動は純損益として認識している。
金融資産の減損
当社は、売上債権及び契約資産並びにその他の債権に関する予想信用損失に係る貸倒引当金について、信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているか否かに応じて、少なくとも四半期毎に継続的評価を実施している。
信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、金融資産の予想残存期間の全期間の予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を測定している。信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、期末日後12か月以内に生じる予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を測定している。ただし、売上債権、契約資産及びリース債権については、常に全期間の予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を測定している。
信用リスクの著しい増大の有無は、債務不履行発生のリスクの変化に基づいて判断しており、債務不履行とは、債務者による契約上のキャッシュ・フローの支払いに重大な問題が生じ、金融資産の全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していない状態と定義している。債務不履行発生のリスクに変化があるかどうかの判断においては、主に外部信用格付け、期日経過の情報等を考慮している。
予想信用損失は、金融資産に関して契約上支払われるキャッシュ・フロー総額と、受取りが見込まれる将来キャッシュ・フロー総額との差額の割引現在価値を発生確率により加重平均して測定する。支払遅延の存在、支払期日の延長、外部信用調査機関による否定的評価、債務超過等悪化した財政状況や経営成績の評価を含む、一つ又は複数の事象が発生している場合には、信用減損が生じた金融資産として個別的評価を行い、主に過去の貸倒実績や将来の回収可能額等に基づき予想信用損失を測定している。信用減損が生じていない金融資産については、主に過去の貸倒実績に必要に応じて現在及び将来の経済状況等を踏まえて調整した引当率等に基づく集合的評価により予想信用損失を測定している。
売上債権及び契約資産並びにその他の債権に関する予想信用損失については、帳簿価額を直接減額せず、貸倒引当金を計上している。予想信用損失の変動額は減損損失として純損益に認識しており、連結損益計算書の販売費及び一般管理費に含まれる。なお、金融資産について、全ての回収手段がなくなり、回収可能性がほぼ尽きたと考えられる時点で、金融資産の全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していないと判断し、直接償却している。
② 非デリバティブ金融負債
当社は、発行した負債性金融商品を、その発行日に当初認識している。その他の金融負債は全て、当社が当該金融商品の契約の当事者になる取引日に認識している。
当社は、金融負債が消滅した場合、つまり契約上の義務が履行されるか、債務が免責、取消又は失効となった場合に、認識を中止している。
当社は、非デリバティブ金融負債として、社債、借入金、買入債務及びその他の金融負債を有しており、それらを公正価値(直接帰属する取引費用を控除後)で当初認識している。また、社債及び借入金については当初認識後、実効金利法を用いた償却原価により測定しており、利息発生額は連結損益計算書の支払利息に含まれる。
③ デリバティブ及びヘッジ会計
当社は、為替リスク及び金利リスクをヘッジするために、先物為替予約契約、通貨スワップ契約及び金利スワップ契約といったデリバティブ商品を利用している。これらのデリバティブはその保有目的、保有意思にかかわらず全て公正価値で計上している。
当社が利用しているヘッジの会計処理は、下記のとおりである。
・「公正価値ヘッジ」は、既に認識された資産又は負債もしくは未認識の確定契約の公正価値の変動に対するヘッジであり、ヘッジの効果が有効である限り、既に認識された資産又は負債もしくは未認識の確定契約とその関連するデリバティブの公正価値の変動は純損益で認識している。
・「キャッシュ・フロー・ヘッジ」は、将来取引のヘッジ又は既に認識された資産又は負債に関連して発生する将来キャッシュ・フローの変動に対するヘッジであり、ヘッジの効果が有効である限り、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定したデリバティブの公正価値の変動はその他の包括利益として認識している。この会計処理は、ヘッジ対象に指定された未認識の確定契約又は将来キャッシュ・フローの変動を純損益に認識するまで継続し、その時点でデリバティブの公正価値の変動も純損益に含めている。なお、ヘッジ対象に指定された予定取引により、非金融資産もしくは非金融負債が認識される場合、その他の包括利益として認識したデリバティブの公正価値の変動は、当該資産又は負債が認識された時点で、当該資産又は負債の取得原価その他の帳簿価額に直接含めている。
当社は、IFRS第9号「金融商品」(2014年7月改訂)に定められるデリバティブを利用する目的、その戦略を含むリスク管理方針を文書化しており、それに加えて、そのデリバティブがヘッジ対象の公正価値又は将来キャッシュ・フローの変動の影響を相殺しているかどうかについて、ヘッジの開始時及び開始後も引き続き、一定期間毎に評価を行っている。ヘッジの効果が有効でなくなった場合は、ヘッジ会計を中止している。
④ 金融資産と金融負債の相殺
金融資産と金融負債は、認識された金額を相殺する強制可能な法的権利が現時点で存在し、かつ、純額ベースで決済するかもしくは資産を実現すると同時に負債を決済する意図が存在する場合にのみ相殺し、連結財政状態計算書において純額で報告している。
会計方針の変更
当社は、従来IFRS第9号「金融商品」(2009年11月公表、2010年10月改訂)を適用していたが、当連結会計年度の期首よりIFRS第9号「金融商品」(2014年7月改訂)を適用している。IFRS第9号「金融商品」(2014年7月改訂)は、ヘッジ会計、金融商品の分類及び測定を改訂し、金融資産の予想信用損失減損モデルを導入する基準書である。
IFRS第9号「金融商品」(2014年7月改訂)の適用については、経過措置を適用し、適用開始の累積的影響を当連結会計年度の利益剰余金期首残高の修正として認識している。本基準書の適用による当社の財政状態及び経営成績に与える影響は重要ではない。
(2)収益認識
当社は、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識している。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するにつれて)収益を認識する。
当社は顧客の要望に合わせて多様な取引を行っており、製品、サービス等の複数の要素を組み合わせて顧客に提供する取引が含まれている。製品及びサービス等を提供するにあたり、複数の契約を締結している場合、各契約における対価の相互依存性や各契約の締結時期等を評価し、関連する契約を結合したうえで、取引価格を独立販売価格の比率でそれぞれの履行義務に配分し、収益を認識している。
独立販売価格は、市場の状況、競合する製品等の市場売価、製品原価や顧客の状況等の様々な要因を考慮して見積もられている。
取引価格の算定においては、顧客への約束した財又はサービスの移転と交換に企業が権利を得ると見込んでいる対価の金額で測定している。値引き・リベート等の変動対価は、その発生の不確実性がその後に解消される際に、認識した収益の累計額の重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ取引価格に含めている。なお、約束した対価の金額に重大な金融要素は含まれていない。
一定の期間に亘り製品及びサービス等の支配の移転が行われる取引については、顧客に提供する当該製品及びサービス等の性質を考慮し、アウトプット法及びインプット法に基づいて履行義務の充足に向けての進捗度を測定し収益を認識している。なお、当該進捗度を合理的に測定することができない場合は、発生したコストの範囲で収益を認識している。
顧客との契約獲得のための増分コスト及び契約に直接関連する履行コストのうち、回収可能であると見込まれる部分について資産として認識しており、当該資産が関連する製品及びサービスの収益の認識方法に従って償却を行っている。また、当該償却の期間が1年以内である場合に、契約獲得のための増分コストを資産計上せず発生時に費用として認識している。
会計方針の変更
当社は、当連結会計年度の期首よりIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」を適用している。IFRS第15号は、収益認識に関する論点を取り扱うための包括的なフレームワークを提供しており、5ステップアプローチに基づき、顧客との契約から生じる資産及び負債の変動により収益を測定し、財又はサービスに対する支配の移転をもって収益を認識する基準である。
IFRS第15号の適用については、経過措置に準拠して遡及適用し、適用開始の累積的影響を当連結会計年度の利益剰余金期首残高の修正として認識している。
上記の5ステップアプローチに基づき、主に製品、サービス又は資産の使用権のような複数の要素を組み合わせて顧客に提供する取引において、各履行義務に対して取引価格を配分する際、公正価値がない場合においても独立販売価格を用いて配分し収益を認識することになったが、従来の会計基準を適用した場合と比較して、当第3四半期連結会計期間の財政状態及び当第3四半期連結累計期間の経営成績に与える影響は重要ではない。
また、IFRS第15号の適用に伴い、従来「売上債権」に含まれていた未請求債権については契約資産、請求済債権は売上債権に組替え「売上債権及び契約資産」として表示し、従来「前受金」と表示していた顧客からの入金を「契約負債」として表示している。
(3)法人所得税費用
当第3四半期連結累計期間の法人所得税費用は、見積平均年次実効税率を基に算定している。
注4.セグメント情報
事業セグメントは、独立した財務情報が入手可能であり、最高経営意思決定機関が、経営資源の配分の決定及び業績の検討のため、定期的に評価を行う対象とする当社の構成単位である。
当社は報告セグメントを、主に市場、製品及びサービスの性質及び経済的特徴の類似性を総合的に勘案し、下記8区分に系列化している。以下に記載する報告セグメントのうち、社会・産業システムセグメント、電子装置・システムセグメント及び高機能材料セグメントは、当社の財政状態及び経営成績の適切な理解に資するために、複数の事業セグメントを集約している。事業セグメントの集約においては、主に事業セグメントのセグメント損益率を用いて経済的特徴の類似性を判断している。それぞれの報告セグメントに含まれる主な製品・サービスは下記のとおりである。
(1)情報・通信システム
システムインテグレーション、コンサルティング、クラウドサービス、サーバ、ストレージ、ソフトウェア、通信ネットワーク、ATM
(2)社会・産業システム
産業用機器・プラント、エレベーター、エスカレーター、鉄道システム、火力・原子力・自然エネルギー発電システム、送変電システム
(3)電子装置・システム
半導体製造装置、計測・分析装置、先端産業部材、医療機器
(4)建設機械
油圧ショベル、ホイールローダ、鉱山機械
(5)高機能材料
半導体・ディスプレイ用材料、配線板・関連材料、自動車部品、蓄電デバイス、特殊鋼製品、磁性材料、素形材製品、電線材料
(6)オートモティブシステム
エンジンパワートレインシステム、電動パワートレインシステム、車両統合制御システム、車載情報システム
(7)生活・エコシステム
業務用空調機器、ルームエアコン、冷蔵庫、洗濯機
(8)その他
光ディスクドライブ、不動産の管理・売買・賃貸、その他
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間におけるセグメント情報は下記のとおりである。
外部顧客に対する売上収益
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間当第3四半期連結累計期間
情報・通信システム1,320,7361,361,333
社会・産業システム1,465,0371,547,312
電子装置・システム683,546615,917
建設機械683,503742,898
高機能材料1,191,5381,256,425
オートモティブシステム735,479721,254
生活・エコシステム377,093329,572
その他212,199199,450
小計6,669,1316,774,161
全社4,8978,808
合計6,674,0286,782,969

セグメント間の内部売上収益
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間当第3四半期連結累計期間
情報・通信システム92,31289,497
社会・産業システム157,913150,943
電子装置・システム79,71477,115
建設機械399294
高機能材料39,36141,472
オートモティブシステム2,9365,617
生活・エコシステム22,46423,324
その他192,984195,921
小計588,083584,183
全社及び消去△588,083△584,183
合計--

売上収益合計
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間当第3四半期連結累計期間
情報・通信システム1,413,0481,450,830
社会・産業システム1,622,9501,698,255
電子装置・システム763,260693,032
建設機械683,902743,192
高機能材料1,230,8991,297,897
オートモティブシステム738,415726,871
生活・エコシステム399,557352,896
その他405,183395,371
小計7,257,2147,358,344
全社及び消去△583,186△575,375
合計6,674,0286,782,969

セグメント損益
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間当第3四半期連結累計期間
情報・通信システム104,419164,920
社会・産業システム57,526△153,773
電子装置・システム56,67751,942
建設機械70,51880,153
高機能材料85,20472,644
オートモティブシステム30,122△16,485
生活・エコシステム24,62318,346
その他17,57724,267
小計446,666242,014
全社及び消去26,18363,440
合計472,849305,454
受取利息10,82116,711
支払利息△15,518△15,404
継続事業税引前四半期利益468,152306,761

セグメント損益は受取利息及び支払利息調整後税引前四半期利益(EBIT)で表示している。
セグメント間取引は独立企業間価格で行っている。「全社」には主として先端研究開発費等の各セグメントに配賦していない費用、事業再編等損益及び持分法による投資損益の一部等が含まれている。
注5.事業再編等
前第3四半期連結累計期間に生じた主な事業再編等は下記のとおりである。
(1)Sullair事業の買収
当社は、産業系ビジネスのグローバル事業拡大を目的として、Accudyne Industries Borrower, S.C.A. (Accudyne社)との間で、Accudyne社の子会社及び保有資産で運営され、北米地域を中心にSullairブランドの空気圧縮機の製造・販売を手がけるSullair事業を取得する、株式及び事業譲渡契約を2017年4月25日に締結した。本譲渡契約に基づき、2017年7月12日(取得日)に、当社及び当社の子会社であるHitachi America, Ltd.は、Sullair事業を構成する複数の持株会社の全株式を取得することにより、Sullair事業を取得した。
Sullair事業の取得の対価、取得した資産及び引継いだ負債の取得日において認識した価額の要約は、下記のとおりである。
現金及び現金同等物(単位:百万円)
9,341
売上債権9,351
棚卸資産7,409
その他の流動資産790
非流動資産(無形資産を除く)10,102
無形資産
のれん(損金算入)
のれん(損金不算入)
16,294
55,361
その他の無形資産52,709
合計161,357
流動負債66,805
非流動負債1,264
合計68,069
支払対価(現金)93,288

のれんは、主に超過収益力及び既存事業とのシナジー効果を反映したものである。
当該取得に加え、Hitachi America, Ltd.はSullair事業に含まれる借入金517百万米ドル(57,502百万円)の返済を行っている。
Sullair事業の取得日から2017年12月31日までの経営成績は重要ではなかった。
2017年4月1日時点で当該取得が行われたと仮定した場合の、前第3四半期連結累計期間の売上収益及び親会社株主に帰属する四半期利益に与える影響額は重要ではない。
当第3四半期連結累計期間及び要約四半期連結財務諸表の承認日までに生じた主な事業再編等は下記のとおりである。
(1)㈱日立国際電気(日立国際電気)株式の売却及び再編
当社は、Kohlberg Kravis Roberts & Co. L.P.によって間接的に保有・運営されている関連投資ファンドが持分の全てを所有するHKEホールディングス㈱(HKE)及び日本産業パートナーズ㈱が管理・運営・情報提供等を行うファンドが出資するHVJホールディングス㈱(HVJ)との間で、①HKEによる、当社の子会社で、電子装置・システムセグメントに属する日立国際電気の普通株式に対する公開買付及び株式併合等並びに日立国際電気による自己株式の取得を通じた日立国際電気の完全子会社化、②HKE及び日立国際電気によるHKEを承継法人とする日立国際電気の成膜プロセスソリューション事業の吸収分割、並びに③本吸収分割後のHKEによる日立国際電気株式の20%ずつの当社及びHVJへの譲渡、その他これらに付随又は関連する取引等に関して基本契約書を2017年4月26日に締結し、当該基本契約の変更覚書を2017年10月11日、2017年11月24日及び2018年3月30日に締結した。
本変更覚書に基づき、HKEは2017年10月12日に本公開買付を開始し、本公開買付は2017年12月8日に成立した。本公開買付が成立したことにより、上記株式併合等の関連する取引が行われ、当該取引は2018年6月4日をもってすべて完了した。その結果、日立国際電気に対する当社の所有持分の割合は51.7%から20.0%となり、日立国際電気は当社の持分法適用会社となった。日立国際電気に対する支配の喪失に伴って認識した利益は32,049百万円であり、要約四半期連結損益計算書上、その他の収益に計上されている。また、要約四半期連結持分変動計算書の非支配持分との取引等には、日立国際電気が持分法適用会社となったことによる非支配持分の減少が含まれている。
なお、HKEは2018年6月1日付で㈱KOKUSAI ELECTRICに商号変更している。
(2)永大機電工業股份有限公司(永大機電)の買収
当社は、中国・アジアにおける昇降機の製品ラインアップ拡充やコスト競争力強化による新設台数の拡大と、保全台数規模の拡大による収益性の向上を目的として、台湾の昇降機事業会社である永大機電の発行済株式の全株式を対象とした公開買付(以下、本公開買付)を行うことを決定し、永大機電に対して、本公開買付を行う意向を記した法的拘束力のある提案書を2018年10月26日に提出した。併せて、当社は、永大機電の4.3%の株式を保有する永大機電の創業家である名誉董事長との間で、当社が本公開買付を実施した際に、同董事長が本公開買付に応募する旨の契約を締結した。当社は、当社の子会社で社会・産業システムセグメントに属する台湾日立電梯股份有限公司を通じて、2019年1月17日に一株当たり60.0台湾ドルで本公開買付を開始したが、当要約四半期連結財務諸表の承認日において成立していない。
本公開買付が成立した場合、永大機電に対する所有持分の割合に応じて、永大機電は当社の連結子会社または持分法適用会社となる予定である。
(3)クラリオン㈱(クラリオン)株式の全部売却
当社は、Faurecia S.A. 及び同社の子会社であるHennape Six SAS(以下、Hennape社)との間で、当社の子会社で、オートモティブシステムセグメントに属するクラリオンの普通株式に対して、Hennape社が行う公開買付(以下、本公開買付)に、当社が保有するクラリオンの普通株式の全てを応募する旨の公開買付応募契約を2018年10月26日に締結した。Hennape社は2019年1月30日に本公開買付を開始しており、当社の売却の対価は約899億円を予定しているが、当要約四半期連結財務諸表の承認日において成立していない。
本公開買付が成立した場合、クラリオンに対する当社の所有持分の割合は63.8%から0%となり、クラリオンは当社の連結範囲から除外される予定である。当社は、クラリオンに対する支配の喪失に伴って認識する利益約650億円を、連結損益計算書上、その他の収益に計上する予定である。
なお、Faurecia S.A. は2018年12月26日付でFaurecia S.E. に商号変更している。
(4)Ansaldo STS S.p.A.(STS社)株式の追加取得
当社及び、当社の子会社で、社会・産業システムセグメントに属するHitachi Rail Italy Investments S.r.l.(以下、HRII社)は、Elliott International, L.P. 、Elliott Associates, L.P.、及びThe Liverpool Limited Partnership(以下、合わせてElliott Selling Entities)、並びにElliott Management Corporation との間で、Elliott Selling Entitiesが保有する、当社の子会社で、社会・産業システムセグメントに属するSTS社の発行済株式の31.8%に相当する株式をHRII社が取得する株式譲渡契約を2018年10月29日に締結し、本譲渡契約に基づき2018年11月2日に取引を完了した。また、HRII社はSTS社の株式の取得を進めた結果、2018年12月31日現在においてSTS社に対する所有持分の割合は92.5%となった。取得の対価の合計は1,060百万ユーロ(135,335百万円)であり、当第3四半期連結累計期間において、資本剰余金及び非支配持分の合計が同額減少した。
なお、2019年1月1日以降もHRII社はSTS社の残りの全株式の取得を進め、2019年1月30日にSTS社に対する所有持分の割合は100%となった。
(5)パワーグリッド事業の買収
当社は、エネルギーソリューション事業のグローバル展開及び強化を目的として、2018年12月17日にABB Ltd(ABB社)のパワーグリッド事業を買収することを決定し、ABB社との間で買収に関する契約を締結した。
当社は、2020年前半をめどにABB社から分社されるパワーグリッド事業会社に80.1%の出資を行うことで、同社を当社の連結子会社とする予定である。また、取得の対価は64億米ドル(約7,104億円)を見込んでいる。
注6.売上債権、売上債権及び契約資産
売上債権、売上債権及び契約資産の内訳は下記のとおりであり、貸倒引当金控除後の金額で表示している。
(単位:百万円)
2018年3月31日2018年12月31日
売掛金2,322,5541,545,470
契約資産-471,869
その他178,860195,322
売上債権 合計2,501,414-
売上債権及び契約資産 合計-2,212,661

その他には受取手形及び電子記録債権が含まれる。
注7.金融商品
金融商品の公正価値
(1)公正価値の測定方法
金融資産及び金融負債の公正価値は、以下のとおり決定している。
現金及び現金同等物、売上債権、短期貸付金、未収入金、短期借入金、未払金、買入債務
満期までの期間が短いため、公正価値は帳簿価額とほぼ同額である。
有価証券及びその他の金融資産
リース債権の公正価値は、一定の期間毎に区分した債権毎に、債権額を満期までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値に基づいて算定している。
市場性のある有価証券の公正価値は、市場価格を用いて見積っている。市場性のない有価証券の公正価値は、類似の有価証券の市場価格及び同一又は類似の有価証券に対する投げ売りでない市場価格、観察可能な金利及び利回り曲線、クレジット・スプレッド又はデフォルト率を含むその他関連情報によって見積っている。重要な指標が観察不能である場合、金融機関により提供された価格情報を用いて評価している。提供された価格情報は、独自の評価モデルを用いたインカム・アプローチあるいは類似金融商品の価格との比較といったマーケット・アプローチにより検証している。
長期貸付金の公正価値は、同様の貸付形態での追加貸付に係る利率を使用した将来キャッシュ・フローの現在価値を用いて見積っている。
デリバティブ資産の公正価値は、投げ売りでない市場価格、活発でない市場での価格、観察可能な金利及び利回り曲線や外国為替及び商品の先物及びスポット価格を用いたモデルに基づき測定している。また、重要な指標が観察不能である場合、主にインカム・アプローチあるいはマーケット・アプローチを使用し、金融機関が提供する関連情報等を検証している。
長期債務
長期債務の公正価値は、当該負債の市場価格、又は同様の契約条項での市場金利を使用した将来キャッシュ・フローの現在価値を用いて見積っている。
その他の金融負債
デリバティブ負債の公正価値は、投げ売りでない市場価格、活発でない市場での価格、観察可能な金利及び利回り曲線や外国為替及び商品の先物及びスポット価格を用いたモデルに基づき測定している。また、重要な指標が観察不能である場合、主にインカム・アプローチあるいはマーケット・アプローチを使用し、金融機関が提供する関連情報等を検証している。
(2)償却原価で測定する金融商品
2018年3月31日及び2018年12月31日現在において、償却原価で測定する金融資産及び金融負債の帳簿価額及び公正価値は下記のとおりである。なお、償却原価で測定する金融資産及び金融負債の見積公正価値は、下記(3)に示されるレベル2に分類している。
(単位:百万円)
2018年3月31日2018年12月31日
区分帳簿価額公正価値帳簿価額公正価値
資産
有価証券及びその他の金融資産
リース債権92,19893,16588,22789,165
負債性証券120,915120,92072,13672,140
長期貸付金95,37396,859106,514108,374
負債
長期債務(a)
リース債務49,47849,72351,25651,420
社債149,837153,614170,616174,467
長期借入金729,540734,912705,557710,055

(a) 長期債務は、要約四半期連結財政状態計算書上の償還期長期債務及び長期債務に含まれる。
(3)公正価値で測定する金融商品
経常的に公正価値で測定する金融商品は、当該商品の測定に際し使用した指標により以下の3つのレベル(公正価値ヒエラルキ―)に分類している。
レベル1:同一の資産又は負債の活発な市場における(無調整の)市場価格により測定した公正価値
レベル2:レベル1以外の直接又は間接的に観察可能な指標を用いて測定した公正価値
レベル3:重要な観察可能でない指標を用いて測定した公正価値
なお、公正価値の測定に複数の指標を使用している場合には、その公正価値測定の全体において重要な最も低いレベルの指標に基づいてレベルを決定している。
レベル間の振替は各四半期の期首時点で発生したものとして認識している。
2018年3月31日及び2018年12月31日現在において、経常的に公正価値で測定する金融資産及び金融負債の公正価値は下記のとおりである。
2018年3月31日(単位:百万円)
区分レベル1レベル2レベル3合計
FVTPL金融資産
有価証券及びその他の金融資産
資本性証券--1,1141,114
負債性証券10,7496,5359,59026,874
デリバティブ資産-27,6697,76035,429
FVTOCI金融資産
有価証券及びその他の金融資産
資本性証券298,307669113,620412,596
合計309,05634,873132,084476,013
FVTPL金融負債
その他の金融負債
デリバティブ負債-35,791-35,791
合計-35,791-35,791

2018年12月31日(単位:百万円)
区分レベル1レベル2レベル3合計
FVTPL金融資産
有価証券及びその他の金融資産
資本性証券--2,1362,136
負債性証券9,7314,84810,60525,184
デリバティブ資産-45,6266,90752,533
FVTOCI金融資産
有価証券及びその他の金融資産
資本性証券175,311-111,121286,432
合計185,04250,474130,769366,285
FVTPL金融負債
その他の金融負債
デリバティブ負債-28,069-28,069
合計-28,069-28,069

前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間において、レベル3に分類される経常的に公正価値で測定する金融商品の増減は下記のとおりである。
2017年12月31日(単位:百万円)
レベル3金融資産資本性証券負債性証券デリバティブ資産合計
期首残高110,4708,9916,061125,522
四半期利益に認識した利得及び
損失(a)
35△607247
その他の包括利益に認識した
利得(b)
6,262--6,262
購入及び取得3,1485931,7065,447
売却及び償還△4,736△595-△5,331
連結範囲の異動による影響254△20-234
その他23123-254
期末残高115,6648,9327,839132,435
期末に保有する金融商品に係る
未実現の利得(d)
35772114

2018年12月31日(単位:百万円)
レベル3金融資産資本性証券負債性証券デリバティブ資産合計
期首残高114,7349,5907,760132,084
四半期利益に認識した利得及び
損失(a)
6867△853△718
その他の包括利益に認識した
利得(b)
3,316--3,316
購入及び取得2,0322,413-4,445
売却及び償還△1,244△1,216-△2,460
連結範囲の異動による影響△5,232△51-△5,283
レベル3からの振替(c)△378--△378
その他△39△198-△237
期末残高113,25710,6056,907130,769
期末に保有する金融商品に係る
未実現の利得及び損失(d)
6866△853△719

(a)四半期利益に認識した利得及び損失は、FVTPL金融資産に関するものであり、要約四半期連結損益計算書上の金融収益及び金融費用に含まれる。
(b)その他の包括利益に認識した利得は、FVTOCI金融資産に関するものであり、要約四半期連結包括利益計算書上のその他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動額に含まれる。
(c)レベル3からの振替は、主として投資先が取引所に上場されたことに起因するものである。
(d)各期末に保有する金融商品に係る未実現の利得及び損失は、FVTPL金融資産に関するものであり、要約四半期連結損益計算書上の金融収益及び金融費用に含まれる。
当社の連結子会社において、非支配持分の所有者に付与している子会社株式の売建プットオプションは、上表に含んでいない。当該プットオプションは、経常的に公正価値で測定するレベル3の金融負債に分類しており、公正価値の変動は資本剰余金に認識している。2018年3月31日及び2018年12月31日現在における当該プットオプションの公正価値は、それぞれ、17,098百万円及び16,383百万円であり、要約四半期連結財政状態計算書上のその他の金融負債に含まれる。
公正価値の測定は、当社の評価方針及び手続きに従って、財務部門により行われており、金融商品の個々の性質、特徴並びにリスクを最も適切に反映できる評価モデルを決定している。また、財務部門は公正価値の変動に影響を与え得る重要な指標の推移を継続的に検証している。検証の結果、金融商品の公正価値の毀損が著しい際は、部門管理者のレビューと承認を行っている。
注8.剰余金の配当
前第3四半期連結累計期間における配当金は下記のとおりである。
決議配当金の総額
(百万円)
配当の原資1株当たり
配当額(円)
基準日効力発生日
2017年5月12日
取締役会
33,796利益剰余金7.02017年3月31日2017年5月29日
2017年10月26日
取締役会
33,795利益剰余金7.02017年9月30日2017年11月28日

当第3四半期連結累計期間における配当金は下記のとおりである。
決議配当金の総額
(百万円)
配当の原資1株当たり
配当額(円)
基準日効力発生日
2018年5月10日
取締役会
38,621利益剰余金8.02018年3月31日2018年5月29日
2018年10月26日
取締役会
38,625利益剰余金8.02018年9月30日2018年11月27日

(注)1株当たり配当額については、基準日が2018年9月30日であるため、2018年10月1日付の株式併合前の金額を記載している。
注9.売上収益
(1)収益の分解
当社の売上収益は、主に顧客との契約から認識された収益であり、当社の報告セグメントを地域別に分解した場合の内訳は、下記のとおりである。
(単位:百万円)
当第3四半期連結累計期間
日本アジア北米欧州その他海外
売上収益
売上収益
情報・通信システム1,014,132129,221149,641125,25032,586436,6981,450,830
社会・産業システム854,890405,09185,954295,92556,395843,3651,698,255
電子装置・システム273,414238,09464,24991,96825,307419,618693,032
建設機械145,546194,602124,207101,074177,763597,646743,192
高機能材料532,683384,468268,41091,29021,046765,2141,297,897
オートモティブシステム316,006131,074195,74043,19740,854410,865726,871
生活・エコシステム281,98654,5991,0612,45012,80070,910352,896
その他316,39051,36015,2797,6614,68178,981395,371
小計3,735,0471,588,509904,541758,815371,4323,623,2977,358,344
全社及び消去△513,511△41,782△8,554△8,656△2,872△61,864△575,375
合計3,221,5361,546,727895,987750,159368,5603,561,4336,782,969

情報・通信システムセグメントは、フロントビジネス及びITプラットフォーム&プロダクツで構成され、それぞれの売上収益は1,023,178百万円、537,787百万円である(内部取引を含む)。フロントビジネスは主に日本で、ITプラットフォーム&プロダクツは主に日本、北米及び欧州で展開されている。
(2)履行義務の充足に関する情報
各報告セグメントの主な製品・サービスに対する履行義務に関する情報は下記のとおりである。
(情報・通信システム)
フロントビジネスにおいては、主にシステムインテグレーション、コンサルティング及びクラウドサービスが提供されているが、顧客仕様に応じた製品及びサービスを顧客に対して一定期間に亘り提供しており、一定期間に亘って履行義務が充足されるため、費用の発生態様もしくは時の経過に応じて収益を認識している。
多くの契約はマイルストーンに基づく請求となっており、履行義務充足前に入金される場合もある。
また、ITプラットフォーム&プロダクツにおいては、主にサーバ、ストレージ、通信ネットワーク関連機器及びソフトウェアの販売を行っており、顧客に製品を販売し引渡を完了した時点で履行義務が充足されるため、支配が移転した時点において収益を認識している。支払条件は一般的な条件であり、延払等の支払条件となっている取引で重要なものはない。
(社会・産業システム)
当該セグメントには、ビルシステム事業、鉄道システム事業、電力・エネルギー事業等の売上収益が含まれており、ビルシステム事業は主に中国で、鉄道システム事業は主に欧州で、電力・エネルギー事業は主に日本で展開されている。
当該セグメントにおける請負工事等は顧客仕様に基づいた製品等を長期に亘り製造し顧客に提供することにより、履行義務が充足されるため、費用の発生態様に応じて収益を認識している。また、メンテナンスサービス等は、契約期間に応じて均一のサービスを提供しているため、時の経過に応じて収益を認識している。多くの契約の支払条件は、マイルストーンに基づく請求となっており、履行義務充足前に入金される場合もある。
また、当該セグメントにおける産業用機器の販売等は、顧客に製品を販売し引渡を完了した時点において履行義務が充足されるため、支配が移転した時点において収益を認識している。支払条件は一般的な条件であり、延払等の支払条件となっている取引で重要なものはない。
(その他)
電子装置・システム、建設機械、高機能材料、オートモティブシステム、生活・エコシステムセグメントにおける製品は、主に顧客に製品を販売し検収を受けた時点において履行義務が充足されるため、支配が移転した時点において収益を認識している。支払条件は一般的な条件であり、延払等の支払条件となっている取引で重要なものはない。
これらのセグメントでのメンテナンスサービス等は、契約期間に応じて均一のサービスを提供しているため、時の経過に応じて収益を認識している。支払条件は一般的な条件であり、延払等の支払条件となっている取引で重要なものはない。
注10.その他の収益及び費用
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間におけるその他の収益及び費用の主な内訳は下記のとおりである。
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間当第3四半期連結累計期間
固定資産損益△13723,668
減損損失△2,297△322,335
事業再編等損益2,74682,376
特別退職金△5,493△9,584
競争法等関連費用△13,839△1,730

減損損失は、主に有形固定資産、投資不動産及び無形資産にかかる減損である。事業再編等損益には、支配の獲得及び喪失に関連する損益、投資先への重要な影響力の獲得及び喪失に関連する損益等が含まれている。
その他の費用に含まれている前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間における事業構造改革関連費用は、それぞれ7,790百万円及び332,462百万円である。事業構造改革関連費用には、主に減損損失及び特別退職金が含まれている。
なお、当第3四半期連結累計期間における減損損失には、英国原子力発電所建設プロジェクト(本プロジェクト)の凍結に伴う減損損失が含まれている。当社は、事業継続の上で前提とする本プロジェクトの資金調達モデルや原子力発電所の建設・運営に関する諸条件について合意に至るには、さらなる時間を要すると判断し、2019年1月17日の取締役会において、民間企業としての経済合理性の観点から、本プロジェクトの凍結を決定した。これに伴い、社会・産業システムセグメントにおいて、本プロジェクトに関連する資産の減損損失277,208百万円を計上している。このうち、有形固定資産及び無形資産にかかる減損損失は、それぞれ206,799百万円及び70,409百万円である。回収可能価額は、処分費用控除後の公正価値に基づき、2018年12月31日現在で2,494百万円と評価している。当該公正価値を算出するにあたっては、主にマーケット・アプローチを用いている。当該公正価値測定は不動産鑑定評価額に基づいており、公正価値ヒエラルキーのレベル3に含まれる。
また、当連結会計年度にかかる第4四半期連結会計期間において、本プロジェクトの凍結に伴う契約解約費用等を計上する予定であるが、金額は算定中である。
注11.金融収益及び費用
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間における金融収益及び費用の主な内訳は下記のとおりである。
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間当第3四半期連結累計期間
受取配当金5,5155,060
為替差損益△5,5379,289

前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間における受取配当金はFVTOCI金融資産にかかるものである。
注12.非継続事業
当社は、社会・産業システムセグメントにおいて、三菱重工業㈱との火力発電システム事業統合の際に統合会社に承継せず、当社及び一部の子会社が運営主体となった火力発電システム事業の一部について、前連結会計年度以前にプロジェクトが完了したため、当該事業に関する損益を非継続事業として区分表示している。
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間における非継続事業に係る損益及びキャッシュ・フローは、下記のとおりである。
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間当第3四半期連結累計期間
非継続事業に係る損益
売上収益452△6,429
売上原価及び費用△345△581
非継続事業税引前四半期利益(損失)107△7,010
法人所得税費用△92,606
非継続事業四半期利益(損失)98△4,404

(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間当第3四半期連結累計期間
非継続事業に係るキャッシュ・フロー
営業活動に関するキャッシュ・フロー1,929△17,236
投資活動に関するキャッシュ・フロー△5-
財務活動に関するキャッシュ・フロー△1,03716,793

注13.1株当たり利益情報
基本1株当たり親会社株主に帰属する四半期利益(損失)及び希薄化後1株当たり親会社株主に帰属する四半期利益(損失)の計算は、下記のとおりである。
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間当第3四半期連結累計期間
平均発行済株式数965,584,079965,637,627
希薄化効果のある証券
ストックオプション887,751759,283
希薄化後発行済株式数966,471,830966,396,910
親会社株主に帰属する継続事業四半期利益
基本258,48487,031
希薄化効果のある証券--
希薄化後親会社株主に帰属する継続事業四半期利益258,48487,031
親会社株主に帰属する非継続事業四半期利益(損失)
基本98△4,404
希薄化効果のある証券--
希薄化後親会社株主に帰属する非継続事業四半期利益(損失)98△4,404
親会社株主に帰属する四半期利益
基本258,58282,627
希薄化効果のある証券--
希薄化後親会社株主に帰属する四半期利益258,58282,627
1株当たり親会社株主に帰属する継続事業四半期利益
基本267.7090.13
希薄化後267.4590.06
1株当たり親会社株主に帰属する非継続事業四半期利益(損失)
基本0.10△4.56
希薄化後0.10△4.56
1株当たり親会社株主に帰属する四半期利益
基本267.8085.57
希薄化後267.5585.50

(注)当社は、2018年10月1日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を行った。前連結会計年度の期首に当該株式併合が実施されたと仮定して、基本1株当たり親会社株主に帰属する四半期利益及び希薄化後1株当たり親会社株主に帰属する四半期利益を算定している。
(単位:百万円)
前第3四半期連結会計期間当第3四半期連結会計期間
平均発行済株式数965,562,937965,617,891
希薄化効果のある証券
ストックオプション896,080-
希薄化後発行済株式数966,459,017965,617,891
親会社株主に帰属する継続事業四半期利益(損失)
基本96,597△109,967
希薄化効果のある証券--
希薄化後親会社株主に帰属する継続事業四半期利益(損失)96,597△109,967
親会社株主に帰属する非継続事業四半期利益(損失)
基本1,372△401
希薄化効果のある証券--
希薄化後親会社株主に帰属する非継続事業四半期利益(損失)1,372△401
親会社株主に帰属する四半期利益(損失)
基本97,969△110,368
希薄化効果のある証券--
希薄化後親会社株主に帰属する四半期利益(損失)97,969△110,368
1株当たり親会社株主に帰属する継続事業四半期利益(損失)
基本100.04△113.88
希薄化後99.95△113.88
1株当たり親会社株主に帰属する非継続事業四半期利益(損失)
基本1.42△0.42
希薄化後1.42△0.42
1株当たり親会社株主に帰属する四半期利益(損失)
基本101.46△114.30
希薄化後101.37△114.30

(注)1. 当社は、2018年10月1日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を行った。前連結会計年度の期首に当該株式併合が実施されたと仮定して、基本1株当たり親会社株主に帰属する四半期利益(損失)及び希薄化後1株当たり親会社株主に帰属する四半期利益(損失)を算定している。
2. 当第3四半期連結会計期間は、希薄化後1株当たり親会社株主に帰属する四半期損失の計算において、ストックオプションが逆希薄化効果を有するため、計算から除外している。
注14.偶発事象
(1)訴訟等
2011年7月に、米国の子会社は米国司法省反トラスト局より、当社及び欧州の子会社は欧州委員会より、また、カナダの子会社はカナダ産業省競争局より、自動車用部品に関する独占禁止法違反の可能性について調査を行う旨の通知を受けた。米国司法省反トラスト局の調査に関し、米国の子会社とともに調査協力の要請に応じていた日本の子会社は、2013年11月に罰金を支払った。また、欧州委員会の調査に関し当社及び欧州の子会社とともに調査協力の要請に応じていた日本の子会社は、2016年1月に課徴金を支払うことなどで欧州委員会と和解し、2016年4月に課徴金を支払った。
2014年4月に、米国の子会社は米国司法省反トラスト局より、自動車用部品に関する独占禁止法違反の可能性について調査を行う旨の通知を受けた。本件に関し、米国の子会社とともに調査協力の要請に応じていた日本の子会社は、2016年8月に、米国司法省反トラスト局と罰金の支払いなどを内容とする司法取引契約を締結し、2017年3月に罰金を支払った。
上記の他、当社、子会社及び持分法適用会社は、独占禁止法違反に関する当局の捜査に協力している。調査の結果によっては、金額は不確定であるものの、罰金や課徴金が課される可能性がある。さらに、これらに関して、米国、カナダ等において、当社、一部の子会社及び持分法適用会社に対して集団代表訴訟を含む民事訴訟等が起こされている。これらの民事訴訟等の一部に関して、合理的に見積り可能な金額を引当計上している。
2017年11月に、日本の子会社は、一次下請けとして請け負ったマンション(以下、本件マンション)の杭工事において一部不具合が懸念されることにより生じた費用等につき、日本の発注者から、本件マンション施工会社、日本の子会社及び杭工事二次下請施工会社の3社に対し、損害賠償として約459億円を支払うよう求める訴訟の提起を受け、2018年7月に請求額を約510億円に変更する旨の申立てを受けた。
これに関連して、2018年4月に、本件マンション施工会社から、日本の子会社及び杭工事二次下請施工会社に対し、上記訴訟において損害賠償責任を負担した場合に被る損害につき、損害賠償として約496億円を支払うよう求める訴訟の提起を受け、2018年7月に請求額を約548億円に変更する旨の申立てを受けた。日本の子会社は、これらの請求に対し見解を主張していく方針であるが、一切の支払義務を負わないとの確証はない。
2017年12月に、欧州の子会社及び持分法適用会社は、欧州の顧客から、発電プラントの性能不良による逸失利益等として263百万ユーロ(33,407百万円)及びこれに対する利息の支払いを請求する旨の訴状を受領した。また、2018年7月に、逸失利益等を6百万ユーロ(881百万円)増額して請求する旨の訴状を受領した。欧州の子会社及び持分法適用会社は、この訴えに対して争う方針であるが、請求額について一切の支払義務を負わないとの確証はない。
当社及び子会社が実施する事業再編等において、事業再編後に契約条件に基づき価格が調整されるプロセスが含まれる場合がある。また、当社及び子会社が提供した製品及びサービスに関し欠陥や瑕疵等が発生する場合がある。これらの事業再編における価格調整並びに、製品及びサービスに関する補償等の結果、支払が生じる可能性がある。
上記の訴訟等の結果によっては、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があるが、現時点においてその影響額は未確定であり、罰金、課徴金又は訴訟等に基づく支払額は引当計上した金額と異なる可能性がある。
上記の他、当社及び子会社に対し、訴訟を起こされている。当社の経営者は、これらの訴訟から債務の発生があるとしても要約四半期連結財務諸表に重要な影響を与えるものではないと考えている。
(2)その他
当社と三菱重工業㈱(以下、三菱重工)は、2014年2月1日(以下、分割効力発生日)に両社の火力発電システムを主体とする事業を三菱重工の連結子会社である三菱日立パワーシステムズ㈱(以下、MHPS)に分社型吸収分割により承継させる形で統合した。上記事業統合の一環として、南アフリカ共和国における当社の連結子会社であるHitachi Power Africa Proprietary Limited(以下、HPA)等が2007年に受注したMedupi及びKusile火力発電所向けのボイラ建設プロジェクトに関する資産・負債並びに顧客等との契約上の地位及びこれに基づく権利・義務を、HPAから三菱重工の連結子会社であるMitsubishi Hitachi Power Systems Africa Proprietary Limited(以下、MHPSアフリカ)に譲渡した(以下、南ア事業譲渡)。
南ア事業譲渡に係る当社と三菱重工との間の契約においては、分割効力発生日より前の事象に起因する偶発債務及び同日時点において既に発生済みの請求権につき当社及びHPAが責任を持ち、分割効力発生日以降の事業遂行につきMHPS及びMHPSアフリカが責任を持つことを前提に、分割効力発生日時点の将来工程及び当該工程に基づいて予想したプロジェクト収支に係る両社の合意と確認に基づき最終譲渡価格を決定し、暫定価格との差額を調整する旨が合意されている。
2016年3月31日、当社は三菱重工より、当該譲渡価格調整金等の一部として48,200百万南アフリカランド(1ランド=7.87円換算で約3,790億円)をMHPSアフリカに支払うように請求を受けた。これに対して当社は、同年4月6日、当該請求書簡の記載内容は契約に基づく法的根拠に欠けるため請求に応じられない旨の回答を、三菱重工に提示した。
その後、2017年1月31日、当社は三菱重工より、上記譲渡価格調整金等の請求金額を89,700百万南アフリカランド(1ランド=8.51円換算で約7,634億円)に拡張した請求を受け、これに対して当社は、当該請求書簡の記載内容についても、上記と同様、契約に基づく法的根拠に欠けるため請求に応じられない旨の回答を、三菱重工に提示した。その後、同年8月21日、一般社団法人日本商事仲裁協会より、三菱重工が当社を被申立人として同年7月31日に上記譲渡価格調整金等として90,779百万南アフリカランド(1ランド=8.53円換算で約7,743億円)の支払いを求める仲裁を申立てた旨の通知を受領した。当社は、仲裁手続において、当社の見解を主張することにより、対応していく方針である。
なお、当社は、上記の南ア事業に係る契約に関連して、合理的な見積りに基づく引当金を計上している。当該契約等に基づく譲渡価格調整金等の確定金額は引当計上した金額と異なる可能性がある。
2018年6月に、当社の子会社である日立化成㈱(以下、日立化成)の産業用鉛蓄電池事業の一部の製品について、顧客との間で決められた電池容量に関する出荷試験方法とは異なる試験方法を採用し、また、実測値とは異なるデータを検査成績書に記載し顧客に提出していた事実が判明した。これを受けて、日立化成は同年7月に特別調査委員会を設置し、その調査において、産業用鉛蓄電池の一部製品以外でも、不適切な検査等が行われていたことが判明した。日立化成は、顧客等への説明を順次実施するとともに、同年11月に特別調査委員会より調査報告書を受領した。日立化成は現在、同報告書において申し送り事項とされた日立化成の子会社等に関する社内調査を進めている。今後、当該社内調査及び顧客との協議の結果によっては、将来の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があるが、現時点ではその影響額を合理的に見積もることが困難なため、要約四半期連結財務諸表には反映していない。
注15.要約四半期連結財務諸表の承認
要約四半期連結財務諸表は、2019年2月13日に執行役社長兼CEO東原敏昭により承認されている。

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